モデルプレスのインタビューに応じた数原龍友、片寄涼太(C)モデルプレス

<GENERATIONS片寄涼太×数原龍友インタビュー>EXILE「Lovers Again」カバーへの想い…「ヒット曲がほしい」6年目の“今”新たなスタート切る【前編】

2017.12.27 18:00

2017年11月21日、デビュー5周年を迎えたGENERATIONS from EXILE TRIBE。ボーカルの片寄涼太数原龍友、パフォーマーの白濱亜嵐、小森隼、佐野玲於、関口メンディー、中務裕太からなる彼らは、2017年、シングル「太陽も月も」「BIG CITY RODEO」、4枚目のアルバム「涙を流せないピエロは太陽も月もない空を見上げた」をリリースしたほか、自身2度目のワールドツアーとアリーナライブツアーを開催、さらに上海進出…と“飛躍の1年”に。そして、2018年1月1日、その集大成となる初のベストアルバム「BEST GENERATION」をリリースする。モデルプレスではリリースに先駆け、ボーカルの片寄・数原にインタビューを実施した。

  

GENERATIONS片寄涼太×数原龍友インタビュー

GENERATIONS from EXILE TRIBE(提供写真)
2011年に開催された「VOCAL BATTLE AUDITION 2」にて出会った片寄と数原。同オーディションでは、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEのボーカルとして今市隆二と登坂広臣の2人が合格。片寄と数原は、後にGENERATIONSの候補メンバーとして、ともに道を歩み出すことになる。

2012年、GENERATIONSはシングル「BRAVE IT OUT」でメジャーデビュー。そこから駆け抜けてきた5年間。今回はインタビューの中から、5年間のすべてが詰め込まれたベストアルバムの制作秘話、これからの目標について語った<前編>をお届け。

初のベストアルバムは「溢れちゃってます」

ボーカル2人が語る、これからのGENERATIONS…/数原龍友、片寄涼太(C)モデルプレス
― ついにベストアルバムですね。

数原:ついに、ですね。

片寄:ベストアルバムという1つの集大成のようなものを形として残せるのは、すごく嬉しいです。

― リリースに向けて動き出したのは、いつ頃ですか?

片寄:今年の夏くらいです。遅いと言われたら遅いと思うんです。もうシングルも15枚リリースさせていただいていますし、溜めに溜めたなって感覚はありますね。

数原:溜めに溜めたからこそ、このボリュームにね(笑)。(※全15曲+新曲1曲、Music Video全26曲収録、ほか特典つき)

片寄:間違いない(笑)。

― 確かにボリュームたっぷりな作品に。ギュッと凝縮されて。

片寄:ギュッと…できてないかも(笑)。溢れちゃってますね。MV26曲収録ですから。

数原:多すぎる(笑)。

片寄:シングルだけではなくて、今まで作成したMVが全部入っているんです。「片想い」とか。

数原:「Go On」も入ってるね。

― 収録曲はメンバーの皆さんの意見を取り入れながら決めましたか?

片寄:スタッフさんからご提案いただいたものを基準に、相談させていただきました。“逆に”というか、“だから”なのか、「全部入れて良いんだ」っていうのはありました。

EXILE「Lovers Again」カバーはAKIRAのアイデア

片寄涼太(C)モデルプレス
― ベストアルバムを出すからには“やりたかったこと”は実現できましたか?

片寄:カバー曲の「空」「花」「Y.M.C.A」とか、今LIVEで輝いている曲を入れられたのは嬉しかったです。今までカバーしてきた曲を集めて「カバーセレクション」みたいに別の1枚にしようかって意見もあったんですけど、ベストアルバムに入れられた方がいいなっていうのは僕らの中にあって。それが上手くハマったなと思いますし、カバーとしては新たにEXILEさんの「Lovers Again」も歌わせていただいて、流れが繋がった感じがしています。

― 「Lovers Again」のカバーはどなたのアイデアですか?

数原:EXILEのAKIRAさんから、直接「『Lovers Again』をカバーしたら、GENERATIONSがEXILEをリスペクトしてくれてる感じとかも伝わるし、凄く2人の声に合う気がする」とアドバイスをもらって決定しました。ほかに「SUMMER TIME LOVE」と「I Believe」のカバーは決まっていたので、最後の1曲を。色々アイデアがあったんですが、AKIRAさんから「『Lovers Again』は?」って言われてすぐにしっくりきました。AKIRAさんは、GENEのもう一人のプロデューサーじゃないですけど、いつもGENEのことを見てくださって、色々な意見をくださるんです。HIROさんはもちろんなんですけど、AKIRAさんのアドバイスもカバーコレクションに大きく影響しています。

― 最後の1曲を迷っているとき、AKIRAさんに相談しに行ったということですか?

数原:いえ、AKIRAさんと僕で食事をしているときに、たまたま迷っているタイミングだったので、相談させていただきました。相談するために食事に行ったというよりは、偶然そのタイミングで悩んでいることがそれだったというか。EXILEさんの曲をカバーしようっていうのは、HIROさんとも話していたんですけど、AKIRAさんに言われるまでは「Lovers Again」っていうのは頭に全くなくて。

― 全く?

片寄:全くなかったですね。

数原:予想もしてなかったんです。でも、言われた瞬間ビビッときました。GENEだけで考えてたら絶対上がってなかった曲です。AKIRAさんがGENEに合いそうな曲ってことでアイデアをくださったんだと思うんですけど、HIROさんからも「いいね」と言っていただき、すぐ決定しました。

数原龍友(C)モデルプレス
― 外から見ているからこその意見だったんですね。

数原:ファンの方とも違いますし、先輩だからこその選曲だったなと。「Lovers Again」が上がってからは、すぐに形になったので、やっぱりそれだけ今のGENEに合った曲だったってことなんですよね。

― 「Lovers Again」は王道のラブバラードですが、カバーの候補曲として上がらなかったのは、“王道すぎて”?

片寄:恐縮?

数原:そうだね。「これには手を出しちゃいけないでしょ」と思っていた曲でした。

片寄:うん、そういう印象でしたね。

数原:実は、「Choo Choo Train」も候補として上がってたんです。「GENEで『Choo Choo Train』やったら盛り上がりそうだね」って。それもそうだなって思ったんですけど、HIROさんの中では違うタイミングだなって思ったらしく。

― アドバイスをいただくのは、AKIRAさんが多いですか?

数原:多いです。いつもGENEのことを気にかけてくださっているんです。「Lovers Again」の話のときも、食事中に何気なく聞いたら、わざわざEXILEさんの曲を調べてくださって…。「これもいいね」「あっこっちも」っていう中で、「『Lovers Again』が絶対いいよ」って。

― 巡り合わせですね。

片寄:本当にそうだと思います。パフォーマーの皆も、「Lovers Again」ってアイデアが出たときはテンションが上がっていました。J-POP界の歴史に刻まれている誰もが知る1曲なので、それを僕らがカバーするっていうのは不思議な感覚です。

「ヒット曲がほしい」6年目の“今”新たなスタート切る

片寄涼太(C)モデルプレス
― 「Lovers Again」のリリースは2007年で、今がちょうど10年前。

片寄:当時は小、中学生?

数原:僕は中2でしたね。めちゃくちゃ覚えてますし、大きい存在です。

片寄:LIVEで「Lovers Again」を歌っているEXILEさんを一観客として見てました。やっぱり不思議です。それを10年後の自分が作品として残すことになるっていうのは。

― 歌ってみていかがでしたか?

数原:いやー…すごかったです。昔カラオケで歌っていたのとは、全く違いました。レコーディングブースでATSUSHIさんとTAKAHIROさんが歌ってる「Lovers Again」を何度も聞いたんですけど、僕らはお2人のイメージがあるから歌えるんだなって。この曲を「次の曲です。オリジナルです」って言われて歌ったお2人ってすごいなと、こんなに難しい曲だったんだと、改めて実感しました。

片寄:ただ今回のEXILEカバー作品は、ステージで輝くEXILEさんを10年前に見て、EXILEさんの歌を歌いながら憧れていた自分がいたから生まれた作品ですし“歌えた歌”になったなとも感じています。いつもの新曲のレコーディングならメロディーや歌詞を覚えたり、そんな時間もかけなければいけないんですけど、10年前から自分の身体の中を流れ続けてきたような曲たちばかりなのでその必要もなく。もちろんプロとして"作品をつくる"ということは学生時代にカラオケで歌っていた頃とはわけが違いますが、レコーディングでは改めてEXILEのお2人の凄さや偉大さを痛感する経験をさせていただきました。本当に難しかったです(笑)。

― 今回「Lovers Again」を歌うことに対し、HIROさんが「彼らの青春を刻んで来たEXILEの楽曲が、彼ら自身の目線で歌える歳に彼らが成長した事がとても嬉しい(※)」とコメントを発表されていましたが、その言葉を聞いた率直な心境を教えてください。

片寄:このような貴重なコメントを出してくださることに大変嬉しい気持ちがありつつ、まだまだ恐縮するというか恐れ多い気持ちもあります。EXILEのお2人が歌われた揺るぎないオリジナルが存在していて、それは本当に僕らの青春の“ど真ん中”を彩った人生の大きな1ページであり、人生を左右し変化させた一曲でもあるので。

数原:約10年前、「Lovers Again」を初めて聴いた時に衝撃を受けた事がまだ昨日のことのように脳裏に焼き付いているんです。改めてEXILEさんの名曲をカバーできた事が嬉しいですし、時を超え、EXILE魂を受け継げたような気がして、とても感慨深い気持ちです。

片寄:ただの1人の少年の時代があって、そして今の自分があって、だからこそ歌えた。これをHIROさんのおっしゃる“継承感”と呼べるのかどうかは10年前のEXILEさんの「Lovers Again」に魅了された多くの方々にも聴いていただいて確かめていただきたいです。

数原:今思い返してみてもAKIRAさんのあのアイデアはとても有り難いお言葉でしたし、あの言葉がなかったら、もしかしたら違う曲をカバーしていたかもしれないですし…本当に運命的なものを感じます。名曲は歌い続けられ、歌い継がれるもの。「Lovers Again」と言う曲を僕達自身が愛し、たくさんの方々の心に届く一曲になってくれたら嬉しいなと思っています。

(※)EXILE HIROコメント全文
小さい頃からEXILEと同じ環境で育ちEXPG出身のGENERATIONS。そんな彼らの青春を刻んで来たEXILEの楽曲が、彼ら自身の目線で歌える歳に彼らが成長した事がとても嬉しいですし、この歌い継がれ、語り継がれ、世代を超えて継承されていく事。それこそが、EXILEの在り方だと思います。立派に成長したGENERATIONSが歌う、EXILEの楽曲達が新しい輝きを放つことを期待しています。新しいEXILEを表現するGENERATIONSの想いが、若い世代の皆さんに届いてくれたらとても嬉しいです。

数原龍友(C)モデルプレス
― 先程、LIVEで盛り上がるとおっしゃっていた「空」や「花」もそうですが、お2人にとってバラードというのは強みでもあるのでは?

片寄:ここまでのバラードは「空」以来?「空」のリリースは6月でしたけど、レコーディングがかなり前で1年以上経ってるんです。久々にバラードを録ると、「やっぱりいいな」と思いました。J-POP感もありますし、ボーカル冥利に尽きるというか。すごくいい経験になりました。

― グループとしてバラードのヒット曲があるというのは、大きいと思いますが、「いつかオリジナルで」という思いは強いですか?

片寄:やっぱりあります。カバーさせていただく度に、よりオリジナルでっていう意識が強くなります。

― それはここ数年?

片寄:最近だと思います。

数原:バラードに限らずの話になりますけど、「ヒット曲がほしい」っていうのは、あるときを境に皆が言い出しました。バラードでもダンスミュージックでも、GENEとして国民的に知ってもらえる曲がほしいって。

片寄:目標の1つになっていますね。

― 具体的に、何かきっかけが?

数原:アリーナツアー(GENERATIONS LIVE TOUR 2016“SPEEDSTER”)をさせていただいたのが、大きかったと思います。大きなLIVEをさせていただくと、GENEのことを詳しく知らない方も来てくださることになると思うんですけど、そんなときにヒット曲あれば、それを聞きに来てくださる方もいらっしゃるだろうし、それがあれば盛り上がれるだろうしって。GENEに足りていないところだなって気がついて、口々に「ヒット曲がほしい」って言うようになりました。

― シングルをリリースする際、その点も意識して曲選びをするようになりましたか?

片寄:そういう意見は、全面に伝えているので、それはこれからかなと思います。ベスト以降のシングルで意識していきたいです。

― 今回のベストアルバムは、大きなターニングポイントになりそうですね。

片寄:新たなスタートになると思います。

☆<後編>へ続く。

(modelpress編集部)

GENERATIONS from EXILE TRIBEプロフィール

数原龍友、片寄涼太(C)モデルプレス
パフォーマー白濱亜嵐、小森隼、佐野玲於、関口メンディー、中務裕太、ボーカル片寄涼太数原龍友の7人により結成されたダンス&ボーカルグループ。2012年11月に「BRAVE IT OUT」でデビュー。

2018年は1月1日には初のベストアルバム「BEST GENERATION」をリリースするほか、春からの初の単独ドームツアー「GENERATIONS LIVE TOUR 2018“UNITED JOURNEY”」を開催することが決定している。

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