遠藤憲一、波瑠、小栗旬、青木崇高(C)モデルプレス

小栗旬・青木崇高・波瑠・遠藤憲一、衝撃的な最終回から3年ぶり再集結でも“完璧”だったこととは<「BORDER」インタビュー>

2017.10.29 07:00

俳優の小栗旬が主演を務めるテレビ朝日系ドラマスペシャル『BORDER 贖罪』が10月29日よる9時から放送される。今作は2014年に連続ドラマとして放送され、3年ぶりにスペシャルドラマとして復活。今回、主演の小栗のほか、青木崇高波瑠遠藤憲一にインタビューを行った。

  

ドラマ「BORDER」とは

小栗旬主演「BORDER」が3年ぶり復活(画像提供:テレビ朝日)
今作は小栗と、金城一紀氏が初めてタッグを組んだ作品で、金城氏が“正義と悪”という永遠不変のテーマのもと、原案・脚本を務めた完全書下ろした。頭部を被弾して生死の境をさまよった後、「死者と対話できる」という特殊能力を得た刑事・石川安吾(小栗旬)が、望まずして命を絶たれた被害者の無念を晴らすべく、生と死、正義と法、情と非情の“BORDER=境界線”で揺れ動きながら、事件に立ち向かう姿を描いている。

連続ドラマ最終回では、“絶対的な悪”を体現する史上最悪の敵・安藤周夫(大森南朋)と対決。石川は正義を為すために、ある衝撃的な行動に出ることに。そして背後から、安藤によって投げかけられた「こちら側の世界へようこそ」という言葉と共に、連続ドラマは終了。しかし、そのラストは本当のラストではなく、実は「BORDER」プロジェクトが始動した当初からその後のエピソードはすでに存在していた。今回のスペシャルドラマではその直後から描いている。

そして、石川と同じく警視庁捜査一課第二強行犯捜査・殺人犯捜査第4係第一班の刑事で、プライドの高い立花雄馬を青木、警視庁刑事部の特別検視官を波瑠、石川と立花と同じ班の班長・市倉卓司を遠藤が演じている。

スペシャルドラマでは“スッキリ”とする展開に!?

― 連続ドラマ最終回は、“スッキリしない”展開と反響を呼び、続編が期待されていました。それが今回完結するわけですね。

小栗:連続ドラマを見てくださった方は、「あの終わり方をしたら続編なんか絶対に作れないだろう」と言っている方もいたと思うのですが、もともと脚本の金城さんがずっと(続編を)考えていたそうです。待ってくれている方がいたからもちろん続編ということになったのですが、こっちからするといつでも続編を作れる状態ではいたので、とうとうやれることになって作ったという感じです。スペシャルドラマは、一番気になるあのラストシーンからで、石川がどういう生き方をしていくのか、今回は石川なりの答えを出して進む話になっています。

― 今回みなさんが演じていて、納得のいくストーリーになったのでしょうか?

小栗:金城さんはいっつもなにかしらの“モヤッ”と感を残して終わるので、今回のラストも多分“モヤッ”とする人はいると思います(笑)

波瑠:前回の連続ドラマの最終話のような「えええ!?」みたいな感じにはいかないと思うのですが、やっぱりちょっと「ん!?」って思うところはあると思います。

小栗:無駄なシーンは一切ないので、2時間全部注目してほしいですね。

― 連続ドラマはこの4人で1チームの印象が強かったのですが、今作はいかがでしたか?

波瑠:私、あんまり出ていないかも…(笑)

遠藤:そんなこと言ったら俺たちもだよ(笑)

青木:そう!俺もですよ(笑)

一同:(笑)

波瑠:なので、見えないところで起こっている問題が多すぎて…

小栗:石川がああいう形のラストシーンになってしまったので。今回は3人と一緒にいられなくなっちゃうシーンが多くなってしまいました。

3年ぶりでも役作りは“完璧”

遠藤憲一、波瑠、小栗旬、青木崇高(C)モデルプレス
― 先ほどのトークショー(9月21日開催)では3年ぶりにみなさんとお会いして、すぐにスイッチが入り、変わらず演じられたとおっしゃっていましたね。

青木:廊下で迎えられるときの「テテテンテンテテン♪」っていう、主題歌が頭の中で流れる感じはありましたね!

小栗:(笑)

遠藤:3年ぶりに会ったのに、顔が全く一緒だったから、すごいなと思った!

小栗:そうですね。3年経った感じはそんなになかったですね。

遠藤:髪型とか変わっちゃうんじゃないのかと思ったのですが、みんな全く変わっていなかった!

小栗:本当に波瑠ちゃんにビックリした!

― 波瑠さんにですか!?それはなぜですか?

遠藤:(3年前と)同じだった!

波瑠:えっ!?どこがですか?

小栗:ちゃんとあの髪型にしてくれたんだと思った(笑)

― なるほど!みなさん、3年前と変わらなかったんですね!

小栗:やっぱり、スペシャルドラマってすごく難しいですよ。いろんな都合であのときと全く同じにはできないところがあって。でも、どうしても縫い合わさなきゃいけない人もいたりするので。だけど、今回みんなちゃんと、あそこからの物語がまた続くとわかっていたから、自然と役作りのことを考えていたのかなと。あとは、テレビ朝日のプロデューサーさんが、早い段階からこの時期にやることを伝えてくれたので、みんなそこに向けて臨めたんだと思います。

― この撮影直前、小栗さんは舞台に出演していましたが、今作のためにすぐに痩せたそうですが…

小栗:その舞台自体が結構ハードだったので、舞台をやっていくうちにどんどん痩せたので、この調子でいけば、あのときの石川に戻れるなとは思っていました。今回の「贖罪」は4日間ぐらいのお話なのですが、その間石川はご飯を食べないというチョイスをしているので、だから撮影中は少しだけ食事制限をして過ごしていたので、痩せたんだと思います。

― 先ほど、「全く変わらない」と称賛された波瑠さんは?

波瑠:私は衣装のスカートが入らなかったらどうしようと思っていたのですが、3年で人はそんなに変わらないんだと思い、普通に着ることができました(笑)

小栗:波瑠ちゃんは、今回の「贖罪」よりも間違いなくスピンオフの「衝動」の方が大変そうだなと。

波瑠:大変というわけではないのですが、「贖罪」の後に控えていたので、その後1人で撮影しているのが寂しかったです。

― 青木さんは役作りについていかがですか?

青木:俺は走るシーンがあったので、とにかく走れる足にしておこうと!キャラクター的には鈍いところがあるのですが、みんなと程よく距離がありながらも鈍さがあるくらいがちょうどいいかなと思っていました。

小栗:でも崇くんは今回、正義感を持つ刑事になった理由がわかるので。

青木:そうそう、自分の背景が描かれています!(連ドラ)ラストの状況を立花なりの推測で、「あいつ(石川)ならきっと…」と共感するところがあって。だから、助けてあげようと、比嘉とこっちの世界に引き戻してあげようとします。

― 遠藤さんは今回もシリアスな表情が多そうだなと思いました。

遠藤:今回、石川のことを探りながら、はっきりとした言葉では言わなくても、(石川をフォローするために)違うんじゃないですか?みたいなニュアンスを管理側に言う場面とかもあって。そういうのをうまく出来ているのか、気になります。あとは、金城さんの脚本は難しいセリフがあって…、舌噛んだよね(笑)トラウマになりそうなときがある(笑)

小栗:金城作品はセリフが難しくて、本当に毎回班長が一番しんどいんですよ。

遠藤:だけど、直しようがなくて。(難しい言葉をはぶこうと)試してみたんだけど、やっぱり浅い表現になっちゃって。一語一句覚えるべきだね。

“正義と悪”のBORDERはあるのか…

遠藤憲一、波瑠、小栗旬、青木崇高(C)モデルプレス
― 最後に「BORDER」というタイトルと、石川は“正義なのか悪なのか”という今作の役柄にちなみ、小栗さんにも“正義と悪”のBORDERのようなものはあるのか、教えてください!

小栗:あるんじゃないんですかね(笑)。こう仕事をやっていく中で、ちょっと計算している部分もあったりするので、悪どい部分はあるのかなと思います(笑)

― 波瑠さんはいかがですか?

波瑠:すごい仕事が大変で、すごい立て込んでてもう嫌だな、今日は悪さしてやるって思うことはあります(笑)

遠藤:(笑)そんなこと思うときあるの!?意外だなって、ちょっとウケちゃった(笑)

波瑠:そういうときは、アイスとスナックを買って家で食べます(笑)

一同:(笑)

遠藤:可愛い(笑)

波瑠:なんのためにもならない悪さです(笑)太るかもしれないし、肌にブツブツができるかもしれないけど、今日は悪さをしてやるって思います!

小栗:わかる(笑)その悪さ!

波瑠:たまにやってしまいます(笑)

― ありがとうございました!

(modelpress編集部)

小栗旬・衣装>
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