乃木坂46卒業から約1年、山下美月が何度も口にしたのは「不安」という言葉……なぜ?
俳優の山下美月(25)が「第40回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 SPRING/SUMMER」(3月1日@国立代々木競技場第一体育館)に出演し、舞台裏でモデルプレスのインタビューに応じた。乃木坂46を卒業してもうすぐ1年、ドラマに映画に話題作への出演が続き、傍からだと順風満帆のように見えていたが、本人の口から何度も出てくるのは「不安」という言葉。いま感じていること、そして「自己肯定すること」の大事さについて教えてくれた。
山下美月「不安だからといって立ち止まっている時間はない」
― TGC20周年のランウェイはいかがでしたか。【山下】20周年で40回目、記念すべき開催で、裏側がいつもより賑わっていたのもあって、とても緊張しました。今回、開催ギリギリに出演の発表をさせていただいて、チケットもソールドアウトしたあとだったので不安もありましたが、ファンの方がいらっしゃってすごく安心しました。
― 昨年5月の乃木坂46卒業からもうすぐ1年ですね。
【山下】卒業後、7月期のドラマが始まるまでの数週間、少しだけお休みをいただいて海外に行ったりしました。そこから今日までの日々は本当に怒涛で、作品と作品の合間がほとんどないような生活でした。これからたくさん情報を出していけると思います。
― ドラマに映画にと出演が途切れず、さらに一定の評価も得ているのを見ると、順調のように感じます。
【山下】正直まだ不安です。自分が今後どうなっていくのか、まだはっきりと自分の将来を想像できていない状態で、とにかく今を生きるという感じ。1年後にどうなっているのだろう、という気持ちが強いですね。それに…
― それに?
【山下】今いただいているお仕事はたぶんグループ時代の姿を見てオファーしてくださったものも多いと思います。ひとり立ちしたけど、ひとり立ちしきっていないというか、グループの力があったから、ソロになってからもお仕事をいただけている。今はまだその気持ちを自分の中で拭えないので、グループの影響を受けなくなったあとの不安は尽きません。
― アイドルでありながら主要キャストで連ドラに出続ける。ほとんど前例のないことをやってのけた山下さんなら大丈夫と、どうしても期待してしまいます。
【山下】不安だからといって立ち止まっている時間はないですし、とにかくやらなきゃという気持ちは常にあります。結局なんのために頑張るかといったら、ずっと付いてきてくださっているファンの方に、エンターテインメントとしていろんな自分を楽しんでいただきたいから。その芯の部分はデビューして以降、ずっとぶれていないという自負があります。だからこそ頑張りたいのですが、やっぱり内心はとても不安です(苦笑い)。
山下美月「プレッシャーみたいなものは今の方が大きいです」
― 昔の取材で、ラブコメのヒロインを演じることも夢の一つと話していました。放送中のドラマ「御曹司に恋はムズすぎる」、公開が控える映画「山田くんとLv999の恋をする」、ちゃんと夢を叶えられていますね。【山下】いざやってみると本当に難しいと思いました。先日「御曹司に恋はムズすぎる」脚本の大北はるかさんとお話させていただく機会があったのですが、実は3回もオファーをしてくださっていたと知って。スケジュールが2回合わず、それでもまたお声をかけてくださった。もっともっと頑張らないと、と思いました。
― 「年中無休アイドル」という紹介もされるほど、グループ時代はアイドルにモデルに俳優とフル稼働していました。今はいかがですか。
【山下】グループのときは周りもみんな頑張っているというのがあったので頑張れました。例えば学校の期末テストはみんなで一斉にやるじゃないですか。みんなが勉強しているから自分も勉強しなきゃという気持ちになる。それと似ていて、みんなが頑張っているから自分も頑張れるみたいな。でも今は個人でスケジュールを組み、どういう作品でどういう役をやるのかを繰り返します。この選択が合っているか、この選択を間違えたらもう未来がないかもしれない、体力的には今も昔も同じですが、そんなプレッシャーのようなものは今の方が大きいです。
― 帰る場所があることで安心もできていた。
【山下】はい、それにグループのときはグループのために頑張ろうとか、自分が頑張ったら後輩たちにも繋がるかもしれないとか、そういうモチベーションもありました。でも一人になると自分のため、もちろんファンの方のためにというのが1番にありますが、次の仕事に繋げるためにも、というような気持ちを保つのも難しかったりします。
夢を叶える秘訣「自己肯定することはとても大事だと思いました」
― 最後に約8年のアイドル人生をまっとうした山下さんが、卒業から1年経った今思う「夢を叶える秘訣」を教えてください。【山下】なかなか自分もできないですが、自己肯定することはとても大事だと思いました。私は本当にたくさんの方の力添えのおかげで、これまでとても恵まれた環境にいさせていただきました。それは自分の力が100%ではない状態なのに、夢を叶えてこられたのだと改めて感じたから。ずっと憧れていたアイドルになって最高のアイドル人生を歩めて卒業コンサートができて。大きい夢を叶えられたという前例があるから、今こうして二つ目の夢に向かって進めているような気がします。
どうしても叶わない夢に気持ちが引っ張られてしまうこともありますが、失敗経験ではなく成功体験を自分の中にとどめておくことも心がけています。昨日も夜、セーラームーンのミュージカルから自分の出演作を見返していました。あのときは本当に下手で申し訳ないと思っていましたが、今見返すと頑張っていたなと思ってあげられるんです。そうやって過去の自分を肯定してあげることは、今の自分にもつながる気がします。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
INTERVIEW PHOTO:加藤千雅
山下美月(やました・みづき)プロフィール
1999年7月26日生まれ、東京都出身。2016年、乃木坂46のオーディションに合格してデビュー。2024年5月に卒業。在籍中から俳優としても高い評価を受け、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」、TBS日曜劇場「下剋上球児」、TBS火曜ドラマ「Eye Love You」などに出演。卒業後もドラマ「降り積もれ孤独な死よ」、映画「六人の嘘つきな大学生」と話題作が続き、現在はドラマ「御曹司に恋はムズすぎる」が放送中。3月28日に主演映画「山田くんとLv999の恋をする」、4月18日に劇場アニメ「名探偵コナン 隻眼の残像」、10月3日に映画「火喰鳥を、喰う」の公開を控える。もっと詳しくみる
-
【写真】山下美月、生放送でハプニング
-
【写真】山下美月、キスシーンに熱いハグ
-
【写真】山下美月、“左手薬指に指輪”について言及
-
【写真】山下美月が告白した“大好きな人”
-
【写真】山下美月の“SEXYバニー”姿
-
「第40回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 SPRING/SUMMER」×「モデルプレス」特設サイト
あわせて読みたい
-
ACEes作間龍斗&山下美月、リンクコーデでクールな眼差し ときめくラブクエスチョンに回答
モデルプレス
-
「恋ムズ」永瀬廉&西畑大吾、第10話は「セリフで自分たちと大きく重なる部分もある」プライベートでの誕生日エピソード語る
モデルプレス
-
水上恒司、映画単独初主演 山下美月と初共演で夫婦役「火喰鳥を、喰う」実写映画化決定
モデルプレス
-
山田孝之&山下美月、劇場版「名探偵コナン」ゲスト声優に決定 山下は声優初挑戦【名探偵コナン 隻眼の残像】
モデルプレス
-
視聴総合ランキング
2025年05月10日 00:00時点
※TVer内の画面表示と異なる場合があります。
-
01
波うららかに、めおと日和
第3話 あなたとの日常が続きますように
5月8日(木)放送分
TVerで見る -
02
対岸の家事~これが、私の生きる道!~
#6 “働かない”はダメ?人生の選択肢
5月6日(火)放送分
TVerで見る -
03
PJ ~航空救難団~
第3話 洋上救出の危機…俺たちは家族だ!
5月8日(木)放送分
TVerで見る -
04
子宮恋愛
#5 通じ合う心
5月8日(木)放送分
TVerで見る -
05
アメトーーク!
アメトーークCLUB傑作選 ~配信オリジナル回TV初出し~
5月8日(木)放送分
TVerで見る
最新ランキングはこちらPowered by -
-
「恋ムズ」後半の展開・撮影現場の様子は?まどか(山下美月)の“母”が明かす
モデルプレス
-
山下美月、雰囲気一変のドーリーコーデ リボンづくしの三つ編みヘアが可愛い【TGC2025S/S】
モデルプレス
おすすめ特集
おすすめ記事
SPECIAL NEWS
記事ランキング
RANKING
-
01
M!LK曽野舜太、過去の決断が導いた今 「イイじゃん」旋風で見据える目標とは【「低体温男子になつかれました。」インタビュー】
モデルプレス
-
02
「恋は闇」に「あな番」「真犯人フラグ」キャスト登場?プロデューサーが明かす今後の展開&キーパーソン「かなりハード」【インタビュー後編】
モデルプレス
-
03
M!LK曽野舜太、挑戦重ねたラブコメ撮影秘話 新境地となる初主演作への思い 【「低体温男子になつかれました。」インタビュー】
モデルプレス
-
04
「恋は闇」“ホルスの目”の由来とは 1話に隠された重要アイテム・物語を紐解くヒントに迫る「楽しんで推理して頂けたら」【鈴間広枝Pインタビュー前編】
モデルプレス
-
05
朝ドラ「あんぱん」全登場人物に当てはめられた「アンパンマン」のキャラクター 視聴者の推察に“ネタバラシ”も【脚本家・中園ミホ氏インタビューVol.3】
モデルプレス