モデルプレスのインタビューに応じた福地桃子 (C)モデルプレス

「なつぞら」福地桃子、初の朝ドラで葛藤「夕見子に助けられた」 広瀬すずへの思いも語る

2019.04.22 08:15

NHK連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)で柴田夕見子役を演じる女優の福地桃子(21)が、モデルプレスのインタビューに応じた。福地は、今作が朝ドラ初出演作。オーディションで掴んだ念願の夢舞台で、彼女の新たな魅力が花開こうとしている。

  

福地桃子、オーディションに挑戦し続け掴んだ「朝ドラ」の舞台

― 撮影現場の雰囲気はいかがですか?

福地:現場に入って約半年経ちますが、いつも見ていた朝ドラの雰囲気は、この温かい現場から生まれているんだなと毎日実感しています。「なつぞら」を通して繋がったキャストのみなさんもスタッフの方も、とても温かくて、お芝居を楽しもうという方ばかり。時間をかけて皆さんと交流できることは本当にありがたいです。

― 福地さんにとっては初めての朝ドラになりますね。

福地:はい。朝ドラに出ることが一つの目標で、これまでもオーディションに挑戦してきました。だけど自分の実力がまだ追いついていなかったんだなと思っていましたし、今通っている場所は前はオーディションの場所というイメージだったので、撮影現場として来られるのは不思議な感覚。目標としてきた場所で今お芝居をさせていただいているという特別な思い入れがあります。

福地桃子 (C)モデルプレス
― 作品に入って、朝ドラの現場ならではの楽しさや、苦労を感じることはありますか?

福地:リハーサルが月曜日にあって、そこで初めてみなさんのお芝居を拝見するんです。1週間の始まりに、毎回すごく大きな刺激と気合をもらえるのが朝ドラならではだなと思います。リハーサルを重ねても、本番では毎回フレッシュな気持ちで、大先輩方のお芝居が届くので、私もそれに返していきたいなという気持ちもありますし、お芝居を通して柴田家の家族として参加させてもらっていることが本当に贅沢な時間です。

福地桃子 (C)モデルプレス
―福地さんが演じるのは、自分が正しいと信じることはズバっと言う性格の夕見子。幼い頃には、突然やってきたなつに厳しい言葉を浴びせることもありましたが、成長した今は、本当の姉妹のような関係になっています。夕見子というキャラクターをどのように捉えて演じていますか?

福地:夕見子は芯から熱い子、という印象です。なつに対しても背中を押してあげたくなる瞬間がたくさんある。なつが家族に対して遠慮をした時に感じる距離感に誰よりも寂しさを感じているのは夕見子なんじゃないかと思います。だからなつが本音で家族と向き合えたとき、夕見子は自分のことのように喜びを感じている。夕見子の表現は不器用で勘違いをされてしまうこともあるのですが、本当に心のやさしい子なんだなと感じられた時、私自身も夕見子が大好きになりました。

福地桃子、広瀬すずへの思い「私自身、支えてもらっている」

福地桃子 (C)モデルプレス
福地桃子 (C)モデルプレス
― なつを演じる広瀬さんとの共演はいかがですか?

福地:ヒロインのセリフ量はもちろん、抱えているものも大きくて一番大変なはずなのに、それを全く感じさせないんです。それはきっと、本当に「なつ」を心から楽しんでいるからで、だからこそ温かい雰囲気が現場にあると思います。本当にすずちゃんの存在は大きくて私自身もいつも沢山支えてもらっています。

なつと夕見子としての関係性で、お芝居をさせてもらえていることがとても幸せな出会いだなと思っています。

― 広瀬さんの現場での在り方が、なつと夕見子の関係にも影響しているんですね。

福地:この現場の雰囲気を作っているのはやっぱりなっちゃんです。これからいろんなシーンが待っていますが、本当の家族の絆がきっと見えると思いますし、その雰囲気を、画面を通して感じてもらえたら嬉しいです。

女優・福地桃子が目指す先は

福地桃子 (C)モデルプレス
― 本格的に女優を始めたのが2016年。目標としてきた場所に立って、今まさに作品と向き合っている福地さんですが、これから女優としてどのような場所を目指していきたいですか?

福地:今回の夕見子という役は、オーディションの段階から詳しく聞いていたわけではなかったので、台本を読んで、びっくりしました!夕見子は性格も全然違うし、考えることもやることも違う。はじめは役に対してなかなか理解ができない行動もありました。だけど、夕見子のように誰かのためにエネルギーを使うというのは実はなかなかできることじゃなくて。本当に凄いしかっこいい。この役をやらせてもらえる意味を考えながら、挑戦したいなと思いました。

夕見子が、なつに言うセリフが、自分に投げかけられているように感じることも多いんです。私が葛藤していて、どうしたらいいんだろう?なんで出来ないんだろう?と思っている時に台本を開くと、夕見子のセリフに助けられる瞬間がたくさんあるんですよね。夕見子にズバッと言われると、くよくよできないなと(笑)。

私が夕見子に対しての愛着が湧いてきたように、役を好きになることが大切なのかなと思ったりもしています。なのでこれからも、常に自分の考えを新しく更新してくれるような役に出会いたいです。

福地桃子“夢を叶える秘訣”

福地桃子 (C)モデルプレス
― では最後に、福地さんが思う「夢を叶える秘訣」を教えてください。

福地:自分に言い聞かせるためにも、叶えたいことを口に出すようにしています。言葉にすると実は遠い存在じゃないような気もするし、自信につながる気がして。ネガティブでマイナスなことを考えてしまうこともあるんですが、言葉にすると前向きな気持ちになれるんです。

私は、普段から誰かからもらった言葉や忘れたくないことをノートにメモして、それを時々見返して、いつでも忘れないようにしています。そして本当に成し遂げたいことは常に声に出す。朝ドラに出たいということも、これまで言葉にしてきて、気づいたときにはそれが達成できていました。やっぱり口に出すことは大切だなと思いました。

― ありがとうございました。

福地桃子 (C)モデルプレス
脚本家・大森寿美男氏による『なつぞら』は、戦争で両親を失いながらも北海道・十勝でたくましく育った奥原なつ(広瀬すず)が、当時まだ「漫画映画」と呼ばれていたアニメーションの世界に挑む姿を描くオリジナル作品。

第4週は、泰樹と剛男の仲違いがきっかけで、演劇を始めたなつ。いざ入部すると演劇部の練習はとても厳しく、酪農との両立も難しくなっていく。さらに、顧問の倉田先生は、物語の重要な役をなつに与える。慣れないセリフに苦心するなつに、倉田は何度も何度もダメ出しを続ける。ある日、舞台美術を手伝いに来た天陽(吉沢亮)は、部室で落ち込んでいるなつを目にする。なつを追い詰める倉田に天陽が食ってかかると、倉田は思わぬことを打ち明ける―というストーリー。

(modelpress編集部)

福地桃子(ふくち・ももこ)プロフィール

1997年10月26日生まれ、東京都出身。2016 年女優デビュー。おもな出演作に、映画『あまのがわ』『あの日のオルガン』(ともに’19年)、テレビドラマ『チア☆ダン』(TBS 系)『あなたには帰る家がある』(TBS 系)など。
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