黒木華の辛い時期を支えた“最高で最強”の言葉 来年デビュー10周年、ターニングポイントを語る<モデルプレスインタビュー>
確かな実力と唯一無二の雰囲気で私たちを魅了する女優・黒木華(くろき・はる/28)。放送を控えるテレビ朝日系ドラマスペシャル松本清張『疑惑』(2月3日午後9時~)ではイメージにない“悪女”を演じる彼女だが、インタビュー中はその柔らかな空気感に癒される瞬間が度々あった。モデルプレスでは彼女のプライベートから仕事に対する思いまで、そのしなやかな美しさに迫った。
黒木華、スタイルキープ&美肌の秘訣は?
― 年末年始はどう過ごしたんですか?黒木:年末年始は大阪の実家に帰ってゆっくりしました。高校時代の演劇部の同級生に久しぶりに会えてすごく楽しかったです。高校の同級生とはこの時期、集まるのが恒例です。
― お正月も美味しいものをたくさん召し上がったかと思いますが、スタイルキープの秘訣を教えて下さい。
黒木:私、実はすごく太りやすいタイプなんです。たくさん食べるし、食べたらその分ちゃんと太る(笑)。割とすぐ体型に出るのでジムに行って筋トレをしています。走るのは苦手ですが、筋トレは好き。行ける時は週に1回、忙しい時でも空いた時間に行くようにしています。
― どういう筋トレをするんですか?
黒木:最近は、EMSトレーニングをしています。筋肉に負荷をかけるボディスーツを着て、電流を流しながらワークアウトするんです。
― 気になります!この時期は乾燥も気になる方が多いかと思うのですが、美肌の秘訣も知りたいです。
黒木:乾燥肌なので、メイクをすぐに落として保湿をしっかりするようにしています。ハトムギ化粧水をたくさんつけて、クリームでしっかり蓋をするようにしています。プライベートではあまりメイクをしないです。
黒木華のプライベートファッション&ビジュアル面での役作り
― 普段の私服はどんな感じなんですか?黒木:ユニセックスなデザインが好きです。普段はパンツスタイルが多いです。
― 最近買ったものや次に狙っているアイテムなどはありますか?
黒木:寒い時期なので、暖かくて着心地のいいインナーをいつも探しています。チクチクするものが苦手で、最近だと「FilMelange(フィルメランジェ)」というブランドのインナーが好きでよく着ています。
― 結構こだわりがあるんですか?
黒木:そうですね。インナーは肌に直接触れるものなので、良質なものが良いなと思っています。ちょっと高いので数枚しか持っていないんですけど、頑張った時の自分へのご褒美で買いました。
― 今回、悪女を演じるにあたって、ファッションなどビジュアル面も意識されたそうですね。
黒木:スタッフさんが衣装をこだわって選んで下さっていたんです。ボディラインが分かるものや、普通は隠すはずの下着が少し透けているものなど、ちょっとだらしなさを感じさせる、隙がある雰囲気の衣装になっていて、ビジュアルからも球磨子を演じるヒントをもらいました。ちょっとだらしなくて、男の人を誘惑するイメージだったので、下着のラインをわざと浮かせるなど着方も工夫しました。生きていくということに貪欲で、いやらしさをちゃんと纏っている女性像を意識していました。
― メイクもいつもより、しっかり目ですよね。
黒木:はい。すごく濃くしています。私は顔が素朴なので、妖艶に見える瞬間が生まれるように、アイメイクは特にメイクさんと相談しました。やっぱり目元の印象って強いと思うので、はっきりとしたカラーのアイシャドウを使ったり、アイラインをしっかり引いたりしました。
黒木華のターニングポイント
― 来年はデビュー10年ですが、振り返ってみてターニングポイントだった出来事やお仕事は何ですか?黒木:いくつかありますね。まず1番最初のターニングポイントは役者人生の始まりとなった野田(秀樹)さんとの出会いですし、次はやっぱり賞(第64回ベルリン国際映画祭での最優秀女優賞)を頂いた山田(洋次)監督の『小さいおうち』。最近では公開された『来る』で中島哲也監督とお仕事ができたことが大きい出来事でした。そういう大きなことがあると、改めて頑張りたいと思いますし活力になりますね。それに自分の中では、10年間続けてこられたのもすごいことだと思っています。しかも、ずっと濃い時間を過ごせているので地道にこれからも頑張りたいです。
― 「すごいことだと思う」ということは、女優業を始めた頃には今のような姿は想像できていなかったからですか?
黒木:はい。まさかこんな風に続けていられると思ってませんでした。色々なことをさせてもらっているのは本当にありがたいことです。
― デビュー後からずっと活躍されていますが、その中に辛い時期はありましたか?
黒木:もちろんあります。最近だと2年くらい前までは辛かったですかね。自分自身、足りていないな、上手くなりたいな、できないことが多いな、と日々感じていました。それは、今でも思うんですが「もっと自由に楽にいられれば良いのに」とずっと思っていました。
― ちょうどその頃は『重版出来!』『リップヴァンウィンクルの花嫁』『真田丸』…と代表作が続々と世に出た時期ですね。
黒木:そうですね。色々やらせていただいていた時だったので少し忙しかったこともあって、「仕事をこなしてしまっていないだろうか」「果たしてこれで良いのだろうか」と思うことが重なりました。このお仕事自体が向いてないのかもしれないと思ったこともありましたし、とにかくあの時期は色んなことを考えていました。
― そうだったんですね。その時期はどうやって乗り越えたんですか?
黒木:一人で考えているとどんどんネガティブになるので、友達や好きな人に会って美味しいものを食べたり、親と電話で話したり…。なるべくネガティブにならないようにしました。仕事の相談をするわけではないんですけど、単純に「今ちょっと凹んでるんだ」とかは言いますね。「元気出しなよ」と軽く返してもらうだけで気分が変わりますね。
― 当時、支えにしていた言葉はありますか?
黒木:両親が「死ぬわけではないから大丈夫。何かあったら帰ってくれば良いよ」と言ってくれたことを覚えています。確かに、最終的にはそうだよな、と妙に納得しました(笑)。「いつでも帰ってきて良いから」と言われたことで「いや、まだまだ頑張らないと」と思えましたし、その言葉は最高で最強だと思いましたね。
黒木華の夢を叶える秘訣
― では最後に夢を叶える秘訣を教えて下さい。黒木:夢を叶える秘訣かあ…。私はきっと運が良い方だと思うんですけど、難しいですね…。周りの人を大事にすることでしょうか?夢を叶えるための努力は必要ですけど、何がきっかけになるかも分からないですからね。
私の場合、大学生の時に憧れだった野田秀樹さんのワークショップに参加したんです。それは私が野田さんのことが好きだと知っていた先輩に「行ってくれば?」と言われたことがきっかけでした。何がきっかけで夢への道につながるかは分からないので、周りの人を大切にしながら、色々なことに挑戦してみたら良いと思います。とにかく何でも無理だと諦めないで挑戦してみる。常に感謝と地道な努力をし続けていれば夢に近づけると思います。頑張って夢を追いかけて欲しいです。
― 黒木さんが今挑戦していることは何ですか?
黒木:英語です。全然話せないのですが、海外のお仕事にも挑戦したいので、今は勉強中です。
― ありがとうございます。
黒木華が悪女に挑戦
1つ1つの質問に対して静かに丁寧に答えてくれた黒木が今回挑むのはイメージとは真逆の“悪女”。米倉涼子が“悪女に手を差し伸べる敏腕弁護士”佐原卓子役に挑戦することでも話題のドラマスペシャル松本清張『疑惑』にて「保険金目的で夫を殺した」との疑惑が囁かれる悪女・白河球磨子を演じる。インタビューの最後には「松本清張作品は初めてでしたし、セリフを覚えていくのがすごく難しい脚本で…ちょっと疲れることもありました」といたずらっぽい表情を浮かべながらも、「米倉さんをはじめ色々な役者さんの素敵な演技が見られるドラマです。結構、ずっしりとした見ごたえのある作品ですが、皆さんで見ていただきたいです」と笑顔で見どころを語ってくれた。
ぜひ、しなやかに美しく生きる黒木の“悪女”を堪能してほしい。(modelpress編集部)
黒木華(くろき・はる)プロフィール
1990年、大阪府出身。2010年、NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』のヒロインオーディションに合格し本格的デビュー。演劇界の期待の新人として注目を集め、2011年には『東京オアシス』で映画デビュー。2013年公開の映画『シャニダールの花』で初主演を務める。山田洋次監督『小さいおうち』では第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞。2016年、岩井俊二監督『リップヴァンウィンクルの花嫁』では初の単独主演を果たし、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。同年には『重版出来!』(TBS系)でドラマ初主演も果たす。以降も話題作に多数出演。2019年は舞台『ハムレット』が5月9日から渋谷・シアターコクーンで上演される。あわせて読みたい
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