大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会

なにわ男子・大橋和也が語るアイドル論「現実では恋愛をしない存在だからこそ、お芝居で表現したい」【「君がトクベツ」インタビュー連載Vol.3】

2025.06.12 18:00

6月20日公開の映画『君がトクベツ』のモデルプレスインタビュー連載。Vol.3には、女優の畑芽育とW主演を務めるなにわ男子大橋和也(おおはし・かずや/27)がソロで登場。人気少女漫画を実写化した本作で映画初主演を飾る大橋は、自身と通ずる国民的アイドルグループのリーダーを熱演。もともと原作のファンだったという大橋が、役作りや撮影エピソード、自身のアイドル論などについて語ってくれた。【前編】

  

畑芽育&大橋和也W主演「君がトクベツ」

畑芽育、大橋和也らポスタービジュアル(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
原作は「ヒロイン失格」「センセイ君主」「あたしの!」(全て集英社マーガレットコミックス刊)など数々のヒット漫画を生み出し、多くの女性読者に共感と親近感、切なさと感動、癒しと勇気を与え続けている幸田もも子氏の最新作で、2025年1月に完結した同名漫画。

畑芽育、大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
過去のトラウマからイケメン嫌いになった黒髪メガネの陰キャ女子・若梅さほ子(畑)と、誰もが知る国民的アイドルグループ「LiKE LEGEND」(ライクレジェンド/通称:ライクレ)の最強の愛されリーダー・桐ヶ谷皇太(大橋)のまさかの出会いと恋愛模様を描いた“全女子の心を掴む”ラブストーリー。

LiKE LEGEND/NAOYA、山中柔太朗、大橋和也、木村慧人、大久保波留(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
LiKE LEGENDのメンバーには、FANTASTICSの木村慧人、M!LKの山中柔太朗、DXTEENの大久保波留、MAZZELのNAOYAと、事務所やグループの垣根を越えたキャストが集結した。

大橋和也のアイドル論 愛されリーダー・桐ヶ谷皇太に共感

大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
― これまで、なにわ男子のメンバーの皆さんが少女漫画原作の実写映画で主演を務めてこられましたが、ご自身が少女漫画原作の作品に出演することが決まったときの率直なお気持ちをお聞かせください。

大橋:僕にとってひとつの夢だったので、「お!ついに来たか!」とすごく嬉しかったです。その反面、原作がある作品だからこその難しさもあって、ただ原作を真似するだけではなく、自分らしさもちゃんと表現したいなと思いました。特に恋愛シーンのやりとりは、いつも恥ずかしがってしまうので、「ちゃんと堂々と演じられるかな…」という不安も正直ありました。

― 原作者の幸田先生から「もし実写化するなら、皇太は大橋くんに演じてほしいと思っていた」という嬉しいお言葉もありましたが、大橋さんは以前から原作のファンだったそうですね。

大橋:本当にありがたいです!僕は原作をずっと前から読ませてもらっていて、「いつか桐ヶ谷皇太を演じてみたい」とラジオなどで話していたんです。なので、こうして何年か越しに実際に桐ヶ谷皇太を演じることになって、やっぱり言霊ってあるんやなと思いました。

― 桐ヶ谷皇太役を演じてみたいと思った理由は何ですか?

大橋:物語自体がすごく面白くて惹かれたのと、アイドルは現実では恋愛をしない存在なので、だからこそ“お芝居で表現してみたい”という気持ちがずっとあったんです。そして何より、桐ヶ谷皇太の感情や性格が自分と重なる部分が多くて、この役を演じたいと強く思いました。それが一番の理由ですね。

畑芽育、大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
― 国民的アイドルグループのリーダーという設定は、ご自身と重なる部分も多かったのでは?

大橋:そうですね。自分と立場が似ているというのもありますし、皇太が思い描く“理想のアイドル像”と、僕自身が目指している“アイドルとしての姿”がすごく近いと感じました。たとえば、僕のファンの方はもちろん僕のことを好きでコンサートに来てくれていると思っているんですが、僕は「会場に来てくれている全員が自分のことを好き」と思い込んでステージに立っているんです(笑)。それくらいの気持ちで、一人ひとりに「ありがとう」という感謝を込めて手を振っています。たとえ他のメンバーのファンの方でも、「大橋くんもいいな」って思ってもらえたら嬉しいので、そういうところはほんまに皇太と一緒やなと思いました。

でも、劇中でさほ子に「誰もが自分を好きになると思ったら大間違いだっ!」って言われるシーンがあって…(笑)。そのセリフを言われたとき、お芝居の中でもちょっと落ち込んだんですけど、大橋和也本人としても「そっか…みんなが俺のことを好きなわけじゃないんや…」って、心にグサッと刺さりました(笑)。

― (笑)。リーダーとしての心構えにも共通点はありましたか?

大橋:桐ヶ谷皇太の紹介に「愛されリーダー」と書かれていたんですが、それを見て「なにわ男子大橋和也としての立ち位置と似ているな」と感じました。皇太も、前に出てグイグイ引っ張るタイプではなくて、メンバーにイジられたり、周りが自然とフォローしてくれたりする関係性があるんです。なにわ男子にいるときの自分も、まさにそんな感じなので、自然体で演じることができました。

― 桐ヶ谷皇太というキャラクターの魅力については、どのように捉えましたか?

大橋:皇太は、ステージ上ではファン一人ひとりを大切にするキラキラした“国民的スター”なんですが、プライベートではふと弱さを見せる一面もあるんです。過去に辛い経験があるからこそ、今の強さがあるんだなと感じました。僕自身もたまに落ち込むことがあるので、すごく共感できましたし、弱さを見せずに笑顔でい続ける皇太の姿には、アイドルとしてたくさん学ばせてもらいました。

大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
― 大橋さんも一歩外に出たらアイドル!というイメージです。

大橋:確かに、普段からそうかもしれません!(笑)ドアを開けた瞬間から、「はい!今日も1日頑張ろう!」って、めっちゃ笑顔でいるタイプです(笑)。

― 素敵ですね!ビジュアル面でのこだわりはありましたか?

大橋:ビジュアルに関しては、ほぼほぼ“素の大橋和也”でしたね(笑)。監督が「茶髪より金髪がいい」とおっしゃっていたので、髪色にはこだわりましたが、髪型は普段のままでした。なので、「誰もが自分を好きになると思ったら大間違いだっ!」「イケメンは嫌い!」というセリフが、自分自身に言われているみたいでちょっと笑っちゃいました(笑)。

大橋和也、“デコチュー”に照れ 初共演・畑芽育の存在に感謝

大橋和也、畑芽育(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
― 大橋さんは映画初主演ですが、現場での立ち居振る舞いで意識したことはありますか?

大橋:ライクレではリーダー役でしたが、「みんなを引っ張ろう!」という意識は正直あまりなかったです。それよりも、現場の皆さんが自然と笑顔になれるような、楽しくて温かい雰囲気づくりを心がけて撮影に臨みました。そして、僕以上に畑さんがしっかりと現場の空気を整えてくださって、締めるところはしっかり締めてくれる存在だったので、本当にW主演で良かったなと感じています。もしこれが単独主演だったら、「自分がなんとかしなきゃ」とプレッシャーを感じて、しんどくなっていたかもしれません。ライクレメンバーにもたくさん支えてもらいました。

― 現場で畑さんとはどのようなやりとりをしていましたか?

大橋:畑さんは、切り替えが素晴らしい方だなと感じました。ご本人は「私が演技のことを教えるのも変だけど…」とおっしゃっていましたが、「こうしたほうが、感情が伝わりやすいよ」とか、「物語がこう展開していくから、セリフをこう分けると覚えやすいよ」など、たくさんアドバイスをくださって、僕にとっては初めて知ることばかりで勉強になりました。

畑芽育(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
これまでは、台本を読んで、マネージャーさんに相手をしてもらいながらセリフを覚えるのが主なやり方だったんですけど、マネージャーさんとずっと一緒にいられるわけではないので、畑さんに教えてもらった“携帯の録音機能を使って、相手のセリフを録音し、自分のセリフ部分には間を空ける”という方法もすごく役立ちました。現場では本当に多くのことを学ばせていただきましたし、感謝の気持ちでいっぱいです。

― ファンの方が、さほ子目線で楽しむことができる作品でもあると思うのですが、胸キュンシーンの見どころや推しポイントを教えてください。

大橋:さほ子は皇太に対して、「これがきっかけでハマった」というようなはっきりした瞬間があるわけではなく、感情が少しずつ変化していくんです。なので、どのシーンが見どころかと聞かれると難しいんですけど、僕がお芝居をしていて「かっこいいな」と思ったのは、さほ子が昔告白して振られた相手と再会して、いろいろ言われて落ち込んでいるときに、皇太がさっと手を差し伸べて手をつなぎ、そのまま一緒に逃げるシーンです。あの余裕のある雰囲気は、自分とは思えないほどかっこよくて、「まるでヒーローみたいやな」と思いました!

そのほかにも、「もし自分がさほ子だったら、きっと皇太のことを好きになってしまうだろうな」と思えるような素敵なシーンがたくさんあるので、ぜひ“さほ子目線”で物語を楽しんでもらいたいです。もし今後、なにわ男子のコンサートなどで、僕がファンの皆さんに対して皇太のように余裕のある掛け合いをしていたら、「あ、皇太を真似してるな」と思ってもらえたら嬉しいです(笑)。

― 胸キュンシーンのお話もありましたが、王道なラブストーリーを演じてみていかがでしたか?

畑芽育、大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
大橋:最初の頃はやっぱり恥ずかしかったですね(照)。特報映像にも使われている“デコチュー”なんて、普段は絶対にしないじゃないですか(笑)。僕はよくメンバーのほっぺにチューしたりするんですけど、おでこはさすがにしないですね。でも、おでこってちょっとキザな印象があるけど、もし自分が女の子だったとして、誰かにデコチューされたら…ちょっとキュンとしてしまうかもしれないなとも思いました。ただ、やっぱり自分がする側だったので、めちゃくちゃ恥ずかしかったです(笑)。「俺はアイドルや。俳優や。恥ずかしさは捨てろ!」と、自分に言い聞かせながら演じていました(笑)。

実は、クランクインの日が畑さんとの大事なシーンだったんです。でも、まだ畑さんのことをよく知らない状態だったので、「どうしよう…」と緊張していたんですが、畑さんがとてもリラックスした雰囲気を作ってくださって、おかげで恥ずかしがらずに撮影に臨むことができました。その後もいろいろな胸キュンシーンがあったんですけど、「ここはアイドルとして、かっこいいセリフを決めるぞ!」という“アイドルパワー”で乗り越えました!

― 大橋さんから見て、さほ子のような女の子はいかがですか?

畑芽育(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
大橋:めちゃくちゃ面白いです!結構前から言わせてもらっているんですけど、僕、さほ子のことがほんまに好きなんです。僕の好きなタイプは、学校の教室で一番前の席に座って、眼鏡をかけて、髪をひとつに結んで、真面目に勉強しているような子なんですけど…まさにさほ子なんですよ!もちろん、さほ子は話し出すとワーッと勢いがあるので、そこはちょっと圧倒されるというか、ちょっと怖いなって思うときもあるんですけど(笑)、基本的には大人しくて素朴なところがあって、僕の好きなタイプとすごく重なるなと思いました。

大橋和也(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
★インタビュー連載Vol.4(後編)では、LiKE LEGENDメンバーそれぞれの印象や、夢を叶える秘訣などについて語ってくれた。(modelpress編集部)

大橋和也、畑芽育(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会

大橋和也(おおはし・かずや)プロフィール

1997年8月9日生まれ、福岡県出身。2009年4月3日より関西ジュニアとして活動開始。2018年10月より結成されたなにわ男子のメンバーに選ばれ、2021年11月12日に『初心LOVE(うぶらぶ)』でCDデビューを果たす。近年の主な出演作は、テレビ朝日系ドラマ『民王R』(2024年)、映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(2024年)など。2025年6月20日公開の映画『君がトクベツ』で映画初主演。
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