新木優子(C)モデルプレス

新木優子「SとX」で中島健人と築いた信頼関係「すごく自分の意見を言いやすかった」【モデルプレスインタビュー】

2026.08.22 12:00

Netflixシリーズ『SとX』(8月20日配信)でヒロインを演じる新木優子(あらき・ゆうこ/32)。センシティブなテーマだからこそ、1つひとつの触れ合いや表現について中島健人らと深く話し合い、信頼関係を築いて挑んだ撮影の裏側を語る。【インタビュー後編】

  

対話を重ねて作り上げた『SとX』

新木優子(C)モデルプレス
― 難しいテーマの作品かと思いますが、演じるにあたって苦労したことはありますか?

私が演じた佑美の職業がアナウンサーなのですが、私の中では自分が思い描いているアナウンサー像がちゃんと届いているのかどうかが課題に感じていましたし、すごく不安でした。監督や指導してくださった須黒さんが現場ですぐ褒めてくださったので、安心も出来ましたが、自分で見て修正点や課題を見つけることもあったので難しかったです。

― これまで出演してきた作品と違うところはありましたか?

かなりセンシティブな作品で、そういう描写も多いのですが、ちょっとしたニュアンスの違いひとつで大きな違いが生まれてしまうことが多く、塩梅が難しかったです。キスの仕方ひとつとっても、触れ方にしても1つひとつを中島さんと話し合いながら出来たなと感じています。

― みなさんと話し合いながら悩むことなく作れた?

撮影に入った当初は、見せたいものとやりたいこと、この作品の中で伝えたいことの意見のぶつかり合いも少なからずありました。でも、草野(翔吾)監督もですけど、1番はケンティーが話すことを受け入れてくれる方で、ご自身の意見を伝えてくれたうえで「どう思う?」と相手役としての私に聞いてくれたので、私自身はすごく自分の意見を言いやすかったですし、すごく信頼出来ました。意見が違った時はどう擦り合わせていくかもしっかり話し合うことが出来たのでよかったです。

新木優子/Netflixシリーズ「SとX」(提供写真)

新木優子、積み重ねてきた経験が自信に

― なかなか自分の意見を言えない佑美を“昔の自分”と評していました。今のお話にもあったように、現在の新木さんはディスカッションの中で自分の意見を言えるようになったようですが、それはどうやって変わっていったのでしょうか?

まず1つは年齢を重ねたことがあると思いますし、経験値を積むことによって、発言の仕方や伝わり方が変わってくるんだなと思っています。積み重ねてきた経験が自信になって、自分が思っていることをアウトプットしやすくなりました。

あとは、2019年に『モトカレマニア』(フジテレビ系)で主演を務めたことが大きかったです。当時の私はまだ自分が主演という肩書きを背負うのは重いように感じて、私の中で主演というとみんなの前に立ってリードして進んでいく存在でしたが、私はみんなで手を繋いで、平等に、1人でも立ち止まってる人がいればみんなで立ち止まって考える主演でいようと決めたんです。そうすると、相手が話しやすいようにまず自分から話すことになるので、きっかけとして大きかったなと思います。

あとは、全てを受け入れてずっと良い人でいるのは難しい。「自分がこう言ったら周りの人は嫌だろうな、困るだろうな」と思って躊躇することもありますが、そこまで配慮できないほど忙しくなった時に「ちょっと待ってほしい」と、自分で自分を壊さないためにも、しっかり自分の意思を伝えることが大切だと思いました。

なので、色んなきっかけがあったと思うんですけど、20代後半で経験を積み重ねてきたことで、いま確かなものになったなという感覚があります。

新木優子(C)モデルプレス
― 20代で苦労することも多かったけど、今財産として残っているんですね。

私の場合は20代後半で気づくことが出来て30代で手応えを感じましたが、人によってタイミングは違うと思います。もうちょっと早く気づけていたら若い時に楽だったなとか思うこともありますが、あのタイミングだったことにも意味があったとも感じています。

新木優子(C)モデルプレス

先進的な撮影現場への思い「不安が安心感に」

新木優子/Netflixシリーズ「SとX」(提供写真)
― 今回の撮影現場には、託児所が設置されたり、家族を現場に招待する「ファミリーデー」が設けられたりしたとお聞きしました。こうした現場環境はいかがでしたか?

私は残念ながらファミリーデーの撮影日に当たることがなかったんですが、みなさんから聞くお話がすごく楽しそうでしたし、普段はなかなか見られないお仕事の様子を実際にお子さんに見せられることで、子どもたちの理解度も変わると思うので素晴らしいと思いました。

託児所も、これが当たり前になっていくとスタッフさんも俳優陣もすごく助かりますよね。子どもを産む時には休養期間がないといけないものだと思っていますけど、「休んだことで居場所がなくなるんじゃないか」という怖さもあると想像しますし、周りからも聞きます。休む怖さや不安はどのお仕事にもありますけど、託児所があることでその不安が安心感に変わるのはすごく大きいと思うので、こういう環境が広がると良いなと感じました。

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― 最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします。

思い切って伝えることの大切さ、コミュニケーションをとることの大切さが伝わると嬉しいです。自分の気持ちを伝えることに怖さを感じることがあると思いますが、それを超えることで出来上がる人間関係があったり、自分も会ったことのない自分に会えたりすると思います。私自身は20代後半に「まだ私の知らない自分がいるんだな」って思うことがすごくたくさんあって面白かったですし、それを知ることによって周りの人とどうやってコミュニケーションを取ったらいいのかがわかりました。

あとは、“悩んでない人はいない”ということ。自分にとっては大きな悩みでも他人から見たら些細な悩みに見えることがあったり、なかなか伝えにくいかもしれないけれど、セラピストをはじめ聞いてくれる人に打ち明けることも大切だということが伝わったら良いなと思います。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

新木優子(あらき・ゆうこ)プロフィール

新木優子(C)モデルプレス
1993年12月15日生まれ、東京都出身。スカウトをきっかけに2008年デビュー。2015年にゼクシィ8代目CMガールに選ばれ注目を集める。ファッション誌「non-no」の専属モデルを8年間務め、2021年にはベストジーニストを初受賞。自身の公式Instagramのフォロワー数が480万人を超え、幅広い世代からの支持を集めており、2020年よりDIORのジャパンアンバサダーを務めている。

俳優としても活動し、近年の出演作には、『キングダム 大将軍の帰還』(2024)、『ほどなく、お別れです』(2026)、ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』(2025)、『良いこと悪いこと』(2025)など話題作に出演が相次ぐ。
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