SMAP草なぎ剛主演「銭の戦争」で存在感 ジュディ・オングに注目

同作は韓国の人気コミックをもとに草なぎ演じる元エリート証券マン・白石富生が、父親の借金を抱えたことによって人生が転落、金貸し業に足を踏み入れながらも、どん底から這い上がる姿を描いた痛快エンタテインメント。ジュディ・オングは青池ファイナンスの会長・青池早和子を熱演中で、富生（草なぎ）にとって父親を自殺に追いやった憎むべき人物として圧倒的存在感を示している。

だが3日放送の9話では富生の勧めで意を決し、自ら国税局に出頭。脱税を告白し、赤松（渡部篤郎）に乗っ取られる寸前だった青池ファイナンスを身を挺して守った。この時の憂いある表情も実に印象深かった。

ジュディ・オングの経歴

ジュディ・オングといえば、大ヒット曲『魅せられて』を思い起こす人も多いだろう。だが、彼女の芸能界デビューは1961年、11歳の時に出演した日米合作映画『大津波』にさかのぼる。以来、女優として活躍し、1970年代には『おしどり右京捕物車』『必殺からくり人』『江戸を斬るIV』など多くの時代劇に出演。この頃、歌手活動も始め、1979年に発表した『魅せられて』がミリオンヒットし、トップスターの仲間入りを果たした。

上智大学を卒業し、日本語、台湾語、英語、中国語、スペイン語の5言語を話す才女でもある彼女。歌手、女優として輝かしい経歴を持つかたわら、木版画家としても個展を開催。日展の常連となり、その実力は2003年、日展に入選した作品が平等院に奉納されるほどだ。

昨今はTBS系ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』にも出演するほか、ラジオや多くのバラエティ番組にも出演。今年はNHK『伝えてピカッチ』やフジテレビ系『ゲーム＆クイズバラエティ ペケポン』などにも。若い世代にはバラエティで見る彼女のキャラしか知らないという人も多いかもしれない。しかし、大御所という盤石な地盤を持ちながら、その気さくな人柄で幅広い世代から人気を博している。

スマスマで“銭コント”に挑戦

そんな彼女はきのう（9日）のフジテレビ系『SMAP×SMAP』で放送された“銭コント”にも出演。14.4％で初回の視聴率を上回った7話の金庫破りのシーンがパロディで再現され、金庫破りで富生に協力した未央（大島優子）役を香取慎吾が演じた。もちろん富生役は草なぎ剛。香取に邪魔されながらも、富生が金庫を開くと、中にはナント20億円ではなく、ジュディ・オングが『魅せられて』を熱唱中。富生が「自首したと思ったら、こんなところにいたんですね！」とツッコんでも淡々と歌うという演出。大御所でありながら、そんな“オチ”にも快諾して出演するところが彼女の魅力でもある。

きょう（9日）放送の10話では、赤松から奪った20億円を増やそうと奔走する富生の動向も気になるが、あの青池会長が逮捕されたままで終わるはずもない。孫娘の梢（木村文乃）も巻き込み、もうひと波乱あることは必至で、最後まで目が離せない展開に期待したいところだ。なお最終話直前でもある10話は15分拡大で放送される。（modelpress編集部）