モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)

モーニング娘。’22加賀楓、最後まで気高く熱く舞う卒業コンサート 見送るメンバーの涙止まらず<セットリスト>

2022.12.10 21:00

モーニング娘。‘22が10日、東京・日本武道館にて「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」を開催し、メンバーの加賀楓は同公演をもって同グループ及びハロー!プロジェクトを卒業。ここでは同公演をレポートする。<ライブレポート/セットリスト>

  

加賀楓、モーニング娘。’22・ハロプロ卒業

加賀は2012年11月より、ハロプロ研修生として活動し、2016年12月、一般応募からは該当者無しという結果となった「モーニング娘。’16新世紀オーディション」でハロプロ研修生から抜擢され、モーニング娘。へ加入。ハロプロ研修生入りからデビューまで約4年を要し、計20人以上の同期、後輩にデビューやユニット入りで先んじられたため、モーニング娘。加入を報じたメディアからは「苦労人」と評されていた。キリッとしたクールなビジュアルから繰り出されるキレたっぷりのパフォーマンスが魅力的なメンバーだ。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
今回のコンサートはツアー「SINGIN' TO THE BEAT」のラストとなる日本武道館公演。約11,000を動員したほか、CSテレ朝チャンネル1にて生中継、全国47都道府県の映画館、73スクリーンにてライブビューイングを実施し、計約10,000人を動員している。

加賀楓、デビュー曲メドレーで自ら振り付け

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
加賀のメンバーカラーである情熱的なイタリアンレッドで埋め尽くされた会場の開演を待ちわびる空気の中、「そうだ!We're ALIVE」「恋愛レボリューション21」とグループの前向きなサウンドが光るナンバーを立て続けに披露。

その後は期別のデビュー曲メドレーへ。見事な繋ぎで9期である譜久村聖と生田衣梨奈のデビュー曲「まじですかスカ!」から15期の北川莉央と岡村ほまれと山崎愛生(※「崎」は正式には「たつさき」)のデビュー曲「KOKORO & KARADA」までノンストップで魅了し、加賀が自ら振り付けというソロパフォーマンスではそのキレに会場の観客が息を呑んだ。そしてそのまま16期の櫻井梨央のデビュー曲となり、21日にリリースする「Happy birthday to Me!」をキュートに歌い踊り、序盤から続く熱気をさらに高めた。

“13期”加賀楓&横山玲奈、やり残したことは?

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
前半パートが終了すると、そのまま13期である横山玲奈と加賀による2人のMCに。やり残したこととして13期のバスツアーがコロナ禍で延期となってしまったことが話題に上がると、横山が「お客様として来ていただいて、バスで落ち合おう」と加賀がファンクラブに入会し、ファンとして横山のバスツアーに参加すれば良いのではないかと提案。「そしたら私仕事じゃん…(笑)」とツッコむ加賀に「だから頑張って当選して」と横山はさらにプッシュ。最終的には「締めてもらって良いですか?」と加賀を残しステージを去った。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
1人残された加賀は「私が今回この公演で卒業ということで、この時間はめいっぱいパフォーマンスに使っていきたいと思いますので本日はよろしくお願いします!」と意気込み。中継、ライブビューイングで卒業のときを見守っているファンにも呼びかけた。

モーニング娘。’22、ユニット曲で盛り上げる

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
MCを経てその後はユニット曲メドレーへ。小田さくらと横山で「忘れらんない」、石田亜佑美と加賀と岡村で「Take off is now!」、譜久村と生田と山崎と櫻井と野中美希で「愛して愛して後一分」、北川と牧野真莉愛と羽賀朱音で「大きい瞳」とそれぞれの魅力をたっぷりと振りまき、ブロックの最後には21日にリリースを控え、加賀がセンターを務める「Swing Swing Paradise」。真っ赤な衣装の雰囲気そのままに情熱的かつ刺激的にステージを創り出していた。

櫻井の加入後初にして加賀の卒業コンサートということもあり現体制では最初で最後のコンサート。その後のブロックでは秋ツアーからの差し替え楽曲にして現メンバーでは初の披露となる「ジェラシージェラシー」「ビートの惑星」「人間関係 No way way」などでグループのパフォーマンス力の高さを改めて示した。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
そして本編ラストでは譜久村が「2022年もありがとうございました。結成25周年となりました。これからも応援よろしくお願いします」と挨拶。加賀も「違う道を進みますが気持ちは1つです。皆さんと明るい未来を歩いていきたいと思います」と最後のメッセージを送った。

卒業の加賀楓へ涙のメッセージ

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
本編が終了すると、会場はイタリアンレッド一色に染め上げられ、一斉にアンコールを求める拍手が。「強気でいこうぜ」で幕を開けると本編の勢いそのまま止まること無く「What is LOVE?」で会場のボルテージは最高潮に。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
そして最後のMCではメンバー1人ひとりがファンへのメッセージとともに最後となった加賀へのコメントを述べる場面も。櫻井は、加賀がラストとなり、自身は最初の武道館公演となったことを受けて「お互い抱える気持ちは真逆なんですが、半年間でも重なったことがとても大きな事で、学んだことをたくさんこれから活かせるように頑張っていきたいと思います」と真摯に述べた。

加賀が教育係だったという岡村は涙ながらに「15期が何もできないときからそばにいてくださって、何もわかっていなかったときから近くで見てくださっていた先輩だったので、こんなに早く卒業しちゃうんだなって」と本音を吐露し、北川は自身が自信を持てない人間だとしながら「『北川ならできるよ』とか声をかけてくださって少しずつ自信を持てるようになったので」と加賀からの言葉を回想し「これから入ってくる17期に渡していけたらと思います」と力強く述べた。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
また唯一の同期メンバーである横山は「私の相方が卒業ということで」と切り出し涙。「皆さんが思っている以上に私たちは仲が良くて、確かにプライベートでは会わなかったかもしれないけど、どこかで通じ合っていた」と加賀の存在について改めて語り「同期が加賀だったから私はここまで活動できたと思っています。だから加賀が同期で良かったなと思います。この後はそれぞれ別の道を歩んでいくんですけど、私も加賀に負けないぐらい頑張っちゃいたいと思います」と加賀の今後を応援するとともに意気込んでいた。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
そして牧野は人気漫画「ワンピース」をオマージュし別れを表現。最後には「出航!」と叫び左腕を大きく掲げた。加賀と同じくダンスでグループを牽引している石田は、加賀のダンススキルを称賛しつつ「同じグループに『クソ~』って思える人がいるのが嬉しかったです」と同じダンスメンバーとしての思いを言葉に。最後に譜久村は「13期メンバーの加入発表をリーダーとして初めてやったのをすごく覚えています」と自身がリーダーに就任してから初めての加入メンバー発表が加賀らの13期であったと回顧。「そのときの13期からは想像できないぐらい大人になったし、成長したし、素敵な先輩になっているなというのをここ最近は感じます」としみじみ述べつつ、加賀について「別の道を歩くのはとても寂しいですけど」とこれからの道を応援していた。

加賀楓、パンツ衣装でソロパフォーマンス

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
メンバーのメッセージを終えると、その後は黒のパンツスーツにメンバーカラーであるイタリアンレッドのインナー、そして腰にも同じくイタリアンレッドのチュールを下げたスタイルの加賀が再登場し「Give me 愛」をソロでパフォーマンス。激しく照明が焚かれる中、体全身を使って感情を爆発させながら踊りきった。

モーニング娘。’22「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~SINGIN' TO THE BEAT~加賀楓卒業スペシャル」より(提供写真)
これまで過去のイベントで披露した楽曲を再び歌うことはあまりしてこなかったが、得意とするダンスを思う存分発揮できることから、同曲を最後の曲として選んだという。そして「Ambitious!野心的でいいじゃん」で最後まで熱く会場を盛り上げ、約2時間のコンサートに幕。最後に加賀はメンバー1人ひとりと会話を交わしつつ涙を浮かべる場面もあったが「これまで応援してくださった全ての皆様、ありがとうございました。モーニング娘。加賀楓でした」と真っ直ぐ前を見据えて最後の挨拶。会場の拍手に応えて再登場すると堂々とした表情で手を振りながら爽やかに去り、終始しんみりとした空気を感じさせることはなく、これから大きな夢に向かって巣立つ加賀の背中を押すようなひとときとなっていた。(modelpress編集部)

セットリスト

M1.そうだ!We're ALIVE (updated)
M2.恋愛レボリューション 21 (updated)
M3.ムキダシで向き合って
M4.自由な国だから
M5.恋愛 Destiny~本音を論じたい~
M6.まじですかスカ!
M7.ピョコピョコウルトラ
M8.Help me!! (updated)
M9.青春小僧が泣いている
M10.BRAND NEW MORNING
M11.KOKORO & KARADA
M12.Happy birthday to Me!
MC 加賀・横山
M13.忘れらんない / 小田・横山
M14.Take off is now! / 石田・加賀・岡村
M15.愛して愛して後一分 / 譜久村・生田・野中・山崎
M16.大きい瞳 / 牧野・羽賀・北川
M17.Swing Swing Paradise
MC
M18.歩いてる
M19.ジェラシージェラシー
M20.OneTwoThree (updated)
M21.ナルシスカマってちゃん協奏曲第5番
M22.ビートの惑星
M23.人間関係 No way way
M24.ドッカ~ン カプリッチオ
M25.わがまま 気のまま 愛のジョーク
M26.強気でいこうぜ
M27.What is LOVE?
MC3
アンコール
MC4
M28.Give me 愛 / 加賀
M29.Ambitious!野心的でいいじゃん
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