役者がやるバンドの強みは「とにかく成長速度がハンパないこと」 桜田通ら「EVEN」がメジャーデビュー日に語った自己評価と次の目標
2018.06.01 16:53
views
ユニバーサル ミュージック内UNIVERSAL CONNECTが製作・配給を手がける音楽映画『EVEN~君に贈る歌~』が2日に公開される。同作からは俳優の桜田通、栗原吾郎、才川コージ、坂東龍汰、櫻井圭佑が演じる劇中ロックバンド・EVEN(イーブン)が映画の世界を飛び出し、ファーストシングル「アイノウタ」でメジャーデビュー。先月30日には新宿BLAZEで二部制のレコ発イベントを開催し、第二部では人気ロックバンド3組との対バンも果たした。
“俺らにしか出来ないライブがある”EVENの熱が対バン相手の心も突き動かす
インディーズバンドに起こる奇跡を描くためにオーディションで選出されたEVENメンバー。ボーカル・武人役の桜田はライブ形式のファンイベント「Sakura da Festa」(通称:サクフェス)を毎年開催、ギター・涼役の栗原はカスタマイZの元リーダーでボーカル・ギターとして活動していたが、ベース・充役の才川、ギター・快役の坂東、ドラム・春雄役の櫻井はほぼ経験ゼロからのスタートで楽器演奏を含む役作りに励んだ。今回の対バン相手は、主題歌「アイノウタ」をはじめ劇中歌・挿入歌をEVENに提供したサイダーガール、Halo at 四畳半、GOOD ON THE REELの3組。EVENにとってはメジャーデビュー当日にファンだけでなく、楽曲提供を受けたバンドを前にパフォーマンスを初めて披露するという特別な機会となった。この日に向けて本業の傍ら猛練習を重ねた5人もさすがに緊張しきりだったが、ライブ後にはそれぞれのバンドが「堂々とライブしてたEVENはかっけかった!勇気もらった!」(白井將人/Halo at 四畳半)、「EVENの何がかっこいいって威風堂々好青年なところ。本番前に『演奏面ではまだ劣るかもしれないが俺らにしか出来ないライブがある』と奮起する姿に感動しました」(岡﨑広平/GOOD ON THE REEL)、「ある意味、他の3バンド以上にバンドなんだなぁと出番後にメンバー間でライブについて話してるEVENの姿を見まして、負けてらんねーなとオジさんは張り切っちゃいました」(高橋誠/GOOD ON THE REEL)とこぞって感想をツイート。音楽にまっすぐ向き合うEVENの熱が存分に伝わり、今後の活躍がより一層楽しみになる一夜となった。
ライブ後のEVEN「泣いてくれたお客さんを見て、本当にやってよかったと思った」(櫻井)
第一部を終えた直後、バックステージでEVENを直撃。桜田は「4月にショーケースをやったんですけど、今回はメジャーデビュー日ということもあって、お客さんから『おめでとう』という声をかけてもらった時に、何かひとつ背負っているような感覚でした。ショーケースよりもさらに熱く盛り上がった気がします。CDをフライングゲットしてから来てくれた方々もいると思うので、ライブのレベルも前回よりもぐんと上がった気がして、本当にすごく楽しかった!」と達成感。櫻井は「個人的にはめちゃくちゃ悔しいところはあるんですけど…」と本音をにじませつつも「最後の『アイノウタ』で泣いている人が目に入ってしまって。その方は多分、最初の先行上映会やショーケースの時から来てくださっている方だと思うんですけど、一緒に時間を共有して、成長した姿を見てもらえたのかと思うと、本当にやってよかったと思ったし、本当に最高のメジャーデビューの経験をさせてもらいました」と感動の瞬間を語り、坂東も「緊張でちょっと体が硬かったんですけど、最後の『アイノウタ』は気持ちをのせて弾くことができて、お客さんの顔を見たら感極まってウルッと来ちゃいました」と振り返る。
才川は「夢と現実を行き来しているようで…すごく不思議な空間でした。何て言えばいいんだろう…」と言葉選びに苦労し、メンバーからも「わかるよ」と共感の声が飛ぶ。「CDショップに並んでいるのを見たり、Instagramでファンの皆さんが0時ぴったりに『メジャーデビューおめでとう』とタグ付けしてくれるのを見てデビューを実感しました」という栗原が「ライブ中はとにかく目の前のお客さんに楽しんでもらいたい、演奏をしっかりできるようにという気持ちでした。少し悔しいところもあったんですけど、お客さんがすごく盛り上がっていたし、僕らも楽しかったので、いいライブだったと思います」と話すと、同じくギターの坂東は「正直に言うよ?俺、今日悔しかったもん。ゴロチ(栗原)がかっこよすぎて!でも『アイノウタ』はぜってぇ負けねぇ!と思って弾きました。ごめんね、人間臭くて」と熱い思いをぶつけた。
EVENの強みは「とにかく成長速度がハンパないこと」(桜田)
劇中バンドがリアルでも活躍することで、視聴者はより深くプロジェクトに感情移入できる。“EVENの強み”を桜田に問うと「とにかく成長速度がハンパないということ。今日もライブをやっていてビックリしたんですけど、みんなちゃんとステージを余すことなく動いて自分のものにしていた。経験がない人だとどこまでやっていいのかがわからなくてうまく動けないものなんですけど、きっと僕らは役者なので、そこのネジがいい意味で壊れてる人たちなんですよ(笑)。そこが役者とか、いわゆる芸能界を志している人が、後から音楽を始めた時の強みなのかなって」と分析し、これにはメンバーも「あー、めっちゃ深い!」「表現者から始まってる分、違うのかな」と納得。ライブ経験の豊富な桜田から「坂東くんにはマジで驚いた。どこかの曲で、ギターもいい感じに前に出られる瞬間で一緒に右の方に行ったりさ…」と具体的に褒められた坂東は「嬉しい…!」と喜びを噛み締める。「決められたリハはもちろんあったんですけど、それ以外にもそれぞれ陰の努力があったと思います。僕のボーカルは家でも練習できるけど、(櫻井の)ドラムは家で叩けないからスタジオにも行っているだろうし…」と代弁する桜田。ステージに点数をつけるとしたら「お客さんの盛り上がりは、本当に90点台だと思う!」(桜田)と胸を張りつつ、個人的なパフォーマンス面は「30点…40点…くらい」(櫻井)と厳しく自己採点。これからEVENとしてやってみたいことを聞くと才川は「夏だから野外でやりたいですね。僕はEVENの曲に夜のイメージがあるので、星空ライブをやりたい!」、作詞・作曲も手がける桜田は「今回の映画は聴かせる曲が多いので、いい感じにお客さんと盛り上がれるような曲も作りたいと思っています。改めて“EVENの曲です”っていう名刺代わりになるような1曲を作って、もっとライブがしたい」と意気込みを述べた。
そして何よりも、EVENの強みと言えばその仲の良さだろう。バンドとしてはデビューほやほやだが、映画撮影からプライベートまで濃密な時間を共にしてきた5人の安定感はさすが。最後に、夏にみんなで行きたいところを聞くと「お祭りでしょ!」「いいね、行こう行こう!浴衣着て」「坂ちゃん絶対迷子になるよ(笑)」「りんご飴とか人の服につけそうだよね」とバックステージでも元気いっぱいのわちゃわちゃトークを見せてくれた。(modelpress編集部)
映画『EVEN~君に贈る歌~』(6月2日公開)ストーリー
若者を中心に絶大な人気を誇る歌手・RIN(白洲迅)。RINは恋人・マミ(岡野真也)にプロポーズしようとするが、ひょんなことから言い争いになり家を飛び出すと、偶然通りかかった売れないインディーズバンドEVENのボーカル・武人(桜田通)と共に交通事故に巻き込まれてしまう。病院で目をさましたRINが見たのは重傷を負い意識不明で倒れる自分の姿……事故をきっかけにRINは武人に憑依してしまったのだ!最愛のマミに自分がRINであること、そして心の底から愛していると伝える為に彼がとった手段は「歌」だった。武人の身体と、EVENのメンバーの協力の元、RINはマミに贈る歌を作り始めて―。
【Not Sponsored 記事】