“少年院出身アイドル”戦慄かなのらZOC、虐待も孤独も涙も乗り越えて…「平成の終わりはZOCの始まり」胸を打つデビュー会見<全文>
2019.05.01 13:55
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アイドルユニット・ZOCが1日、都内でデビューシングル「family name/CHU-PURI」(4月30日発売)のリリースイベントを開催。直前に開いた記者会見では、デビューの心境から、シングルに秘めた想い、そして今後の目標について、笑いもありつつ胸を打つエピソードとともに語った。
ZOCとは
ZOCは、プロデューサー兼メンバー兼同志を表す「共犯者」と位置付けされた大森靖子を筆頭に、音楽ユニット“禁断の多数決”の元メンバー藍染カレン、ここ近日“少年院帰りのアイドル”としてメディア露出も多い戦慄かなの、「ミス iD2017」大森靖子賞の香椎かてぃ、セルフプロデュースアイドルユニットとして話題となった生ハムと焼うどんの元メンバー西井万理那、「ミス iD2018」ファイナリストの兎凪さやか、6人からなる異色のアイドルユニット。結成から半年、ZOC名義で初のシングルとなった同作は、大森が作詞作曲を手掛け、自己肯定をまっすぐに伝える力強いロックソング「family name」、アイドル感を大森靖子風に昇華させたポップソング「チュープリ」の2曲を収録。
この日はZOCとして初の記者会見で、藍染、戦慄、香椎、西井、兎凪の5人がイベントと取材に応じた。
以下、会見全文。
ZOC初の記者会見
― 自己紹介、ご挨拶をお願い致します。藍染:ZOCの赤色担当の藍染カレンです。よろしくお願い致します。
戦慄:ZOCの水色の戦慄かなのです。よろしくお願いします。
香椎:ZOCの紫担当の香椎かてぃですよ。よろしくお願いします。
兎凪:ZOCの白色担当の兎凪さやかです。よろしくお願いします。
西井:ZOCのオレンジ担当の西井万理那です。よろしくお願いします。
― 皆さんテンションの方がちょっと(笑)。
藍染:しっかり緊張しております(笑)。
― 今回のCDデビューが平成最後のタイミングでしたがどんな気持ちですか?
藍染:そうですね、平成が終わったタイミングでデビューさせてもらって、私たちも全員平成生まれなので、令和に行くぞといういいタイミングだと思っています。
戦慄:質問なんでしたっけ?(笑)忘れちゃいました。
― 結構丁寧に言ったつもりですけど(笑)。CDデビューが平成最後ということで、今どんな気持ちですか?
戦慄:うれしいです。
香椎:平成は終わるんですけど、平成の終わりはZOCの始まりということで、ぶちかましていくので。はじまりますね。
西井:(「family name」の)歌詞に「ブチかましていこう」っていうのが入ってるんですよ。だから今言ったんですよ。
― 説明ありがとうございます(笑)。説明されると恥ずかしいと思いますけど(笑)。
一同:(笑)。
― 終わりで大丈夫ですか?
香椎:終わりで(笑)。
― ありがとうございます。では続いて。
兎凪:平成最後ということで、すごく目立つし記念になるしとてもいいと思いました。すごくうれしいです。ありがとうございます。
西井:平成最後ということで、平成ノブシコブシさんはどうなるんだっていう(笑)。
― 平成ノブシコブシさんの心配を?
西井:そうです。今すごく心配。Hey! Say! JUMPさんも一体どうなるのかっていう心配ですね。
― なるほど。自分のことじゃなくて?
西井:あ、そうです。その後に自分のこと心配するんで。
メンバーの「ZOC」に対する想い
― 普段は1人での活動も多いと思いますが、グループでの活動と違うことはありますか?藍染:ZOCは、結構個々で自由に活動させてもらってるんですけど、ZOCに帰ってくるとなんか“全員集合”ってした気になって、より一層グループでがんばれてる気がします。
― なるほど。個々の活動がグループに生きてると。続いて、質問聞いてましたか?(笑)
戦慄:聞いてました!やっぱり1人の時だと、なんかちょっと気張んないといけないけど、グループでいる時は素でいられる感じがするので、やっぱりなんかZOCでいる時は特別だなと思います。
― 結構仲が良いんですね。続いて。
香椎:なんかマキシマムザホルモンの2号店(メンバー募集の)オーディションを受けて、それの合宿で山梨の方に1人で行ったんですよ。その時にZOCに対してめちゃくちゃホームシックになって、もう大泣きしたんです。大泣きしちゃって、なんか帰ってきた時に人間として成長したなと思って、やっぱZOCだなと思いました。
― 実家みたいな感じ?
香椎:そうですね。正月に帰ってくる実家みたいな。
一同:(笑)。
― 続いてお願いします。
兎凪:1人でいる時も楽しいんですけど、ZOCでいると「family name」のように家族のような存在なので、すごく安心します。
西井:なんかすごい、見た目はみんなちょっとヤンキーっぽい、治安悪い感じだけど。だけど中身は意外と根にあるものはみんな、性格よさげな感じなメンバーで。みんなね、結構思いやりがあるから、いいやつだなって。
― 上から目線で(笑)。
西井:いいやつだなって。
― 基本皆さんが言ってるのは、本当にいいメンバーで、帰りたいようなグループということですね
西井:まあまあわがままですけど、なんだかんだ一緒にいて安心する。
戦慄:こんなに個性がバラバラだったらまとまらないって思うじゃないですか。
― 多分全員思ってると思います(笑)。
戦慄:逆になんか自分が1人じゃ補えないものも、みんな集まれば最強みたいになるんですよ。だから、なんだかんだ上手くやれてますけど、今はね(笑)。
ZOC「family name」で涙…MV秘話も?
― 今はねが付きましたが(笑)。今回の収録曲「family name」を聞いた印象や、MV撮影で大変だったことがあれば教えてください。
藍染:曲を最初に持った時に、私はなんか他のメンバーよりちょっと先に、先にプロデューサーの大森靖子さんと一緒にいて、最初に聞いたんですけど。新宿のど真ん中で泣いたんですよ。今までの10代の自分とか今の自分とかいろんなものとリンクして、すごいいろんなものが溢れてすごい涙が出ました。
― そこまで強烈なインパクトが。MV撮影で大変だったことは?
藍染:MV撮影は外の撮影だったんですけど、寒かった。
戦慄:私はずっとちっちゃい頃から虐待を受けたんですけど、最初にこの歌詞をもらった時に、すごく歌うのに抵抗があったっていうか…。お母さんを責めることになるんじゃないかっていう、攻撃する意図になってしまうんじゃないかっていうのを思ってたんですけど。やっぱりなんか聞けば聞くほどそういう意味じゃなくて、いろんな人への応援ソングなんだろうなと思ってきて。今ではすごくいろんな意味を込めて歌っています。
― MV撮影で大変だったことは?
戦慄:4月頭に撮ったんですけど。でも4月頭とは思えないくらい寒かったんですよ(笑)。でもMV撮影の時はコート脱がなきゃいけないし。私タンクトップにスケスケのニットみたいな格好をしていたので、ほとんど真っ裸みたいなもんじゃないですか(笑)。
― 全然着てます(笑)。2枚着てます(笑)。
戦慄:全然着てるけど、感覚的には真っ裸みたいなもんで(笑)。それ河原で撮影とか走らされたりとかして。
― めっちゃ嫌々撮ってるみたいな言い方ですけど(笑)。
戦慄:それがマジで本当に死ぬかと思いましたね(笑)。
香椎:なんかアイドルのデビュー曲って、パーンってしてるじゃないですか、だいたい。
― ポップな感じでね。
香椎:ポップな感じで。だから結構「family name」を聞いてくれた人、死にたいって言ってた人たちが、(「family name」の歌詞のように)「クッソ生きてやる」っていう方向に変わってくれるのを結構ネットで見て。なんかZOCっぽいし、死にたいじゃなくて生きてやるって思ってくれてることがめちゃくちゃうれしくて。デビュー曲がこの曲で本当にうれしいですし。なんかZOCっぽくていいなと思いました。
― お客さんの反応も続々届いてると。
香椎:はい。なんか外に出てくれる曲だと思います。
― ZOCのライブを見たくて、今までずっと家にいた人が一歩でも踏み出してくれるとうれしいですよね。
香椎:はい、うれしいです。
― MV撮影で大変だったことは?
香椎:ないですね。前回も撮ったんですけど。フルで撮ったのが初めてで、楽しかったです。
戦慄:え!大変だったことあるでしょ(笑)。
香椎:大変だったことは、唯一大変だったことはめちゃくちゃ走ったぐらい。
戦慄:違う!違う!違います。リップシンクのシーンで、1人でなんかカメラに向かって口パクで歌うシーンがあるんですけど、(香椎は)いつも恥ずかしがって泣くんですよ(笑)。
― とにかく大泣きするんですね。なんかキャラとちょっと違いますね(笑)。
香椎:そうですね、1人になると孤独を感じちゃうので。
― リップシンクが大変だった?
香椎:それだけがダメでしたね。
― 続いてお願いします。
兎凪:私は新曲を聞いた時にタクシーの中にいたんですけど、そこで急に大泣きしたんですよ、うわーんって。タクシーの運転手さん「え?」みたいな(笑)。「どうしたんですか、お客さん」みたいな(笑)。もう、うれしくてみたいな、私のグループの新しい曲が出るんですよって。タクシーの運転手さんに力説して、がんばってくださいって言われて、がんばんなきゃいけないと思って。それで、もうこの曲は改めて聞いたら自分に対して、勇気が出るというか希望の曲だとすごく自分でも感じるので、たくさんの人の勇気と希望になればいいなと思います。
― MV撮影で大変だったことは?
兎凪:私は自撮り詐欺っていうふうに自分で公表していて、自撮りがすごく上手いんですよ。MVって他人撮りじゃないですか。だからとにかくどうやって自撮りに近づけて盛ろうってのを必死に考えながら撮ってました。
― あんまり他人撮影という表現はしないですけどね(笑)。
兎凪:あ、ほんとですか(笑)。他撮り(笑)。通常のカメラなので、ちょっとでも加工が入らないカメラは困るんで(笑)。角度と顔の決め具合と化粧を考えてました。
― 苦悩があったんですね(笑)。続いてお願いします。
西井:私も初めて曲を聞いた時泣いたんですよ。一応泣いたんですよ。これはマジで売れると思って。この曲は絶対に日本を揺るがす曲だとその時思った。初めて聞いた時はカラオケが入って無くて、作った人が歌った声しか入ってなかったけど、その時からマジでいい曲だった。そん感じ。
一同:(笑)。
― MV撮影で大変だったことは?
西井:私もMV撮影撮り慣れてなくて、カメラを。1人でリップシンクするのが、ふざけちゃって全部。
― ちょっと恥ずかしい?
西井:恥ずかしい、恥ずかしい(笑)。ふざけちゃって、出来上がったの見たら、いつも私だけ絶対にやけてるの。それで、これだと雰囲気自分が壊すかなと思ったけど、「それでいいよ」みたいな感じで靖子ちゃんが言ってくれて。私だけいつもMV、にやにやしてる。
― 1人だけにやにやしてるのも注目?
西井:見てほしい。
ZOC、今後の目標は?
― 具体的にCDデビューを聞いたときのシチュエーションと、メンバー同士で喜びあったエピソードは?藍染:具体的にCDデビュー決まるよって話を全員の時にしたかは覚えてないですけど、ZOCは結成してから半年経った今やっとCDデビューって形になるんですね。なので、半年間がんばってきて今やっと披露できるんだっていうことではすごく大きいものがありました。LINEとか電話とかで、話したりしましたよね。
― メンバー個々で聞いた?
戦慄:LINEのグループとかで。
兎凪:グループで曲名がポッと送られてきて、それを聞いてこれがZOCの新曲だって言って、みんなバーッて泣くっていう。
― 令和に突入しましたが、これからグループでも個々でも、目標やどういうふうな活動をしていきたい?
藍染:これからも曲をたくさん出して、まずはZOCでワンマイライブをやりたいです。がんばります。
戦慄:私は少年院でずっと「Mステ」でアイドルを見て励まされてたんで、「Mステ」出たいです。
香椎:まずは、頑張って「family name」がランキングに入ることかなって思います。まずは、はじめの一歩として。
兎凪:とにかくZOCがたくさんの人に知ってもらえて、もっともっと大きくなっていけたらいいなと思ってます。
― どこの会場でやりたい?
兎凪:武道館でやりたい。
― その言葉を聞きたかったです(笑)。続いてお願いします。
西井:私はほんとにテレ朝さんが大好きなんですよ。
― ピンポイントにきましたね。
西井:テレ朝さんの番組にZOCで出たいなっていう。
戦慄:それって?
西井:まあ「Mステ」。
平成の終わりはZOCの始まり
― 戦慄さんは指を噛むことで有名ですが、メンバーの指は噛んだことはある?戦慄:指を噛むのが好きなんですけど。人の指はアガガガって噛むんですけど。
― ちゃんと噛むんですね(笑)。1回やってもらいましょうか?
戦慄:でも噛みすぎて、胃腸炎になってしまって今封印してるんです。どうやら爪の間とかに菌とかが溜まりやすいらしくて(笑)。でも私人の指を噛んで、人となりが分かるっていうのをテレビでやらせていただいてるんですけど、私は噛みたいって思った人のしか噛みたくなくて。それって私がパッと見じゃわかりえない人の本性を知りたくてやってるので、メンバーはもうプライバシーだだ漏れですし、そういうのがないので、あまり噛みたいって思ったことは1度もないっていうか、気持ち悪いからって感じです(笑)。
― 最後に、代表して藍染さんから一言お願いします。
藍染:本日はありがとうございました。“平成の終わりはZOCの始まり”ということで、皆さんと一緒に令和を駆け抜けて行きたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。
ZOCリリイベが異例の女性率
なお、会見後に行われたリリースイベントには満員の400人超が詰めかけ、会場に入ることが出来ない人も。さらに驚くべきはファンの男女比で、女性アイドルグループとしては珍しく女性が7~8割で関係者も驚くほどだった。ライブでは「ZOC実験室」「CHU-PURI」「family name」の3曲を披露した。(modelpress編集部)
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