BMSGオーディション「THE LAST PIECE」記者が見たファイナリスト10人の魅力 1人ずつ徹底解説【最終審査潜入レポVol.3】
2025.09.19 20:30
SKY-HIがCEOを務めるマネジメント/レーベル・BMSGが開催する、BE:FIRSTやMAZZELに続く3組目のボーイズグループ結成へ向けたオーディション『THE LAST PIECE』(通称『ラスピ』)。このほど都内で開催された最終審査にて、ファイナリストたちが本番前に告げた覚悟と、記者が見た10人それぞれの魅力を解説する。
「THE LAST PIECE」ファイナリスト10人が魅力放つ
最終審査に進出したファイナリストはADAM(アダム)、GOICHI(ゴイチ)、KANON(カノン)、KANTA(カンタ)、KEI(ケイ)、RAIKI(ライキ)、RUI(ルイ)、TAICHI(タイチ)、TAIKI(タイキ)、YUTA(ユウタ)の10人。冒頭から全員お揃いのネックレスを身につけ、全身黒のシックな衣装で挑んだ10人は、自分たちで作詞も手掛け作り上げた1つ目の課題曲『PIECES』、「Team Space」「Team Cosmos」と5人ずつ2チームに分かれた2つ目の課題曲『Moonchaser』のパフォーマンスを、MAZZEL(マーゼル)やHANA(ハナ)といった先輩アーティストの前で披露。審査会議を経て、3組目のボーイズグループ「STARGLOW(スターグロウ)」としてデビューするメンバーがRUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAM(呼ばれた順に記載)に決定したことがSKY-HIから発表された。ADAM(アダム/Team Cosmos)
<本番前の意気込み>まずはこの場に携わっていただいた皆さん本当にありがとうございます。今日まで本当に長いようであっという間だったんですけど、たくさんの経験をさせてもらいましたし、その中でKANONも言っていましたけど『PIECES』は皆の思いを歌詞に乗せて歌うし、『Moonchaser』も月を追いかけるという意味ですけど僕たちは世界を見てここまで迷いなくやってきたので、ステージに立った今、僕たちに何の迷いもないし皆さんに自分たちがどういうアーティストなのか証明したいと思いますので、心を込めて歌いたいと思います。今日はよろしくお願いします。
SKY-HIが「STARGLOW」最後のメンバーとして選び「よくここまで伸びた」と抱きしめた時、大きく首を縦に振りたくなったほど彼のステージには成長の足跡が見えた。オーディション審査でのパフォーマンスと聞くと「かましてやるぞ」という闘志にメラメラ燃えるイメージだが、この3ヶ月あらゆるスキルを吸収してきたADAMは、その闘志を持ちながらも上品さ・気高さに溢れた姿が強く印象に残る。「俺のかっこいいパフォーマンス観ていきなよ」と言わんばかりの余裕すら感じ、常に色気を放っていた。
GOICHI(ゴイチ/Team Space)
<本番前の意気込み>今日まで応援してくださった皆さん本当にありがとうございます。この『THE LAST PIECE』の期間で割と自分の課題が見えてきた時に「大丈夫かな」とか凹んでしまった時も正直あったんですけど、これだけ周りに応援してくださっている皆さんが今目の前にいてくれているって思ったら「いやもうそんなことを考えている暇はないな」と思って今日まで頑張ってこれました。『PIECES』は感謝の気持ちを歌っている曲でもあるかなというふうにも思っているので、審査ではありますが恩返しも込めて歌いたいなと思います。今日はよろしくお願いします。
元々持っていたラップのパワフルさが歌にも伝染し、楽曲にグルーヴをもたらすキーパーソンへと成長。『PIECES』では言葉を1つひとつ噛み締めるように歌い、『Moonchaser』では舌をペロッと出したりいたずらな笑みを浮かべたりと等身大のお茶目さと大人の色気を兼ね備えた不思議な魅力を持つ。その多彩な表情は観る人の心を飽きさせず、グループのパフォーマンスのグレードを押し上げる存在なのだと確信させた。
KANON(カノン/Team Cosmos)
<本番前の意気込み>この『PIECES』という楽曲は10人で作詞をして短くはなかった『THE LAST PIECE』というオーディションのたくさんの思い出を振り返ってつづった歌詞がすごく深くて、歌っていてすごく心に染みるのでエモい気持ちになりながら、そして今まで関わってくださった皆さんと一緒にこの楽曲を楽しめればいいなと思います。
やはり彼はマイクを手にするだけで空気を変える。その伸びやかな歌声は10人が作詞に携わった『PIECES』に込められた強い思いを体現するにふさわしく、サビ冒頭から観る人の視線を吸い寄せた。本人も「パフォーマンス中に泣きそうになった」と語っていたほど歌詞に没入し、それを表現できる力を携えた彼のパフォーマンスは、この人なら楽曲の持つ意味を余すことなくこちらに伝えてくれるという観る側の安心感にすら繋がるのだと思った。
KANTA(カンタ/Team Space)
<本番前の意気込み>今日は本当にこの場に来ていただいてありがとうございます。このオーディションに参加させていただいて色んな経験をさせていただく中で、こんなに今までの人生でこんなに同じ夢に向かって一緒に走る仲間がいなかったのですごい嬉しい気持ちになったり悲しい気持ちになったり、色んな気持ちがあったんですけど、その気持ちをしっかりとこのステージで最後ぶつけて、自分の悔いのないようなステージにするのと同時に、今まで関わってくださった方々への感謝をこのステージで伝えたいと思うので、今日はよろしくお願いします。
『PIECES』でセンターを張った時のKANTAは、もう歌を始めたばかりの彼とは別人のように自信に満ち溢れていた。ダンスで培われた抜群のリズム感が歌にも反映され、声を裏返すようなアクセントのあるラップもお手の物。オーディション当初からの謙虚な姿勢は変わらず、コメントでは「(『PIECES』は)仲間がいないと作れなかった」「全ての方に感謝してしっかりと自分たちの思いが届くように」と恩を伝える姿が印象的だった。
KEI(ケイ/Team Cosmos)
<本番前の意気込み>今日は本当にお忙しい中来ていただきありがとうございます。今日は、僕はこの『ラスピ』の期間もですし、これまで自分が夢を追ってきたこの人生を全てぶつけて絶対に後悔のないパフォーマンスをしようと思ってここにきました。こうやって一緒に切磋琢磨した仲間も来てくれましたし、僕たちがこうやって夢を追い続けられたのは先輩アーティストの皆さんのかっこいい背中があったからなので、皆さんに僕たちの未来の可能性を観てもらえたら嬉しいです。今日は人生をかけて挑みますのでよろしくお願いします。
「世界一のエンターテイナーになる」という宣言通り、KEIは自分のパートでもそうでなくても、一瞬の表情の些細な変化で人を惹きつける力を持っていた。これまで1つ1つの課題に向き合い努力を重ねる真面目な人柄が印象的だったが、『PIECES』で魅せたお腹の底から突き上げるような力強いラップは、努力に裏打ちされたものでありながらも1つ殻を破り飛び越えた爆発力を発揮した。
RAIKI(ライキ/Team Space)
<本番前の意気込み>まず今日は僕たちを観に来てくださりありがとうございました。この『THE LAST PIECE』というオーディションを経て色んな方に愛していただいて、色んな方に夢を見させていただいたので、今回この最終審査のステージの上で僕が夢として全て恩返しできるように精一杯パフォーマンスしますので、よろしくお願いします。
頭で考えすぎてしまい悩んだ過去を持つRAIKI。しかし、最終審査の彼のステージはまさに「頭ではなく心で」パフォーマンスするという言葉がふさわしかった。『PIECES』で解き放った魂の叫びからはひたむきに自分と向き合った3ヶ月間の努力、『Moonchaser』で魅せた鋭い表情からは華やかなオーラを感じさせる。特に『Moonchaser』ではRUIとともに歌唱パートを引っ張る存在にまで成長していたことに驚きが止まらなかった。
RUI(ルイ/Team Space)
<本番前の意気込み>まずはお忙しい中来てくださりありがとうございます。自分は今までたくさん与えてくださった愛や恩がたくさんあるので、それを音楽とともに返していき、まあもう“LAST PIECE”を掴むだけなのでやり切ります。よろしくお願いします。
4年前の「THE FIRST」で最年少だったRUIが、今では最年長として圧倒的なパフォーマンス力で引っ張る存在に。一方『PIECES』の前に組んだ10人の円陣で、彼を筆頭に手をグーにして突き合わせるなど常に場をお茶目に盛り上げ、ファイナリストたちの緊張をほぐしていた。彼が度々口にしている“NYCバイブス”とは、気遣いや優しさに満ちた彼だからこそできる周囲を巻き込む力、そして士気を高める力なのだと感じた。
TAICHI(タイチ/Team Cosmos)
<本番前の意気込み>ここまで来れたのは僕の可能性を信じてくださった社長と僕を信じていただいた『ラスピ』に参加している周りの仲間たちと、僕自身の成長は自分1人だけのものじゃないなと思うので、この最終審査でしっかりと自分の存在を目と声で提示していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
当初から特出していた歌声はさらに伸びやかに、かつ繊細に、痛みや悲しみを包み込んでくれるようなあたたかな光となった。オーディション中には、優しい歌声がゆえに強い楽曲に課題を感じていた場面もあったが、それすらも感じさせないほど力強さを増していた。「自分のことを誇れて自信を持てている」TAICHIからこの言葉を聞くことができて嬉しい。彼はその心の強さこそがパフォーマンスをさらに高みに到達させるのだと証明したのだと感じた。
TAIKI(タイキ/Team Cosmos)
<本番前の意気込み>今日はまず来てくださりありがとうございます。自分の中では「とうとうきたか」って感じなんですけど、昨日から今まで自分が何をやってきたかとか全部振り返っていて、本当に振り返ったら数え切れないほどの経験をさせてもらっていたんだなというのを実感して。今日は今までで1番自分のことを信じられているし、皆のことも信じられているし、でっかい夢を願うだけじゃなくて叶えに来ているので、かましたいと思います。本日はよろしくお願いします。
もちろんどのファイナリストからも最終審査に人生を懸けて臨んでいることはひしひしと伝わってきたが、TAIKIの持つ気迫に匹敵するものはなかったのではないかとすら思う。『PIECES』披露後、涙を流しながら「大切な1曲になりました」と語る姿はこれまで歩いてきた道のり全てを誇りに変えた強さがみなぎり、その決意はパフォーマンス全体、楽曲の1つひとつの言葉に血を通わせていた。
YUTA(ユウタ/Team Space)
<本番前の意気込み>この場所に来るまでに、本当にたくさんの人にたくさんの愛をもらってたくさん成長できたので、今日はその愛を皆さんにお返しします。そしてこの『THE LAST PIECE』期間で見た夢は僕の人生を救ってくれたので、僕も今日のパフォーマンスで観てくれる皆の人生にでっかい夢を咲かせられるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
審査を重ねるたび、歌に抜群の安定感と深みを増していったYUTA。最終審査でも芯の持った歌声を披露していたからこそ、弱々しく声を震わせながら『PIECES』で「大丈夫、僕がいる」と思いを伝えた彼の表現に説得力が生まれたのだと感じる。カメラワークに合わせて訴えかける目線も歌詞に入り込んだ表情も、観る人の心を揺さぶるには十分すぎるくらいのアーティスト性をすでに備えていた。
BE:FIRST&MAZZELに続くボーイズグループオーディション「THE LAST PIECE」
BE:FIRST(ビーファースト)誕生の『THE FIRST』、MAZZEL誕生の『MISSIONx2』、そしてHANA誕生のガールズグループオーディション『No No Girls』。音楽業界に大きな話題と新たなムーブメントを生み出しているBMSGが、世界に羽ばたく3つ目のボーイズグループを誕生させるべく、TBSとタッグを組み、BMSG TRANIEE(育成生)と一般応募者を交えた形で審査を進めてきた。最終審査は8月某日TBSのスタジオにて行われ、観覧席にはAile The Shota(アイルザショウタ)、MAZZEL、REIKO(レイコ)、HANAらBMSG所属のアーティストに加え、BMSG自社レーベル「Bullmoose Records」所属でクリエイティブ審査のトラックプロデュースを担当したBANVOX(バンボックス)、課題曲の振付を手掛けたs**t kingz(シットキングス)のOguri(オグリ)・NOPPO(ノッポ)、歌唱指導に携わったりょんりょん先生(佐藤涼子)・ナツキ先生(福井陽葵)・真理子先生(柴野真理子)らが座り、彼らの勇姿を見守った。(modelpress編集部)
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- KEI
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