高橋みなみ、前田敦子への挫折…「苦しいなら辞めたら?」激動の10年と“努力は必ず報われる”に込めた本音
2015.12.11 14:19
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AKB48の総監督・高橋みなみ。卒業まであと3ヶ月と迫った彼女は、約10年間に渡ったAKB48での活動を、どのように捉えているのだろうか―
歌手を目指していた高橋は、いくつものオーディションを受け、自身のとって最後のチャンスだったというAKB48オーディションで見事合格。2005年12月、彼女の激動の10年が、秋葉原のAKB48劇場からスタート。目立った団体経験がなかった彼女にとって、これが初のグループ活動となった。
― 誰かと一緒に“達成感”を味わう、その体験が高橋さんを掴んだんですね。
高橋:私たちって落ちこぼれの集まりだったんです。1期生にはソロでデビューしたかった子も多く、他のオーディションに落ちたから、AKB48でグループとして活動することになった。グループだから協力しあって頑張るしかない、みんなと同じ目標に向かって進んでいく、そういった泥臭さを初めて体感して、仲間と一緒に達成するのってすごく楽しいと思ったんです。
高橋:本当に辛くてどうしようもない時もたくさんありました。でも今、それらを楽しく話すことができてるんです。もし、その時に辞めてしまっていたら、ただただ嫌な思い出になたと思うんですけど、「バカだねー、あんなことで泣いて」って振り返ることが出来るまでこのグループにいることができて、本当に感謝しています。
― たとえば、どんな時に辛いと感じましたか?
高橋:グループに入った当初はセンターをやらせてもらっていたんですけど、途中で(前田)敦子がセンターになって、それから立ち位置がどんどん下がっていった時は、現実を見せられました。今の私は求められていない、何か必要とされるものを伸ばさなきゃいけないという思いになって…。
― その時に、グループを辞めるという選択も考えたりしたのですか?
高橋:親には「こんなに苦しいなら辞めたら?」と言われました。やっぱり私が、いいポディションから下がっていくのは苦しかったんじゃないかと思います。でも私の気持ちは違っていて、「まだそんなのわかんないじゃん。グループにいないんだからわかんないでしょ」って。やっぱりAKB48にハマっていたし大好きだったから。これからもこのグループで続けていくためには、自分の役目を作らなきゃならないって覚悟しましたね。
― 総監督に就任した当時は、どんな気持ちになられましたか?
高橋:ずっとひとつのチームをまとめるキャプテンをやっていたんですけど、新しく色んな姉妹グループをまとめるリーダーになって、グループのために好きでやっていた仕事が、義務になってしまったことが最初はすごく辛かったです。周りからは、やって当たり前だと思われてしまったことに厳しく感じましたね。
― そういった厳しさを、どのように乗り越えていったんですか?
高橋:“人に任せる”ことを覚えて変わりました。AKB48は、一人ひとりの個と向き合って、それが何十人と集まってパワーとなるグループです。向き合う人数が300人となった時、これは一人ひとりとコミュニケーションがちゃんと取れないと思ったんです。なので、勇気を持って各チームのリーダーに任せることを決断しました。
― 任せることにためらいもあったと。
高橋:そうですね。それまでは自分でやったほうが早いと思うこともありましたし、やっぱり失敗したらと考えると、誰かに任せることが怖かったんです。でも任せざるをえない状況になった時、メンバーが成長したり、役目をもらって喜んでいる姿を見て、「誰かに任せることで人は成長できるんだなって」って強く感じました。
― このセリフには、どんな思いを込めたんですか?
高橋:色々な気持ちが入っていますが、根本にあるのは、頑張ってる人が報われて欲しいという思いです。それは甘いモノでもなく、人生にはたくさんの矛盾があると思うんですけど、本音では報われたいときっと思ってる。でも、それって中々口に出せないと思うんです。
― それを言えることも、高橋さんの強さでもありますよね。
高橋:なら私が言おうって。誰も言えなくても、きっと共感してくれるんじゃないかという気持ちでした。やっぱり総選挙はすごく過酷ですし、あの壇上に立てない子が頑張ってないかと言ったらそうじゃないですし、この言葉の重さはわかっているんですけど、言って良かったなって思います。
― 「頑張ることを諦めないでほしい」という願いも込めた、応援メッセージでもあるんですよね。
高橋:そうですね。努力ってそんなにカッコ悪いものでもないと思います。例えばダンスができなくても、踊れるようになった時はすごくはつらつとしていられますし、それが失敗してしまったとしても、じゃあ次は失敗しないように頑張るぞって思えるので、やっぱり努力することが、夢のスタートラインだなって思います。
― 「努力は必ず報われる、人生をもって証明します」…その証明は達成出来てきていますか?
高橋:今お答えするのは難しいですね…。例えば東京ドームに立つことだったり、レコード大賞を取ることだったり、努力が報われた瞬間はあったんですけど、「人生をもって証明します」と言ったからには、やっぱりソロになったあとも、それをモットーに活動を続けていたいので、これからかなと思います。
「リーダー論」。一見ビジネス書とも見受けられるタイトルだが、同書には高橋の10年間の軌跡が全て詰まってると言っても過言ではない。AKB48の総監督として、いくつもの壁にぶつかり、その時々に彼女は何を考え、どう乗り越えたのか。
個々の強烈なパワーをひとつにまとめて、世を動かす巨大なエネルギーを作り上げてきた高橋だからこそ語れる“リーダー”の在り方。総監督としての“ラストメッセージ”であると同時に、幅広い世代の人たちへの「めげずに生きるヒント」を与えてくれる自己啓発書になっている。
― 本を書いてみていかがでしたか?
高橋:約1年かけてガッツリと振り返らせて頂きました。こんな風に悩んで、こう立ち向かったなど、たくさんのことを思い出す良い機会になったので、すごく楽しい時間でした。これ以上ない濃い内容になったと思います。
― 卒業が近い今だからこそ、言えることもありますもんね。
高橋:そうですね。グループ在籍の真っ只中だと、言えないことも出てきたりすると思うんですけど、卒業も近いので、残っているメンバーやファンの皆さんに、全部伝えたいって気持ちになりました。
― 実際に手にとってみて、どんな感想を持ちましたか?
高橋:作っている最中は、とにかく自分のことを振り返っていたんですけど、いざ完成してみたら、今悩んでるメンバーに何かアドバイスになることが書いてあるかもしれないと感じたり、ファンの方はもちろんですが、人とどうコミニュケーション取ったら良いかなど、人間関係に悩んでる方にも読んでもらいたい1冊に仕上がりました。
高橋:つい最近まで日付が決まってなかったので、無事発表することができてひとまず安心しました。一応、12月いっぱいでAKB48としての活動を止めるので、目に見えてカウントダウンが始まりましたね。日付が決まって、(次期総監督の)横山由依から「これ、ほんとうに来ますね」って言われ、お互いにホッとしながらも新しいスタートに向けて一歩一歩進んでいきたいという気持ちです。
― 10年間、AKB48で活動してきて「ここが大好きだな」って言えるところは?
高橋:変化が止まらないところですね。毎日違うことをやらせて頂けて、お仕事もそうですし、周りのメンバーや環境も毎日変わるんですよ。それはすごく刺激的です。
― では卒業後の目標を教えて下さい。
高橋:まずはソロとしての歌手活動をちゃんとやりたいです。2年ぐらい前にソロデビューさせていただいてから、まだファーストシングルしかリリースしてないので、ファンの方に喜んで頂けるよう頑張りたいですね。また20代のいち女性として、何を発信できて、何が人のためになるのかをちゃんと考えながら、生きていきたいと思います。
― 「AKB48の高橋みなみ」ではなくなることについては、どう感じますか?
高橋:楽しみです。どっちにしろ「元AKB48の高橋みなみ」っていうのは消せないですし、それを消す必要もないと思うんですよね。私もこの10年やってきたことを誇りに思ってますし、このグループは最高のグループだったと思うので、「元AKB48の高橋みなみ」に恥じないよう頑張りたいと思います。
高橋:現実的なことを言いますと、自分をちゃんと見ることだと思います。たとえばクラスで可愛いから、突然スカウトされてチャンスが巡ってくるかもしれないとか、それなりに何かを持ってて、そこに自信を持ってしまうと、自分を見ることができなくなってしまうこともあると思うんです。私も歌が好きだったんですが、オーディションを受けた時に、自分より上手い人がたくさんいて、この人達より劣ってるから歌を練習しなきゃいけないと思いました。なので、ちゃんと自分を見てあげて、自分に足りないモノを補う努力をすることが、夢を叶える秘訣だと思います。
― なるほど。ちゃんと客観的になれるかどうかって大事なことですよね。
高橋:そうですね。私は凡人なんですけど、自分を正面から凡人と言える強さがあると思っています。自分の弱いところもちゃんと見てあげてくださいと、皆さんにお伝えしたいです。
― ありがとうございました!
2016年3月28日に高橋みなみはAKB48から卒業する。挫折をしても、どんなに辛くても、努力を重ねて這い上がり、グループを引っ張り続けてきた。そして10年間の活動で、迷ったり、悩んだりしながらも、自分なりに身につけてきた“リーダー”としての力。卒業後は何を見せてくれるのか、今から期待が高まる。(modelpress編集部)
1991年生まれ。東京都出身。2005年にAKB48の第1期メンバーとして活動開始。2009年にAKB48・チームAのキャプテンとなり、2012年には300人以上のメンバーをまとめるAKB48グループ総監督に就任。2016年3月28日にAKB48から卒業し、卒業後はソロ歌手として活動する予定。現在、Eテレ『いじめをノックアウト』、フジテレビ『ミライ☆モンスター』、関西テレビ『Mujack』などにレギュラー出演中。また、2015年4月からは法務省矯正支援官としても活動中。
AKB48で初めて熱くなれた
高橋:ハマってしまったんです、AKB48に。それまでずっと帰宅部だったので、熱くなれることも特になかったんです。でもAKB48には、のめり込んでしまう魅力がありました。何かが出来るようになった時に褒めてくれる人がいて、はじめは7人だったお客さんも、10人、20人と増えていって、たくさんの達成感を味わせて頂き、楽しさを覚えてからはもう抜け出せなくなりました。― 誰かと一緒に“達成感”を味わう、その体験が高橋さんを掴んだんですね。
高橋:私たちって落ちこぼれの集まりだったんです。1期生にはソロでデビューしたかった子も多く、他のオーディションに落ちたから、AKB48でグループとして活動することになった。グループだから協力しあって頑張るしかない、みんなと同じ目標に向かって進んでいく、そういった泥臭さを初めて体感して、仲間と一緒に達成するのってすごく楽しいと思ったんです。
挫折からの成長
いまや総監督として、何百ものエネルギーをひとつにまとめる高橋。親しみやすい普段の高橋と、締めるときはしっかりと締める高橋。メンバーやファンから厚い信頼が寄せられる彼女でも、時には挫けそうになることが―高橋:本当に辛くてどうしようもない時もたくさんありました。でも今、それらを楽しく話すことができてるんです。もし、その時に辞めてしまっていたら、ただただ嫌な思い出になたと思うんですけど、「バカだねー、あんなことで泣いて」って振り返ることが出来るまでこのグループにいることができて、本当に感謝しています。
― たとえば、どんな時に辛いと感じましたか?
高橋:グループに入った当初はセンターをやらせてもらっていたんですけど、途中で(前田)敦子がセンターになって、それから立ち位置がどんどん下がっていった時は、現実を見せられました。今の私は求められていない、何か必要とされるものを伸ばさなきゃいけないという思いになって…。
― その時に、グループを辞めるという選択も考えたりしたのですか?
高橋:親には「こんなに苦しいなら辞めたら?」と言われました。やっぱり私が、いいポディションから下がっていくのは苦しかったんじゃないかと思います。でも私の気持ちは違っていて、「まだそんなのわかんないじゃん。グループにいないんだからわかんないでしょ」って。やっぱりAKB48にハマっていたし大好きだったから。これからもこのグループで続けていくためには、自分の役目を作らなきゃならないって覚悟しましたね。
「最初はすごく辛かった」総監督…変わっていったこと
自分より歌もダンスも上手い人がいたAKB48。そんな彼女に求められたのがリーダーとしての役割だった。2012年、高橋はAKB48グループの総監督に就任。それと同時に、彼女自身の大きな変化も始まった。― 総監督に就任した当時は、どんな気持ちになられましたか?
高橋:ずっとひとつのチームをまとめるキャプテンをやっていたんですけど、新しく色んな姉妹グループをまとめるリーダーになって、グループのために好きでやっていた仕事が、義務になってしまったことが最初はすごく辛かったです。周りからは、やって当たり前だと思われてしまったことに厳しく感じましたね。
― そういった厳しさを、どのように乗り越えていったんですか?
高橋:“人に任せる”ことを覚えて変わりました。AKB48は、一人ひとりの個と向き合って、それが何十人と集まってパワーとなるグループです。向き合う人数が300人となった時、これは一人ひとりとコミュニケーションがちゃんと取れないと思ったんです。なので、勇気を持って各チームのリーダーに任せることを決断しました。
― 任せることにためらいもあったと。
高橋:そうですね。それまでは自分でやったほうが早いと思うこともありましたし、やっぱり失敗したらと考えると、誰かに任せることが怖かったんです。でも任せざるをえない状況になった時、メンバーが成長したり、役目をもらって喜んでいる姿を見て、「誰かに任せることで人は成長できるんだなって」って強く感じました。
「努力は必ず報われる」
高橋みなみと言えば“努力”という2文字も浮かび上がる。それを印象づけたのが、2011年に開催された第3回AKB48選抜総選挙でのスピーチ。「努力は必ず報われると、私は人生をもって証明します」と投げかけ、以降の総選挙でも、繰り返しスピーチしてきた。― このセリフには、どんな思いを込めたんですか?
高橋:色々な気持ちが入っていますが、根本にあるのは、頑張ってる人が報われて欲しいという思いです。それは甘いモノでもなく、人生にはたくさんの矛盾があると思うんですけど、本音では報われたいときっと思ってる。でも、それって中々口に出せないと思うんです。
― それを言えることも、高橋さんの強さでもありますよね。
高橋:なら私が言おうって。誰も言えなくても、きっと共感してくれるんじゃないかという気持ちでした。やっぱり総選挙はすごく過酷ですし、あの壇上に立てない子が頑張ってないかと言ったらそうじゃないですし、この言葉の重さはわかっているんですけど、言って良かったなって思います。
― 「頑張ることを諦めないでほしい」という願いも込めた、応援メッセージでもあるんですよね。
高橋:そうですね。努力ってそんなにカッコ悪いものでもないと思います。例えばダンスができなくても、踊れるようになった時はすごくはつらつとしていられますし、それが失敗してしまったとしても、じゃあ次は失敗しないように頑張るぞって思えるので、やっぱり努力することが、夢のスタートラインだなって思います。
― 「努力は必ず報われる、人生をもって証明します」…その証明は達成出来てきていますか?
高橋:今お答えするのは難しいですね…。例えば東京ドームに立つことだったり、レコード大賞を取ることだったり、努力が報われた瞬間はあったんですけど、「人生をもって証明します」と言ったからには、やっぱりソロになったあとも、それをモットーに活動を続けていたいので、これからかなと思います。
高橋みなみ渾身の「リーダー論」
そんな高橋が2015年12月24日、魂を込めた1冊の本を世に出す。「リーダー論」。一見ビジネス書とも見受けられるタイトルだが、同書には高橋の10年間の軌跡が全て詰まってると言っても過言ではない。AKB48の総監督として、いくつもの壁にぶつかり、その時々に彼女は何を考え、どう乗り越えたのか。
個々の強烈なパワーをひとつにまとめて、世を動かす巨大なエネルギーを作り上げてきた高橋だからこそ語れる“リーダー”の在り方。総監督としての“ラストメッセージ”であると同時に、幅広い世代の人たちへの「めげずに生きるヒント」を与えてくれる自己啓発書になっている。
― 本を書いてみていかがでしたか?
高橋:約1年かけてガッツリと振り返らせて頂きました。こんな風に悩んで、こう立ち向かったなど、たくさんのことを思い出す良い機会になったので、すごく楽しい時間でした。これ以上ない濃い内容になったと思います。
― 卒業が近い今だからこそ、言えることもありますもんね。
高橋:そうですね。グループ在籍の真っ只中だと、言えないことも出てきたりすると思うんですけど、卒業も近いので、残っているメンバーやファンの皆さんに、全部伝えたいって気持ちになりました。
― 実際に手にとってみて、どんな感想を持ちましたか?
高橋:作っている最中は、とにかく自分のことを振り返っていたんですけど、いざ完成してみたら、今悩んでるメンバーに何かアドバイスになることが書いてあるかもしれないと感じたり、ファンの方はもちろんですが、人とどうコミニュケーション取ったら良いかなど、人間関係に悩んでる方にも読んでもらいたい1冊に仕上がりました。
これからの目標
― 改めてになりますが、あと3ヶ月で卒業となる今の心境を教えて下さい。高橋:つい最近まで日付が決まってなかったので、無事発表することができてひとまず安心しました。一応、12月いっぱいでAKB48としての活動を止めるので、目に見えてカウントダウンが始まりましたね。日付が決まって、(次期総監督の)横山由依から「これ、ほんとうに来ますね」って言われ、お互いにホッとしながらも新しいスタートに向けて一歩一歩進んでいきたいという気持ちです。
― 10年間、AKB48で活動してきて「ここが大好きだな」って言えるところは?
高橋:変化が止まらないところですね。毎日違うことをやらせて頂けて、お仕事もそうですし、周りのメンバーや環境も毎日変わるんですよ。それはすごく刺激的です。
― では卒業後の目標を教えて下さい。
高橋:まずはソロとしての歌手活動をちゃんとやりたいです。2年ぐらい前にソロデビューさせていただいてから、まだファーストシングルしかリリースしてないので、ファンの方に喜んで頂けるよう頑張りたいですね。また20代のいち女性として、何を発信できて、何が人のためになるのかをちゃんと考えながら、生きていきたいと思います。
― 「AKB48の高橋みなみ」ではなくなることについては、どう感じますか?
高橋:楽しみです。どっちにしろ「元AKB48の高橋みなみ」っていうのは消せないですし、それを消す必要もないと思うんですよね。私もこの10年やってきたことを誇りに思ってますし、このグループは最高のグループだったと思うので、「元AKB48の高橋みなみ」に恥じないよう頑張りたいと思います。
夢を叶える秘訣
― それでは最後になりますが、AKB48の総監督として、数々の夢を叶えてきた高橋さんの考える、“夢を叶える秘訣”とは何ですか?高橋:現実的なことを言いますと、自分をちゃんと見ることだと思います。たとえばクラスで可愛いから、突然スカウトされてチャンスが巡ってくるかもしれないとか、それなりに何かを持ってて、そこに自信を持ってしまうと、自分を見ることができなくなってしまうこともあると思うんです。私も歌が好きだったんですが、オーディションを受けた時に、自分より上手い人がたくさんいて、この人達より劣ってるから歌を練習しなきゃいけないと思いました。なので、ちゃんと自分を見てあげて、自分に足りないモノを補う努力をすることが、夢を叶える秘訣だと思います。
― なるほど。ちゃんと客観的になれるかどうかって大事なことですよね。
高橋:そうですね。私は凡人なんですけど、自分を正面から凡人と言える強さがあると思っています。自分の弱いところもちゃんと見てあげてくださいと、皆さんにお伝えしたいです。
― ありがとうございました!
2016年3月28日に高橋みなみはAKB48から卒業する。挫折をしても、どんなに辛くても、努力を重ねて這い上がり、グループを引っ張り続けてきた。そして10年間の活動で、迷ったり、悩んだりしながらも、自分なりに身につけてきた“リーダー”としての力。卒業後は何を見せてくれるのか、今から期待が高まる。(modelpress編集部)
高橋みなみ(たかはし・みなみ)プロフィール
1991年生まれ。東京都出身。2005年にAKB48の第1期メンバーとして活動開始。2009年にAKB48・チームAのキャプテンとなり、2012年には300人以上のメンバーをまとめるAKB48グループ総監督に就任。2016年3月28日にAKB48から卒業し、卒業後はソロ歌手として活動する予定。現在、Eテレ『いじめをノックアウト』、フジテレビ『ミライ☆モンスター』、関西テレビ『Mujack』などにレギュラー出演中。また、2015年4月からは法務省矯正支援官としても活動中。
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