綾野剛に「重大発表」

綾野は10日、国学院大学にて行われた映画「そこのみにて光輝く」（4月19日公開）の大学生限定試写会に登場。

綾野は役作りについて「毎晩飲んでました」と語り、「二日酔いのまま目を赤くして、ノーメイクでやったんですけど、とにかく生で勝負したかった」とこだわりを熱弁。「朝、メイクしないで、髪も水で濡らすだけ、顔も腫れてていいというのが、本当に楽でした（笑）」と笑った。

イベント終盤、MCが突然、「皆さんに重大な発表がございます」と綾野に封筒を手渡した。

綾野が「『そこのみにて光輝く』は第38回モントリオール世界映画祭　ワールド・コンペティション部門への正式出品が決定しました」と読み上げると会場は喝采。この件は、綾野にだけ秘密にされており、「言ってくださいよ！」と慌てていた。

同映画祭の創設者から「綾野剛の寡黙な佇まいは、クリント・イーストウッドを思わせる」とコメントをもらった綾野は、「いやー光栄ですね。嬉しいです」とニッコリ。同映画祭への出品決定については「正直驚いているというのが一番素直な気持ちですが同時に喜びもあります」と告白。「世界に評価されてほしい作品でした」と語り「『そこのみにて光輝く』を世界に届けたいと思います」と意気込んだ。

綾野に「幸せな感覚を味あわせてもらった」

同作は、佐藤泰志氏の同名小説を映画化。監督は、前作「オカンの嫁入り」で新藤兼人賞を受賞するなど高い評価を得ている呉美保（オ ミポ）氏が、脚本は「婚前特急」「さよなら渓谷」の高田亮氏が務める。「人の生き方、生きる姿を丁寧に描きたい」という呉監督のテーマのもと、あがき踏み出そうする達夫（綾野）と千夏（池脇千鶴）たちの人生の春夏秋冬をリアリティをもって描いた、珠玉のヒューマン・ラブストーリーだ。

同作で女性への愛を貫く一途な男性・佐藤達夫を演じている綾野。この日、同じく登壇していた呉美保監督は、「男性の心理を知るために綾野さんにこういうときどう思っているの？と質問したりしました」とキャラクターを作り上げる際のエピソードを披露。撮影現場で綾野から様々な提案があったようで「『佐藤達夫はこういう人なんだ』と綾野さんに教えてもらうような、そんな幸せな感覚を味あわせて頂きました」と振り返った。

最後に綾野は、「自分を愛することができない人、自分を抱きしめてあげられない人っていると思う」と持論を展開。「この作品と出会ってそんな人たちをちゃんと抱きしめてあげられる世の中になればいいなと思った」と語り、「観終わった後に皆さんの心のなかにひとつ小さな愛が灯ってくれれば幸いです」とアピールした。（モデルプレス）