「あなたの番です 劇場版」西野七瀬インタビュー 「今だから話せる」ドラマの裏話(C)モデルプレス

「あなたの番です 劇場版」西野七瀬インタビュー 「今だから話せる」ドラマの裏話

2021.12.02 19:00

<「あなたの番です 劇場版」(12月10日公開)西野七瀬インタビュー>

「あなたの番です」の“黒島ちゃん”こと黒島沙和役で、女優としても認知度が上がった西野七瀬(27)は「今でも『あな番』を見ていましたと言っていただきます。こんなに話題になる作品に自分が関われていたというのがすごく嬉しいです」と笑みを浮かべる。

物語の黒幕として怪演を見せてから約2年、再び“黒島ちゃん”と向き合うことになった。懐かしい面々との再会に心を踊らせる一方で、“予想だにしない行動をする黒島ちゃん”に気を引き締めて挑んだ映画の撮影。「今だから話せますね」というドラマの思い出も振り返った。

  

西野七瀬「同窓会のようで楽しかった」

西野七瀬(C)モデルプレス
2019年4月~9月に日本テレビ系列で放送され、考察ブームを巻き起こした連続ドラマ「あなたの番です」が映画化。ストーリーはドラマの続編ではなく“もしもの世界”。菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)が引っ越したあの日、もし住民会に菜奈ではなく翔太が出席したら…、そしてあの“交換殺人ゲーム”が始まらなかったら…という、ドラマ初回で描かれた菜奈と翔太の引っ越しの日を起点とし、全く新たな物語が描かれる。

「映画化と聞いたときは、あの続きをどうやってやるんだろう、と思ったのですが、もしもの世界でやると聞いて、なるほど、と思いました。実はドラマの撮影が終わる頃、映画化するかもしれないと聞いていたんですけど、そのときは半信半疑で(笑)。なので正式にやると決まったときはびっくりしつつも嬉しかったです。撮影ではみんなが一つの場所に集まるシーンもあって懐かしかったですし、同窓会のようで楽しかったです」
「あなたの番です 劇場版」(C)2021『あなたの番です 劇場版』製作委員会

西野七瀬、ドラマの“事実”がプレッシャーに

西野七瀬(C)モデルプレス
西野が演じる“黒島ちゃん”は劇場版でも、理系の大学院生で、おとなしい性格の裏に…という役どころ。ドラマで闇を抱えたキャラクターだということが知られているだけに、より緻密な演技が求められた。

「観る方々から絶対にマークされる存在ですよね。あまり意識はしないようにしていましたが、不安は大きかったです。それに劇場版では自分の想いを話すような、内面をもっと出すようなシーンもあったので、その撮影はプレッシャーもありましたし、一つの見せ場だと思って撮影に臨みました」

“黒島ちゃん”の役作りに苦労

西野七瀬(C)モデルプレス
西野にとって“黒島ちゃん”はとても大切な役だが、サイコパスという役柄上、共感はできない。ドラマから役作りには苦労したという。でも寄り添うことはできた。怖がられるキャラクターだが、自分だけは黒島ちゃんの味方でいよう、と。

「当時、黒島ちゃんが黒島ちゃん自身に苦しんでいるということがわかってからは、あまり悩まずに演じることができたんです。最初は黒島ちゃんの気持ちをわかろうとサイコパスが出てくる映画を何本か見たんですけど、やっぱりわからない、の繰り返しで。でも苦しい気持ちがあって、それが伝わってくると、少しだけでもわかって演じることができました」

“黒島ちゃん”に戻れるきっかけは“どーやん”

西野七瀬(C)モデルプレス
とはいえ、すぐに“黒島ちゃん”に戻れるか、不安で仕方なかった。そのきっかけをくれたのは、劇場版でも見どころとなる“どーやん”との撮影。ドラマ後半では横浜流星が演じる“どーやん”こと二階堂忍と黒島の“美男美女カップル”も話題になった。

「最初は黒島ちゃんってどんな感じだったかなって探り探りやっていました。でも横浜くんとのシーンで、同じシーンで何度かやり取りがあるうちに、二階堂のお芝居を受けて黒島ちゃんを思い出せる自分がいて。ほかにも髪型や服装、服装とかはやっぱりこの色味だよね、っていう懐かしさもあって、そういうところから戻れる感覚がありました」
西野七瀬、横浜流星(C)2021『あなたの番です 劇場版』製作委員会

「今だから話せる」ドラマの裏話

西野七瀬(C)モデルプレス
ドラマ「あなたの番です」は物語にちりばめられた伏線から、誰が黒幕であるかを探る考察がSNSやYouTubeで白熱。放送中にはTwitter世界トレンド1位を日本のドラマ史上初めて5回も獲得するほどだった。西野自身は“黒島ちゃん”が黒幕であることを事前に知らされていたのか。

「私は撮影が始まる前に聞きました。共演者には知っている方と知らない方がそれぞれいる感じで。だから現場であれって誰がやったんだろう、ってなると、あれは私です、って(笑)。私じゃないときは他の誰かが、あれは私、あれは僕、って打ち明けて、えー!って驚く人がいて(笑)。控室ではよくそういう話をしていました」

「あと友だちが本気の考察班で、一緒にオンエアを見ることも多かったんですけど、私は一番後ろに座って、表情を見せないようにしながら、みんなのリアクションを楽しんでいました(笑)。オンエアが終わったあとは、なにも言わずにじゃあねって(笑)」
西野七瀬(C)モデルプレス
しかし黒幕だと知っているからこそ、演技が難解になることも多々あった。

「撮影中どうしてもわからなくなってしまうときもありました。どのシーンも表に出したい顔と、本当はこう思っているという顔がある。今ってどっちの気持ちが表に出ていました?というやり取りをかなり現場でしていました。監督が都度、ここはこういう表情で、と指示してくださったり、私が迷っていると、こっちで大丈夫、と言ってくださったりするんですけど、二層のお芝居をすることは本当に複雑で難しかったです」

西野七瀬がもしもの世界でしたいこと

西野七瀬(C)モデルプレス
もしもの世界でもう一つの人生があるとしたらなにをしたいか、と尋ねると、熟考しつつ「植物の研究か、お家の掃除です」と答え、その場を沸かせた。

「絶対にできないですが、頭が良かったら植物の研究とかしてみたいです。一人で黙々が好きなので、お家の掃除もいいですね。ごみ屋敷を綺麗にしたり、なにかものを解体したり。この鉄は売れるかな、とか考えながら(笑)。黙々とできそうでいいなって思います」

「もともとテレビに出る人は目指していなかった」と西野。トップアイドルを経て、女優としてもオファーが絶えない今の状況には戸惑いがある。「小さい頃にテレビで見てた方と一緒に仕事をする、見ていた番組に出ると怖くなるときがあります(苦笑い)」

(modelpress編集部)

PHOTO:赤英路

スタイリスト:鬼束香奈子
ヘアメイク:野口由佳(ROI)

西野七瀬(にしの・ななせ)プロフィール

モデルプレスのインタビューに応じた、西野七瀬(C)モデルプレス
1994年5月25日生まれ、大阪府出身。O型。2011年、乃木坂46の第1期生オーディションに合格して芸能界に入る。7回センターを飾るなど、中心メンバーとして活躍し、2018年12月にグループを卒業。現在は主に女優として活動し、出演作品はドラマ「あなたの番です」(2019)、ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(2020)、ドラマ「ホットママ」(2021)、ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(2021)、映画「孤狼の血 LEVEL2」(2021)、映画「鳩の撃退法」(2021)など。主演を務める連続ドラマ「言霊荘」(テレビ朝日系)が毎週土曜よる11時から放送中。
モデルプレスオリジナル企画「今月のカバーモデル」12月表紙 西野七瀬/PHOTO:赤英路(C)モデルプレス
(C)2021『あなたの番です 劇場版』製作委員会
【Not Sponsored 記事】

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