青柳翔の“初挑戦” 敵か味方か…「明日の約束」怪しい演技で注目集める<モデルプレスインタビュー/前編>
2017.11.21 18:30
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俳優・青柳翔(32)が、モデルプレスのインタビューに応じた。現在放送中のカンテレ・フジテレビ系ドラマ「明日の約束」(毎週火曜よる9時~)など俳優として数々の作品に出演する傍ら、11月29日に3rdシングル「Snow!」をリリースするなど、多方面で活躍の幅を広げる青柳。今回のインタビューでは、「前編:俳優」「後編:アーティスト」の2つの側面から彼に迫った。
敵?味方?怪しい演技で注目集める
ドラマ「明日の約束」は、誰よりも人の心に寄り添うスクールカウンセラーが、勤務先の学校で起きた不登校の男子生徒・吉岡圭吾(遠藤健慎)の不可解な死の原因を究明するヒューマン・ミステリー。「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」「任侠ヘルパー」などの古家和尚氏が脚本を手掛けるオリジナル作品で、主人公・高校のスクールカウンセラーの藍沢日向を井上真央、圭吾の母・吉岡真紀子を仲間由紀恵が演じている。青柳は、事件の謎を追う週刊誌記者役。日向を強く問い詰める場面もあったが、第5話では事件にまつわる重要な情報を提供するなど協力的な一面も…敵か味方か?怪しい演技に注目が集まっている。
青柳翔「とにかくすごく嫌な役」に初挑戦
― 撮影はいかがですか?青柳:最近は「たたら侍」「HiGH&LOW」と身内との仕事が多かったので、久々に“外”の仕事という感覚がしています。徐々に色々な作品に出ていかなくちゃなと思っていたので、その感覚を取り戻そうとしています。
― 「たたら侍」では海外でのプロモーションも多く、「HiGH&LOW」と3年と長かったですよね。
青柳:そうですね、長かったですし、久しぶりに他の現場に入ると「違うな」と感じるところが多いです。
― 具体的には?
青柳:元々コミュニケーションをとれている人たちとやるメリット、デメリットを両方感じます。馴れ合いは良くないけど、最初からコミュニケーションを取れている仲だからやりやすいって部分ももちろんあって、そこが一番大きな違いです。
― 青柳さん自身は、コミュニケーションを積極的にとるタイプですか?
青柳:とれないです。とらないんじゃなくて、とれない(笑)。もちろん、向こうから来てくれたら大丈夫です(笑)。
― 今回の現場では?
青柳:井上(真央)さんは積極的に話しかけてくださいますし、皆とコミュニケーションをとることで現場の空気作りもしてくださっています。仲間(由紀恵)さんもシーンが一緒のときにはお話させていただいて、助けられています。
― 役どころも、井上さん演じる日向、仲間さん演じる真紀子と絡んでいく週刊記者で。
青柳:事件の真相を追う記者の役なんですけど、責任を誰かに押し付けようとしたり、犯人探しをしたり、毒を吐いたり…嫌な役です。脚本家の方の個人的な恨みを僕が言っているんじゃないかな?って台詞がたくさん出てきます(笑)。例えば、事件に対して「イジメで子供が自殺した、芸能人が不倫した…こういう報道見て、全く無関係な連中が当事者や関係者を叩くでしょ。これ、楽しいんです。『自分は正しい意見の持ち主だ』『悪い奴や間違った奴を叩きのめしてやる!』 っていう快感がね」とか。嫌味な言い方をするので大変です。
― 演じる上で難しさを感じているということでしょうか?
青柳:考えさせられる役、というイメージです。とにかくすごく嫌な役なんですよね。ここまで人を攻撃する役は初めてなんです。自分の中では挑戦ですし、楽しむしかないなと思っています。
― 会見では、サングラスについて「こんな記者さんいるのかな?」とおっしゃっていましたね。
青柳:あのサングラスは、監督のこだわりなんです。衣装合わせで監督から言われてかけたら「いいね」って言われたんですけど、インの日に「本当にこれつけますか?」って一応確認したんです(笑)。そしたら「普通の記者とちょっと違う感じにしたいんだよ。俺の知り合いにこういうやつがいるんだ」って言われて…思い入れがあるのかなと思います(笑)。
― 当日確認したということは、青柳さんの中では違和感が…?
青柳:最初から疑問でしたよ。「これかける?」っていう疑問はずっとありつつ、ここまできたらそれで最後まで通そうと思います(笑)。
「劇団EXILE」の活躍ぶりをどう見る?
― 最近では、「劇団EXILE」自体の注目度が上がっていますが、実感はありますか?青柳:ノブ(=鈴木伸之)や町田(啓太)、小野塚(勇人)とか、皆個人活動の幅が広がっているなとは感じますが、自分ではあまり実感はなく…。
― 「劇団EXILE」の先頭で走ってきたのは、青柳さんだと思います。
青柳:まだまだだなと言う感覚です。いつか集まって大きな公演をするというのが劇団として1つの目標ですし、それを実現させるためにはもっともっと個人活動を頑張っていかないといけない思っています。
― メンバーの作品は観るタイプですか?
青柳:観ないです。誰かの家に行って、一緒に観ることはありますけど、それくらいだと思います。
― 以前、小野塚さんにインタビューをさせていただいた際、メンバーの作品を観るとおっしゃっていました。
青柳:小野塚、観てくれてるんだ…僕も観るようにします(笑)。
― 今後、役者として挑戦したいことは何ですか?
青柳:具体的に何というわけではないんですが、色々な監督さんに出会ってみたいです。もっとたくさんの作品に出演できるように頑張って、その現場で色々な演出を受けてみたいです。
― これまで影響を受けた監督や印象に残っている言葉を教えてください。
青柳:たくさんいらっしゃいますが…三池(崇史)さんは「俺の作品は繋がりとか関係ないから、早く撮影終わらそう」っておっしゃるんですよ。それはよく印象的でした。逆にすごく細かく演出をしたり、繋がりを意識する方もいらっしゃるので、どの現場も勉強になります。
― 同じ現場がないからこそ面白いですね。
青柳:「MR.LONG/ミスター・ロン」のSABUさんは、絵コンテ書くんです。そういう演出を今まで受けたことがなかったので、それも新しい出会いでした。
― SABU監督は国際的に活躍されていますが、青柳さんは海外進出は考えていますか?
青柳:今は考えられないです。まだ地に足がついていないので、まずは色々な作品に出て、刺激を受けながら成長していきたいです。
― 最近、現場で受けた“刺激”があれば教えてください。
青柳:ドラマ「目玉焼きの黄身 いつつぶす?」で、佐藤二朗さんと共演させていただいたんですけど、すごかったです。元々大好きな俳優さんなので作品は見させていただいていたんですけど、想像通りの方で楽しかったですし、すごく助けられました。台詞を忘れたような芝居をするんですけど、実は本当に忘れてて(笑)。実はそれすら芝居なのかもしれないですけど、全部面白かったです。
― アドリブのようなお芝居をされるということでしょうか?
青柳:そうです。「これアドリブ?」「計算してる?」って、何度も考えさせられました。結局どこがアドリブで、どこが本当に忘れてるのか分からなかったです。
― お芝居に関するお話は現場でされましたか?
青柳:世間話しかしなかったです。「今日早く帰りたいんだよ」って言うから「何でですか?」って聞いたら、「嫁がアヒージョ作ってるから」って。その後も「アヒージョの素がね」「アヒージョって上手い」とか、アヒージョを連発するから「アヒージョって言いたいだけですよね?」って、そんな何でもない会話をしてました(笑)。
モデルプレス読者へメッセージ
― ドラマも後半戦。放送に向け、モデルプレス読者にメッセージをお願いします。青柳:僕の演じる小嶋も、これからどんどん事件に絡んでいきます。今後どうなるのか、僕自身もまだ知らない状況ではありますが、結末を楽しみにしながらドラマをご覧いただければ嬉しいです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
青柳翔(あおやぎ・しょう)プロフィール
1985年4月12日生まれ、北海道出身。身長183cm、血液型A型。2006年、「EXILE VOCAL BATTLE AUDITION」に参加。歌手としての夢は2次審査でついえたが、スタッフらから俳優としての才能を見いだされる。その後、2009年に舞台「あたっくNo.1」で俳優デビューし、その後、劇団EXILEメンバーと活動。2012年に出演した映画「今日、恋をはじめます」では第22回 日本映画批評家大賞 新人賞を受賞。2014年のNHK「聖女」、フジテレビ系「ファーストクラス」、2015年にはTBS「美しき罠~残花繚乱~」、NTV「ワイルド・ヒーローズ」など話題のドラマに次々と出演。2017年初夏に公開予定の主演映画「たたら侍」では、第40回モントリオール世界映画祭「最優秀芸術賞」などを受賞。2016年6月には、「HiGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM」の収録曲「Maria」にて歌手デビューを果たした。
現在はドラマ「明日の約束」(毎週火曜よる9時)、ドラマ「目玉焼きの黄身 いつつぶす?」(MBS:毎週日曜深夜0時50分~/TBS:毎週火曜深夜1時28分~)が放送中のほか、映画「Mr.Long/ミスター・ロン」の公開が控える。
「明日の約束」第6話あらすじ
1年生のバスケ部員・圭吾(遠藤健慎)が不登校の末に謎の死を遂げた。日向(井上真央)がスクールカウンセラーを務める椿が丘高校は、イジメによる自殺だと連日マスコミから激しいバッシングを浴び、さらに圭吾の母・真紀子(仲間由紀恵)がバスケ部内の暴力を告発したことで、騒ぎは日に日に大きくなっていく。そんななか、亡くなった圭吾がたばこを吸っていた先輩部員の大翔(金子大地)を脅迫していたことを知った日向。温和な性格の圭吾がなぜ――日向は脅迫が本人の意思ではなく、真紀子の指示だったのではないかと疑うが、圭吾の担任の霧島(及川光博)は、事態を穏便に収めるため、憶測で騒ぎ立てないよう日向にくぎを刺す。ところがその矢先、真紀子が「一度、2人きりで話がしたかった」と、突然日向の前に現れる。真紀子は、不登校を理由にたびたび圭吾に接触していた日向にも死の原因があると怒りを露わにし、訴訟の準備を進めていると告げるのだった。その頃、学校では大翔が何者かに襲われ重傷を負っていた。バスケ部顧問の辻(神尾佑)に続き、またも起きた悲劇――。変わり果てた大翔を最初に発見した希美香(山口まゆ)は、現場から逃げていく犯人らしき人物を見たと話し、その証言を聞いた日向の脳裏には、ある人物の顔が浮かぶ。
一方、日向は恋人・本庄(工藤阿須加)から、プロポーズを受けたものの、そこで脳裏をよぎったのは母・尚子(手塚理美)の表情。間もなくして、日向は意を決して尚子に結婚話を告げることに…。ここから娘と母との関係に変化の兆しが見えてくる。
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