NewJeans「Ditto」異例のMV“アイドルとファンの関係”暗示か…注目俳優も登場
2022.12.20 19:07
韓国のガールズグループ・NewJeans(ニュージーンズ)が19日、新シングル『OMG』の収録曲「Ditto」を先行公開し注目を集めている。
メガヒット生んだ大型新人NewJeans、5ヶ月ぶりカムバック
今年7月のデビュー以降、まさに旋風を巻き起こしているNewJeans。韓国では未だ街中でデビュー曲「Hype boy」が毎日のように流れ、主要音源チャートでも「Hype boy」を上位に残したままのカムバックとなった。「Ditto」は、ボルチモア・クラブダンスという音楽ジャンルをNewJeansの感性で再解釈。Bunnies(公式ファンクラブ名)と共に迎える初めての冬のために特別に準備された曲だという。作詞にはメンバーのMINJIが参加した。
2編構成のMV 韓国ドラマ界のホットなニューフェースを起用
名だたる有名グループのアートワークを手掛けてきたクリエイティブディレクターのミン・ヒジンが、プロデュースの全過程を指揮したグループとして注目を集めるNewJeans。各作品の特徴的なコンセプトでも関心を集めてきたが、今回の「Ditto」は1曲に対し2編のミュージックビデオを同時公開したことで視聴者を驚かせた。MVはドラマ仕掛けの「side A」「side B」で構成され、出演者にはNewJeansメンバーだけでなく、韓国ドラマ界で非常にホットな俳優2人を起用。「今、私たちの学校は…」(2022)、「シスターズ」(2022)で主人公の1人を演じたパク・ジフ、「二十五、二十一」(2022)の主要キャスト“4人組”の1人だったチェ・ヒョヌク。2人とも、昨年Netflix配信ドラマで世界的に知名度を上げた注目のニューフェースだ。
「Ditto」MVの意味は?考察も過熱
「side A」は、パク・ジフ演じる少女が、学生時代にビデオカメラで撮影した映像という設定。主人公がビデオデッキにビデオテープを入れると、学生時代に学校でNewJeans5人がダンスをしていたころの記憶が再生される。いつも一緒にいた“友達”としてのNewJeansと、それを一番そばで撮影していた主人公。主人公は時折映る男子学生(チェ・ヒョヌク)に思いを寄せていたこと、一方クラスメートからは白い目を向けられ、クラスに馴染めていなかったこともわかってくる。
そんな主人公がケガをしたとき、ギプスに寄せ書きを書いてくれたNewJeans。しかし「side A」の終盤、眠っていた主人公が目を覚ますとそこにはNewJeansの姿も、ギプスの寄せ書きもなくなっていた。主人公の少女は夢を見ていただけなのか?そんな「side A」の最後が暗示するように、「side B」ではNewJeansメンバーが、実態があるのか無いのかわからないあいまいな存在として描かれる。
友達だったNewJeansのメンバーはビデオのノイズと共に消えてしまい、本当は一人きりで自分の部屋にいた主人公。しかし大人になってもう一度その古いビデオを再生すると、やはりそこには鮮明に映るNewJeansメンバーの姿があった。
彼女らの真骨頂ともいえるY2K、すなわち2000年代風のノスタルジックな映像の中に、NewJeansは今回どんなメッセージを込めたのか。ファンの間では盛んに“MV考察”も行われている。
パク・ジフ演じる“バン・ヒス”は“Bunnies”
パク・ジフの公式Instagramの投稿を見ると、主人公の少女の名が“バン・ヒス”であることが分かり、NewJeansのファンクラブ名である“Bunnies”と発音することができる。楽曲の公開前から「Ditto」は“ファンのための楽曲”と説明されていたこともあり、MVの主人公はNewJeansのファン“Bunnies”を表現したのだろう。MV「side B」では心の支えだったNewJeansを撮影し続けたビデオを壊し、現実の世界で男子学生と2人で歩き始める主人公の姿も映される。しかし大人になった“ヒス”がビデオを見返してみると、当時のままの姿のNewJeansが「ヒス、久しぶり!」と再び彼女の世界に戻ってくるのだ。
青春の友達、実態はなくても常にすぐそばで支えてくれる存在としてのNewJeans。時間が経ってもビデオの中で鮮明に生き続けるNewJeans。まさにそれはアイドルとファンの関係である、そんな解釈をするファンもいれば、韓国で爆発的な人気を誇った岩井俊二監督の映画「Love Letter」や、人気ホラー映画シリーズの「女校怪談」等を彷彿とさせるシーンがあることから、「NewJeansはこの世を去った存在として描かれているのでは…」など意味深な考察も見受けられる。
いずれにせよ20日時点で「Ditto」は、韓国内のほとんどの主要音源チャートで1位を獲得(前述のとおり「Hype boy」を上位に残したままだ)。デビュー作の成功だけに終わらず、さらに新たな手法でメガヒットの兆しを見せるNewJeansが、2023年もK-POP界の主人公となるのか注目が集まる。(modelpress編集部)
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