あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)

あいみょん、声出せぬ観客に「私が一生懸命歌います」全国ツアー完走<ライブレポート>

2020.12.29 12:00

歌手のあいみょんが27日、全国アリーナツアー『AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート』の最終公演をマリンメッセ福岡で開催し、ツアーの全日程が終了した。

  
今回のツアーは新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、延期や規模の縮小がありながら、11月30日の大阪城ホールを皮切りに、全国5都市で10公演を開催。

あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)
ここでは生配信とテレビでの生中継も行われた12月13日のさいたまスーパーアリーナ公演のレポートをお届けする。

あいみょん、発声できぬ観客に「みんなが声出せへん分、私が一生懸命歌います」

あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)
場内が暗転し、一人スポットライトに照らされたあいみょんが歌い始めたのは、アルバム『おいしいパスタがあると聞いて』でも一曲目を飾っていた『黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を』。今回のツアーからバンドメンバーが6人に増え、この曲ではマンドリンやアコーディオンを用いて楽団のような雰囲気が作り上げられていく。“もっと刺激を もっと混乱を もっと人生を”と歌う、音楽に対する決意表明のようなオープニングに続いて、序盤は『ハルノヒ』や『満月の夜なら』など、軽快な楽曲でステージが進んでいった。

あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)
最初のMCでは、さいたまスーパーアリーナに立てたことの喜びを語り、歓声が上げられないオーディエンスと拍手でコミュニケーションを取ると、「今日はみんなが声出せへん分、私が一生懸命歌います」と呼びかけて、迫力のあるアカペラからインディーズ時代の楽曲『どうせ死ぬなら』を熱唱。『ふたりの世界』ではお馴染みのSEXコールの箇所で一旦演奏を止めて、囁きバージョンをリクエストするユーモラスな一幕があり、『シガレット』や『マトリョーシカ』ではそれぞれの曲に合わせた映像演出で魅了したりと、ショーとしての完成度がさらに高まっていることを感じさせる。

あいみょん、デビュー当時を振り返り感謝

あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)
11月30日にメジャーデビュー4周年を迎えられたことへの感謝を伝えつつ、「大きい会場でやればやるほど、過去の自分のことをめちゃめちゃ考えるんです。あの頃があったから今があるって、ほんまに思いたくて」と語って披露されたのは、当時住んでいた日当たりの悪い部屋で悩みながら書いた曲だという『風のささやき』。弾き語りから始まって、途中でバンドが入ってくるドラマチックな展開が感動を呼ぶと、今年のあいみょんを象徴する一曲になった『裸の心』へ。アコギを置いて、マイクスタンドをギュッと握りしめながら、情感たっぷりに歌われるメロディーが実に素晴らしい。部屋で一人過ごすことが多かった2020年、この曲に救われた人がどれほどいただろうか。

名曲『マリーゴールド』では観客が一体化

あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)
ステージに一人残ったあいみょんが弾き語りで『憧れてきたんだ』と『from 四階の角部屋』を歌った後は、バンドメンバーを紹介して、アコースティックセットを披露。後ろで手を組んで歌うあいみょんの姿がキュートな『ポプリの葉』も、タブラやボコーダーを用いた音の遊びと、火花を全面に映し出した映像が印象的な『二人だけの国』も、ギターを増やし、パーカッションを加えた今回の編成ならではの演奏だったと言える。

イントロでスライドギターをフィーチャーした『チカ』からはファンキーな曲調を続け、『朝陽』と『愛を伝えたいだとか』で場内の温度がさらに高まると、『マリーゴールド』ではサビでオーディエンスが一斉に手を振り、演奏が終わるとともに大きな拍手が巻き起こった。

さらに、この日限りのスペシャルメンバーとして、ホーン隊の3人を迎え入れると、ソウル/AOR色の強い新曲『スーパーガール』を初披露。『真夏の夜の匂いがする』でもそのままホーン隊が残り、華やかな特別バージョンで演奏された。

あいみょん、自身の初のさいたまスーパーアリーナ公演完走

あいみょん 全国アリーナツアー「AIMYON TOUR 2020 ミート・ミート」 写真:永峰拓也(提供写真)
『マシマロ』からの終盤戦ではさらにもう一段階ギアを上げて、バンド全体が熱のこもったパフォーマンスで盛り上げると、『夢追いベンガル』ではあいみょんが広いステージの両端を駆け回り、場内の熱気が最高潮に達したところで、『君はロックを聴かない』が届けられる。

きっと誰もが心の中で一緒に歌い、会場に一体感が生まれる中、“また会いに来てね”という歌詞の『漂白』がしっとり歌われると、ここまでの満足感とライブがもう少しで終わってしまうという寂しさが同時に去来して、何とも言えない心地になった。

「さいたまの2日間を間もなく終えるわけですけど、ほんまに一段と、自分がシンガーソングライターになれた気がします」と語り、シリアスな『さよならの今日に』を歌い上げ、スケール感のあるアウトロを鳴らし終えたバンドメンバーがステージを去ると、一人残ったあいみょんが『そんな風に生きている』を歌い、全25曲が終了。

同曲の途中から感極まった様子のあいみょんは、最後に「初めてのさいたまスーパーアリーナはほんまに大きかったです。今の自分の力じゃどうにもできないと思うくらい大きかったけど、何とか2日間終えられてよかった」と涙声で話す。さらに、「また必ずみんなと、当たり前に会えて、当たり前に歌が歌えて、一緒に話せる時が来るんです。私はいつでも待ってます」と再会を約束して、盛大な拍手に包まれる中、充実の一夜が幕を閉じた。(modelpress編集部)

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