モデルプレスのインタビューに応じた田中圭(C)モデルプレス

田中圭「おっさんずラブ」続編で“若返り” 林遣都と新婚夫夫役に感慨「春田と牧は自分たちの中にいてくれた」<モデルプレスインタビュー>

2024.02.02 06:00

モデルプレスの独自企画「今月のカバーモデル」で2月のカバーモデルに登場した俳優の田中圭(たなか・けい/39)。現在主演を務めるテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『おっさんずラブ-リターンズ-』(毎週金曜よる11時15分~※一部地域で放送時間が異なる)についてインタビュー。日本のみならず世界中で社会現象を巻き起こし大ヒットとなった前作『おっさんずラブ』以降、ドラマ・映画・舞台・バラエティー・MCなど引っ張りだこの田中だが、“原点”とも言える同作には強い思い入れがある。時を経て復活した続編への思いや、吉田鋼太郎・林遣都らおなじみの共演者とのエピソードなどについて聞いた。

  

田中圭主演「おっさんずラブ-リターンズ-」

「おっさんずラブ-リターンズ-」ポスタービジュアル(前列左から)内田理央、林遣都、田中圭、吉田鋼太郎、大塚寧々(後列左から)伊藤修子、眞島秀和、三浦翔平、井浦新、金子大地、児嶋一哉(C)テレビ朝日
2016年、深夜の単発ドラマが話題となり、2018年に連続ドラマ化された『おっさんずラブ』。2019年には『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』として映画化、同年には、航空業界に舞台を移したパラレルワールドドラマ『おっさんずラブ -in the sky-』が放送されるなど、破竹の勢いで日本中に社会現象を巻き起こした『おっさんずラブ』が5年の時を経て、待望の復活。

吉田鋼太郎、田中圭、林遣都「おっさんずラブ-リターンズ-」第2話(C)テレビ朝日
2018年に放送された“初代おっさんずラブ”の続編となる本作は、新婚生活を送る“はるたん”こと春田創一(田中)&牧凌太(林)と、彼らの新居に乱入してくる“家政夫の武蔵さん”こと黒澤武蔵(吉田)が、新しい“愛のカタチ”を模索していく“爆笑胸きゅんホームドラマ”だ。

林遣都、田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日
レギュラーキャスト陣の眞島秀和、大塚寧々、内田理央、金子大地、伊藤修子、児嶋一哉(アンジャッシュ)も続投し、さらに新キャストとして井浦新、三浦翔平が出演している。

田中圭「おっさんずラブ」待望の復活「帰って来ることができて嬉しかった」

田中圭(C)モデルプレス
― 田中さんは前作の『おっさんずラブ』が大ヒットしたタイミングで、「自分たちの手元から離れて遠いところへ行った」とお話しされていましたが、その時点ではご自身の中で“完結した”という思いがあったのでしょうか。

田中:僕は完全に終わりだとは思っていなくて、また演じられたらいいなと思う反面、続編は現実的に難しいのかなと思っていました。それに『おっさんずラブ』のキャストやスタッフは、本当に良いチームだと思っていたからこそ、この作品にとらわれずに、また『おっさんずラブ』のようにたくさんの人に楽しんで愛してもらえるような作品ができたらいいなとも思っていたからです。そんななかで今回、『リターンズ』として帰って来ることができて嬉しかったです。

吉田鋼太郎、田中圭、林遣都「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日
― 5年経った今、続編をやる意味・意義などがあれば教えてください。

田中:とにかく続編をやれることが大きいと思うので、時間の経過自体にはあまり意味はないのかなと思います。たまたま5年経っていたというだけで、そこに意味みたいなものを無理につけようとしたら、いくらでもつけられる気がするのですが、『おっさんずラブ』が愛され、「あの後の世界が見たい」と思ってくれた方がたくさんいてくださるなか、そういった方々のところに「ただいま!」と帰って来ることができて、また始められることがすごく素敵なことだなと。そういう考え方で言うと、5年という年月はちょうどいいタイミングだったのかなと思います。

― 林遣都さんなどキャストの方とは共演後にプライベートでも仲良くなられていますが、親しい方とまた同じ役で改めて共演するのは、恥ずかしさややりづらさのようなものはないですか?

田中:そこが気になる方もいると思うのですが、『おっさんずラブ』のキャストに関してはそういう部分も超越しているところがあるので、やりづらいとは思わないです。逆に仲が良ければ良いほど「プライベートとは別にしないとダメだよね」というマインドになります。チームの仲が良いからこそ、僕たちはしっかり切り替えたうえで、楽しみながらも真剣に取り組んでいます。

田中圭(C)モデルプレス
― SNSでのメイキングやオフショットなどを見ていると、現場は常に笑いが絶えない印象です。やはり田中さんがムードメーカーなのでしょうか?

田中:誰がムードメーカーなんでしょう…。僕だけではなく、みんなで現場の雰囲気を作っているので、全員がムードメーカーだなと思います。

― 素敵です。撮影が始まってから結構経っていると思いますが、忘れられなかった撮影や印象的な出来事はありますか?

田中:台本をベースとしながら、現場で新たに何かが生まれたり、前後の繋がりから必要な感情が足されて最初読んだ時と台本の解釈が変わったりと、毎回楽しい発見がたくさんあります。アドリブに関しても、もはや何をアドリブというのだろうか、というくらい『おっさんずラブ』はアドリブも多いので、みんなアドリブをしている感覚が無くなってきているのでは?と思っています(笑)。その場で生まれたものを自然に作り出している現場です。

吉田鋼太郎、田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日
田中圭、林遣都「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日

田中圭、5年前とビジュアル変わらず?「春田と牧は自分たちの中にいてくれた」

田中圭(C)モデルプレス
― お互いを信頼し合っているからこそですね。12月に行われた舞台挨拶時に田中さんと林さんが役衣装で登壇していたのを見て、5年経ったと思えないくらいそのままのビジュアルだったので驚きました。お2人の中でも変わらない空気感みたいなものがあるのでしょうか?

田中:僕も遣都くんもビジュアルを結構心配していたのですが、この5年の間にも春田と牧は自分たちの中にいてくれたので、全然問題なかったです。でも僕的には、台本を見た時に自分の想像以上に春田と牧が関係を築いているなと感じました。昔はもう少し揺らぎや儚さみたいなものがある“恋”でしたが、今は完全に信頼しきっているので、夫夫でしかない“愛”だなと思います。ここからどういう試練が2人に待ち受けているのかはわからないですが、想像していたよりもすごく素敵な夫夫になっていて良かったです。

林遣都、田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日
林遣都、田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第3話(C)テレビ朝日
― 田中さんも5年経ったとは思えないほど若々しい印象です。その若々しさや美しさを保つために、日々意識していることがあれば教えてください。

田中:食べ過ぎ・飲み過ぎには気をつけていて、運動はなるべくやろうとか、そのくらいは日々意識しているのですが、逆にそれ以外はあまりやっていないです。でも(昨年の)12月以降、『おっさんずラブ』の現場に入ってからは、何人かに「若くなったね」「若返ったね」と言われるようになりました。週1で会っている近しい人からも「若くない?何かしたの?」と言われたので、「何もしてないよ!」と返したほどです(笑)。

田中圭(C)モデルプレス
もしかしたら、『おっさんずラブ』の現場のパワーのおかげなのかもしれません。僕自身、若返っているという感覚は全然ないのですが、集中力が必要な現場なので、気を抜けないなと思っていますし、大変ですがそれと同じくらいすごく楽しい現場なので、毎日楽しんで撮影しているからなのかなと思いました。

― 春田は39歳で、田中さんの実年齢と同じですが、田中さんから見たこの5年の春田の成長ポイントはどんなところだと思いますか?

田中:春田は家事が苦手で、機能的なダメさは継続しているのですが、頑張れば別に家事もできるでしょと思っています。そういう設定がなければ普通にいいやつだなと思います。空気を読む力や、周りの感情をキャッチする力は昔よりもアップしていて、精神的に大人になっているなと演じていて思います。

林遣都、田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第2話(C)テレビ朝日

田中圭、5年間での「おっさんずラブ」キャストの変化語る

田中圭(C)モデルプレス
― この5年で変わったと思うキャストの方はいますか?

田中:鋼太郎さんが内田(理央)さんのことを「すごくお芝居が上手になった」と言っていて、僕も実際にそう思いました。でもそれは(金子)大地くんも同じで、5年前は若手として頑張っていたけど、5年経って、みんなその間にさまざまな経験を経て、すごく風格が漂ってきたなと思います。5年前は、現場でどうやってみんながお芝居しやすいか考えていた自分が確かにいたのですが、今はそんなことを考える必要もなく、単純に楽しいだけなので、僕から見た後輩のみんなが本当に成長しているなと実感しました。

― 逆に良い意味で変わっていない方はいますか?

田中:鋼太郎さんです(即答)。変わっていないですね。鋼太郎さんとは共演歴も多いのでお芝居もやりやすいですし、確かな技術や考え方を持っている素敵な方なので、安心して楽しめます。鋼太郎さんは“お芝居モンスター”です。

田中圭、内田理央「おっさんずラブ-リターンズ-」第3話(C)テレビ朝日
田中圭、林遣都、内田理央「おっさんずラブ-リターンズ-」第2話(C)テレビ朝日
― 吉田さんは、田中さんがいずれなりたい俳優像だったりするのでしょうか?

田中:僕と鋼太郎さんは種別が違うので、鋼太郎さんみたいにはなれないと思いますが、鋼太郎さんのようにいつまでも後輩に慕われて素敵なお芝居ができる先輩でいられたらいいなと思います。自分が鋼太郎さんの年齢になった時に、あんなふうに舞台上で生き生きと輝けられるかと言われたら自信はないですが、そういう人間になっていたいです。

吉田鋼太郎、田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日
― 『おっさんずラブ-リターンズ-』から始まった2024年ですが、最後に今年の目標をお聞かせください。

田中:今年で40歳になるので、運動を継続して健康に気を遣いたいです。年齢はあまり関係ないと思っているのですが、一応年を重ねて、体や脳の働きなど抗えない部分は絶対に出てくるので、そこはしっかりケアをして気をつけていきたいです。

― ありがとうございました。

インタビューこぼれ話

田中圭(C)モデルプレス
新年早々に実施したインタビューということで、「明けましておめでとうございます」と挨拶をすると、「明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします」と元気に返してくれた田中。2021年からスタートしたモデルプレスのカバー企画に、『おっさんずラブ』続編のタイミングで満を持しての登場となり、春田の役衣装で撮影に応じた。

田中圭(C)モデルプレス
動く表紙では「はるたんっぽくお願いします」というモデルプレスの要望に、田中は「はるたんっぽく!」と復唱しながら、キュートなポーズを決めたり、変顔をしたり、投げキッスをしたりと、とにかく豊かな表情と動きを見せ、そのサービス精神旺盛な姿にスタッフからは「可愛い!」「最高!」と声があがっていた。(modelpress編集部)

モデルプレスのオリジナル企画「今月のカバーモデル」2024年2月表紙/田中圭(C)モデルプレス

田中圭(たなか・けい)プロフィール

田中圭(C)モデルプレス
1984年7月10日生まれ、東京都出身。2000年にCMで芸能界デビュー。2003年放送のドラマ『WATER BOYS』(フジテレビ系)で主人公の親友役を演じ注目を集める。近年の主な出演作は、ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系、2018年)、『あなたの番です』(日本テレビ系、2019年)、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系、2020年)、『ナイト・ドクター』(フジテレビ系、2021年)、『らせんの迷宮 ~DNA科学捜査~』(テレビ東京系、2021年)、『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(TBS系、2022年)、『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系、2023年)、『unknown』(テレビ朝日系、2023年)、『ブラックポストマン』(テレビ東京系、2023年)、映画『月の満ち欠け』(2022年)、『Gメン』(2023年)など。舞台『Medicine メディスン』が2024年5月から6月に上演。

田中圭「おっさんずラブ-リターンズ-」第1話(C)テレビ朝日
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  1. おっさんずラブ-リターンズ-

    おっさんずラブ-リターンズ-

    2024年01月05日(金)スタート

    毎週金曜23:15 / テレビ朝日系

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