(左から)セントチヒロ・チッチ、詩羽(C)モデルプレス

詩羽&セントチヒロ・チッチ、人見知り同士が奇跡のタッグ!コラボ曲の歌声も「ちょっと嬉しそう」制作秘話語る<『bonsai feat.CENT』インタビュー>

2025.01.17 19:30

水曜日のカンパネラ・詩羽と、CENT名義でソロ活動する元BiSHのセントチヒロ・チッチが、コラボ曲「bonsai feat.CENT」を先月リリースし、MV公開も控えている。出会ってから1年半。“友達がいない同士”だった2人が意気投合し、心の距離を縮めていったのか、交流エピソードから楽曲制作秘話まで教えてもらいました。

詩羽&セントチヒロ・チッチ、人見知り同士で意気投合

詩羽(C)モデルプレス
―プライベートでも交流があるお二人ですが、出会いからお聞かせいただけますか?

詩羽:去年の夏頃に、“人見知りで友達が全然いない”という番組の企画に、別々に出演したのが出会いでした。その時は全然仲良くならなかったけど、私が出演していたドラマを「すごくよかったです」ってチヒロちゃんが連絡をくれたんです。それが嬉しくて、私からごはんに誘ったのが始まりです。

― お互いの第一印象は?

チッチ:詩羽は色が派手すぎて、めちゃくちゃアッパーな人だと(笑)。仲良くなれないだろうなって思ってました。

詩羽:私はどうだろう。今まで女友達がいたことがなくて、女の子と仲良くなるのがすごくハードルが高かった。本当に目を見れないタイプで(笑)、チヒロちゃんも目を合わせないから、同じタイプかなとちょっと思っていました。

チッチ:お互い斜め下を向いてる(笑)。お互い喋れるタイプではあるので、喋るんだけど、初めて会った日は探り合いでした。

詩羽:言っていいのか言っちゃダメなのか、何がお互いに引っかかるのか、みたいなね。

チッチ:詩羽は、意思がしっかりあるタイプ。違うことは違うって言うし、理解できないことや共感できないことには首をかしげるので、「あれ?違ったかな」みたいな、探りながら喋っていた記憶があって。でもずっと一緒にいると、何が彼女にとっては嫌なフィールドで、どこまでが大丈夫か分かる感覚があって、それが嬉しかった。

私、人を誘うのが苦手なタイプなんですが、詩羽は会おうって誘ってくれる。そう思ってくれることが嬉しかったし、高い頻度で会えていたのもよかったのかも。

セントチヒロ・チッチ(C)モデルプレス
― 詩羽さんも会っていて心地いいな、会いたいなという思いで誘っていた?

詩羽:そうですね。お互い全然違うけれど、首を傾げたり、なるほどってなったりする関わり方って意外としたことがなかったから、それが心地よくて。また会いたいと思ってよく誘っていました。チヒロちゃんも予定を合わせてくれたから、自然と仲良くなりましたね。

チッチ:詩羽も忙しいけど、この日行ける!って連絡くれるので、とりあえずごはんに行くことが多いですね。あとは浅草で蕎麦食べたり、お互いの家に行ったり。詩羽ん家行った時は、ただ2人でゲームして帰った(笑)。

詩羽:家の鍵も預けているし、心許せる友達です。

(C)モデルプレス

“天才”な詩羽 コラボ曲は“bonsai”がテーマに

「bonsai feat.CENT」
― 今回詩羽さんからコラボのお話があったそうですが、コラボしたいと思ったきっかけは?

詩羽:去年の夏、ソロ活動を始めようかなって考えていた時期に、チヒロちゃんとすごく仲良くなって。ソロだからこそ自由に、自分が本当に楽しいと思えることをやりたいなって考えた時に、チヒロちゃんとやりたいなって思ったんです。チヒロちゃんのパートをまるっと空けた状態のデモを渡して、一緒にやろうって誘ったのがきっかけでした。

― そうだったんですね。“bonsai”というテーマはどのように決まったのですか?

詩羽:水曜日のカンパネラとして仕事をしていく時に、いろんな人たちに「天才だね」と褒めていただくことが多くって。もちろんそれはありがたいことなんですけど、自分の中では、何もしてないし、普通に頑張って、1個1個進んでいるだけだけどなって。ありがたい言葉だけど、“天才”って言葉に苦しくなる瞬間がたくさんありました。

みんなが褒めてくれる“天才”も間違ってないし、全く嘘じゃない。でも私が何にもできないなって思っている気持ちも嘘じゃない。そこから、“何もできない天才”っていう言葉が浮かんで、自分の中で割としっくり来たんです。天才と褒められる人の中にも、同じような人がいると思うし、“何にもできないけど天才なんだよね”くらいのマインドでいた方がいいこともあるのかなと思って、そのサビを作りました。それがテーマにもなっています。

(C)モデルプレス
― 歌詞もメロディもキャッチ―で印象的な楽曲ですが、制作自体は順調に進んでいきましたか。

詩羽:そうですね。ラップも1番初めに書いたままですし、チヒロちゃんの出してくれたメロディと歌詞も、いいね!ってなって。私は1個も意見を言ってないですし、お互いのいいね!で気づいたらここまで来ていたみたいな(笑)。

チッチ:めっちゃいいねって(笑)。

詩羽:私は人とレコーディングをしたことがなかったので、1本のマイクに2人で声を入れるのも初めての経験。すごく楽しかったですね。

チッチ:私はレコーディングでびっくりしたんですよ。詩羽は自分でOKを出すのが早くて。私は今のでいいのかって悩んじゃうので、全然タイプが違うなって改めて感じました。ただ、2人でガヤを入れたり、喋ってる部分も使われているので、本当にありのまま。友達との笑い声が入っている曲ができると思わなかった。

詩羽:笑い声や話し声は、最初から予定していたわけではなく、1回やってみようかって感じだったよね。私も元々友達が全然いなかったから、友達との笑い声が入った曲が人生の中で出るなんて、本当に嬉しかったです。

― 聴く側としても、お二人の雰囲気が伝わってきて温かい気持ちになりました。完成した楽曲を聞いた感想は?

詩羽:私はチヒロちゃんのパートがめちゃめちゃ好き。ラップの部分とメロディの部分で担当しているのも心地がいいですし、何より、友達と一緒にやった曲。自分の声が、曲自体が、いつもよりちょっと嬉しそうでしたね。

チッチ:最初は、私たちがどう交わるのか想像できなかったんですが、出来上がった楽曲を聴いて、意外と私たちの声ってマッチするんだって。ライブでやっていても心地がいい。普段喋っているときにはわからない感覚でした。全部なるべくしてなっていることだと思うし、出会った時からここに至るまでのことを思い出したり。

それに、歌詞を聞いた時に、詩羽がにじみ出ている感じがすごくあって。詩羽の人生とか考え方とか思い出しながら、聞きましたね。嬉しい感情が大きかったです。

(C)モデルプレス
― お気に入りのフレーズは?

チッチ:「バッドはアゲのためにあるセオリー」は2周回っても私からは出てこないフレーズ(笑)。でもそうだよなと思って、めっちゃ好きって思ったのを覚えています。本当に独特な歌詞だし、普段からアゲってよく聞くから、詩羽っぽい。

詩羽:嬉しい。マインドがギャルの時は、それは全然アゲだねって、割とナチュラルに使います(笑)。チヒロちゃんは言わないね。

チッチ:言わないね(笑)。

詩羽:私はチヒロちゃんパート始めの「わかりたくもないよ 普通ってなんだ 聞きたくもないんだ ただの正論は」。自分たちは全然違うけど、通じている部分があるんだなって思うスタートなので、すごく好きです。メロディーラインもお気に入りで、ライブで一緒にハモるときがめちゃくちゃ楽しいです。

お互いの"天才"と思う部分

詩羽(C)モデルプレス
― 通じ合っているお二人ですが、お互いの魅力とは?ここは“天才”だと思う部分はありますか?

詩羽:まっすぐなところ。自分にないところに魅力を感じるし、すごいなって尊敬します。私は私で、まっすぐではあるんですけど、ちょっと違うところがあって。チヒロちゃんはまっすぐさに熱量があって、その愛情の形が私と違う。嫌なことにはヤダって怒るし、逆に喜怒哀楽の”嬉しさ”を出すのが下手だけど、感情がちゃんと出るのって私からするとやっぱり素敵だなって。それがチヒロちゃんの作る歌にも現れていて、そこが天才だなって思います。

チッチ:まっすぐにしか生きられないんですよ(笑)。思ったことを秘めておくことが苦手で、顔にも態度にも全部が出ちゃう。それは相手にも失礼だから、言いたいことは言おうって思っています。そうやって生きていたら、書く歌詞とかもまっすぐになっちゃって…、逆に悩んでいます(笑)。

― 悩み?

チッチ:すごく悩みますね。なんでこういう言葉しか出ないかなって。まっすぐな部分がいいって言われるのは嬉しいので、間違ってなかったんだなと思って生きていこうと思います。

私は、詩羽のセルフプロデュース力。それは仕事においても、プライベートにおいても、すごいなっていつも思っていて。私のまっすぐさって結構男っぽいというか、ロジック的なときがあるけど、詩羽は感性やインスピレーションで動いてる。その感覚が鋭いし、自分がどうあるべきか、どうしたいかが明確なんです。私は自信がなくてどうしたらいいか分からないことも結構あるから、それが羨ましい。本当に天才じゃない?って思ってます。

― お二人はファッション好きという共通点も。ジャケット写真の衣装は私物だそうですね。

詩羽:ジャケット撮影の衣装は、ギリギリまで何も決めてなかったんです。平成っぽさが可愛いペアのマインドギャルって言ったら、私とチヒロちゃんの中でPUFFYさんのイメージがあったので、ジャージを着たいなと思って。チヒロちゃんに派手なジャージある?って聞いたら…。

チッチ:私は派手なジャージはない、と(笑)。

詩羽:そうそう。「ごめん、この色しかない」って謝られて、私が持っている派手なジャージのㇲタイリングになりました。

セントチヒロ・チッチ(C)モデルプレス
― ペア感が双子みたいで可愛いです!2024年のライブですでに「bonsai feat.CENT」を披露されていますが、ファンの方の反響はいかがでしたか?

詩羽:ファンの人たちも毎回嬉しそうにしてるよね。初めは体を動かしながらだけど、真剣にじっくり曲を楽しんでくれていて。でもうちらがアゲたらアゲてくれるかな。いい子たちがすごく多いんです。

チッチ:全然違うけど近しいものはあるから、共存できるんですよ。私たちが仲いいことを知ってからは、私のファンの人が詩羽のライブだったり、詩羽ファンの人も私のライブに見てくれたりしているので、共存している感じがある。「ほんと友達できてよかったね」って言っている気がする(笑)。

詩羽:ライブでも、お互いのファンがよかったねって、温かい眼差しでした。チヒロちゃんのライブに出た時も、ファンが本当に「うんうん」みたいな顔で見てくれてました。

― 「bonsai feat.CENT」MVも公開されますが、どのような映像になっていますか?

詩羽:いい意味で作品すぎないものにしたいなって私は思っていて。この曲自体が私のための、私の曲だなって思っているので、MV自体も日常が切り取られたような感じになっています。

チッチ:私の感覚としては、詩羽のための曲でもあるし、普通に生きている中で、やっぱり天才になれないなって思う瞬間ってめっちゃあって。天才じゃない誰かが、その自分の当たり前にある良さに気づいて、人生ちょっと面白いかもって思ってもらえたりとか、友達がいるだけでこんなに最高なんだって気づいてもらえる曲になったかなって思っています。

だから、自分の煌めきに気づいてもらえる曲なんじゃないかな。MVも私たちが私たちであることで、伝わる何かがあると思うから、ありのままの私たちを見てもらえたらなと思います。

詩羽&セントチヒロ・チッチの夢を叶える秘訣

(C)モデルプレス
― では最後に、モデルプレス恒例の質問を。夢を叶える秘訣を教えてください。

詩羽:やらないと何も始まらないので、とりあえず行動。失敗は怖いけど、まず1歩でも半歩でもいいし、ほんのちょっとでもいいからやってみること。今回の曲だったら、「一緒にやろうよ」っていう段階でもそうですし、「ごはん一緒に行きたいです」って連絡するところでもそう。まず行動することかなって思います。

私は学生の頃に、すでに失敗が多かった人間なので、早く失敗したからこそ挑戦のハードルが下がったっていうのはあるかもしれない。失敗も自分のいい経験だったかなと思いますね。

チッチ:私は決めつけないこと。自分のこともだし、人に対しても、決めつけてしまうとそこで終わってしまう。昔は自分に自信がなかったけど、できるかもしれないから、とりあえずやってみようって行動してきました。行動しなきゃ何も始まらないし、自分をちょっとでも信じてあげれないとここまで来れなかったと思う。恥ずかしいかもしれないけど、とりあえずやってみなきゃもったいないなって考えています。

決めつけるとそこで限界が決まってしまうし、仲良くなれるかもしれない人とも、縁がそこで終わってしまう。できるだけ決めつけないようにすることが秘訣かなと思っています。

― ありがとうございました。

(C)モデルプレス
見えない部分でお互いに共鳴し、引き寄せられるようにして生まれた2人の特別な関係。個性がぶつかることなく、その才能が見事に調和した、心地よさがあふれる世界観に浸ってみては。(modelpress編集部)[PR]提供元:ワーナーミュージック・ジャパン

撮影:加藤千雅

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