佐藤健「超絶可愛い」と溺愛?「とにかく難しかった」初挑戦を振り返る<インタビュー>
俳優の佐藤健が主演する映画「世界から猫が消えたなら」が5月14日公開となる。今回、インタビューに応じた佐藤は、初共演を果たした宮崎あおいの印象、役作りの裏側、撮影でのエピソードなど様々な角度から作品への思いを語ってくれた。
佐藤健×宮崎あおいで描くヒューマンストーリー
同作は、川村元気氏のLINE連載小説という世界初の形態で発表した同名小説が原作。余命わずかと宣告された郵便配達員が、突如現れた“自分と同じ姿をした悪魔”と「世界から何かを一つ消すことで、一日の命を得る」という取引をしながら、かつての恋人、親友、家族との絆を確かめていくヒューマンドラマ。佐藤は、郵便配達員の“僕”と、「大切なものをひとつ消すことと引き換えに1日の命を与える」という取引をもちかける“悪魔”の2役に初挑戦。かつて“僕”が愛した女性“彼女”を宮崎が演じる。
1人2役に挑戦「とにかく難しかった」“悪魔”
― 今回は“僕”と“悪魔”を1人2役で演じられましたが、特に苦労した点は?佐藤:2役を演じることというより、悪魔のキャラクター設定がとにかく難しかったです。俳優は1人2役となると極端にやりたがってしまう。実際に僕もそうでした。でも、そうするとリアルからどんどん離れていってしまうんですよね。それが心配だったので監督とお話して、クランクインの前に数日間リハーサルをやらせてもらいました。そのときに、悪魔のキャラクターやテンション感を話して、自分の中で“悪魔”を作り上げていきました。悪魔って実際にはいない存在じゃないですか。だからすべてが自由なんです。何をやって何をやらないのかも自分のさじ加減だし、やり過ぎて壊してしまっても、やらなさ過ぎて印象に残らなくてもダメ。そのバランスが本当に難しくて、取捨選択が凄く大事でした。そこは監督がかなりシビアに見てくれていたので良かったです。もちろん反省点もたくさんあるけれど、満足がいくものになりました。
― なるほど。佐藤さんの中で“悪魔”は最初どのような印象でしたか?
佐藤:最初は特殊メイクをしたいと思っていました。だって悪魔だし、ファンタジーだし、何でもありかなって(笑)。だから、僕としては特殊メイクをして、ファッションもヴィジュアルも全く違うのが良いかなって思っていたんです。でも、色々な話し合いの末に髪型もメイクもファッションの方向性も一緒にすることになりました。なので、「指だけはつけさせてほしい」とお願いして採用してもらいました。“僕”はあまり動きがないから、“悪魔”は少し動きがあった方が良いんじゃないか、と。手で動きを表現するときに指に少し違和感があったら面白いじゃないですか。なので“悪魔”の指は“僕”より1.5センチくらい長くなるよう特殊メイクをしました。
― 細部にまでこだわりが詰まっていますね。“僕”と“悪魔”を交互に演じ分けていくのはかなり高度だったと思いますが…。
佐藤:その都度その都度、スタッフの皆さんと一緒に考えながら撮影をしていました。今回のような撮影の仕方はみんな初めてのことだったので、とにかく話をしてやりやすさを探っていきました。撮影にも凄く時間がかかりましたね。“僕”を演じたら“悪魔”を演じて、また“僕”を演じて“悪魔”を演じて…という流れで撮影していったのですが、皆さんが本当に優秀な方々だったのでお芝居があちこちに行ってしまってやりづらいなんてこともなくて。自分が考えられる最高の環境を用意してもらっていたので、本当にこのチームでよかったと思っています。
「超絶可愛い」「本当に天才」
― 台本を読んだときの感想も教えてください。佐藤:泣きました。特に“僕”と母親の関係。父親含めて3人で家族旅行に行くあたりからずっと泣いていました。特にぐっと来たシーンについては、永井監督とか色んな方に言っても「なんでそこ?」って言われるけれど、僕には何かくるものがあります(笑)。
― 猫(キャベツ)との共演も魅力のひとつですね。
佐藤:キャベツを演じたパンプ君は本当に天才なんです!猫と一緒に芝居すると聞いたときは「どれだけ苦労するのだろう」と覚悟を決めていたのですが、そんな心配は杞憂に終わりました。あんなに芝居ができる猫はいないですよ。僕も猫を飼ってきたし、いろんな猫を観てきたからわかるんですけど、猫って気紛れだし気分屋だし、本当に大変なんです。でもパンプ君はNGもない。本当にびっくりしましたね。タオルに包まれているキャベツのシーン、超絶可愛いですよ!
宮崎あおいとの初共演「2人とも凄く楽しんでいた」
― 宮崎あおいさんとは初共演ということですが、実際にご一緒していかがでしたか?佐藤:最初のシーンは“僕”と“彼女”はすでに別れていて久々に会う、という設定だったんですけど、微妙な距離感がうまくシンクロしていたんじゃないかな。その後にちょっと慣れてきたくらいのところで、2人がまだ付き合っていたころのアルゼンチン旅行の回想シーンが入ってきて。2人とも凄く楽しんでいたのでその雰囲気が出ていると思います。あおいちゃんは普段はお酒を飲まないんですけど、今回は撮影の時に実際に飲みながら演じていました。
― 北海道、アルゼンチンとロケも多かったとか?
佐藤:函館を中心に北海道で3週間、アルゼンチンで2週間ほど撮影をしました。一番思い出深いのはやっぱりアルゼンチンロケかな。海外で映画を撮影するのも初めてだったので新鮮だったし、幸せな経験でした。ワインを飲みながら芝居をしたり、イグアスの滝を観光したり、楽しみました。
今後チャレンジしてみたいことは?
― 今回もまた、違う佐藤さんの姿を観ることできそうですね!では、最後になりますが、今後チャレンジしてみたいことを教えて下さい。佐藤:ティム・バートンばりの特殊メイクです。日本でファンタジーをやるのって難しいじゃないですか。それが凄く悔しい。規模も熱量も予算も違うし、洋画を観た時によく悔しい思いをしています。だからそういう意味でもチャレンジしてみたい。もし少しでも機会があるなら、そういうお仕事がしてみたいです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
佐藤健 プロフィール
生年月日:1989年3月21日出身地:埼玉県
身長:170cm
血液型:A型
主な近年の出演作に映画「リアル~完全なる首長竜の日~」「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(2013)、「るろうに剣心」シリーズ(2012年~2014年)「バクマン。」(2015)、ドラマ「とんび」(2013年)、「ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~」(2014年)、「天皇の料理番」(2015年)など。
「世界から猫が消えたなら」
原作:川村元気「世界から猫が消えたなら」
監督:永井聡
出演:佐藤健 宮﨑あおい/濱田岳 奥野瑛太 石井杏奈 奥田瑛二 原田美枝子
<あらすじ>
主人公は30歳の郵便配達員。愛猫キャベツとふたり暮らし。母を病気で亡くしてから、実家の父とは疎遠になってしまった。
恋人はいない。別れてしまった彼女のことを、まだ想い続けている。趣味は映画鑑賞。友だちは映画マニアの親友が一人だけ。そんな彼が、ある日突然、脳に悪性の腫瘍ができ、余命わずかの宣告を受けてしまう。ショックで呆然とする彼の前に、とつぜん、自分と同じ姿をした悪魔が現れて言う。「世界から何かひとつ、ものを消すことで、1日の命をあげよう」。
悪魔のささやきに乗せられた主人公は、次々とものを消していく。電話、映画、時計、そして、猫。ところが、何かを消すと、大切な人たちとの思い出も一緒に消えてしまうことになり…。
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