宮崎駿監督、引退会見「僕の時代は終わったんだ」

2013.09.06 14:31

アニメ映画監督の宮崎駿氏が6日、都内で行われた記者会見に、株式会社スタジオジブリ代表取締役プロデューサー・鈴木敏夫氏、代表取締役社長・星野康二氏とともに出席した。

  
宮崎監督の引退については、「風立ちぬ」(7月20日公開)が出品された第70回ベネチア国際映画祭(現地時間1日)の会見にて、星野社長から発表された。発表後、公の場に登場するのはこの日が初となる。

宮崎監督は登場早々、「『なんども辞めよう』と言って騒ぎを起こしてきた人間なので、まただろうと思われてるかもしれないけど、今回は本気です」とコメント。引退の理由について「『風立ちぬ』は前作『崖の上のポニョ』から5年もかかってる。今、次の作品を考え始めると、5年じゃ足らず、7年、8年かかるかもしれない。8年かかると80になってしまう。今までの延長線上に自分の仕事はないなと思いました。僕の長編アニメーションの時代は終わったんだ。また“やりたい”と思っても年寄りの世迷い言として片付けたい」と胸の内を明かした。

また、今後については「やりたいことがあるんだけど、やれなかったらみっともないからあえて言いません」と笑顔で語った。

鈴木氏は「引退のことばを聞いて、今回は本気だなと感じました。30年間ずっと緊張の糸があったので、実は僕自身ホッとしている部分があります。『本当にご苦労様でした』という気持ちになりました」と話した。

またこの日、宮崎監督の引退記者会見とあって、TV・紙・ウェブ合わせ約600もの報道陣が集まった。

公式引退の辞

「公式引退の辞」として宮崎監督は「ぼくは、あと10年は仕事をしたいと考えています。長編アニメーションを作って来た人間ですが、作品と作品の間がずんずん開いていくのをどうすることもできませんでした。『風立ちぬ』は前作から5年かかっています。次は6年か、7年か、それではぼくの70代は、というより持ち時間は使い果たされてしまいます。長編アニメーションではなくとも、やってみたいことや試したいことがいろいろあります。例えばジブリ美術館の展示、課題は山ほどあります。それで、スタジオジブリのプログラムから、ぼくをはずしてもらうことにしました。ぼくは自由です。といって、日常の生活は少しも変わらず、毎日同じ道をかようでしょう。土曜日を休めるようになるのが夢ですが、まぁ、やってみないとわかりません。ありがとうございました」とコメントを発表した。

宮崎監督は1979年に「ルパン三世 カリオストロの城」で監督デビュー。代表作「千と千尋の神隠し」(01年)はベルリン国際映画祭においてアニメ史上初の金熊賞を受賞した。ほか、「風の谷のナウシカ」(84年)「となりのトトロ」(88年)「崖の上のポニョ」(08年)など、手がけた長編映画は11本に及び、2012年には文化功労者に選出されている。これまでも何度か引退を示唆してきたが、監督としてアニメ製作に取り組み続けてきた。(モデルプレス)

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