賀来賢人×中村倫也×石田ニコル、恋愛観&スタイルキープ法を語る ミュージカル「RENT」開幕記念インタビュー
2012.11.09 11:07
views
10月30日より東京・シアタークリエにてミュージカル「RENT」が開幕。それを記念し、主演の賀来賢人、中村倫也、石田ニコルがモデルプレスのインタビューに応じ、今作への思いや見どころ、さらにはスタイルキープ法から恋愛観まで幅広く語ってくれた。
「RENT」は1996年にNYで誕生し、その後ブロードウェイで12年4ヵ月のロングランを果たして数々の賞を受賞。映画化もされ、世界的に大ヒットしているミュージカル。20世紀末のNYを舞台に貧困やHIV、ドラッグ、同性愛など当時の世相を映し出しながらも、それでも夢を追いかける若者たちの姿をリアルに描く。
賀来賢人は映像作家のマークを演じ、中村倫也はマークの友人で元ロックバンドのボーカル・ロジャー役。恋人をエイズで亡くして以来引きこもり続けているロジャー自身もHIVに感染しているという役どころ。そんなロジャーが出会うSMクラブのダンサーであり、HIVポジティブのミミを演じるのが石田ニコルだ。
― 「RENT」への出演を決めた理由を教えてください。
賀来賢人:オーディションだったので、決めたのではなく選んで頂けました。決まった瞬間はすごく嬉しかったですし、芝居ではなく、人間の本質を見られて選ばれた気がしてさらに嬉しかったです。
中村倫也:楽曲がどれも魅力的で「RENTを歌いたい」と思ったからです。
石田ニコル:初めて「RENT」を観たときの衝撃が強く、たくさんのことを考えさせられました。舞台は初挑戦になりますが、ミミに恋して共感して、「演じてみたい!」と初めて感じたことがきっかけです。
― 演じる役どころについて教えてください。
賀来賢人:物事を俯瞰で見て、気持ちを内に秘めている感じがすごく日本人っぽいです。本質的には心の優しい人間だと思います。
中村倫也:元ロックミュージシャンで元ヘロイン中毒、HIVポジティブで、恋人の自殺以後、自宅に引きこもっている役です。ミミとの出会いや仲間との時間を通じて成長していきます。
石田ニコル:強さと面白さの中にある、弱さともろさが見え隠れする役です。
― 役作りで心がけていることはありますか?
賀来賢人:言葉を立てること。すべての役の中で唯一お客さんと話が出来る人物ですし、気持ちよりも頭で表現する人物だと思うので、とにかく言葉を立てることを意識しています。
中村倫也:物語や楽曲の持つ力が強い作品なので、良い意味で流れに乗るというか、余計な事はしないようにしています。また自分のキャラクターがどうこうというよりかは、他のキャラクターとの関係性やその変化に意識を向けています。
石田ニコル:演じるという感覚はなくて、ミミの考え方になってその時思うことや行動をしているだけです。それが私なりのミミの表現の仕方です。
― 稽古で苦労された点、それを踏まえて劇中の見どころを教えてください。
賀来賢人:完璧なセクシーダンスです(笑)。このシーンに限らず、曲に入り込めるようにメンタルトレーニングを重ねたので、そのスイッチの入り方も見てもらいたいです。
― HIVに侵されたロジャーは、死ぬ前に1曲、後世に残す曲を書きたいともがきますが、その立場に中村さんがなったら、何を残したいですか?
中村倫也:すごい質問ですね(笑)。いろんな人に「ありがとう」って言いたいです。あとはいろんな人に泣いてもらいたいです。
― 石田さんは今回舞台初挑戦ですが、今後はモデル業以外にも積極的に挑戦していきますか?
石田ニコル:今回歌うことも初挑戦でたくさん悩んだり苦しんだりしました。今後はこの経験も活かしながら、いろんなことに挑戦できたらいいなと思います。
― 稽古から本番に向けて、さらには開幕を迎えてからも公演が続き、お忙しい日々が続いていると思いますが、体力づくりのために日々していることがあれば教えてください。
賀来賢人:とにかく寝ることですね(笑)。
中村倫也:しっかり食べてしっかり寝る、ですかね。あとはうがいと手洗い。特別なことは何もしていません。
石田ニコル:ランニングをしながら歌うことです。
― 自身のベスト体重(体型)を維持するために意識していることはありますか?
賀来賢人:特にないです(笑)。
中村倫也:食事の量。太ったら減らす、痩せたら増やしてます。でも自分のベストというよりは、演じる役のベストをキープするようにしていますね。
石田ニコル:私も食事量の調節です。でも我慢はしないで食べたい物を食べて、一週間スパンで食事量を調節することが長続きする秘訣です。
― それぞれの印象を教えてください。
賀来賢人:倫也くんは自分に似ているなと思いました。物事を少し引いて見るところとか。人との距離感がとても上手で、口数はそんなに多くないけど、ペースを持っている人だなと感じています。ニコルは僕より年が1つ下で妹って感じです(笑)。気も遣えてとてもいい子です。
中村倫也:賢人は責任感が強く、真面目で影の努力家、それでいて気さく。そしてチャーミング。いい男です。ニコルは人見知り、寂しがり屋で甘えん坊。不器用だけど真っ直ぐで大胆。本当にミミにぴったりだなって思っています。
石田ニコル:賀来くんは面白くて、優しくて、近くにいるだけで元気になれます。お兄ちゃんのような存在です。中村くんはきついとき、つらいときに気付いてアドバイスをくれたりするとっても優しくて面白い先輩です。
― HIVや同性愛など、あまり馴染みのない題材も多く登場しますね。
賀来賢人:「RENT」に関わっていく上で、HIVや同性愛に対して知識を深めることが出来たので、その知識を少しでも周りの人たちと共有できればいいなと思います。
石田ニコル:今でこそHIVは薬を飲めば進行を遅らせることができたりと、この「RENT」の時代設定とは大きく違いますが、一人ひとりの意識の違いはなくせるのかなと思います。同性愛については私にとっては普通のことで、人を愛せるのならそれで十分幸せなことだと思います。
― ありがとうございます。劇中では様々な愛の形が描かれますが、現実世界で好きな異性のタイプや仕草などを教えてください。
賀来賢人:芯の通っている人に惹かれます。洗顔のときに髪をヘアバンドで止めて水をバシャバシャやっている感じの仕草にはグッときますね。
中村倫也:よく笑う人。人間として尊敬できる人。仕草というか…照れ笑いが好きです。
石田ニコル:力強くて面白い人がいいですね。筋肉質な人も好きです。
― 今回の作品に掛ける意気込みと、ファンにメッセージをお願いします。
賀来賢人:「RENT」を初めて観る人に対してもわかりやすい演出になっています。キャスト・スタッフ間の中でもすごく良いコミュニケーションがとれていて、「RENT」のセオリーに習いながらも、自分たちのオリジナルの「RENT」を作り上げている感覚です。勢いだけでなく、クオリティもとても高いチームになりました。ぜひ観に来てください。
中村倫也:不安、緊張、手応え。それら全てをひっくるめて楽しんでやっています。カンパニーとして良い準備が出来ましたので、少しでも多くの人に観てもらえたら嬉しく思います。
石田ニコル:私にしかできないミミ、このキャストでしかできない「RENT」をやりたいという気持ちでやっています。観に来てくれたお客さんの心に何か残る舞台、命の大切さ、愛の大切さを知るきっかけになればいいなと思っています。
― ありがとうございました。
公演は12月2日まで東京・シアタークリエにて。その後12月6日から9日に兵庫県立芸術文化センター・阪急中ホールにて上演される。(モデルプレス)
■ミュージカル「RENT」ストーリー
「未来もない過去もない今日という日、精一杯愛し、生きるだけ」
20世紀末。NY、イーストヴィレッジ。
映像作家のマークは友人で元ロックバンドのボーカル、ロジャーと古いロフトで暮らしている。夢を追う彼らに金はない。家賃(レント)を滞納し、クリスマスイヴにもかかわらず電気も暖房も止められてしまう。恋人をエイズで亡くして以来引きこもり続けているロジャー自身もHIVに感染しており、せめて死ぬ前に1曲後世に残す曲を書きたいともがいている。ある日彼は階下に住むSMクラブのダンサー、ミミと出会うが、彼女もまたHIVポジティブだった。
一方のマークはパフォーマンスアーティストのモーリーンに振られたばかり。彼女の新しい相手は女性弁護士のジョアンヌだ。仲間のコリンズは暴漢に襲われたところをストリートドラマーのエンジェルに助けられ、二人は惹かれあう。
季節は巡り、彼らの関係も少しずつ変わってゆく。出会い、衝突、葛藤、別れ、そして二度目のクリスマスイヴ……
賀来賢人は映像作家のマークを演じ、中村倫也はマークの友人で元ロックバンドのボーカル・ロジャー役。恋人をエイズで亡くして以来引きこもり続けているロジャー自身もHIVに感染しているという役どころ。そんなロジャーが出会うSMクラブのダンサーであり、HIVポジティブのミミを演じるのが石田ニコルだ。
― 「RENT」への出演を決めた理由を教えてください。
賀来賢人:オーディションだったので、決めたのではなく選んで頂けました。決まった瞬間はすごく嬉しかったですし、芝居ではなく、人間の本質を見られて選ばれた気がしてさらに嬉しかったです。
中村倫也:楽曲がどれも魅力的で「RENTを歌いたい」と思ったからです。
石田ニコル:初めて「RENT」を観たときの衝撃が強く、たくさんのことを考えさせられました。舞台は初挑戦になりますが、ミミに恋して共感して、「演じてみたい!」と初めて感じたことがきっかけです。
― 演じる役どころについて教えてください。
賀来賢人:物事を俯瞰で見て、気持ちを内に秘めている感じがすごく日本人っぽいです。本質的には心の優しい人間だと思います。
中村倫也:元ロックミュージシャンで元ヘロイン中毒、HIVポジティブで、恋人の自殺以後、自宅に引きこもっている役です。ミミとの出会いや仲間との時間を通じて成長していきます。
石田ニコル:強さと面白さの中にある、弱さともろさが見え隠れする役です。
― 役作りで心がけていることはありますか?
賀来賢人:言葉を立てること。すべての役の中で唯一お客さんと話が出来る人物ですし、気持ちよりも頭で表現する人物だと思うので、とにかく言葉を立てることを意識しています。
中村倫也:物語や楽曲の持つ力が強い作品なので、良い意味で流れに乗るというか、余計な事はしないようにしています。また自分のキャラクターがどうこうというよりかは、他のキャラクターとの関係性やその変化に意識を向けています。
石田ニコル:演じるという感覚はなくて、ミミの考え方になってその時思うことや行動をしているだけです。それが私なりのミミの表現の仕方です。
― 稽古で苦労された点、それを踏まえて劇中の見どころを教えてください。
賀来賢人:完璧なセクシーダンスです(笑)。このシーンに限らず、曲に入り込めるようにメンタルトレーニングを重ねたので、そのスイッチの入り方も見てもらいたいです。
― HIVに侵されたロジャーは、死ぬ前に1曲、後世に残す曲を書きたいともがきますが、その立場に中村さんがなったら、何を残したいですか?
中村倫也:すごい質問ですね(笑)。いろんな人に「ありがとう」って言いたいです。あとはいろんな人に泣いてもらいたいです。
― 石田さんは今回舞台初挑戦ですが、今後はモデル業以外にも積極的に挑戦していきますか?
石田ニコル:今回歌うことも初挑戦でたくさん悩んだり苦しんだりしました。今後はこの経験も活かしながら、いろんなことに挑戦できたらいいなと思います。
― 稽古から本番に向けて、さらには開幕を迎えてからも公演が続き、お忙しい日々が続いていると思いますが、体力づくりのために日々していることがあれば教えてください。
賀来賢人:とにかく寝ることですね(笑)。
中村倫也:しっかり食べてしっかり寝る、ですかね。あとはうがいと手洗い。特別なことは何もしていません。
石田ニコル:ランニングをしながら歌うことです。
― 自身のベスト体重(体型)を維持するために意識していることはありますか?
賀来賢人:特にないです(笑)。
中村倫也:食事の量。太ったら減らす、痩せたら増やしてます。でも自分のベストというよりは、演じる役のベストをキープするようにしていますね。
石田ニコル:私も食事量の調節です。でも我慢はしないで食べたい物を食べて、一週間スパンで食事量を調節することが長続きする秘訣です。
― それぞれの印象を教えてください。
賀来賢人:倫也くんは自分に似ているなと思いました。物事を少し引いて見るところとか。人との距離感がとても上手で、口数はそんなに多くないけど、ペースを持っている人だなと感じています。ニコルは僕より年が1つ下で妹って感じです(笑)。気も遣えてとてもいい子です。
中村倫也:賢人は責任感が強く、真面目で影の努力家、それでいて気さく。そしてチャーミング。いい男です。ニコルは人見知り、寂しがり屋で甘えん坊。不器用だけど真っ直ぐで大胆。本当にミミにぴったりだなって思っています。
石田ニコル:賀来くんは面白くて、優しくて、近くにいるだけで元気になれます。お兄ちゃんのような存在です。中村くんはきついとき、つらいときに気付いてアドバイスをくれたりするとっても優しくて面白い先輩です。
― HIVや同性愛など、あまり馴染みのない題材も多く登場しますね。
賀来賢人:「RENT」に関わっていく上で、HIVや同性愛に対して知識を深めることが出来たので、その知識を少しでも周りの人たちと共有できればいいなと思います。
石田ニコル:今でこそHIVは薬を飲めば進行を遅らせることができたりと、この「RENT」の時代設定とは大きく違いますが、一人ひとりの意識の違いはなくせるのかなと思います。同性愛については私にとっては普通のことで、人を愛せるのならそれで十分幸せなことだと思います。
― ありがとうございます。劇中では様々な愛の形が描かれますが、現実世界で好きな異性のタイプや仕草などを教えてください。
賀来賢人:芯の通っている人に惹かれます。洗顔のときに髪をヘアバンドで止めて水をバシャバシャやっている感じの仕草にはグッときますね。
中村倫也:よく笑う人。人間として尊敬できる人。仕草というか…照れ笑いが好きです。
石田ニコル:力強くて面白い人がいいですね。筋肉質な人も好きです。
― 今回の作品に掛ける意気込みと、ファンにメッセージをお願いします。
賀来賢人:「RENT」を初めて観る人に対してもわかりやすい演出になっています。キャスト・スタッフ間の中でもすごく良いコミュニケーションがとれていて、「RENT」のセオリーに習いながらも、自分たちのオリジナルの「RENT」を作り上げている感覚です。勢いだけでなく、クオリティもとても高いチームになりました。ぜひ観に来てください。
中村倫也:不安、緊張、手応え。それら全てをひっくるめて楽しんでやっています。カンパニーとして良い準備が出来ましたので、少しでも多くの人に観てもらえたら嬉しく思います。
石田ニコル:私にしかできないミミ、このキャストでしかできない「RENT」をやりたいという気持ちでやっています。観に来てくれたお客さんの心に何か残る舞台、命の大切さ、愛の大切さを知るきっかけになればいいなと思っています。
― ありがとうございました。
公演は12月2日まで東京・シアタークリエにて。その後12月6日から9日に兵庫県立芸術文化センター・阪急中ホールにて上演される。(モデルプレス)
■ミュージカル「RENT」ストーリー
「未来もない過去もない今日という日、精一杯愛し、生きるだけ」
20世紀末。NY、イーストヴィレッジ。
映像作家のマークは友人で元ロックバンドのボーカル、ロジャーと古いロフトで暮らしている。夢を追う彼らに金はない。家賃(レント)を滞納し、クリスマスイヴにもかかわらず電気も暖房も止められてしまう。恋人をエイズで亡くして以来引きこもり続けているロジャー自身もHIVに感染しており、せめて死ぬ前に1曲後世に残す曲を書きたいともがいている。ある日彼は階下に住むSMクラブのダンサー、ミミと出会うが、彼女もまたHIVポジティブだった。
一方のマークはパフォーマンスアーティストのモーリーンに振られたばかり。彼女の新しい相手は女性弁護士のジョアンヌだ。仲間のコリンズは暴漢に襲われたところをストリートドラマーのエンジェルに助けられ、二人は惹かれあう。
季節は巡り、彼らの関係も少しずつ変わってゆく。出会い、衝突、葛藤、別れ、そして二度目のクリスマスイヴ……
【Not Sponsored 記事】