秋元真夏、“乃木坂46が終わる”と葛藤した過去 同期の活躍に抱いた本音・キャプテンとして輝いた理由<振り返れば、乃木坂>
2023.02.21 18:00
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<乃木坂46秋元真夏卒業記念写真集「振り返れば、乃木坂」(2月21日発売/幻冬舎)インタビュー後編>
乃木坂46の秋元真夏(あきもと・まなつ/29)が2月26日にグループを卒業。11年間1期生として、そしてキャプテンとして乃木坂46を支えた彼女が、卒業を決意した理由とは。秋元の本音と後輩へ繋いでいきたい思いに迫った。
秋元真夏の悲しみを乗り越えた方法
― モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。そういった読者へ向けて、秋元さんがこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」を教えてください。秋元:私は11年間の活動の中でグループ全体の調子が良いときと悪いときの両方を見てきました。でも、そういった時期にいつも考えるのが、私たちのイベントを生きがいに、その日を楽しみに毎日を頑張ってくれている方たちがいるということ。ファンの皆さんもそれぞれ学校やお仕事を頑張っていますし、その中で悩みも抱えていて…。それでも「週末にある握手会やミーグリ、ライブのために毎日を過ごせている」という方がたくさんいらっしゃることを、活動を通して実感しました。
私自身も辛い時期はありましたが、ファンの皆さんの声を聞いていたら「誰かを元気にできるんだったら、私の辛さは一旦沈めて、表には出さずに自分でできるところまで解決してみよう」と考えるようになって。色々な人の期待を背負っているという意識もあり、私はできるだけ11年間笑顔で活動することを心がけて、今日まで活動を続けることができました。
― 秋元さんが特にグループへ不安を抱いていた時期は、いつ頃になるのでしょうか?
秋元:明確な時期は覚えていないのですが、同期が卒業するタイミングは毎回不安があった気がします。何度か経験しているのですが、数年前の私は頭が固くて「昔の乃木坂をそのまま引き継いでいかなきゃいけない。それを崩したら乃木坂46が終わるんだ」という思いが強くて…。“みんなが卒業する=乃木坂46が終わる”のような考え方になっていたんです。そのときは落ち込んで後輩たちにも良いアドバイスができなかったですし、自分でも思うように動けないし…という、負のスパイラルに陥っていたなと思います。
けれど、その考え方は違って…。後輩たちも着実に力をつけていましたし、グループとしても新たにスタートし始めていたので、私も前を向かなきゃと思うようになりました。
― 後輩からも刺激を受けていたんですね。秋元さんは「自分が抜けても乃木坂46は大丈夫」と確信できたからこそ、今回グループ卒業を決断したのでしょうか?
秋元:そうですね。元々、2019年にキャプテンに就任したタイミングで「3年キャプテンをやってみて、そのときの気持ち次第でグループを卒業するか考えよう」と決めていたのですが、ちょうど3年目を迎える去年の1月ぐらいに、3期生を中心に後輩たちが新たに走り出す準備をしているのが伝わってきて。みんなまだ先輩に頼りたい気持ちはあったと思うのですが、前に進んでいるのがわかって「私がいなくても活動できるぐらいに、力がついてるな」と実感したんです。その時期から、卒業を本格的に考え始めました。
― 今後は3期生を中心に新たな乃木坂46がスタートしていくと思いますが、秋元さんが後輩メンバーに忘れないでいて欲しいことはありますか?
秋元:みんな本当に良い子たちなので、自分を信じて「自分はすごいんだ」という気持ちを大事にして欲しいなと思います。私もそうだったのですが、ほかの人の意見を聞きすぎて自分がやりたいことがブレてしまうことって意外とあって、それはすごくもったいないことだと感じているんです。乃木坂46には「自分なんて…」という控えめな子が多いので、もっと自分に自信を持って、たくさんやりたいことを叶えて欲しいなと思います!
― インタビューをさせていただいても、本当に皆さん謙虚だなと感じます。
秋元:謙虚すぎて、ちょっと心配になるくらいです(笑)。私のちょっとナルシストというか、逆に自信を持ち過ぎてしまう部分を少し分けてあげたい、と思うタイミングもいっぱいあって…(笑)。
― そんな秋元さんも、自分に自信を持てない時期を乗り越えたからこそ今があるんですよね。
秋元:そうですね。たしかに初期の頃は、全然自分に自信を持てていなかったと思います。私は学業のためにグループに加入してすぐに活動を休止していて、4枚目シングルで活動を再開したのですが、その頃には同期はみんな撮影になれていましたし、冠番組でもキャラクターを確立していて。「私にはそんな武器1つもないな。何で戦ったら良いんだろう」と悩んでいた時期もありました。
あまりに自信がなさすぎてメンバーに相談することもできなかったので、「ひたすら同期の活躍を見て圧倒される」というのを1年くらい、毎日繰り返していたと思います。
― それでも、諦めずに活動を続けられた理由は?
秋元:幼い頃から芸能界に入りたいという夢があったので、「その夢に一歩近づいたせっかくのチャンスを逃すわけにはいかない」という気持ちが強かったんです。それに、辛い時期の話をすると「よく辞めたいと思わなかったね」と言われることもあるのですが、私はグループを辞めたいと思うことは1回もなくて。当時も心が折れそうになったり、下を向いたりするというよりは「今の状況を打破するにはどうすれば良いんだろう」とか、「メンバーともっと話せるようになるにはどうすれば良いんだろう」というような前向きな考えだったので、乗り切ることができたのかなと思います。
秋元真夏の夢を叶える秘訣
― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者もたくさんいます。そういった読者に向けて、秋元さんが今思う「夢を叶える秘訣」を教えてください。2021年12月のインタビューでは「根拠のない自信を持つこと」とお話されていました。秋元:(過去の自分が語った「夢を叶える秘訣」を聞いて)わぁ…それは本当にそうですね。すごく、自分の言葉に今元気づけられました(笑)。
今思う「夢を叶える秘訣」は、しつこいくらいに自分が信じたものを突き通すことですかね。私がずっとやらせていただいている必殺技「ズッキュン」も、最初は皆さん「必殺技ってなに!?(笑)」という感じだったと思うのですが…(笑)、段々とファンの方の中でじわじわ広まって、今ではライブで「ズッキュンして」といううちわを持ってくれる方がいたり、私のファンの方以外でも使ってくださったりするようになりました。20歳のときにやり始めたのですが、9年くらい続けて良かったなと思います。
― 継続することは本当に大切ですね。
秋元:はい。実は、5年くらいやり続けた頃に「そろそろほかの技を考えてみませんか?」と提案していただいたことがあったのですが、「いや、ないです!」と突き通しました(笑)。私はこの一本槍で戦ってきたので、ある意味そういった頑固さも、夢を叶えるためには必要なのかなと思っています!
― 今後の活動も応援しています。ありがとうございました!
(modelpress編集部)
秋元真夏卒業記念写真集「振り返れば、乃木坂」
“アイドル・秋元真夏”の集大成となる同写真集は、11年間の感謝の気持ちを込めて、秋元の叶えたいことをぎゅっと詰め込んだ1冊に。メインとなる撮りおろしは、ヒット祈願で2回も登った富士山周辺での“卒業旅行”として撮影。他にも秋元のリクエストで実現した後輩たちとの撮影&対談や、秋元にとってとても大切な、「制服のマネキン」にインスパイアされた撮りおろし撮影も敢行した。また、これまでを振り返るロングインタビューも掲載される。
秋元真夏(あきもと・まなつ)プロフィール
1993年8月20日生まれ、埼玉県出身。身長は154cmで、血液型はB型、星座はしし座。2011年、乃木坂46の1期生としてデビュー。2019年に乃木坂46の2代目キャプテンに就任し、グループを先導してきた。また、2017年に初のソロ写真集「真夏の気圧配置」、2020年には2ndソロ写真集「しあわせにしたい」を発売。2020年からは文化放送「秋元真夏(乃木坂46) 卒業アルバムに1人はいそうな人を探すラジオ サンデー」(前身番組「卒業アルバムに1人はいそうな人を探すラジオ」)のパーソナリティも担当している。
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