Non¬Fiction/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)

元ZOCらアイドル経験者グループNon¬Fiction、デビュー単独ライブ開催「無事に出来てよかった」<セットリスト>

2021.05.10 20:00

「『筋書き通りに行かない毎日』『それこそがリアルでノンフィクション』」をコンセプトに、「貴方の愛した私はノンフィクションですか?」をキャッチコピーに誕生したNon¬Fiction。藤城なみ(元CoverGirls)、恋星はるか(元monogatari)、白桜里帆(元アキシブproject)、水瀬ぴあの(元FES☆TIVE)、永月十華(元ZOC)と、それぞれにアイドル経験を重ねてきたメンバーたちが集結。彼女たちが、5月5日にTSUTAYA O-EASTを舞台に無観客ライブ配信という形を取ってデビュー単独公演「First edition」を行なった。

  
本来なら、大勢の人たちを前に華やかにデビューステージを飾るはずだった。それが、都下に下された緊急事態宣言により、急遽、無観客生配信ライブという形を取らざるを得なくなってしまった。むしろライブ配信という形を取ったことで、全国各地の人たちがNon¬Fictionの描く物語の序章を目に出来たという面ではけっして哀しみだけではなかったのが幸いだ(16日までアーカイブ配信中)。

Non¬Fiction「NonFiction」から幕を開け

パワフルな歌声がフロア中に響きだした。ライブは、グループ名を冠した「NonFiction」から幕を開けた。エッジ鋭く激しいEDMナンバーに乗せ、5人は舞台の上を軽やかに、美しくフォーメーションを描きながら舞い躍る。ABメロで秘めた気持ちを届けながら、サビ歌で一気に感情をスパーク。Non¬Fictionの中にある攻めた感情を具現化した楽曲だ。

メンバー一人一人の歌声にスポットが当たるのも嬉しい。何より、可愛い表情をしながらも強気な感情をぶつける姿が、嬉しいギャップとして心を打った。性急かつカラフルなビートの上で5人が見せたのは、愛らしくも甘えた姿。彼女たちは華やかな曲調と晴れた歌声を魅力に、「ふゅーちゃーちゅぅな~!」を通して可愛らしさを伝えてきた。5人が舞台の上で無邪気に戯れながら交錯してゆくパフォーマンスに、胸がキュンとときめく。歌が進むごとに晴れた気持ちへ連れだすポップでダンサブルな楽曲に刺激を受け、身体も自然と揺れだした。

Non¬Fiction「デビューライブが出来てよかった」

Non¬Fiction/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
2曲終わった時点で、いきなりメンバーが「疲れたー」と言い出せば、永月十華が元気を出す踊りを見せるなど、楽屋で戯れているような姿を彼女たちは見せてゆく。最後にメンバー全員で「ミラクルダンスを躍りたい」と叫んだところで、楽曲は「ミラクルダンスを踊りたい」へ。曲間へ巧みに小芝居を挟み、Non¬Fictionはライブへ色濃くドラマを映し出していった。冴えた展開もさることながら、華やかでトランシーな楽曲に触発され、身体がウズウズし出す。青春模様満載で無邪気にはしゃぐ彼女たちを見ていたら、その場で拳やペンラントを振りながら一緒に騒ぎたい気分に心が染まっていた。1曲ごと心を笑顔に変えてゆく、胸をワクワクさせる構成が素敵だ。

「今回は無観客生配信ライブになったんですけど、無事にデビューライブが出来てよかったね」と恋星はるかが挨拶。メンバーみんな無観客ライブは初めての経験。「今日は私たちがステージ上から熱量を伝えなきゃ」と、永月十華が熱い気持ちをぶつけたところで、次のブロックへ。

Non¬Fiction、息ぴったりのパフォーマンスも

披露したのが、YouTube上にもアップ中の「Honey Up RUSH!!」。とてもキラキラとした、眩しいくらいにカラフルでポップなアゲ曲だ。メンバーたちも、テンションのボリュームをさらにグイッと右にまわし(or 上に上げ)、弾けた笑顔を浮かべ歌い躍っていた。5人の気持ちを一つにしたダンスパフォーマンスや、曲にシンクロするように愛らしい動きを見せる様が、観ている側の視線をグッと引き寄せる。いや、彼女たちと一緒に飛び跳ねながらはしゃぎたい気分だ。続く「パラレルワルツ」で5人は、観ている人たちを遊園地のような胸躍る空間に呼び入れた。ここはパラレルでマジカルなワンダーランド。5人はまるで遊園地の中を飛び交う妖精のような愛らしい姿で歌い躍っていた。

永月十華の歌声を合図に始まったのが、「Only Beat」。このブロックでNon¬Fictionは、観ている人たちをキラキラと輝き放つ夢あふれるワンダーランドへ連れだしてくれた。どの曲も、ライブで触れたら、彼女たちと一緒に頭空っぽにはしゃぎたくなるはずだ。夢と楽しいを詰め込んだブロックを通し、Non¬Fictionは胸ときめく歌を次々届けてくれた。

白桜里帆「あっという間過ぎてヤバい」

「あっという間過ぎてヤバい」と言ったのが白桜里帆。このコーナーでは、デビュー発表までのことをいろいろと思い出しながら、ここに立っていることの実感と喜びを噛みしめるように語りあっていた。5人の仲を一気に深めたのが初の深夜レッスンだったことも、ここに伝えておこう。

跳ねたリズムも印象的なのが、とてもゴージャズでジャジーな曲調の「トキメキGetCrazy」。まるでミュージカル劇の盛り上がるクライマックスの場面を観ているようだ。メンバーたちと一緒に、アガッた気持ちのまま、ともに踊りはしゃぎたくなる。とても見せ場の多い歌だ。5人が心一つに歌い躍る様がとても眩しくも楽しそうで、一緒にその世界へ飛びこみたい。その華やかさを反転するように、「レイトショー」に乗せ、5人は切なく揺らめく気持ちを届けてきた。笑顔に満ちた明るい表情も魅力だが、少し感情を抑えながら内なる気持ちを伝えてゆく姿もNon¬Fictionの魅力の一つと実感。しっとりそうに見せて、かなりサウンドはわちゃわちゃしているように、5人の憂いを持った歌声に心引き寄せられつつも、身体を揺らさずにはいれなかった。

Non¬Fiction、ラストは「Palette」

Non¬Fiction/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
「これから始まる私たちの新しい物語を一緒に歩んでください」、恋星はるかの言葉を合図に、Non¬Fictionが最後に届けたのが「Palette」だ。彼女たちの未来へ向かう気持ちを楽曲に投影。5人は「Palette」に乗せ、ここから新しい物語が始まる期待と胸騒ぐ喜びを、カラフルな5色の歌のクレヨンで舞台の上に描き出していった。どの歌声も暖色系の温かい綺麗な色を持っている。その5人の歌のクレヨンがカンバスの上で一つに混じり合ったとき、そこには輝き放つ新たな色が生まれていた。

Non¬Fictionが立っているのは、とても大きな真っ白なキャンバスだ。でもこの日、華やかな色と輝きを放つ色と文字でそこへ最初の物語を確かに描いていた。その物語を、どんな風に広げてゆくのか。

Non¬Fiction、舞台で感想語る

恋星はるか/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
最後に、舞台でメンバーたちが感想を語った。

「またこうやってみんなの前に戻ってこれました。無観客ライブ配信というデビューにはなってしまったけど、これから会える機会もあるので、Non¬Fictionに会いに来てくれると嬉しいです」(恋星はるか)

「こういったご時世で無観客ライブ配信という形になってしまったんですけど。私たちの物語はこれから始まっていくだけなので、みなさんついてきてくれたら嬉しいです。みなさんと会えるのを楽しみにしてるので、みなさんずっと私たちについてきてください」(白桜里帆)

永月十華/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
「みんながずっとずっと待ってくれたからこそ、わたしは今ここに立てています。みなさん本当にありがとうございます。有観客じゃなくなったんですけど。無観客でも画面の前でみんなが楽しんでくれていると信じてここまで頑張ってきました。これからもずっとずっとついてきてください」(永月十華)

「こうやってメンバーが集まって、いろんな人たちが携わってくれて、無観客だけど、画面の向こうで見てくれてるファンの人たちもいて、こういうことって本当に当たり前じゃないなって思います。今日が始まりの1ページだったんですけど。わたしとNon¬Fictionのメンバーと画面の外で見てくれるみんなと、いろんな景色が見れたら嬉しいなと思います」(水瀬ぴあの)

藤城なみ/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
「コロナ禍でライブが無観客にはなってしまったんですけど、無事にデビューすることが出来てとっても嬉しいです。みなさん楽しんでいただけましたか?今日は始まりの1ページ、これからこの5人が集まったことって奇蹟だと思うので、これからも前だけを向いて、たくさん頑張っていきたいと思います」(藤城なみ)

Non¬Fiction、ライブ終了直後インタビュー

水瀬ぴあの/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
永月十華:本番が始まってからは本当に一瞬で、有観客から急遽、無観客にはなったんですけど。でも、「ライブは楽しいな」という気持ちが一番にあります。ライブはあっと言う間でした。ここに至るまでも、メンバーが集まってからけっこう経っているんですけど。最初のうちにみんな仲良くなれたのもあって、ここに至るまでも早かったです。でも、やっとスタートという気持ちもあります。ホントに今日が始まりの日、これからもずっとNon¬Fictionで頑張っていきたいなと思っています。

Non¬Fictionの魅力は、メンバー間が本当にすごく仲良くて、支えあっていこうという気持ちが一番強いグループだと思っているので、そこが魅力です。

藤城なみNon¬Fictionを作るとなったとき一番最初に決まったメンバーだったので、各メンバーが集まってきてくれたときのことをライブ中に思い出して「エモいなぁ」って気持ちでした。次々とメンバーが決まりだしたときは期待に胸が膨らんでいけば、こうやってデビューできたことを今、すごく嬉しいなぁと思っています。今日からついに始まったので、これからみんなと一緒に頑張ります。

Non¬Fictionの魅力は、みんなアイドル経験があるのでポテンシャルが高いというか、表現力やパフォーマンス能力が高いので、そこへ注目してライブを見てくれたらいいなと思います。顔だけじゃないグループです。胸を張って「ライブを観に来てください」と言えます。
 
恋星はるか:なんかあっと言う間過ぎて、「もぅ終わったの?」というくらい一瞬でした。この日のために準備してきた期間が長かったし、今日のために頑張ってきました。今日は、無観客ライブ配信になってしまったじゃないですか。すごいショックで、ライブ前は「ファンの方の前でライブをしたかったな」という気持ちがあったんですよ。でも、無観客ライブ配信を初めてやってみたら予想以上にすごく楽しくって、ファンの方の反応は直接見れてないですけど、楽しんでくれてたらいいなぁっていう気持ちですし、これからの有観客ライブが楽しみです。ここに至るまでには、すごくいろんなことがありました。今日デビューしましたけど、すでにNon¬Fictionとの想い出あり過ぎて語りきれないくらい、このメンバーでスタートを切れて本当に嬉しいです。いろんな人に愛してもらえるグループになれるように頑張ります。

Non¬Fictionの魅力は、曲も隅々まで聞いてほしいというか、歌詞が全部すごくいいんですよ。だから注目してほしいです。ライブのほうが絶対に楽しいから、ぜひいろんな方にNon¬Fictionのライブを観に来ていただいて、楽しんでもらえればなと思います。Non¬Fictionのメンバーはみんな仲良いので、アイドル界で一番仲良いグループです。

水瀬ぴあの:途中、衣装のスカートが落ちてきちゃうというハプニングがあって、それに気を取られて上手に躍れなくて、悔しくて泣いたっていうのが一番の感想なんですけど。でも、その涙が引いて改めてデビューライブを振り返ったら、いろんな人たちにも携わってもらいながら準備をしてきたけど、ホントにいい始まりになってみんなを喜ばせられたなと思います。ライブはすごく楽しかったです。最初、無観客ライブになったというお話を聞いたときは、リハーサルの気持ちになってしまうんではないかとすごく不安でした。やっぱし、ファンの人がいてこそのライブじゃないですか。だから不安だったんですけど。いざライブが始まったら、そんなことも忘れて盛り上がったし、ファンの人たちの喜んでる姿も頭の中をよぎりながら、自分では120点満点のパフォーマンスが出来ました。これからもっともっと良くなるし、これからファンの人たちにも会えるので、楽しみなことがいっぱいです。

Non¬Fictionの魅力は、いろんな曲調があるので、「格好いい系が好き」「可愛い系が好き」とかいう人も、見れば絶対に好きな曲が1曲はあるグループだなと思います。メンバー間がすごく仲良くて、ライブ以外でも、TwitterやInstagramでもメンバーがしょっちゅう絡んでるので、ライブじゃないときもメンバーの日常をお届けして楽しんでください。

白桜里帆/PHOTO:ポテ・ヤマムラ(提供写真)
白桜里帆:今日は楽しすぎて涙も出てこなかったくらい、幻のような時間でした。でも風景は覚えてます。これが有観客だったら記憶吹っ飛んでいたかも知れない。前のときも毎回ワンマンのたびに記憶がなくて、それくらいぶっ飛んでるんですよ。今日は割と冷静でした。ここに至るまでは、けっこう長い道のりでした。でも、長いなと思ってたんですけど。振り返ってみたら、意外とあっと言う間だったなって思います。だから、これからが超楽しみですし、楽しみしかないです。

Non¬Fictionの魅力は、とにかく世界観が可愛いってこと。 Non¬Fictionの登場SEにセリフがあるんですよ。それを、聞いてるときに「Non¬Fictionのコンセプトってめちゃくちゃいい」な思って。それくらい、今までありそうでなかった可愛い感じのアイドルだなぁと思ってたし、そこがNon¬Fictionの魅力かなと思います。

(modelpress編集部)

セットリスト

「NonFiction」
「ふゅーちゃーちゅぅな~!」
「ミラクルダンスを踊りたい」
MC
「Honey Up RUSH!!」
「パラレルワルツ」
「Only Beat」
MC
「トキメキGetCrazy」
「レイトショー」
「Palette」
MC
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