石原さとみ/ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』より(画像提供:フジテレビ)【モデルプレス】

“キスをしない”石原さとみ×山下智久が「新鮮で面白い」 月9「5→9」プロデューサーの視聴者を惹きつける“ねらい”<モデルプレスインタビュー>

2015.12.13 10:00

フジテレビ系月9ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』(毎週月曜日よる9時より放送)が14日、最終回を迎える。女優の石原さとみと俳優の山下智久の共演、英会話講師とイケメン僧侶の組み合わせなど、様々な方面から話題を呼ぶ同作。モデルプレスでは今回、同作でプロデューサーデビューを果たした金城綾香氏にインタビューを実施した。

  
原作は、少女漫画「Cheese!」(小学館)にて2010年より連載がスタートした「5時から9時まで」(相原実貴氏)。29歳を前に人生最大のモテ期が到来した英会話講師・桜庭潤子(石原)とイケメン僧侶・星川高嶺(山下)のラブコメディー。

金城氏は、東京大学卒、入社4年目、現在28歳。20代女性のプロデューサーはフジテレビでは珍しいという。

「初めてのプロデュースした作品だったので、すべてが初めての経験でした。もがきながら手探りで、みなさんのお力をお借りして最終話まで来たなという感覚です」。

「5時から9時まで」のドラマ化は、金城氏が1年ほど前に企画書を提出したことがはじまり。「はい!企画を出しました。~私が出す企画がすぐに通ると思ってなかったのですが、1年後このような形で実現しました」と振り返り、「(占い師タレントの)ゲッターズ飯田さんにも、『通常の人より10倍運がいいよ』って言われたことがあるんですが、本当に運だなと思っています」と抜擢にも謙遜気味だった。

山下智久のアドリブに「笑いをこらえるのに必死」

石原、山下をはじめキャスト、スタッフには同世代が多く「年齢が近い分、感覚が似ているので、何が面白くて、何が観たくて観たくないのか、そのコンセンサスが自然ととれていました。根っ子の部分を共有できたとのかなと思います」。

さらに「そのラインは回が進むごとに下がっていき、『こういうことができるよね』『人間ならこう動くよね』ってやれることが増えていきました」と明かし、「山下さんの役は元々感情が出ない設定なんですけど、どんどんアイデアを出してくださって表情が豊かになっていきました。アドリブも本番だけ入れるから、スタッフも笑いをこらえるのに必死です(笑)」と現場の和やかな様子を伝えた。

「反応は必ずチェックしています」ドラマ化の理由

石原さとみ、田中圭/ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』より(画像提供:フジテレビ)
今年の月9は4本中3本がラブストーリーと、ここ数年では珍しい傾向にあった。さらに、石原をはじめ、杏(『デート~恋とはどんなものかしら~』)、相葉雅紀(『ようこそ、わが家へ』)、福士蒼汰(『恋仲』)と全員が月9初主演。フレッシュな流れはキャストだけではなく、スタッフにも通ずるものがある。

その1人金城氏の「月9では、明るいドラマが観たいなと思った」という想いは作品に表れている。

「今の御時世、疲れている人が多いだろうから、とんでもないラブコメディを月9でやりたいと思ったのが、きっかけでした。英会話講師とお坊さん、しかもお坊さんはイケメンっていう絶対ありえないシチュエーションが魅力だなと。原作を読んだときに『ザ・月9』だなって感じたし、20代のうちはこういうドラマがやりたいと思っていたんです」。

数々のラブスシーンに挑戦し胸キュンを届けてきた石原と山下だが、今作では“キス未満”。「今週こそ!」と視聴者にとっては、それも見どころのひとつ。その点について金城氏に追求してみると「それは内緒です(笑)。楽しみにしててください!」と言葉を濁した。

“キス未満”の石原さとみ×山下智久、視聴者を惹きつける演出

石原さとみ、古川雄輝/ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』より(画像提供:フジテレビ)
そして、やはり気になるのは原作との違い。ラブシーンがふんだんに盛り込まれた原作とは異なり、あえて“キスをしない”ことで視聴者を胸キュンさせている。

「相原先生の漫画は小学生の頃から読んでいて大好きだからこそ、原作をそのまま再現して『エロい月9だったね』で終わるのは嫌だなと思ったんです。この話は、誰かに対して強烈に片思いをしているっていうシチュエーションが面白いのであって、そのシーンはスパイスでしかないんですよ。想いが通じあったことを表現するなら手を繋ぐだけでよくて、ドラマにすることを考えたら、それ以上の行為は刺激を強めるだけになる。例えば、うどんに七味をどのくらい入れるかって話だと思うんです。素うどんでも美味しいなら七味は入れなくてもいいし、入れないことで子どもも食べれるならそれがいい。そんなドラマだと思ったんです」。

ここには、“ねらい”がもうひとつある。「さんざんラブストーリーをやってきた石原さんと山下さんが手を繋ぐだけでドキドキしているっていうのが、新鮮で面白いなと考えました。あの2人が中学生みたいな恋愛をしているのが、可愛い。本当に素敵な役者さんだと思います」とイメージを覆す今回の演出は、見事にハマった。

“ネット×テレビ”の親和性「反応は必ずチェックしています」

放送時、Twitterのホットワードには関連キーワードが必ず登場する。SNS上での盛り上がりは、人気のバロメーターとも言える。“ネット×テレビ”の親和性は、夏放送の『恋仲』でも証明されたが、今回もその一例だろう。金城氏も「反応は必ずチェックしていますし、影響されることもあります」と語るように、ネットを通じて作り手と視聴者が寄り添っていく。

最終回では、別れを選んだ潤子(石原)と高嶺(山下)が再び会うことになる。「現場でどういうラストがベストかということを、石原さん、山下さんをはじめ色々な方と話しました。みんなの想いが詰まった最終回なので、ぜひ楽しんでいただきたいです。このドラマで山下さんの洋服姿も初めて観れますよ!」と、全員で作り上げた結末が待っている。(modelpress編集部)

最終回あらすじ

桜庭潤子(石原)は、星川高嶺(山下)と別れることになったと、ELAの人々に報告。清宮真言(田中圭)は、潤子に復職するように言い、潤子もそれを受け入れる。一方、高嶺は足利香織(吉本実憂)との結婚を決意。星川ひばり(加賀まりこ)によって、日取りも決められてしまう。

その頃、桜庭家では、元気のない潤子を励まそうと家族が必死になる。そこへ、高嶺が合鍵を返却しにやってくる。潤子と別れたと言う高嶺に、ショックを受ける潤子の家族。納得がいかない桜庭満(上島竜兵)は、自宅を後にした高嶺を追うが、目を真っ赤に充血させた高嶺を見て核心を突けなくなる。

一方ELAでは、潤子と高嶺を仲直りさせようと、山渕百絵(高梨臨)や木村アーサー(速水もこみち)らが動き始める。

石原さとみ&山下智久 14日番組出演情報

・めざましテレビ(5:25~8:00)
・とくダネ!(8:00~9:50)
・ノンストップ(9:50~11:25)
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