モデルプレスのインタビューに応じた田辺桃子&堀夏喜(C)モデルプレス

田辺桃子が明かす、FANTASTICS堀夏喜の“モテ行動” 本人は「訓練中」【「きみは面倒な婚約者」インタビュー前編】

2025.03.21 17:00

ドラマ「きみは面倒な婚約者」(ダイヤ編:3月3日よりTELASAにて配信中、全6話/プラチナ編:3月28日深夜1時30分~テレビ朝日にて放送)でW主演を務めるFANTASTICS堀夏喜(ほり・なつき/27)と女優の田辺桃子(たなべ・ももこ/25)にインタビュー。原作のある作品で意識していることや、互いのキャラクターと本人の共通点を語ってもらった。【前編】

  

FANTASTICS堀夏喜&田辺桃子W主演「きみは面倒な婚約者」

堀夏喜、田辺桃子「きみは面倒な婚約者」第1話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
椎野翠・兎山もなかによる同名漫画を原作とした本作は、主人公2人の“すれ違いまくりのオフィスラブ”を描いたストーリー。老舗の洋菓子メーカーの社長令嬢にして、入社4年目の広報部員である加治屋紫乃を田辺、その婚約者で同じ会社の営業部エース、非の打ち所のない御曹司・橘はじめを堀が演じる。

TELASAでは「ダイヤ編」を全6話の連続ドラマで配信、3月28日にはテレビ朝日で、ダイヤ編の特別編集版にドラマ撮影の裏側やキャストからのコメントを加えた「プラチナ編」が放送される。

堀夏喜&田辺桃子、少女漫画の実写化で意識していること

堀夏喜「きみは面倒な婚約者」第1話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
― まずは今作の印象を教えてください。

堀:御曹司と社長令嬢という特別な境遇を持つ2人の恋愛というシチュエーションがすごく面白いと思いました。オフィスが舞台なので、本当に日常にあるかもしれない部分とフィクションならではの部分が絶妙に組み合わさっていて、そこがめちゃくちゃ面白いです。原作の面白さを最大限に活かしながら、実写で僕たちが演じさせていただくことで人の温かみやキャラクターの魅力を出せればと思いました。

田辺:お互いが御曹司と社長令嬢で、かつ、もう婚約した状態からスタートするというのが新しいなと感じました。それぞれが持つ特有の悩みや優しいからこそすれ違っていく姿が愛おしくもあり…。日常生活でも遠慮や気遣いがかえって自分の本音をわからなくさせてしまう場面って結構あるなと思っていたので、恋愛ドラマでありながら「いかにして自分の本音と向き合うか」は鍵になるポイントなのではないかなと思います。

― 原作は240万部突破の作品ということで原作ファンの方も多いと思いますが、演じるにあたって意識されたことはありますか?

堀:もちろん原作を大事にするというのは前提の上で、僕は「原作を忠実に100%再現する、というのはそこまで考えないようにしよう」とあえて思うようにしています。僕の性格上、一つのことに集中すると考えが固まりがちなので、それだと実写で動きがついたときに、固くなってしまったり人間らしさがなくなってしまったりする。それは過去に原作のある作品をやったときの自分の反省点としてもあったので、今回は絶対にそうならないように、過去の経験を踏まえて「意識しすぎない」ことを意識しています。

― 監督さんやプロデューサーさんと相談しながら役を作っていくのでしょうか?

堀:そうですね。監督も絶対に押さえておきたい原作の雰囲気や佇まいに関しては逐一言ってくださるので、僕もそこは原作をなるべく再現するようにしています。

田辺桃子「きみは面倒な婚約者」第1話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
― 田辺さんはいかがですか?

田辺:漫画や絵だからこそ成立する部分が実写になったときに少し難しく感じる部分もあるのですが、その点で言うと、この作品はもともと小説でそこから漫画化されたというのもあって、橘さんと紫乃ちゃんの関係性はそのまま実写化しても十分成立する、再現できる空気感だなと読んでいて思いました。私も漫画からエッセンスをたくさんいただいて参考にしている部分もありますし、実写で私がやらせてもらうからこそできるプラスアルファみたいな要素をいつも大事にしています。

紫乃ちゃんはモノローグが多いですが、私自身も言葉や文章にしないだけで頭の中で考えていることはたくさんあって。ドラマはそれを映像で観るからこそ面白かったりするじゃないですか。「普段の自分だったらできないけど、確かに頭の中でこう考えているよな」というギャップに人間味を感じて私は好きなんです。漫画ではト書きのところをあえてセリフにしている部分は実写ならではだと思うので、完璧なお嬢様ではない、嫉妬もするし嫌なこともあるし、でも嬉しいことがあるとすぐ元気回復する、みたいな人間味溢れる紫乃ちゃんを大切にしたいなと思って演じています。

田辺桃子が感じた堀夏喜の“モテ行動”

田辺桃子(C)モデルプレス
― それぞれ役とご本人のキャラクターを比べてみて、似ている部分を教えてください。

田辺:堀さんはさらっと「わぁ、優しい」「素敵だな」と思う行動をされていることがすごく多くて。橘さんもとてもスマートな方で、原作を読んでいても「これさらっとできるのすごいな」と感じる部分が多いので、ほかの人だったらなかなかできないだろうなということができる心配りは似ているなと思います。

堀:嬉し!!

― 堀さんはモテ行動をしている自覚はありますか(笑)?

堀:自覚ないです(笑)。僕は今、橘を演じながら練習しています(笑)。

田辺:勉強しているんですね(笑)!

堀:僕はモテるようなことをやるのが恥ずかしくて。気遣いとか「もう絶対狙ってるじゃん」みたいなことは、絶対できないタイプだったんですが、それを橘はさらっとやるので。そこは訓練中というか…(笑)。もしかしたら橘が…。

田辺:(堀自身の中に)入っちゃってたんですね!

堀:入っちゃってるかもしれない(笑)。

― 作品が終わる頃には、さらに大モテ男性になっているかもしれないですね(笑)!

堀:それか全部一気に抜けちゃうかですね(笑)。

堀夏喜(C)モデルプレス
― ちなみに田辺さんがそう感じた堀さんの行動や仕草は、具体的にどのようなものなのでしょうか?

田辺:私は現場で相手の方と一緒に作っていくのが好きなんです。スタッフチームに意見を聞くこともありますし、「このシーンちょっと迷っていて…」「どうやったらもっといいシーンになりますかね?」みたいなことを相談しながら皆で作っていくのが好きなんですが、仕草一つでもより美しい方が観ていてハッとするじゃないですか。そういう細かい部分でも私が相談すると、堀さんは常に柔らかく「いいね!」というスタンスで聞いてくださるんです。

紫乃ちゃんを自分がリラックスして演じられるのって、受けてくれる相手の方が「こんなセリフ現実ではありえないよね」と思っていないから、こちらが言いやすいというのもあったりして。堀さんは普段少女漫画を読まないとおっしゃっていたので、最初は現実だと起こらないようなシーンやセリフもあったと思うんですが、「一緒に一つの世界観を作っていこう」という気持ちを持っていてくださるので、私が気負わずにできるのも、堀さんの一種の心配りのおかげなのかなと思います。そういう部分はいつもありがたいなと感じています。

― 堀さんから見て田辺さんと紫乃の共通点はありますか?

堀:紫乃は心の声がダダ漏れというか、表情にも出ていたり家に帰ってから気持ちが溢れ出すことが多くて面白いんですが、田辺さんもめっちゃ面白い人なんです。コメディなお芝居も好きとおっしゃっていたので、心の声がダダ漏れているときの表情とか「もう田辺さんじゃないとできないだろ、この絶妙な顔」みたいなシーンがすごく多いです(笑)。それが通ずる部分なのかなと思います。モニターで田辺さんのお芝居を見て、もちろん泣きの芝居など勉強になると感じつつ、普通に笑いながら見ている部分もあって、すごく楽しいです(笑)。

堀夏喜、橘には「勝てない」

田辺桃子、堀夏喜「きみは面倒な婚約者」第2話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
田辺桃子、堀夏喜「きみは面倒な婚約者」第2話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
― 橘は紫乃を溺愛しつつもクールに振る舞ってしまってすれ違いが起こりますが、だからこそちょっともどかしくてモテる感じもあります。お二人はそういった男性はどう思われますか?

堀:これだけ自分に自信を持てるのはすごいと思いますね(笑)。

田辺:あはは(笑)。確かに!

堀:ときどきちょっと弄ぶようなニュアンスも入っているので、相当な自信がないとできないと思いますし、役の設定も僕とほぼ同じぐらいの年齢なんですけど、橘にはなかなか勝てないなと思います(笑)。

田辺:紫乃ちゃんのことが大事すぎて紫乃ちゃんの前で完璧でいようとするのは可愛らしいんですが、確かにめちゃくちゃ自信がある人ですよね。でもその分、「自分が決めたことは絶対に曲げない」と貫こうとする意思はすごくパワーがあるなと感じます。誰になんと言われても「俺が好きだから好き」とか、余計なものがないとてもシンプルな考え方の人で、そこはすごく素敵だなと思います。

堀:「たまに癖強いとこあるな」とは思いつつ、でも御曹司という特別な境遇の人だからやっぱり普通の感覚ではないのかもと考えて演じています(笑)。

堀夏喜&田辺桃子、1話のお気に入りシーン明かす

「きみは面倒な婚約者」第1話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
― 作品の中でお気に入りのシーンを教えてください。

堀:そうですね…。

田辺:どこかな…。

(2人が真剣に悩みすぎて現場で笑いが起こる)

田辺:盛りだくさんなんです(笑)!

堀:僕は1話の2人で食事を終えて紫乃を家まで送るシーンの空気感が撮っていて好きでしたね。寒波でめっちゃ寒かったんですけど…(笑)。

田辺:あはは(笑)。

堀:でもお芝居的には自然で温かい感じになっていて、それがすごく心地良く撮影できたなと思って、僕は好きでした。

田辺:ああいう帰り道は、橘さんと紫乃ちゃんが誰の目も気にせずに素でいられる場面だと思います。あのシーンは物語の序盤ですが、実際には結構撮影を重ねてから撮ったんです。なのでお互いに橘さんと紫乃ちゃんが作り上げられている状態でできて、めっちゃ寒かったんですけど(笑)私もあのシーンはすごく好きです。

堀夏喜、田辺桃子「きみは面倒な婚約者」第1話より(C)椎野翠・兎山もなか/白泉社(Love Jossie)/テレビ朝日
― 田辺さんはほかにお気に入りのシーンはありますか?

田辺:1話目の後半、紫乃ちゃんが橘さんに言いたくて言えなかったことが積もり積もって溢れちゃうシーンです。もともとカジュアルにラフに話せていた関係が婚約してから固くなってしまった、という過去があるので、久々に素の橘さんを見たというか。橘さんが変によく見せようとすることなく直球で向き合ってくれたので、自分で演じながらいい言葉が多いなと感じて。原作でもドラマ版でも好きなシーンでした。

堀:そこはもう田辺さんのお芝居が本当に素晴らしくて!自分がそのシーンに入る前からすごく引き込まれていて、緊張感もあったんですが、そのシーンを撮っているときは、なんというか、すごく洗練されているように感じました。僕たち2人もスタッフさんもすごく集中していて、部屋も僕たちしかいない空間だったので印象深いです。

★撮影裏話や「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系/2021)以来の再共演で感じたことなど、堀&田辺の素顔に迫った後編も公開中。

(modelpress編集部)

田辺桃子、堀夏喜(C)モデルプレス

堀夏喜(ほり・なつき)プロフィール

1997年8月6日生まれ、愛知県出身。2016年にFANTASTICSを結成し、2018年「OVER DRIVE」でメジャーデビュー。俳優としても活躍の幅を広げ、主な出演作にドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系/2021)「少年のアビス」(MBSほか/2022)「サブスク不倫」(MBSほか/2023)など。「スパイの人事部」(CBCテレビ/2024)でドラマ初主演を務めた。FANTASTICSとしては7月19、20、21日にさいたまスーパーアリーナにてスタジアムモードで3daysのライブを控えている。

田辺桃子(たなべ・ももこ)プロフィール

1999年8月21日生まれ、神奈川県出身。近年の主な出演作にドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系/2021)「夕暮れに、手をつなぐ」(TBS系/2022)「いちばんすきな花」(フジテレビ/2023)「お迎え渋谷くん」(カンテレ・フジテレビ系/2024)「笑うマトリョーシカ」(TBS系/2024)など。2025年もドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」(TBS系/4月1日スタート、毎週火曜よる10時~)、映画「青春ゲシュタルト崩壊」(初夏公開)などの出演作が放送・公開予定。
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