山本美月、すっぴんから大人の魅力まで…写真集で“新しい経験” デビュー10年での転機と変化<ファースト写真集「Mizuki」インタビュー>
2018.12.09 21:00
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12月15日に初写真集「Mizuki」を発売する女優の山本美月(やまもと・みづき/27)がモデルプレスのインタビューに応じた。2009年に雑誌「CanCam」専属モデルとして芸能界デビューした山本も、もうすぐ芸能生活10年となるが、すでに公開されたすっぴんや大人っぽいショットなど、これまでとは違う“素”がたっぷり。「今まではこんなに自分自身を見せる撮影をすることがなかったので、どんな一冊になるのか、皆さんが見てどう感じるのか、今からとても楽しみです」と語っており、ファンからもすでに大きな期待が寄せられている。今回は、そんな写真集の撮影エピソードや女優業について話を聞いた。
山本美月、ファースト写真集「Mizuki」
撮影は、ドラマチックな美しい国・トルコにて2018年の秋に敢行。カラフルなイスタンブールの旧市街や世界遺産・ブルーモスク、さらにカッパドキアの美しい景色の中、すっぴんも初公開。無邪気な子どものような姿から、27歳の大人の女性を感じさせるシーンまで、幅広い魅力を詰め込み、約14,000枚から厳選した全144ページの渾身の一冊となっている。山本美月、写真集撮影でトルコへ
― ついにファースト写真集「Mizuki」が発売されますね。山本:写真集は「やりたい」とずっと思っていたんです。今回、お話をいただけて、やっと念願が叶いました。
― 撮影地をトルコにしたのはなぜですか?
山本:あんまり人が行かないところに行きたくて。1週間行って、初めてのトルコを満喫してきました。ご飯もおいしくて!不思議なナスの中身のペーストや魚もハンバーガーもおいしかったです。あとは猫がいっぱいいました。猫アレルギーなので、触れられないんですが、好きなので可愛かったです。
山本美月、お気に入りカットは?
― 1番のお気に入りカットを教えて下さい。山本:ん~1番かぁ(悩)。…気球かなあ?でも脚しか写っていない写真も好きだし、お風呂の写真も好き。いや…1番は気球の写真にします!
― (笑)。気球に乗る時は怖くなかったですか?
山本:高いところは平気なので、全然怖くなかったです。景色がとても綺麗でしたし、モーター音もなくて静かに浮かぶのが不思議な感覚でした。あんな高いところで撮影したのは初めてだと思う!でも実は気球は初じゃないんです。小学生の時に気球体験をしました。運動場に佐賀県から気球が来て、抽選で当たって乗せてもらったことがあって。その時は一瞬だったので、カッパドキアで乗る気球とは全然違いました。
― 何がすごかったですか?
山本:一言で言うと、異世界感。同じ地球とは思えないくらいの美しさでした。あんなところでプロポーズされたら素敵だろうなぁ。
― 良さそう!新婚旅行にはどうですか?
山本:新婚旅行はアフリカに行ってみたい!アフリカで気球に乗って弱肉強食の世界を上から見たいです(笑)。
― …なるほど。話が逸れてしまいました(笑)。写真集ではすっぴんのショットもありましたが、抵抗はなかったですか?
山本:そうなんです。普段だったらすっぴんを出すのは恥ずかしいですが、写真集なので抵抗はありませんでした。
― 肌も本当に綺麗でしたが、何か撮影に向けて美容法を変えたりしましたか?
山本:いいえ。普段と変わらずに過ごしていました。もともとそんなに肌荒れするタイプではないんです。秋には花粉のアレルギーがあるので少し荒れたり、海外に行くと荒れたりしますが、この時は大丈夫だったので良かったです。
― お風呂の写真もそうですけど、可愛くてセクシーな写真も多いですね。新たな一面を見せたい、といった思いがあったんですか?
山本:特にそう考えて挑んだわけではないですが、今まではモデルっぽい撮影が多く、あまりグラビア撮影をやったことがなかったので、新しい経験だったと思います。水着はそんなに好きじゃないんですけど、今回はちゃんと服を着ていたので抵抗もなかったです。
― どういうところが新しかったですか?
山本:洋服を見せようとしないところ。自分自身の表現で普通にふるまって撮影しました。
― ピンクのニットで脚を出しているカットは本当に美しくて惚れ惚れしてしまいました。
山本:ありがとうございます。でも脚しかないんです。胸がないので、脚しかないなあって(笑)。
山本美月、最近の運動事情
― 撮影のためにダイエットやボディケアなど、特別にしたことはありましたか?山本:うーん、このために特別なことはしていませんが、写真集の少し前からちょっと走っていました。父親が25、6歳から太り始めたという話を聞いて「その遺伝子が自分に流れてるなら危ない」と思い、高地トレーニングを1回30分くらいだけやっています。まだ目に見えた結果は分からないですけど、もう体育の授業もないし、きっとしないよりは良いはず!足腰が衰えて迷惑をかけるのは避けたいので、今のうちからちゃんとやっておきたくて。
― 運動はランニングだけですか?筋トレとかもしています?
山本:別のジムで筋トレをしています。写真集撮影前には週に1、2回ちゃんと通っていたのですが、最近はちょっと通えていなくて…。また、再開します。2019年の目標はジムにちゃんと定期的に行くことにしよう。
― 運動は得意ですか?
山本:球技は好きですが、走ることや泳ぐことは本当は苦手。嫌すぎて中学校は水泳がないところを選んだほどです(笑)。でも有酸素運動をしないと綺麗な体型にならないと聞いたので、ランニングを始めました。走りたくないので30分だけ頑張っています(笑)。
― Twitterでもオフショットや先行カットを多数公開されていますね。
山本:ファンの方から沢山反響を頂けて嬉しいです。コメントはちゃんと全部見ています。たまに気まぐれで返信しているんです。でもTwitter自体、急に始めちゃったから「本当に本物かなー?」と信じていない人がたぶん多いはず(笑)。そう言えば、新井浩文さんに「フォローしていいですか?」と聞いた時に「あんまり本物だって信じてもらえなくて」とお話したら、「山本美月ちゃんがツイッター始めてる!!」とつぶやいて下さいました(笑)。
山本美月“がむしゃら時期”からの転換
― ここからは女優業についてもお伺いしたいです。2017年以降は特に話題作への出演が連続していましたね。山本:そうなんですか?自分では正直そんなに意識がなくて。
― そうだと思いますよ。「CanCam」卒業以降は役も変わってきましたし。
山本:それは確かに変わってきたと思います。悲しい役が増えました(笑)。今度の「レ・ミゼラブル 終わりなき旅路」(フジテレビ系/2019年1月6日よる9時~)も悲しい役でした。
― 来年はデビュー10年になりますが、振り返って1番転機になった作品ではどれですか?
山本:どの作品も得られるものはあるので難しいですが、きっかけはやっぱり「桐島、部活やめるってよ」。でも「刑事ゆがみ」「モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―」などでご一緒させて頂いた西谷(弘)監督との出会いはすごく大きかったです。西谷監督は無理難題を言うんですけど、私ならできると心から信じて下さっていて。それにできたら、ちゃんと褒めてくれるんです。
これまでは色々なお仕事を、がむしゃらにやってきて。最近、少し大人に冷静になって、振り返ってみると、がむしゃら時期の記憶があまりないんです。嫌な意味ではなくて、お芝居を初めて最初の頃にやらせていただいた「黒執事」もすごい楽しかったし、舞台も楽しかったです。ただ具体的な記憶ではなくて「楽しかったな」とか「大変だったな」といったざっくりとした感情がぽんぽんぽんと残っている感じ。
― 西谷監督の「刑事ゆがみ」「モンテ・クリスト伯」では少し違ったんですか?
山本:そうですね。楽しかったんですけど、すごく疲れました。西谷さんが演出すると、何気ないワンシーンでも深くなるんです。数行のシーンなのに、現場で台本に書いていないことをどんどん入れるから、めちゃくちゃ疲れて終わるんです(笑)。でもそれは、すごく充実した時間だなと感じます。
― 現場で無茶振りされたわけですね。
山本:すごいんですよ!お菓子を投げて食べて、とか帽子でキャッチしてとか。とんでもないことを急に言い出すけど、その行動には意味がある。細かい演出でキャラクターが作られていくから、分かりやすいです。きちんと演出して下さるし、映像も綺麗。その両方を持っていてすごいな、と思います。
― お話は戻りますが、やはり振り返って1番最初に出てくるのは「桐島、部活やめるってよ」ですか?
山本:そうですね。本当は「桐島」を越えたい思いもあるんですけどね。「あれ、すごかったよね」と人が言ってくれる自分の代表作みたいなものって皆さんたくさん欲しいと思うんです。最近はありがたいことに「アオイホノオ」や「ゆがみ」、「モンテ・クリスト伯」をあげてくれる方も多いですが、世間で言ったら、やっぱり「桐島」になると思うので、代表作を増やしたいです。
山本美月、こだわりつまった「少女革命ウテナ」実写化
― では、この10年で嬉しかったことはなんですか?山本:最近「このマンガがすごい!」(テレビ東京系/毎週金曜深夜0時52分~)というドキュメンタリードラマで、昔からすごく好きな「少女革命ウテナ」を実写化したのですが、放送後にTwitterで原作の先生とアニメの監督からお褒めの言葉を頂いて!それが1番嬉しかったです。
その作品の名前をお借りして、自分で自分が考えた風に演出することはすごく不安で。ファンの人から、あのアニメは神だとあがめられてる作品なので、きっと皆さん「こういう風にしてほしい」という理想があると思うんです。それが今回は私だけの理想で作ったので、それが受け入れられるか、とても心配してしまって。でも皆さん、褒めて下さって安心しました。
― 実写化はまさかのワンシーンだけで。視聴者としては驚きでしたが、強い愛やこだわりを感じました。
山本:そこも不安だったんです。ストーリーを全然やっていなかったけど、大丈夫かな、って。でも本当に一緒に作ってくれた皆さんが良い人たちばっかりで楽しかったです。とは言え、またやりたいとは思わないです(笑)。2回やったって意味がないと思うし、あれは1回しか、やっちゃダメなことだと思います。
― じゃあ、次はないんですね。
山本:最大限にできることはもうやったので。あれ以上のものは絶対にできないです。
― 初の演出はいかがでしたか?
山本:演出…向いてないと思います(苦笑い)。私は人の顔色ばかり伺ってしまうので、演出家さんになったらストレスが溜まって死んでしまうと思います。
― ストレスは溜まりやすいタイプですか?
山本:溜まりますね。溜まったら海外旅行に逃げて発散します。
― 次に行くならどこですか?
山本:アイスランド!まだ知らない地球の可能性を見れそうなので。アイスランドって自然がいっぱいなイメージなので、地球を感じたいです。でも寒いのは苦手(苦笑い)。
山本美月「すごく考えてすごく悩んだ」2018年
― そろそろ年末ですが、今年はどんな1年でしたか?山本:今年はすごく考えてすごく悩んだ1年でした。去年あたりから、少し大人になって周りも色々と見えてきて、本当に自分がやりたいことは何だろう、と見つめ直すことが増えました。
ふと気が付くと周りの人達は転職したり結婚していたり。着実にその人たちはその人たちの人生で進んでいて。でも私は転職も考えていないし、結婚もそんなにリアルな話として考えられなくて…ちゃんと自分も未来を考えて生きないといけないと思います。まだまだ悩んでいる最中なのですが、来年は考えた結果を何か形に残せたら良いですよね。やりたいことも色々あるので、それを発信したいな。そのために発信力みたいなものも、もう少し身につけられたらなぁ、と思っています。
― 「CanCam」では看板モデルとして発信する側だったわけですが、それとは違う?
山本:「CanCam」は私を発信していたというより、「CanCam」が作った“山本美月”だったので、今の“自分らしい自分”をそろそろ発信しても良い年齢かなあと考えています。“自分らしさ”をどういう風に表現したら良いのか分からない段階なので、不安はありますが、自分で考えるしかないと思っているので模索しています。
山本美月の夢を叶える秘訣
― 最後に山本さんの考える夢を叶える秘訣を教えて下さい。ちなみに2015年にお伺いした時には「目標は高く、叶えられないくらいの夢を常に持ち続けて、思い続けることが大切」とおっしゃっていました。山本:たしかに。私の場合は常に高く持ちすぎな気はしますけどね(苦笑い)。
― ちなみに今の目標は?
山本:言わないです。恥ずかしいから(笑)!でもベタですけど、自分の可能性を自分が1番信じることが夢を叶える秘訣だと思います。私も自分を信じられないので、もうちょっと信じたいな、という願望も込めて。辛い時に、心の中で「私は私の味方だよ」と言うんですけど…なかなかね。
― 難しいですよね。でも、それこそ監督から褒められると自信になりますよね。
山本:この仕事って意外に褒めてもらえないので、褒められると嬉しいです。でも「嬉しい!」って顔が上手にできないんです(苦笑い)。ごまかしちゃう。「あ、ほんとですか?」「ありがとうございまーす」みたいに少し照れが混じって、上手く伝えられないんです。でもそれって良くないですよね。ちゃんと喜びを表現できるようになりたいです(笑)。
― 素敵なお話ありがとうございました。
(modelpress編集部)
山本美月(やまもと・みづき)プロフィール
1991年7月18日生まれ、福岡県出身。2009年から雑誌「CanCam」専属モデルとして活動。11年に女優デビュー、翌12年には映画「桐島、部活やめるってよ」でスクリーンデビューを飾り、多くの話題を集める。出演作はドラマ「64(ロクヨン)」(15/NHK)、「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」(18/CX)、映画は「貞子vs伽椰子」(16)、「少女」(16)、「ピーチガール」(17)、「去年の冬、きみと別れ」(18)、「友罪」(18)など。19年には1月6日に放送されるスペシャルドラマ『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』や大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK)、連続ドラマW「孤高のメス」(WOWOW)、映画「ザ・ファブル」などの公開が控えている。
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