三代目JSB登坂広臣、ブレイクの2014年を語る―「R.Y.U.S.E.I.」音楽プロデューサーSTYと“目指した先”「熱狂を感動に」【対談後編】
2014.12.26 20:03
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7人組ボーカル&ダンスグループ・三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEが、今年6月に発売した「R.Y.U.S.E.I.」で「第56回 輝く!日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞した。彼らにとって2012年「花火」以来、2度目の大賞候補にノミネート。モデルプレスでは今回、三代目J Soul Brothersのボーカル・登坂広臣(27)と「R.Y.U.S.E.I.」の作詞・作曲・プロデュースを担当した音楽プロデューサー・STY(エス・ティー・ワイ)に対談インタビューを実施し、同作の制作をはじめ、これまで語られてこなかった数々のエピソードを明かしてもらった。
対談前半では、「R.Y.U.S.E.I.」の制作秘話とレコーディングの裏話をお届け。後半となる今回は、2015年の活躍ぶりとその裏にある想いに迫った。
登坂:2014年の始め、ツアーが始まる前にHIROさんから「今回のツアーのテーマは熱狂を感動に変えることが目標」と言われていたんです。確かにそれって本当にその通りだなと思っていて、熱狂って永遠には続かないし、いつかは終わりは来る。そこに自分達が埋もれて、鵜呑みにして浮ついていたら、気がつかない内にブームが過ぎ去っているってこともある。自分たちに熱狂してくれた子たちに何も残せないまま、その子たちは新しい時代のものに移ってしまう。そういう流れって、こういう世界には絶対にあるとHIROさんも長い経験からおっしゃっていたんです。HIROさんから見た僕たちは今、熱狂の渦の中にいるから、そこでいかに熱狂の中に感動を残して、またこの人達のライブに行きたい、この人達の曲を聞きたいと思わせることができるか、その人達の生活の一部に残るか、ということを目指しなさいと言って下さったんです。精いっぱいパフォーマンスすることしか僕らにはできないけど、「R.Y.U.S.E.I.」という曲が熱狂を感動に変えるきっかけになると思っています。
STY:ここまで自分たちを客観的に見れてる人っていない。登坂くんって、すごい冷静ですよね。
登坂:そうかもしれません。あと、熱狂を感動に変えるためにも、7人で「ヒット曲が欲しい」って言い続けていたんです。これからもヒット曲はいっぱい出していかないといけないけど、アップテンポのヒット曲となると絶対「R.Y.U.S.E.I.」だってメンバーみんなが自信を持って言える。それが今、実感としてあるんです。「自分達の中でも自信作で、世に浸透しました」と胸を張って言える曲が、初めてできたような気がします。
STY:すごいね…普通は熱狂の渦にいると、中々そういうことに気づきにくいものですよ。
登坂:それは、HIROさんがいたからかもしれないですね。もしHIROさんという存在がなくて、EXILEさんもいなくて、自分達だけでデビューしていたら、地に足がついてなくてフワフワしていたと思うんですよね。「俺達は俺達のやりたい音楽をやっていこう」となりがちだと思うんです。でも、それに気づかせてくれる存在であったりとか、自分たちが欲しい楽曲、お客さんがライブで求めている楽曲のイメージを具現化してくれる人もいる。自分達の周りに強いつながりがあるおかげで、逆に冷静でいられるんだと思います。
STY:そうやって言えることは本当にすごい。今年は三代目さんとがっつり組ませていただいたんですけど、レコーディングするたびに2人とも毎回全然違う。それってそういう意識からくるものだと思うんです。ボーカリストとしても成長しているし、毎回新しい発見がある。すごいクリエイティブな感じです、登坂くんも今市くんも。ちなみに登坂くんから見た今市くんってどういうボーカリストなの?
登坂:すべてが真逆の存在ですね。性格も歌の個性も違うし。地声で出るレンジも高いですし、声の質感も違う。僕の方が下の倍音が響いたり、彼の方が上の抜け感がすごかったり。元々持っているものが違うけど、だからこそ今はすごく良いバランスだなと思っています。2人が両極端にいるからこそ、ひとつの楽曲を一緒にやることで違いが出て、お互いの味がグループの色になってるのかなと。
STY:確かに2人の個性っていいバランスだよね。三代目さんって、いつも「こういうニュアンスの楽曲」というよりは「こういう映像(ミュージック・ビデオ)を作りたい」でオファーをくれるんだけど、それって本当にエンターテイメント性が強い考え方だなと感じているんです。ライブを最初から意識されているというか。僕、曲を書く前にそのアーティストさんのことを徹底的にリサーチして、ファンの方の声とか個性を考えて試行錯誤して作るから、EXILE TRIBEさんの24karatsシリーズと三代目さんとは全然作り方が違う。その個性が活きたものにしたいんです。
特に三代目さんはファッション・アイコンとして影響力があったりSNSでの発信力があったりと、ほかのJ-POPアーティストと比べて「ライフスタイル」を強く感じるんです。だから「R.Y.U.S.E.I.」「O.R.I.O.N.」とかでは歌詞もメロディも三代目さんの等身大のライフスタイルをすごく意識したし、その結果、ミュージック・ビデオも「こんな楽しみ方はどう?」っていうライフスタイルの提案になってて、ニヤリとしましたよね(笑)。でも「24WORLD」(EXILE TRIBE、2014年)は、「R.Y.U.S.E.I.」「O.R.I.O.N.」と同じEDMなんだけど、アプローチは全く違う。24karatsシリーズは硬派なストリート感が持ち味なので、ソングライティングはあくまでファンクネスを大事にしていたり、歌詞の内容も三代目さんのようなアプローチじゃなくて「俺らについてこいよ!」みたいなオラオラ感があったり(笑)。それは歌い手や楽曲のコンセプトに合わせた結果。
登坂:やっぱりそうやって考えてくださっているっていうのは歌詞からもすごく感じています。「24WORLD」を聞けば、今のEXILE TRIBEが分かる気がするんです。それに、今ではライブに欠かせない曲ですからね。というか、ライブで盛り上がる曲はSTYさんの作ってくださった楽曲が多いです。僕らの楽曲なら、「FIGHTERS」「(YOU SHINE)THE WORLD」もそうですし、「R.Y.U.S.E.I.」も「O.R.I.O.N.」も。ファンの方もSTYさんの存在は知っているし、ライブの中でこの曲がかかったら盛り上がるみたいなポイントをSTYさんが作ってくださっている気がします。
STY:嬉しいです。僕からすれば、逆にライブで発見することが多いんです。「こういうところで盛り上がるんだ!」「ここで掛け声するんだ!」とか。初めてシングルで一緒にやらせてもらった「FIGHTERS」(2011年)もサビにわざとコール&レスポンスを入れた事によって、ライブで初めて完成する楽曲になったというか。
登坂:「ライブでこういう曲ほしいよね」「お客さんともっとこういう風になりたいよね」っていうのはだいたいSTYさんの曲。「R.Y.U.S.E.I.」とかもそうですけど、お客さんとこういう風になりたいというイメージをSTYさんが具現化してくれた。
STY:今の話を聞いていて、想像していた通りだなと思った。やっぱりお客さんとの一体感とか仲間感がすごく強いんですよね、三代目さんって。「地元の仲間」っぽいイメージがあるんですよ。そういうファンの方々と親近感がありつつ、新しい若者のロールモデルとしても確立している。それが、いろんな方向から人気がある秘訣なんだと思います。
登坂:実は、他社レーベルさんとかから「『R.Y.U.S.E.I.』はやられたわ」ってすごく言われたんです(笑)。日本でやるギリギリというかスレスレのライン、これ以上振り切ったらいき過ぎだし、これ以下だったらそうでもない。その間のバチッとハマるラインでやられたって。それくらいのインパクトがあったのかと感じましたし、実際、この曲でものすごいステージをたくさん踏ませていただきました。
STY:年末になって音楽番組でよく拝見するんですけど、どんどん上手くなってるなって感じてます。何回も歌っているから、アスリートのように身体に入っていってるんだなと。
登坂:今年は「何百回、ランニングマンしたんだ」っていうぐらいパフォーマンスさせていただきましたから、レコーディングの段階より自分の体に馴染んできているのかもしれませんね。実は最近のランニングマンでは、テーマを決めてるんです。出番前にメンバーみんなで「今日のランニングマンのテーマどうする?」って話し合って、「今日はあんまり盛り上がってないから、『怒りのランニングマン』でいこう。笑顔とか一切ないガチガチのハチキレたランニングマンにしよう」とか。「ランニングマンで上げた膝が自分の顎にあたって血流すぐらいの勢いでやろう」ってときもありました(笑)。今、メンバーの中ですごく流行っているんですよ(笑)。だから、レコード大賞当日もぜひ注目していただきたいなと。
STY:いつも思うけど、めちゃめちゃ仲良いですよね(笑)。当日のパフォーマンスも楽しみにしています。僕は今回、作家としてタッグを組んで、こういうステージに上げていただいたという感覚がある。すごく感謝しているし、光栄だなと思っています。
登坂:僕らもこの曲に出会うことができて感謝しています。大賞を取れるかどうかは、当日になってみないとわからないですけど、ノミネートされたことで、日本の音楽界に確実な変化を与えられたような気がしてるんです。あれだけのEDMというかダンスミュージックが、レコード大賞の金賞をいただけるというのは、間違いなく良い変化。当日はしっかりパフォーマンスして、「R.Y.U.S.E.I.」をより浸透させたいなと思っています。ぜひ、涙のランニングマンができるように。
【前編】三代目JSB登坂広臣×音楽プロデューサーSTY「R.Y.U.S.E.I.」の裏側をすべて語る - モデルプレス
■三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE
メンバーは、EXILEを兼任するNAOTO、NAOKIにパフォーマーのELLY、山下健二郎、4月に行われたEXILE新メンバーオーディションにも合格した岩田剛典、そして「VOCAL BATTLE AUDITION 2」出身のボーカリスト今市隆二、登坂広臣の7人。2010年11月、「Best Friend's Girl」でデビュー。2012年、「花火」で「第54回日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞。同年、「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たした。2014年には「R.Y.U.S.E.I.」で2度目の日本レコード大賞優秀作品賞を受賞。また、3年連続3度目の「NHK紅白歌合戦」出場が決定している。
■登坂広臣
1987年3月12日生まれ、東京都出身。2010年に行われた「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者たちへ~」で約3万人の応募からオーディションで合格。個人活動としては、2014年9月に終了した「テラスハウス」(フジテレビ系)でMCを務めたほか、「ホットロード」春山洋志役で映画初出演、俳優デビューを果たした。
■STY
EXILE や少女時代といったアジアを代表するアーティストのヒット曲を手掛ける音楽プロデューサー。自身が作詞・作曲・プロデュースを手がけた三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」が「第56回 輝く!日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞。また、「ASY(エイシィ)」の名義でアーティスト活動も行っている。2014年12月24日には、新アルバム「Repackage “#Zero_ASY” ~S.T.A.R.S.~」を発表した。
熱狂を感動に「ヒット曲が欲しい」――ブレイクの2014年を振り返る
― 今年、三代目J Soul Brothersは4枚のシングルをリリースしたほか、2度目となる単独ライブツアーを敢行。2014年は「熱狂を感動に変える」ことを目標に掲げ、彼らは次なるステージを目指した。結果的に「R.Y.U.S.E.I.」がヒットを記録し、三代目J Soul Brothersはその知名度を広めた。「ヒット曲が欲しい」――7人が口にしていたこの言葉は、今年現実のものとなった。登坂:2014年の始め、ツアーが始まる前にHIROさんから「今回のツアーのテーマは熱狂を感動に変えることが目標」と言われていたんです。確かにそれって本当にその通りだなと思っていて、熱狂って永遠には続かないし、いつかは終わりは来る。そこに自分達が埋もれて、鵜呑みにして浮ついていたら、気がつかない内にブームが過ぎ去っているってこともある。自分たちに熱狂してくれた子たちに何も残せないまま、その子たちは新しい時代のものに移ってしまう。そういう流れって、こういう世界には絶対にあるとHIROさんも長い経験からおっしゃっていたんです。HIROさんから見た僕たちは今、熱狂の渦の中にいるから、そこでいかに熱狂の中に感動を残して、またこの人達のライブに行きたい、この人達の曲を聞きたいと思わせることができるか、その人達の生活の一部に残るか、ということを目指しなさいと言って下さったんです。精いっぱいパフォーマンスすることしか僕らにはできないけど、「R.Y.U.S.E.I.」という曲が熱狂を感動に変えるきっかけになると思っています。
STY:ここまで自分たちを客観的に見れてる人っていない。登坂くんって、すごい冷静ですよね。
登坂:そうかもしれません。あと、熱狂を感動に変えるためにも、7人で「ヒット曲が欲しい」って言い続けていたんです。これからもヒット曲はいっぱい出していかないといけないけど、アップテンポのヒット曲となると絶対「R.Y.U.S.E.I.」だってメンバーみんなが自信を持って言える。それが今、実感としてあるんです。「自分達の中でも自信作で、世に浸透しました」と胸を張って言える曲が、初めてできたような気がします。
STY:すごいね…普通は熱狂の渦にいると、中々そういうことに気づきにくいものですよ。
登坂:それは、HIROさんがいたからかもしれないですね。もしHIROさんという存在がなくて、EXILEさんもいなくて、自分達だけでデビューしていたら、地に足がついてなくてフワフワしていたと思うんですよね。「俺達は俺達のやりたい音楽をやっていこう」となりがちだと思うんです。でも、それに気づかせてくれる存在であったりとか、自分たちが欲しい楽曲、お客さんがライブで求めている楽曲のイメージを具現化してくれる人もいる。自分達の周りに強いつながりがあるおかげで、逆に冷静でいられるんだと思います。
STY:そうやって言えることは本当にすごい。今年は三代目さんとがっつり組ませていただいたんですけど、レコーディングするたびに2人とも毎回全然違う。それってそういう意識からくるものだと思うんです。ボーカリストとしても成長しているし、毎回新しい発見がある。すごいクリエイティブな感じです、登坂くんも今市くんも。ちなみに登坂くんから見た今市くんってどういうボーカリストなの?
登坂:すべてが真逆の存在ですね。性格も歌の個性も違うし。地声で出るレンジも高いですし、声の質感も違う。僕の方が下の倍音が響いたり、彼の方が上の抜け感がすごかったり。元々持っているものが違うけど、だからこそ今はすごく良いバランスだなと思っています。2人が両極端にいるからこそ、ひとつの楽曲を一緒にやることで違いが出て、お互いの味がグループの色になってるのかなと。
STY:確かに2人の個性っていいバランスだよね。三代目さんって、いつも「こういうニュアンスの楽曲」というよりは「こういう映像(ミュージック・ビデオ)を作りたい」でオファーをくれるんだけど、それって本当にエンターテイメント性が強い考え方だなと感じているんです。ライブを最初から意識されているというか。僕、曲を書く前にそのアーティストさんのことを徹底的にリサーチして、ファンの方の声とか個性を考えて試行錯誤して作るから、EXILE TRIBEさんの24karatsシリーズと三代目さんとは全然作り方が違う。その個性が活きたものにしたいんです。
特に三代目さんはファッション・アイコンとして影響力があったりSNSでの発信力があったりと、ほかのJ-POPアーティストと比べて「ライフスタイル」を強く感じるんです。だから「R.Y.U.S.E.I.」「O.R.I.O.N.」とかでは歌詞もメロディも三代目さんの等身大のライフスタイルをすごく意識したし、その結果、ミュージック・ビデオも「こんな楽しみ方はどう?」っていうライフスタイルの提案になってて、ニヤリとしましたよね(笑)。でも「24WORLD」(EXILE TRIBE、2014年)は、「R.Y.U.S.E.I.」「O.R.I.O.N.」と同じEDMなんだけど、アプローチは全く違う。24karatsシリーズは硬派なストリート感が持ち味なので、ソングライティングはあくまでファンクネスを大事にしていたり、歌詞の内容も三代目さんのようなアプローチじゃなくて「俺らについてこいよ!」みたいなオラオラ感があったり(笑)。それは歌い手や楽曲のコンセプトに合わせた結果。
登坂:やっぱりそうやって考えてくださっているっていうのは歌詞からもすごく感じています。「24WORLD」を聞けば、今のEXILE TRIBEが分かる気がするんです。それに、今ではライブに欠かせない曲ですからね。というか、ライブで盛り上がる曲はSTYさんの作ってくださった楽曲が多いです。僕らの楽曲なら、「FIGHTERS」「(YOU SHINE)THE WORLD」もそうですし、「R.Y.U.S.E.I.」も「O.R.I.O.N.」も。ファンの方もSTYさんの存在は知っているし、ライブの中でこの曲がかかったら盛り上がるみたいなポイントをSTYさんが作ってくださっている気がします。
STY:嬉しいです。僕からすれば、逆にライブで発見することが多いんです。「こういうところで盛り上がるんだ!」「ここで掛け声するんだ!」とか。初めてシングルで一緒にやらせてもらった「FIGHTERS」(2011年)もサビにわざとコール&レスポンスを入れた事によって、ライブで初めて完成する楽曲になったというか。
登坂:「ライブでこういう曲ほしいよね」「お客さんともっとこういう風になりたいよね」っていうのはだいたいSTYさんの曲。「R.Y.U.S.E.I.」とかもそうですけど、お客さんとこういう風になりたいというイメージをSTYさんが具現化してくれた。
STY:今の話を聞いていて、想像していた通りだなと思った。やっぱりお客さんとの一体感とか仲間感がすごく強いんですよね、三代目さんって。「地元の仲間」っぽいイメージがあるんですよ。そういうファンの方々と親近感がありつつ、新しい若者のロールモデルとしても確立している。それが、いろんな方向から人気がある秘訣なんだと思います。
初の「レコ大」大賞受賞に向け意気込む
― 三代目J Soul Brothersはレコード大賞当日、サザンオールスターズ、AKB48、きゃりーぱみゅぱみゅらをはじめとするアーティストと最優秀作品を競うこととなる。昨年はEXILEが、「EXILEPRIDE~こんな世界を愛するため~」で史上初となる4度目の大賞を受賞。三代目J Soul BrothersはEXILEから、大賞のバトンを受け取ることができるのか――。登坂:実は、他社レーベルさんとかから「『R.Y.U.S.E.I.』はやられたわ」ってすごく言われたんです(笑)。日本でやるギリギリというかスレスレのライン、これ以上振り切ったらいき過ぎだし、これ以下だったらそうでもない。その間のバチッとハマるラインでやられたって。それくらいのインパクトがあったのかと感じましたし、実際、この曲でものすごいステージをたくさん踏ませていただきました。
STY:年末になって音楽番組でよく拝見するんですけど、どんどん上手くなってるなって感じてます。何回も歌っているから、アスリートのように身体に入っていってるんだなと。
登坂:今年は「何百回、ランニングマンしたんだ」っていうぐらいパフォーマンスさせていただきましたから、レコーディングの段階より自分の体に馴染んできているのかもしれませんね。実は最近のランニングマンでは、テーマを決めてるんです。出番前にメンバーみんなで「今日のランニングマンのテーマどうする?」って話し合って、「今日はあんまり盛り上がってないから、『怒りのランニングマン』でいこう。笑顔とか一切ないガチガチのハチキレたランニングマンにしよう」とか。「ランニングマンで上げた膝が自分の顎にあたって血流すぐらいの勢いでやろう」ってときもありました(笑)。今、メンバーの中ですごく流行っているんですよ(笑)。だから、レコード大賞当日もぜひ注目していただきたいなと。
STY:いつも思うけど、めちゃめちゃ仲良いですよね(笑)。当日のパフォーマンスも楽しみにしています。僕は今回、作家としてタッグを組んで、こういうステージに上げていただいたという感覚がある。すごく感謝しているし、光栄だなと思っています。
登坂:僕らもこの曲に出会うことができて感謝しています。大賞を取れるかどうかは、当日になってみないとわからないですけど、ノミネートされたことで、日本の音楽界に確実な変化を与えられたような気がしてるんです。あれだけのEDMというかダンスミュージックが、レコード大賞の金賞をいただけるというのは、間違いなく良い変化。当日はしっかりパフォーマンスして、「R.Y.U.S.E.I.」をより浸透させたいなと思っています。ぜひ、涙のランニングマンができるように。
2014年のレコ大は誰の手に
「第56回 輝く!日本レコード大賞」は、TBS系にて30日後5:30より放送。2度目となるレコード大賞のステージで、七つの流星は絡み合いながら進む――三代目J Soul Brothers 、初の悲願に向けて今ひとつになる。(modelpress編集部)【前編】三代目JSB登坂広臣×音楽プロデューサーSTY「R.Y.U.S.E.I.」の裏側をすべて語る - モデルプレス
メンバーは、EXILEを兼任するNAOTO、NAOKIにパフォーマーのELLY、山下健二郎、4月に行われたEXILE新メンバーオーディションにも合格した岩田剛典、そして「VOCAL BATTLE AUDITION 2」出身のボーカリスト今市隆二、登坂広臣の7人。2010年11月、「Best Friend's Girl」でデビュー。2012年、「花火」で「第54回日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞。同年、「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たした。2014年には「R.Y.U.S.E.I.」で2度目の日本レコード大賞優秀作品賞を受賞。また、3年連続3度目の「NHK紅白歌合戦」出場が決定している。
■登坂広臣
1987年3月12日生まれ、東京都出身。2010年に行われた「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者たちへ~」で約3万人の応募からオーディションで合格。個人活動としては、2014年9月に終了した「テラスハウス」(フジテレビ系)でMCを務めたほか、「ホットロード」春山洋志役で映画初出演、俳優デビューを果たした。
EXILE や少女時代といったアジアを代表するアーティストのヒット曲を手掛ける音楽プロデューサー。自身が作詞・作曲・プロデュースを手がけた三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」が「第56回 輝く!日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞。また、「ASY(エイシィ)」の名義でアーティスト活動も行っている。2014年12月24日には、新アルバム「Repackage “#Zero_ASY” ~S.T.A.R.S.~」を発表した。
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