モデルプレスのインタビューに応じた阿部ジュリア(C)モデルプレス

【注目の人物】学生時代の差別・1日で退学…ネクストハーフモデル・阿部ジュリアの過去―そこから立ち上がった今とは?

2016.08.20 10:00

“いま”見逃せない人物をモデルプレス編集部がピックアップして紹介していく<注目の人物>シリーズ。今回はネクストハーフモデルとして注目を浴びている阿部ジュリア(19)。雑誌「NYLON JAPAN」などのモード誌を中心に出演しているほか、アーティストとして今年初の個展を開催し、アートの才能も発揮している。そんな彼女はどんな人物なのか、モデルプレスでは迫ってみた。

  
日本とブラジルのハーフの彼女は、ブラジルで生まれ、小学校のとき日本に在住していたが、日本の環境にあわず一度ブラジルへ、そして4年前再び日本へ戻ってきた。インタビューでは、たどたどしさも残る日本語で、日本に戻ってきた理由をしっかりと語り、自身の経験もふまえて悩める同世代の女の子たちにアドバイス。さらには、ファッションや美容、恋愛観なども語ってくれた。

モデル、アーティストとして活動中の阿部ジュリア

― なぜ、日本でモデルの仕事を始めたのでしょうか?

阿部:小さいときからモデルに憧れを抱いていました。一人一人違う性格なのに同じブランドのイメージモデルにキャスティングされている。でも、自分らしくメディアに出演することができる可能性があるんだなと思っていました。ちょうど日本に引っ越したとき、Facebookを通じてフォトグラファーの方から声を掛けていただき、今の事務所を紹介していただきました。

今モデル歴3年目になりますが、楽しい!時には難しいこともありますが、やっぱり楽しいですね。

― モデル以外にもアーティストとしても活躍されているそうですね。

阿部:今年3月に初めて個展を開催しました。前からアーティストになりたいという思いがあったので。モデルの仕事をしている中で、たくさんのクリエイティブな方と出会いました。その方たちにアドバイスをいただき、「いつか作品を出そう」と決めました。始めるのにタイミングがよかったんだと思います。最近はモデルとしても、アーティストとしてもいい波に乗れている気がするので、「なにをしているんですか?」と聞かれると「モデルとアーティスト」と言うようにしています。

日本とブラジルの2つの国で育っていた

― 日本とブラジルを行き来しているんですね。

阿部:そうですね。実は小学生のときにブラジルに一度帰りました。当時の理由は、日本の学校生活に拒絶したことがきっかけで…。ハーフだという理由で差別されることが多く、両親とも相談して環境を変えるために、ブラジルへ帰りました。でも、怖いものから逃げているという気持ちが抑えきられず、15歳のときに「私なら大丈夫!」と思い、日本に戻る決意をしました。

ブラジルにいたときは「人生楽しい!」って思っていたのですが、チャレンジ精神がなくなってしまった自分にときどき空虚感を感じていました。日本に行ったらやりたいことも出来るし、美術も日本で学んだ方がいいと思っていました。ほかにも写真を撮ることが好きだったので、美術の学校に入学して全部学びたいと思っていました。

― 辛い過去があるからこそ、今、すごく充実した日々を送れているでしょうね。

阿部:過去の出来事にはすべて意味があると思います。いろんな経験したから、今の自分があると思います。

現在、そして今後について語る

― 今年、入学したばかりの大学を退学したという話をお聞きしました。

阿部:2年前に高校を卒業してから、大学に行きたかったのですがすぐには行かなくて。その間、アートを求めて世界各国を旅していろんな人と出会い、学校に行く必要はあるのだろうか自問自答していました。大学受験したら合格し、その時は行くことを決めたものの初日の授業日に「やっぱり違う」と思って、1日で辞めてしまいました。

学校は、言われたことをやらなくてはいけません。でもそのやり方が今の私には合っていませんでした。アーティストとして自由がほしく、モデルとしても活動していたので、自分らしさがほしかったんです。必要と思ったらまた行こうかなとも考えていますが、今は伝えたいメッセージがたくさんあるので、今ある環境に感謝し、この環境を優先することに決めました。

― そんな経験をしていた阿部さんですが、今後の目標を教えてください。

阿部:モデルを始めたときに決めた目標があります。モデルだからこそ、自分のプラットフォームを組み立てて、迷うことなくこれまでの人生をオープンに話したいと。私よりも若い人たちに「自分らしく生きていても大丈夫だよ」というメッセージを伝えていきたいです。「自分らしく生きていれば、ほかの人も必ず認めてくれる」。今の私の目標は、モデルもアーティストの仕事も自分らしくやることです。

ファッション、美容、恋愛観…プライベートにも迫る

― 本日のファッションのポイントを教えてください。

阿部:夏っぽいシャツがポイントです。ツアーガイドを意識していて、パンツもサファリっぽいものを選びました。スニーカーはadidasとY-3がコラボしたもので、すごく高かったのですが、軽くて履きやすくてお気に入りです。

― 普段のファッションのこだわりはありますか?

阿部:あまり考え過ぎないこと。「今日はイベントがあるから、これを着よう」と考えるとダサくなってしまうので、1番好きなカジュアルスタイルにしようと思っています。

― では、メイクのこだわりは?

阿部:今日はチークとマスカラ、アイシャドウだけです。ファンデーションは塗っていません。ナチュラルが1番だと思います。逆にメイクし過ぎると、汗をかいて気持ち悪くなるので、自分が気持ちいいナチュラルに近いメイクをするようにしています。

― 美肌の秘訣も教えてください。

阿部:基礎化粧品はリーズナブルなものを使っています。意外とそっちの方が私には合っているみたいです。クリームを重ねてしまうと肌が呼吸できなくなるらしいので、シンプルに。1週間に1回くらいはフェイスマスクをしています。

― スタイルキープのために日々やっていることは?

阿部:合間を縫って30分くらい歩くようにしています。運動は特にしていないのですが、気にしない方がちょうどいいのかなって。始めた頃は39kgだったのが、今は45kgになって。気にしていなかったらちょうどよくなりました。

― 食事制限も特にせず?

阿部:食べることが大好きなので、食事制限なんて考えられないです。カツ丼とか、ラーメンとか、ハンバーグとか時間も気にせず食べちゃいます。マネージャーさんにときどき注意されてしまうのですが(笑)。その分、水分をいっぱいとって、たくさん歩いています。

― 今、恋はしていますか?

阿部:はい、彼氏がいます。ニューヨークに住んでいるので、遠距離恋愛中です。

夢を叶える秘訣を語る

― 夢を追いかけている女の子に向けて、夢を叶える秘訣を教えてください。

阿部:「周りに言われた通りにやらなくても大丈夫だよ」ということを1番伝えたいです。様々な考え方がありますが、私は今のスタイルを見つけていなかったら、この環境はなかったと思います。「これって他の人に見せたらおかしいかも」って思うところも見せてもいいと思うし。自分だけって思わず、その過程はほかの人も見ているので、「自分は本当に自分らしくやっているのか?」と、考えてみてください。そう自分らしくやっていれば、夢はきっと叶えられると思います。

― ありがとうございました。

阿部ジュリア(C)モデルプレス

阿部ジュリアのことがもっとわかる<Q&A>

Q:好きな食べ物と嫌いな食べ物は?

A:好きな食べ物はブルーベリー。嫌いな食べ物はバナナ。

Q:好きな男性のタイプは?

A:背が高くて、優しい人。

Q:これだけはほかの人に負けないところは?

A:四ヶ国語を話せること。(日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語)

Q:自分にキャッチコピーをつけるとしたら?その理由は?

A:Keepin’ it real 24/7 (毎日毎日をリアルでいる!恐らく我慢したりせず、自分に正直でいる!)

Q:最近ハマっていることは?

A:映画です。たぶん1日に2、3本は観ています

Q:最近した初体験を教えて!

A:Billboardでプライベートのライブコンサートを観に行ったことです。

(modelpress編集部)

阿部ジュリア プロフィール

阿部ジュリア(C)モデルプレス
1996年生まれ、ブラジル出身。雑誌「NYLON JAPAN」などを中心にモデルとして活躍中。また、今年3月に初の個展を開催するなど、アーティストとしてのアートの才能も発揮している。

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