東京女子流「1番ダメなライブ」乗り越え成長した7年間 “アイドル”or“アーティスト”に対するぶっちゃけトークも<モデルプレスインタビュー>
2017.07.05 08:00
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アイドルとしても、アーティストとしてもパフォーマンスすることができる―――。そうやって2つの顔を使い分け、東京からアジア、そして世界に向け活動しているガールズ・ダンス&ボーカル・グループの東京女子流。山邊未夢、新井ひとみ、中江友梨、庄司芽生からなる東京女子流は2010年5月にデビューし、着実にステップアップしてきた。ディスコ・ファンクから、EDM・Future Houseと幅広いジャンルにて、ハイクオリティな楽曲を発表、そして日本国内のみならず、台湾と香港でのワンマンライブを重ねた結果、アジア各国でファンを拡大し続けているのだ。そんな彼女たちにモデルプレスがインタビューを行った。
目次
新曲「water lily ~睡蓮~」は女子流史上最も大人セクシー
今回、東京女子流にとって初めてといっていい“夏”シングル「water lily ~睡蓮~」を7月5日にリリースする。昨年の「深海」より前作「predawn」まで実績と評価を積み上げてきた、Hi-ra氏による、夏サウンド×EDMの楽曲。夏の世界感をただアゲるだけでなく、女子流らしいEDM曲に仕上がっている。メンバーの新井の高校卒業とあわせ、女子流史上最も大人のセクシーさを表現している。― 初の夏曲となる23rdシングル「water lily ~睡蓮~」が発売されますね!
中江:私たちも発売されるのをすごく楽しみにしていて、夏にぴったりな曲に仕上がっています。ファンの方の前ではすでに披露していて、好評をいただいているので、早くたくさんの方に届けられたらいいなと思っています。
庄司:まだ(発売される)実感はないのですが、メロディだけでなく、大人な女子流が見れるミュージックビデオに仕上がりました。シンプルに歌とダンスと表情を楽しめる作品なので、もっと多くの方に届けたいです!
― 今回は“大人っぽい女子流”がポイントで、女子流史上1番セクシーなんですよね。
山邊:最初に音源をいただいたとき、いつもと違う感じがしました。EDMにプラスしてレゲエな曲調なんですけど、大人しい印象を受けて。レコーディングするとき、大人っぽく、そして女性らしく、でも力強さを残して歌いました。女子流の楽曲は60曲以上あるのですが、ダンスも今までで1番女性らしい動きになっていて、しなやかさを意識しました。なので、ミュージックビデオも、そこにリンクさせようと、今までの女子流とはガラッと雰囲気を変えて勝負しています。
新井:初めてレコーディングしたときと、完成したときアレンジの仕方が少し変わってて。最初は結構盛り上がる曲のイメージだったのですが、最終的には、海辺で聴きたくなるような穏やかな楽曲に仕上がりました。
庄司:夏曲といったらタオルをブンブン振り回したアゲ曲なイメージがあると思うのですが、今回は夏といっても大人な夏にしたいと思いました。夜の砂浜で大人な雰囲気の中聴いたり、ドライブ中に聴いたりと、大人な楽しみ方ができる曲だと思います。ダンスも睡蓮の花びらをイメージしたような女性らしい動きを意識して踊っているので、全体的に大人っぽくセクシーにしました。
リリースライブも開催!見どころは?
― そして、これからリリースライブが始まりますね。楽しみにしているファンのみなさんに向けて見どころを教えてください。山邊:デビュー当時から定期ライブをやっているのですが、当時はまだ女子流の曲がありませんでした。そこで、先輩方の楽曲のカバーをしていて、それをライブで披露していたのですが、今回はそのカバーを復活させようと思っています。私たちはこんなにも成長したんだよというのを、女子流の曲とともに、成長をみせようと思っています。なので、今の女子流を見たい方も、昔の女子流しか知らない方でも楽しめるライブになっています。
中江:フラッと来やすい空間にしたいと思い、そうやって気軽に見ていただけるパフォーマンスにしました。
山邊:座席もあるので、お仕事帰りとか、学校帰りに来ていただきたいです!すぐ来れるような空間になっています。
庄司:そうそう!ちょっと疲れてても、軽い気持ちで見にきていただけたらと思います。私たちは最高のライブを届けます!
新井:先輩方の曲たちのおかげで今の私たちがいます。そんな成長させてもらった曲で今の女子流が歌うとどうなるのか、そこが聴きどころだと思います。
庄司:元気になれる曲でも今の女子流ならこう表現できるということを見せていきたいです。クールな女子流と元気な女子流、ポップな女子流、いろんなギャップを見せます。
― デビューしてからの7年の成長が見られるんですね!
新井:デビュー当時から女子流のことを応援してくれた方は、成長がわかると思います!その頃と比べたらパフォーマンスの仕方が全然違うと思います。そういった意味では楽しんでもらえるのかなと思います。
7年間で成長した東京女子流とは
― では、新曲とこれから始まるライブにちなみ、デビューしてから7年の間で、自分たちが“成長”したなと思うところはありますか?山邊:私は自分勝手に動いてしまうタイプで、こう思ったらなかなか曲げられないわがままなタイプだったのですが、2年ぐらい前から自分たちでセットリストを考えるようになり、ファン目線が大切だなと気付き始めたとき、こんな自分じゃダメだと思うようになりました。それから1回落ち着いて、自分の意見を持ちつつも、他人の意見も受け入れられるようになりました。協調性が出たんだと思います!
新井:小さなことなのですが、私はダンスより歌の方がすごく好きで、「歌!歌!」みたいな感じで、ダンスはみんなより覚えるのが遅かったのですが、いろいろな楽曲をやっていくうちに、楽しいと思えるようになりました。上京してから、ダンススクールに通い始めたのですが、いろんなジャンルのダンスをレッスンしていくと、新しい発見にも繋がって楽しくなってきました。それから自分の個性を出そうと思って、鏡の前で自分でアレンジしながらダンスを覚えています。そうしていく内に「ダンス覚えるの早くなったね」と褒められるので、成長したなと実感することができます。
中江:私、ビビリなんです…。こういう仕事をさせていただいているのですが、目立つことも苦手で歌うことも苦手でした。ダンスはもともとやっていたので、楽しいのですが、大勢の前でこうやってプロとして立つ日が来るとは思っていませんでした。女子流になってからも、緊張のせいでミスしてしまったこともあったのですが、最近はプロ意識があって気持ちを切り替えてパフォーマンスできるようになりました。
庄司:自分の意思をきちんと持つようになりました。女子流になりたての頃は、どうしていいのかわからなくて、自分の意見はこれというものがありませんでした。メンバーの意見に同調していたのですが、最近はリーダーになったということもあり、自分の意見を持つようになりました。メンバーで話し合うとき、自分の意見を言いつつも、みんなの意見も聞いて、自分の中の引き出しも増やそうと思うようになりました。リーダーということで責任感も出てきたんだと思います。
デビューから「1番大きな壁」にもぶつかった7年を振り返る
― これまで7年間の間に、メンバーが卒業したりといろいろなことがあったと思います。庄司:そうですね。私はデビュー4年目の高校1年生のときに上京してきて、高校に通いながら女子流として活動していたのですが、その頃は精神的にも参っていて。ツアーがあったのですが、そのときの自分が本当にボロボロで今振り返るとめちゃくちゃ悔しい時期でした。でも、そんな時期があったからこそ、今少しずつ強くなれたんだと思います。
中江:3rd JAPAN TOUR(2013年4月~)のとき私初めて急性声帯炎になってしまい、声が出なくなってしまったことがありました。ツアー初日から声が出なくて、マイクを持たないでステージに立って。ツアー開始のギリギリで判断してもらったので、みんなを混乱させてしまって。なにより自分がすごく楽しみにしていたツアーでもあったので、こんな形になってしまい責任感を感じてしまいました。元気なのに、声が出ない…すごく悔しい思いをしました。でも、みんなにたくさん支えられたツアーになり、もう二度とそういうことにならないようにしなくちゃと思いました。
新井:私も、2010年5月頃に喉にポリープみたいなのができてしまって、上手く歌えない時期が1番辛かったです。何不自由なく好きで歌っていたのに、高音が出なくなってしまい、病院に行ったらポリープが出来てますと言われて。それから歌い方を変えてみたりして、治ったのですが、また出来てしまうという繰り返しの時期がありました。ライブでも気持ちよく歌えなくて悔しくて、そうすると自分の中でのテンションがどんどん下がってしまい、自分で自分をコントロールすることがすごく大変でした。
山邊:私も3rd JAPAN TOURのとき。初日がZepp Tokyoだったのですが、終演後、スタッフさんやダンスの先生に「今まで見た中で1番ダメな女子流のライブだった」って言われたことがあります。名古屋、大阪と続いていくライブだったので、どうにかしなくちゃと思いました。お金を払って、貴重な時間を使って見に来ていただいているので。次、頑張らなくちゃと思いながらステージに立ったらすごく苦しくなってきてしまったんです。MCのタイミングで裏にはけたとき、過呼吸になっちゃったりして。でも、その日の夜スタッフさんに「すごく頑張ったと思う」という言葉をいただいたとき、もっと頑張ろうと思うようになりました。
― 3rd JAPAN TOURはグループとしても大変だった時期なんですね。
山邊:そうですね。それまではスタッフさんが女子流を引っ張ってくれて、いい流れで活動できたのですが、「今まで見た中で1番ダメなライブ」と言われたとき初めて一気に崩れ落ちた気がしました。そこが1番大きな壁でした。
― どのようなところが“1番ダメなライブ”だったのでしょうか?
山邊:歌もダンスもお客さんに見せられるレベルのライブじゃないって。お金を払って見に来てくれる人に対して失礼なパフォーマンスだったんだと思います。自分たちもやりながらダメだと感じていたと思います。
庄司:ライブって生物なので、お客さんの反応がすごく正直に返ってきます。なので、当時からお客さんの反応をステージに立っていると感じられました。
― そして、そんな時期をどう乗り越えたのでしょうか?
庄司:話し合いはすごいしました。
山邊:毎回ホテルの部屋に夜集まって、スタッフさん、マネージャーさんを含めて話し合いをしました。精神的なこともあるので、頑張ろうと思っても上手く乗り越えられないときが続いたこともあり、時間はかかったのですが、2015年あたりにようやく立ち直れたというか、成長することができたんじゃないのかなと思って。時間はかかりましたが、しっかりと持ち直せたと思います。
庄司:そうですね。自分たちでセットリストとか、ライブの演出を考えるようになって、お客さん目線で東京女子流というグループを見れるようになりました。自分たちが1番しっかりして引っ張っていかないといけないという意識も芽生えたのかなと思います。東京女子流というグループとみんな向き合えてきたんだと思います。
東京女子流は“アーティスト”or“アイドル”?
― 2015年1月に「アーティスト宣言」したことがきっかけで、ファンの間では東京女子流は“アーティスト”なのか、“アイドル”なのか、と話題になりましたね。山邊:自分たちとしては、アーティストでもアイドルでもなくて、歌って踊って楽しさを伝えることが1番だと思っています。ライブを見てくださる方にはいろいろな考えがあって、いろいろな捉え方があるので、私はどう捉えられてもいいなと思っています。私は音楽の楽しさを歌って踊って伝えることを軸にしていきたいなと思います。
新井:私もアーティストでもアイドルでもどっちでもいいなと思っていて。見る人によって全然違うように見えると思うので、みなさんの自由でいいです。
― なるほど。では、楽曲をリリースするとき、そんなに意識することもなく?
庄司:楽曲の幅は広いので、可愛い曲もあるし、今回の新曲のように大人っぽい曲もあるし。見せ方や表現力の幅も増えてきたので、昔よりギャップが出てきたのかなと思います。
中江:どう捉えられるのか、それはお客さんが私たちのパフォーマンスを見えて決めることだと思います。個人的にアーティストとアイドルの違いがよくわからなくて(笑)。でも、一般的にアーティストと言われる方でも、可愛い曲を歌って踊っているので、私たちはお客さんに楽しんでもらえたら、どっちでもいいのかなと思っています。歌って踊って楽しさを伝えられればいいんです。なので、アーティストともアイドルとも決める必要はないんです。
山邊:ダンス&ボーカル・グループという感覚で活動していきます!
今後の目標は…
― 東京女子流のみなさんの今後の目標を教えてください。庄司:もう一度日本武道館という夢のステージに立つこと。以前、2年連続でやらせていただいた時期があります。たくさんのスタッフさんに支えられながら立てたステージだったので、次は自分たちが引っ張って、チーム女子流全員を武道館のステージに連れていきたいです。今は、そこを目指して少しずつ、地道に女子流の歌とダンスを届けていきたいなと思っています。
夢を叶える秘訣を語る
― 最後に夢を追いかけているモデルプレス読者に向けて、夢を叶える秘訣を教えてください。山邊:今年から始めたことがあるのですが、手帳を買ったとき、表紙の次の無地のページに、1年で叶えたいことを書くようにしています。そのために、月に1つクリアできることを掲げると、夢に向かって頑張っていけると思うので、すごく叶えやすいというか、達成しやすいと思います。もちろん、達成できない月もあるのですが、届きそうで届かないぐらいの設定でいくと、クリアできたってモチベーションも上がっていくと思います。
新井:昔おばあちゃんから歌を教えてもらったときに歌が大好きになったんですよ。なので、趣味とか、そういう自分の好きなものを見つけて、そこを極めていったら自分のやりたいことが叶えられるんじゃいのかなと思います。そうすると、挑戦しようと思うので。私もオーディションが苦手でしたが、勇気を持ってオーディションを受けたことがきっかけです。悩むこともたくさんあると思いますが、諦めずに挑戦していってください。
中江:私は女子流みんなで武道館に立ちたいという思いが強くて。でもこの気持が薄れてしまうこともあり、そんなときに好きなアーティストさんのライブを見に行って、刺激を受けてきます。自分もこうなりたいという思いになり、自分にプレッシャーがかかったりもするので、本当に自分がやりたいんだと確信することができます。なので、今ある夢をもう一度振り返ってみて、やっぱり好きとわかったら、さらに思いが強くなって叶えられるような行動に移せるのではないのかなと思います。
庄司:常に刺激を受けること。私もいろんなアーティストさんの映像や歌を聞いて勉強しながら自分の引き出しを増やしていっています。自分も頑張らなくちゃという気持ちも強くなります。そうやって、刺激を受けて、頑張ろうと自分を奮い立たせてください。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
東京女子流(とうきょうじょしりゅう)プロフィール
2010年結成のエイベックス所属のガールズ・ダンス&ボーカル・グループ。その名の通り、東京からアジアそして世界へ「音楽の楽しさを歌って踊って伝える」ことをコンセプトとして活動。大人のグループへと2015年より”アーティスト”として活動を活発化。ディスコ・ファンクから、EDM・Future Houseと幅広いジャンルにて、ハイクオリティな楽曲を発表し続け、ダンス&ボーカルの可能性を追求するライブパフォーマンスを見せる注目のガールズグループへ。今後の日本のポップスシーンを担うグループである。2015年末にさらに進化を続ける東京女子流としての5枚目のオリジナルアルバム “REFLECTION”を発表。メンバーは、山邊未夢・新井ひとみ・中江友梨・庄司芽生で、それぞれ個々で別ユニット活動や、モデル、映画や演劇などで女優活動も活発に行っている。
【Not Sponsored 記事】