日比美思(提供写真)

日比美思、名作「蒲田行進曲」でヒロイン演じる意気込み「自然と涙が出てくる」“考え方の変化”とは<インタビュー>

2024.04.23 17:00

俳優の日比美思が、5月1日より紀伊國屋ホールにて始まる、紀伊国屋ホール開場60周年記念公演たやのりょう一座第13回公演『蒲田行進曲』に出演。モデルプレスでは、ヒロインを演じる上での心境や『蒲田行進曲』に対する思い、自身の考え方の変化や成長についてまでたっぷりと語ってもらった。

  

日比美思「蒲田行進曲」ヒロインに抜擢

日比美思(提供写真)
本作は、とある撮影所を舞台に、スターと大部屋俳優の関係性を綴ったつかこうへいの代表作の1つ。演出は、“つかイズム”を継承する劇団☆新感線のこぐれ修が手がける。本作の出演者として、本公演の立ち上げでもあるたやのりょう一座の座長で、演劇プロデュースも行っている俳優の田谷野亮が“銀四郎”に。また、大河ドラマ「いだてん」や「相棒17」「インフォーマ」など、幅広く活動している小谷けいが“ヤス”を演じることが決まっており、注目度は急上昇中。

日比は『マジで航海してます。』(2017年/MBS・TBS)にてテレビドラマ初出演すると『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(2019年/日本テレビ)や『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』(2022年/読売テレビ・日本テレビ)などの人気ドラマに多数出演し、独特の存在感と透き通ったビジュアルを持ち味に活躍。昨年は、話題となったドラマ『日曜の夜ぐらいは…』(2023年/ABCテレビ・テレビ朝日)や『セクシー田中さん』(2023年/日本テレビ)へゲスト出演を果たし、着実に女優としてのステップを踏んでいる。

いよいよ始まる本舞台の前に、日比のインタビューを実施。今回は、舞台への出演が決まった時の心境や『蒲田行進曲』に感じる思いを深掘りする。

日比美思「蒲田行進曲」出演決定の感想は?

日比美思(提供写真)
― 舞台「蒲田行進曲」へのご出演決定、おめでとうございます!

日比:ありがとうございます!

― 出演が決まった時の心境はいかがでしたか。

日比:本当に嬉しかったです!誰もが知っている名作なので、自分がこの作品に携わることが出来て、光栄だなという気持ちで一杯です。

実は、私が最近『蒲田行進曲』をXで検索して調べてたら、昔の自分のポストが急に出てきて、それが2017年で ワークショップでその『蒲田行進曲』をやって楽しかったみたいなポストだったんです。私は、ポストしたことも忘れていたのですが、それで昔『蒲田行進曲』をやったことがある!と気がついたんです(笑)なので、巡り巡って、自分の15周年目に紀伊国屋ホールで『蒲田行進曲』を演じられるというのは、凄く嬉しかったですし、色んなご縁が繋がっているのかなと不思議な感覚になりました。

― 実際に稽古に取り組んでみていかがですか。

日比:はい!いざ演じてみると、本当に難しいことばかりで大変なんですけど、でもそこは全身全霊で粘り強く取り組んで、最終日まで頑張りたいなと思っています。

日比美思、ヒロイン“小夏”の役どころ語る

日比美思(提供写真)
― 今回、日比さんが演じられる小夏の役どころを教えていただけますか。

日比:まずは物語が銀ちゃん(銀四郎)とヤスと小夏の三角関係の物語となり、つかこうへいさんが描いた愛の物語になります。その中で小夏は、 銀ちゃんとヤスの2人の男性の間で揺れ動く女性の役で、茶目っ気があって可愛くて。何よりも凄く母性を感じる役柄です。物語の中で銀ちゃんの子供を身籠るのですが、それでも最終的にヤスを選ぶという小夏の選択を、自分の中で色々と解釈しながら演じていけたらなと思います。

日比美思、ヒロイン“小夏”を演じてみた感想は?

― 小夏を演じる上で難しいなと思うところはどこでしょうか。

日比:稽古で小夏を演じていく度に、母性からはかけ離れている自分が、本当に子供だなと感じるような毎日なのですが(笑)

物語が進み、最後のシーンに向かっていくにつれて、相手役の銀ちゃんとヤスさんを抱きしめたいなと思ったり、可愛いなって思ったりしてくるんです。それは、少し母性に近い感覚なのかなって思って。少しずつですが、小夏に近づけているのかもしれないなって思ったりしながら、試行錯誤しながら、毎日稽古をしています。

― これからどういった点をより工夫して、ブラッシュアップしていきたいなと思いますか。

日比:そうですね。モノローグで、小夏が1人で作品について語るシーンっていうのが何箇所かあるのですが、本当に長い言葉を1人で話すんです。

それはなんというか、自分の気持ちの持ち方だったり、どうやってお客さんにその長尺の言葉を伝えていくのかをしっかりと自分で考えていかなければいけないなと思っています。稽古の中でも、自分でちょっと違うなと思ったりすると、しっかり言い切れないことも何回かあったので、1番良い状態を本番に持っていけるように、まだまだ課題だなって思いながら稽古しています。

― 小夏と、日比さんご自身のキャラクターを比べてみてどのように感じますか。

日比:そうですね。元々のやっぱりキュートな部分は、小夏には勝てないなって思ったりするんですけど、基本的には、銀ちゃんとヤスの掛け合いの中で小夏の特徴が生まれていくものだなと思っているので、私も2人からパワーとエネルギーをもらって、小夏としてエネルギーを返したいです。

それが出来たら、多分お茶目さや可愛らしさや、ガサツとまではいかないんだけど、なんか銀ちゃん、ヤスとも熱量で負けないくらいのエネルギーを持った女の子になれるのかなって思っています。銀ちゃん、ヤスさんのお2人とコミュニケーションを取りながら頑張っていきたいなって思います。

日比美思が思う「蒲田行進曲」魅力とは?

日比美思(提供写真)
― 日比さんが感じる「蒲田行進曲」の魅力はなんだと思いますか。

日比:やっぱり愛の物語っていうところじゃないですかね。もしかしたら現代で見たら逆に新しいのかもしれないなと思います。愛の形をつかこうへいさんの技曲そのまま使っていて、“痛みを共有する”みたいな。例えば、小夏のお腹を蹴るシーンとかがあるんです。それで愛を伝えるじゃないけど、現代では受け入れられない描写というものもよく描かれていて。つかこうへいさんの目線で見た愛の形として、新しく『蒲田行進曲』を知った皆さんはどういう形で捉えるのかなとか、 これを見てどう思うんだろうなと思うし。私は演じていて、自然と涙が出てくるんです。

相手の2人に凄く愛を感じる瞬間がいっぱいあって、それがやっぱり1つの見どころだし、銀ちゃんの破天荒でギラギラした魅力的なキャラクターだったり、ヤスさんの献身的なその愛の姿勢も魅力的だし、そういうキャラクター1つ1つもやっぱり人間味があって凄く素敵なシーンが沢山あるなと思います。

日比美思、今年の目標明かす

日比美思(提供写真)
― 2024年も3ヶ月が過ぎましたが、残りの9ヶ月どのような目標を持ってお仕事に取り組んでいきたいですか。

日比:自信を持つ。大きすぎますかね(笑)

― 全然そんなことないです!

日比:方向性が合って良かったです(笑)自信を持つ、というのを最近は自分の中で課題にしていて。 どうしても自分のダメなところとか、治したいところに目を持っていきがちなんですけど、それを強みに変えられるぐらい努力して、自分に自信が持てたらいいなって思いながら日々頑張っています。

日比美思、考え方の変化や成長したこと明かす

― 日比さんが、これまで15年間に渡ってお仕事を続けられてきて、考え方が変わってきたなとか、成長してるなという部分はありますか。

日比:最近まで、人とコミュニケーションを取るということがあまり得意な方ではなくて、今も本当に頑張りながら、色々考えながら日々過ごしているんですけど、色んな現場を経験していく中で、自分から開いていかないと、その相手も開いてくれない。そこが私は足りてなかったのかもしれないなと思って。

他人、相手任せじゃなくて、全部自分から切り開いていかないとダメだなって思って、そこから少しずつ人にも自分の気持ちを伝えられるようになったり。相手に丸投げというか、投げつけるものでもないし、自分の中にだけで取っておくものでもなくて、その相手にどう伝わるかをちゃんと自分で考えたものを渡せるようになったかなって最近思ってて。全然まだまだですけど、努力を続けて頑張っていこうかなって思っています!

― 最後に、この舞台を楽しみにしてくださる方へのメッセージをお願いします。

日比:元々『蒲田行進曲』を知ってる方も、これから新しくこの作品を知った方にも楽しんでいただけるように全身全霊で頑張りたいので、是非見に来ていただけたら嬉しいです。

ゴールデンウィークは紀伊國屋ホールでぜひお待ちしております!

― ありがとうございました!

(modelpress編集部)

舞台「蒲田行進曲」公演概要

公演名称::紀伊國屋ホール開場60周年記念公演 たやのりょう一座第13回公演「蒲田行進曲」
作:つかこうへい
演出:こぐれ修(劇団☆新感線)
出演:田谷野亮・日比美思・小谷けい ほか
会場:紀伊國屋ホール
公演スケジュール:5月1日(水)18:00/5月2日(木)18:00/5月3日(金)12:30・18:00/5月4日(土)14:00
企画・制作:合同会社一座

日比美思(ひび・みこと)プロフィール

1998年9月20日生まれ、神奈川県出身。11歳(2009年)で『天才てれびくんMAX』(NHK)オーディションに合格し、Dream5のメインボーカルとしてデビュー。2016年にグループ活動が終了する。その後、女優として本格的に活動を開始。2017年『マジで航海してます。』でドラマ初出演。主な出演作品は『さくらの親子丼2』(2018年/東海テレビ)、『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』、『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』、映画『町田くんの世界』(2019年)、舞台『点滅する女』(2023年)など。
公式Instagram:@hibi_mikoto
公式X:@mikoto__hibi
OFFICIAL SITE:https://mikoto-hibi.com/
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