剛力彩芽、まろ眉で姫に変身「私のことを見てくれてるんだな」

織田信長亡き後の、織田家の継承問題と明智光秀の領地配分を議題に描かれている本作は、三谷監督にとって初となる時代劇。実に17年ぶりに書き下ろしたという小説「清州会議」を原作に、日本史上初めて“会議の席上で歴史が動いた”と言われる実際の会議を舞台に“三谷流”人間喜劇を描く。

今回が三谷作品初出演で、信長の長男・信忠の妻、松姫を演じた剛力は「時代劇への憧れが強かった分、所作や衣装など、不安で大丈夫かなって緊張していたんですけど、三谷監督が現場で優しく接してくださってうれしかったです」と笑顔で語った。さらに三谷監督の印象を聞かれると「ステキな方です。私の演じる役はこういう人だよと説明してくださったり、私とはこういうところが似ているんじゃないといって下さったり。私のことを見てくれてるんだなって思いました」と現場でのエピソードを披露した。

三谷監督こだわりの衣装で登場

同会見には、剛力のほかにも、三谷幸喜監督や主演の役所広司をはじめ、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、鈴木京香、妻夫木聡、中谷美紀、浅野忠信、伊勢谷友介、寺島進、でんでん、坂東巳之助、梶原善、市川しんぺーら豪華キャストが出席。三谷監督が「こだわり抜いた」という役衣装で勢ぞろいした。

衣装担当は、故・黒澤明監督の長女、デザイナーの黒澤和子さんで、「役のイメージに近い人をキャストに揃えました。近くない人は特殊メイクで近づけました」との言葉通り、普段のイメージとは違った印象の出演者も多く見受けられた。中でも、お歯黒に麻呂眉という時代劇らしいメイクで登場した鈴木に対し、三谷は「眉も歯も似合っていて。怖いんだけどキレイでいい」と絶賛の声を上げた。

織田信雄を演じるにあたり、鼻に特殊メイクを施したという妻夫木は「織田家の人はみんな鼻が高かったみたいなので、特殊メイクをしました」と、同じく織田家の織田三十郎信包を演じた伊勢谷をちらり。1人だけ鼻の特殊メイクを行なっていなかった伊勢谷がすかさず「おいっ！」とするどいつっこみをいれ、会場が笑いに包まれるという一幕も。

最後に三谷監督は「これまでのコメディ映画とは違って、人間喜劇です。笑いはあるけれど、オーソドックスな時代劇を作っています」と初の挑戦となった時代劇に対する想いを語るとともに、「6月の設定なのに冬に撮っていることろが見どころです。役者さんたちには息が白くなるから『息をしないでしゃべってください』とお願いしたので、映像でどうなっているのか楽しみにしてください」といつもの三谷節で会見をしめくくった。

なお、同作はすでに撮影が開始しており、今月末にクランクアップ予定。2013年11月、全国東宝系で公開。（モデルプレス）