小栗旬(C)2016「代償」製作委員会

小栗旬、主演ドラマが海外進出 “親友”に追いつめられる

2016.09.05 06:00

俳優の小栗旬が、Huluオリジナル連続ドラマ「代償」(今秋より日米同時配信 ※全6話)で主演を務めることがわかった。

  

小栗旬が弱々しい弁護士に

同作は、伊岡瞬氏の同名小説が原作のクライムサスペンス。物語は、強盗殺人事件の容疑者・達也から、主人公の弁護士・圭輔(小栗)に弁護依頼が舞い込むところからスタートするが、それは圭輔にとって“新たなる悪夢との闘いの幕開け”でもある。

圭輔にとって達也は遠い親戚であり、少年時代に一緒に暮らした友人だが、家庭崩壊に人格否定、犯罪教唆、近親憎悪、人身操作…あらゆる卑劣な手を使い、かつて圭輔を“不幸のどん底”へと追い詰めたサイコパス。しかし、圭輔はどんな代償を払ってでも、達也という悪魔をどうにかしなければならないと立ち上がる。

小栗旬「やっぱり、なかなか大変だな」

圭輔を演じ、「原作を読んだ時点で『これはしんどい役になるだろうな』と予想はしていましたけど、実際に撮影をしてみて『やっぱり、なかなか大変だな』と(笑)」と率直な感想を打ち明けた小栗。同作では、最初に全話の台本をもらったようで、「キャラクター作りについて考える時間がたっぷりあるので助かっている半面、実はこれまでに経験したことのない難しさも感じています」と胸の内を語った。

一方、戸石紀子プロデューサーは「小栗さんはどんな役でも幅広く演じることができる変幻自在の俳優さんです。その圧倒的な演技力のみならず、高身長、スタイルと魅力的な低い声は、海外のドラマファンからも好かれる要素です」とキャスティングの背景を紹介。余計な説明を省き、スピーディーに見せることを意識していることや、「1話から順番に撮るのではなく、パズルのように組み合わせて撮ったり、伏線を意識して作ることもできました」とドラマの特徴を明かした。

幅広い年代の実力派俳優が集結

得体の知れぬサイコパス・達也を演じるのは、高橋努。また、淵上泰史、柳英里紗、栁俊太郎といった今注目の若手俳優らも出演。確かな演技で脇を固め、物語を盛り上げていく。

そして、達也の義母で、悪の権化である道子役には片岡礼子。一方、平田満は、心を病んだ圭輔を見守り続ける医師・肇をハートフルに立体化。さらに、圭輔の実力を認めながらも、彼の心の闇を危険視する法律事務所の所長・慎次郎役には石橋凌がキャスティングされた。

小栗と高橋は、役柄とは異なり、昔から“大切な親友”のようで、「今回の現場でも、努くんの存在にすごく助けられています。普段から親しい間柄なので、先々撮るシーンのお芝居について話したり、読み合わせをしたりしながら、1人だけでは埋まりきらない部分を2人で共有できているんですよ」と力を合わせて難役に挑んでいる様子。「努くんが演じる達也は何を考えているのかよく分からないし、それでいて相手を射抜くような目をしているところもある!いざ会ってみると、やっぱりちょっと気持ち悪くて(笑)、僕もより圭輔として気持ちが入るんです」と語った。(modelpress編集部)

小栗旬コメント

― 圭輔という役どころの印象と、実際に演じてみての手応えをお聞かせください。

圭輔は心の病気を患いながらも、表向きは普通の顔をして生活していかなければならないキャラクター。“他者に対してある種、嘘をついている”ということを常に考え、感じながら演じなければならないんです。原作を読んだ時点で『これはしんどい役になるだろうな』と予想はしていましたけど、実際に撮影をしてみて『やっぱり、なかなか大変だな』と(笑)。特に、達也と再会してからの圭輔は、そわそわしている時間が最後まで続きますからね。撮影以外の時は、役のことをあまり考えないようにしようと思ってはいても、結局考えてしまうので、僕自身も日頃からざわざわしている感じがあります。

今回はありがたいことに、最初に全話分の台本を頂いたんですよ。キャラクター作りについて考える時間がたっぷりあるので助かっている半面、実はこれまでに経験したことのない難しさも感じています。というのも、撮影では1日中、苦しんで薬を飲むシーンを何話分も撮ったりするんです。『どうやって差をつけたらいいんだろう!?』と、表現のバランスの取り方で試行錯誤する日々ですね。

― 達也役の高橋努さんとは今回の役柄設定と真逆で、昔から“大切な親友同士”だそうですね。

今回の現場でも、努くんの存在にすごく助けられています。普段から親しい間柄なので、先々撮るシーンのお芝居について話したり、読み合わせをしたりしながら、1人だけでは埋まりきらない部分を2人で共有できているんですよ。また、努くんが演じる達也は何を考えているのかよく分からないし、それでいて相手を射抜くような目をしているところもある!いざ会ってみると、やっぱりちょっと気持ち悪くて(笑)、僕もより圭輔として気持ちが入るんです。

― 日米同時配信を予定されているようですが

自分たちが作った作品が海外の方にどのように感じていただけるのか気になりますね。キャストもスタッフも精一杯やりましたので。

― 本作の見どころを含め、視聴者へのメッセージをお願いします。

『代償』は地上波のドラマなどではなかなか題材にしにくい物語。それを連続ドラマという枠組みで、約6時間使って掘り下げて作っていますし、面白がって見てもらえる作品になってるんじゃないかな、と思います。最初は弁護士モノのスタイルで始まり、途中からはだいぶ路線が変わるんですけど、そういう点では“弁護士の仕事をしている1人の人間の生きざま”みたいなものが出ている作品でもあります。

何と言っても、後からまとめて一気見できるのがいい!実は僕自身、ネット配信サービスでドラマを見る時は、一気見できる作品を選びがちなんですよ(笑)。特に、この『代償』に関しては、最後にまとめて一気見することで、世界観がより深く伝わってくる作品なんじゃないかなって思います。
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