山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

2016年ブレイク必至の山本舞香、“不思議な力”に涙 映画初主演へのプレッシャーと仲間との絆とは<インタビュー>

2016.03.01 07:00

女優の山本舞香(18)がインタビューに応じた。2011年には、蒼井優・夏帆・川口春奈らが務めてきたリハウスガールを務め、今冬は本田翼(2012)川口春奈(2013)広瀬すず(2014)に続いて平愛梨の実妹・祐奈とともに冬の風物詩『JR SKISKI』のCMに抜てきなど、数々の登竜門をくぐってきた山本。3月5日に公開される映画「桜ノ雨」は、2016年ブレイク必至とされる彼女にとって初めての主演映画となった。

  

映画「桜ノ雨」

同作は、作曲家・halyosy氏がボーカロイドを使用して制作した同名楽曲をもとに、自らが原作・原案も手がけた映画版。17歳という多感な時期を迎えた、内気で自己主張が苦手な主人公・未来(みく)の成長物語にスポットを当て、彼女の純粋な気持ちや繊細な心の変化をメインに置いた。

未来(山本)は、部長のハル先輩(浅香航大)が大好きだけれど“恋”と呼ぶかはまだ分からない。ある日、鬼顧問・芽依子先生(田畑智子)の退職が決まり、最後の出場となる合唱コンクールで頂点の金賞を目指すことに。ハルが作った合唱曲「桜ノ雨」を歌いたいと思っている部員たちの思いとは裏腹に、金賞を狙うため用意した難曲を前に部員たちはバラバラになっていく…。

山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

初主演へのプレッシャーは?

― 映画初主演ということで、どのような心持ちで撮影に臨みましたか?
 
山本:もちろんプレッシャーはありました。みなさんの足を引っ張っちゃったらどうしよう…って。でも現場はワイワイとすごくいい雰囲気でしたし、スタッフ、演者の方々にもたくさんアドバイスをいただけたので、とても助かりました。特にウエダ(アツシ)監督は、1シーンごとに役について意見交換をする機会を作ってくださいました。「私が引っ張っていく!」ではなく、周囲の方々に支えられたといいますか、みんなで作ったからこそいい作品にできたのかなって思います。

山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
― 合唱がメインテーマなので、まさにチームワークがものを言う作品。練習も非常に大変だったことが想像できます。

山本:クランクイン前の合唱練習になかなか行けなくても、参加した時に共演者の方々が色々と教えてくれて集中して練習できたので、なんとかついていけました。あと最初は高い声がうまく出せませんでしたが、合唱の先生に指導していただいたことを別の仕事の合間や夜遅くに練習したりしてました。努力したと思います、すごく(笑)。

― 映画のタイトルにもなっている「桜ノ雨」という楽曲ですが、初めて聴いたときにどのような感想を持ちましたか?

山本:ありきたりな言葉になっちゃいますけど、「すごくいい曲!」というのが、率直な感想です。私は中学時代、仕事で卒業式に出席できず校長室で1人で卒業証書を受け取ったので、余計に感情移入しちゃって。「土埃上げ競った校庭」や「机の上に書いた落書き」とか共感できる歌詞がすごくあるし、最後の「忘れないで~」という一節も胸にきます。この曲をみんなと一緒に卒業式で歌いたかったですね。

山本舞香・三浦透子/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

同世代俳優たちの仲の良さが滲み出る

― お芝居について、未来という内気な少女を演じる上での役作りは?

山本:正直私は全然内気ではないので(笑)、すごく難しかったですね。ただキョドキョドしてるだけじゃダメだし、やっぱり細かいところまで表現したくて、電車や街で内気っぽいコの手の仕草や目の動きを観察しました。すると、シャイなコって、手を前で組んで指をモジモジとさせたり、人の目を見て話せなかったりすることが多いことがわかったので、それを演技に取り入れたりして。あとは言葉数が少ないから目で演技をしなくてはいけないのが難しかったです。ちょっと目に力を入れるだけで、すぐ表情が強く見えてしまうから、相手の顔を見るときはあごも一緒に上げたりという工夫もしました。演じたことのないキャラクターでしたし、すごく勉強になりました。

― 確かにあれは、“クラスに1人はいる、恥ずかしがり屋な女のコ”というキャラクターでした。
 
山本:約2週間の撮影期間中はこの役に集中したいし、全力で演じたいって気持ちが大きかったからホテルに帰ってる時も、撮影の合間に台本を読んでる時もずっと未来になっていようと心掛けてました。みなさんはご飯を食べに行ったり、釣りに行ったりしてたみたいでちょっと羨ましかったんですけどね(笑)。

山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
― ロケ地の沼津は、つい遊びに行きたくなるような雰囲気ですもんね。

山本:どこへ行っても海の香りがして、すごく好きな街でした!バスで街の中を何回も行き来しても全然飽きなくて、景色に自分が溶けてしまいそうでずっと見ていられました。私の地元の鳥取にも緑や海はあるんですけど、それとはまた違った雰囲気で、こういう素敵な環境で撮影ができるのはとっても幸せなことだと思います。

― 共演者は年齢が近いこともあって、現場はロケ地同様、相当雰囲気がよかったんじゃないですか?

山本:和やかでしたね。特にメインキャストのみなさんとは控室が一緒だったので、色々とお話をさせてもらいました。浅香(航大)さんはお兄ちゃんのようにすごく頼りがいがありましたし、同じ事務所でずっと共演したかった(久松)郁実ちゃんもお姉ちゃんみたいで。広田(亮平)くんはみんなにイジられている姿が面白くって、完全にムードメーカーでした(笑)。他の合唱部のキャストも個性的なコが多くて、そういった方々と色んな話をするのが本当に楽しかった。

山本舞香・浅香航大/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
山本舞香・浅香航大/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
― 同年代だけではなく、田畑智子さんや奥貫薫さんなど大先輩もいらっしゃいましたが…。

山本:はい。最初はプロ意識が高くて厳しいのかな、ってちょっと緊張してたんですけど、お2人とも本当に優しい方で。田畑さんは生徒がワイワイ集まってる、そのちょっと外から温かく見守っている一番上のお姉ちゃんというか、親しみやすい本当の先生という感じ。話をさせていただくと気さくですごく魅力的な方でした。奥貫さんは反対にすごくしっとりとした印象なんですけど、話し始めると止まらない(笑)。私はそれを聞いて癒されていたので、その雰囲気は劇中に結構出てると思います。生徒たちの仲の良さもお芝居の中に滲み出てるので、全部がみんなの気持ちだし、この一体感をぜひ感じていただきたいです。

映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

根っからの負けず嫌いで努力家

― その一体感が特に強まったのが、撮影2日目に行われたコンクールのシーンだそうですね。
 
山本:そうなんですよ。あの日をきっかけに、共演者の方々や監督はもちろん、照明さんや音声さん、カメラマンさんとも打ち解けて、とっても仲良くなりました。印象的なのが、合唱のシーンで真正面に立って指揮をしている田畑さんと目が合った時に、ニコッと笑顔を見せていただけたこと。その時点では田畑さんとまだほとんど話したことがなかったんですけど、それを見たらバーって泣いちゃって。あの笑顔には何か不思議な力がありました。東京国際映画祭で上映した時も実際に合唱したんですけど、そこでもまた泣いてしまいました。

― あのシーンの涙は、まさに“部活少女の純粋な涙”という印象でした。ところで、山本さん自身、部活に明け暮れる生活を経験したことは?

山本:私、部活少女でしたよ!小学校1年生から空手を始めて、4年生で県2位になったんですけど、負けたのがすごく悔しかった。だからそれから必死に稽古して6年生の大会で同じ相手を倒して優勝したんです。中学校からはソフトボール部に入って、未経験でしたけど日焼けで真っ黒になるまで練習してピッチャーになれました。基本負けず嫌いなんですよ。練習は辛かったけど振り返れば楽しかったので、この作品みたいに部活にのめり込む高校生にはすごく共感できます。

映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

卒業式には「桜ノ雨」を…

― 高校生活を舞台にした作品をやる上で、どのあたりに難しさを感じましたか?

山本:空気感でしょうか。ちょっとピリピリした雰囲気になったら自分から話しかけてみました。やっぱりピリピリした中で歌うのはイヤじゃないですか。それに、キャストだけ仲良くてもダメだと思ったので、スタッフさんともたくさんお話をしてその雰囲気が映像を通してもわかってもらえると思います。

― 本当に高校生活をともにしているかのような空気感でしたもんね。それでは最後に、これからこの映画を観る方にメッセージをお願いします。

山本:自分が主演だから、というのではなく、本当に私はこの映画の歌とストーリーが大好きなんです。観てくださる方一人ひとりが、この作品、この歌を通じて色々なことを感じられる内容になっているんじゃないかなって思います。そして、今、中高生の方はこの映画を観て、「『桜ノ雨』を卒業式で歌いたい!」と思ってもらえたら、私にとってはそれが一番嬉しいです。

山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

2016年は躍進間違いなし

言葉だけではなく、公開前のイベントで「桜ノ雨」を披露した際に大粒の涙を流していた山本の姿からは、同作に込めた愛情の大きさが伝わってきた。映画初主演ながらも、様々な感情に揺り動かされる多感な青春時代を見事に演じきることができたのは、豊富なキャリアだけでなく、飾らない彼女自身の魅力も反映されていたからだろう。

今後も次々に出演作品が控えている山本。2016年は間違いなく快進撃が続く彼女から目が離せない。(modelpress編集部)

山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会

山本舞香(やまもと・まいか)プロフィール

1997年10月生まれ、鳥取県出身。身長153cm。「鳥取美少女図鑑」に掲載されていた写真を見てスカウトされる。2011年、14代目リハウスガールをつとめ、同年「nicola」専属モデルとして活動スタート(2014年卒業)。ドラマ「それでも、生きてゆく」(2011)で女優デビュー。主な出演作はドラマ「幽かな彼女」(2012)「夜のせんせい」(2014)、映画『暗殺教室』(2015)『Zアイランド』(2015)など。初主演映画『桜ノ雨』、映画『暗殺教室~卒業編~』が3月5日に公開される。

山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
山本舞香・三浦透子/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
山本舞香/映画「桜ノ雨」より(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
映画「桜ノ雨」より/(C)2015 halyosy、藤田遼、雨宮ひとみ、スタジオ・ハードデラックス/PHP研究所/『桜ノ雨』製作委員会
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