桜井ユキ、羽瀬川なぎ、土居志央梨、伊藤沙莉、平岩紙、ハ・ヨンス(C)NHK

「虎に翼」よね役・土居志央梨、大学仲間の再集結シーンでの想い 不在の花岡(岩田剛典)にも言及【インタビューVol.5】

2024.08.23 12:00

現在放送中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合・毎週月~土あさ8時~ほか)で山田よね役を演じている女優の土居志央梨(どい・しおり/32)にインタビュー。第21週での大学の仲間たちの再集結シーンを振り返った。【Vol.5】

  

伊藤沙莉主演「虎に翼」

土居志央梨(C)NHK
第110作目の連続テレビ小説となる本作は、日本初の女性弁護士である三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんをモデルに描くリーガルエンターテインメント。主人公の佐田寅子(さだ・ともこ/通称・トラコ)を、伊藤沙莉が演じる。

よねは寅子の明律大学女子部からの同期。戦後に再会した同期の轟太一(戸塚純貴)とともに法律事務所を始め、第20週でついに弁護士資格を取得。弁護士として歩み始める。

土居志央梨、第21週ラスト・不在の花岡(岩田剛典)に言及

戸塚純貴、土居志央梨(C)NHK
― 第21週の最後には、寅子と航一(岡田将生)の結婚を祝うために大学の仲間が再集結するシーンがあります。皆が集まるのはすごく久しぶりで、戦争で辛い経験をしてきて別れてからもう一度それぞれの道を歩みだしたことが分かる、一つの山場のような印象も受けました。あのシーンにはどのように向き合われましたか?

土居:実際に女子部の皆や先輩たちなど、皆揃っての撮影は本当に久しぶりで、もう何ヶ月も会っていない方もいました。だから本当にただただ懐かしくて嬉しくて、その状況を楽しみながらやった感じです。

でもよねはそんなときでも、皆で乾杯をするシーンで台本に「(よねはしない)」とか書いてあって(笑)。「乾杯できないのか~!!」と思いながら、本音は「わ~!!」って感じだったんですけど頑張って抑えながら、とにかく皆との時間を楽しみました。学生時代から始まった皆の話が、一旦あのシーンでまとまるというか…それぞれの人生をお互いねぎらって、「ここまでよく生きてきたね」という祝福のシーンだと思いました。すごく楽しかったです。

― そこからまた、次に向けての再スタートのような気持ちにもなった?

土居:本当にそうですね。「皆一生懸命生きてきたんだな、私も頑張ろう」みたいな気持ちになりましたね。

― そんな再集結の場にいなかったのが花岡(岩田剛典)でした。

土居:男性であの場にいるのは轟しかいないんですよね。小橋(名村辰)と稲垣(松川尚瑠輝)は仕事で来られない設定なのですが、轟だけなのはやっぱりちょっと寂しかったです。でも轟はそれも乗り越えて頑張って生きてきている人。花岡の気持ちも背負って生きてきた人なので、そういう思い出も改めて思い出しながら演じていました。

土居志央梨「このタイミングでこの作品に出会えて本当に良かった」

土居志央梨(C)NHK
― 「虎に翼」をきっかけに土居さんを知った方もたくさんいると思いますが、役者としての自信に繋がることはありましたか?

土居:たくさんのメッセージやファンレターは本当にありがたいし嬉しいですが、「よっしゃー!」というよりはますます「ちゃんとお芝居と向き合わないとな」と感じたというか、気が引き締まりました。

― 「虎に翼」という作品、よねという役柄は土居さんのキャリアにとってどのような存在ですか?

土居:私のキャリアにおいても一つの転換、きっかけになったすごく大きな作品です。この「虎に翼」にこのタイミングで出会えて、そしてよねという人を演じられたことは、今後の私の人生で思い出す度に勇気をもらえるような記憶になるんじゃないかなと。これからもいつも心の中によねを住まわせておいて、弱気になったときはよねの力を借りて「虎に翼」を思い出して、この先も頑張っていけるんじゃないかなと思います。だから、お仕事やキャリアというよりも「人生において、このタイミングでこの作品に出会えて本当に良かったな」と思える作品です。

― “このタイミング”というのは?

土居:20代の頃はとにかく一生懸命頑張りたいけどどうしていいかわからない状態だったり、猪突猛進すぎて視野が狭くなってしまっていた部分もあったと思うんです。でも30代になって、少しそれが広がってきて、もっと色々なことに興味が湧いたり、少しだけ余裕を持てるようになったりしたタイミングでこの作品のお話をいただいたので、だからこうして現場をすごく楽しめているのかなと思います。そういう意味でもすごく縁を感じます。

土居志央梨「虎に翼」視聴者へ感謝

土居志央梨、伊藤沙莉(C)NHK
― 最後に視聴者の方へのメッセージと今後の見どころを教えてください。

今後はとにかくリーガルドラマとしての「虎に翼」に注目してほしいなと思います。法廷のシーンがたくさん出てきますので、そこに注目していただきたいです。 そして本当にたくさんの応援をありがとうございます。最後の1秒まで全員で力を合わせて頑張りますので、ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。

― 貴重なお話をありがとうございました。

(modelpress編集部)

土居志央梨(どい・しおり)プロフィール

1992年7月23日生まれ、福岡県出身。京都造形芸術大学在学中に受けたオーディションで、2013年に林海象監督の「彌勒」で映画デビュー。近年の主な出演作にNHK連続テレビ小説「おちょやん」(2020)、ドラマ「姪のメイ」(テレビ東京/2023)、映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(2022)「ファンファーレ」(2023)など。
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