「NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’」埼玉公演/撮影:田中聖太郎写真事務所

NCT 127、ツアーファイナルに会場熱狂 新曲も披露

2019.03.31 19:53

多国籍メンバーで構成されるグローバルボーイズグループ、NCT 127(エヌシーティー イチニナナ)が29日、日本での初ツアーとなる<NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’>の埼玉公演をさいたまスーパーアリーナにて開催。全国7都市14公演に及ぶホール&アリーナツアーのファイナルの地であり、初のアリーナ会場での初日とあって、会場全体に大きな期待感と若干の緊張感が漂う中でこの日のライブはスタートした。

  

NCT 127、ツアーファイナル

メインステージには、演出によってさまざまな見せ方や動きが可能な大小のビジョンがいくつも配置され、中央にはこのアリーナ公演から設置された花道とセンターステージがある。そこへ、ついにメンバーが登場。観客からはまさに割れんばかりの大きな歓声が上がる。ビジョンの裏から名前を呼ばれたメンバーが一人ずつステージ中央へと歩み出て、テイル、ジャニー、テヨン、ユウタ、ドヨン、ジェヒョン、ジョンウ、マーク、ヘチャンが揃うと、1度聴いたら忘れられない印象的なイントロから始まる「Cherry Bomb」で口火を切る。

「NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’」埼玉公演/撮影:田中聖太郎写真事務所
白をベースに黒や赤でポイントをつけた近未来感のある衣装をまとったメンバーたちは、目まぐるしくフォーメーションを変えながら、曲をアレンジして、途中にそれぞれのキメの場面も入った新たなパフォーマンスで、初っ端から観客を魅了する。続けて、日本でのデビューミニアルバム『Chain』の収録曲を惜しげもなく次々と披露。ステージ背面を縦横3つ、全部で9つに区切ったビジョンを巧みに使ったりしながら、ステージを上から下まで、右から左まで、後ろから前まで、縦横無尽に動き回りながら歌い踊って行く。

「皆さんの熱気がホントにすごいですね」と、自分たちが作り出した空気感に関わらず驚きを口にするテヨン。ドヨンは「さいたま公演1日目、スタートしました!」と興奮気味に叫ぶ。またこのアリーナ公演のタイミングから、ツアーに合流したヘチャンは「ファンの皆さん、心配をかけてすいませんでした。今までの皆さんの心配を楽しさに変えられるように全力で歌って踊って盛り上げます!」と宣言。観客は大きな拍手をしてその喜びを分かち合った。

中盤、VTRを挟んで衣装を黒に赤のラインが入ったパンツに、白のYシャツというシンプルなスタイルに着替えると、NCT 127の裏の魅力というか、スタイリッシュでダンサブルな一般的なイメージとは違うリード曲では表現しきれない姿も見せて行く。テレビ番組でのパフォーマンスやイベントだと数曲しか披露できないため、どうしても代表曲ばかりがフューチャーされてしまうが、こういった一面が見られるのがワンマンライブの醍醐味。スツールに腰かけて観客に語り掛けるように歌ってみたり、メンバー同士でふざけ合いながらキュートな姿を見せたり、かと思えば寝転がった状態でセクシーなダンスをして見せたりと変幻自在。さらに、ボーカルラインのメンバーたちは、ただ切々と歌だけを届けることで、そのスキルの高さを見せつける。テイル、ドヨンに加え、ジェヒョン、ジョンウ、ヘチャンと声色にバリエーションのあるメンバーたちは、その歌声を重ねてこの5声でしか生み出せない彩を生む。

「NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’」埼玉公演/撮影:田中聖太郎写真事務所
その余韻が導くように、ピアノの音色が会場内に響き渡り始める。ジャニーのピアノ演奏が場面転換を知らせるように、白シャツの上から赤と黒を基調としたジャケットを羽織ったメンバー達が堂々とした姿でセンターステージに揃い立つと、さらなる魅力を際立たせて行く。センターステージの床がこう配をつけながら回るという、ダイナミックな舞台装置でのパフォーマンスを見せたり、複雑に絡まったジャングルジムのようなセットを使用するなど、畳み掛けるような勢いで観客を魅了していく。他にもテヨン、マークのラッパー同士の掛け合いなどもあり、次々と違う顔を見せるメンバーたちに翻弄されてしまう。

「NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’」埼玉公演/撮影:田中聖太郎写真事務所
そうやって普段あまり見せない姿やメンバーの個性を発揮させたところで、ライブの後半とは思えないほど、またもや新たな魅力を発揮して行く。衣装もそれぞれデザインが違うカラフルでラフなものにチェンジ。軽やかなミディアムテンポの「Touch」では観客も一緒になって歌い、そのお返しのように、続く「Replay (PM 01:27)」ではメンバーもNCTのチームカラーの黄緑に光るペンライトを持ち、観客と一緒になって手を振りながらコミュニケーションを深めて行く。そして会場の一体感がマックスに達すると、本編ラストは傾斜をつけながら回転するセンターステージの上で「Fire Truck」を華麗に披露し、ステージをあとにした。

「NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’」埼玉公演/撮影:田中聖太郎写真事務所
迎えたアンコール。ここでついにこのアリーナ公演からパフォーマンスすると予告されていた、4月17日にリリースされる日本での1stアルバム『Awaken』からの新曲「Wakey-Wakey」のイントロが鳴り出し、観客から大きな歓声が上がる。メンバーはなんと先日公開されたMVで着用していた全身ブラックのスタイリッシュかつセクシーな衣装を着て登場。世界初公開の瞬間を完璧な形で見せつけた。披露後、ユウタは「キャッチ―でインパクトのある曲」と紹介していたが、多彩な魅力を持つNCT 127だからこそ表現できる楽曲。またテイルによれば、アルバムには「僕たちの日本語初のバラード曲も入っています!」とのこと。『Awaken』への期待がさらに高まった。

「NCT 127 1st Tour ‘NEO CITY : JAPAN - The Origin’」埼玉公演/撮影:田中聖太郎写真事務所
MV撮影での裏話などをしながら、メンバーたちは衣装をツアーTシャツに着替えると、トロッコに乗車。みんな一緒になって楽しんで歌える楽曲を歌いながら、さらにファンとの距離を縮める。そんな中で迎えた最後の挨拶では感動で涙声になってしまうメンバーもいたが、最後の最後まで観客の応援に全力で応える姿を見せて、この日の公演は無事に終了した。

残る30、31日の公演はすでにチケットは完売してしまっているが、ファイナルはAbemaTVにて全編ノーカット独占生中継される。カッコいい!と歓声を上げるというよりは、カッコいいと思わず唸ってしまいたくなるような、メンバー個々の能力の高さをベースに作られる独創的でスタイリッシュな彼らのライブとなっている。(modelpress編集部)

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