リオのサンバカーニバルで輝く“なでしこ”工藤めぐみ、日本へ伝えたいこととは<モデルプレスインタビュー>
サンバダンサーの工藤めぐみ(30)がモデルプレスのインタビューに応じた。
サンバの1チームは4~5000人で構成されるが、その中で、たった30人が選抜されるチームの花形ダンサーは「パシスタ」と呼ばれる。そして2009年、日本人で初めて「パシスタ」として、所属チームが優勝を飾り、現在も来年2月のカーニバルに向け、単身リオで挑戦し続ける日本人トップダンサーが工藤めぐみだ。
サンバとの出会い、単身リオへ留学
工藤が、サンバダンサーになったきっかけは、9歳の時、1995年に起きた阪神淡路大震災。まだ、震災の傷が癒えぬその年の夏、神戸の姉妹都市であるリオ・デ・ジャネイロから、本場のサンバダンサーたちが慰問のため来日、そこで見たサンバに元気をもらい、一瞬にして虜に。すぐに地元のサンバ教室で、母と2人で習い始める。その後、9年間ダンサーとして努力を続け、インストラクターにもなった2004年の秋、19歳の頃、「本場ブラジルで実力を試したい。もっと成長したい」と一念発起し、たった1人でリオ・デ・ジャネイロへサンバ留学に飛び立った。だが、現実は甘くなく、彼女はリオのプロのダンサーを見て衝撃を受ける。「ラテンの血と空気の違いか、エネルギッシュでパワーが凄い。体のボリュームから動きまで日本とは全く違いました。10年前は本当に下手くそでした。色んなチームの練習に参加させてもらって、技術は目で見て盗み、毎日毎日練習をして、1年目の留学で、自分の踊り方、表現力が変わっていく事を実感しました」。
真夏のリオは40度以上にもなる中、住んでいたアパートはエアコン無し。街の治安は決して良くない。ポルトガル語は全く喋れない。そんな過酷な環境の中、30人のパシスタになるため、2000人が一堂に集まり、日々練習が行われる。それでも、何があってもレッスンを休まない。必ず1時間前に行き準備を怠らない。日本から持って行ったお菓子を分けたりして、仲間とも積極的にコミュニケーションを取り続け、自分の居場所を探し続けた。
そして、2009年、強豪チームの一つ「サルゲイロ(Salgueiro)」というチームのパシスタに選ばれ、しかも、チームも16年ぶりに優勝を遂げる。その後も毎年、たった1人で、秋にはリオに渡り、「サルゲイロ(Salgueiro)」のパシスタとして、2014年、2015年の準優勝にも貢献し、挑戦を続けている。
日本へ伝えたいこと
これだけのキャリアを積んでいるにも関わらず、日本で、工藤の事を知っている人は、ほんの一握りだろう。「黒人文化の中で、1つの事をずっとやり続けている、こんな日本人もいるんだよ!と、多くの人に知ってもらいたい。そして、日本のサンバの概念を変えたいんです。単にセクシーで激しいダンスではない、技術、体力、気力全てが必要なアスリート的なダンスであり、ブラジル人にとっては、リオのカーニバルでの優勝は、人生を賭けたコンテストで、そういう魂から湧き出る格好良さ、ブラジルの風を感じさせるセクシーさをお見せしたいです。そして、サンバの素晴らしさ、楽しさ、パワーを伝えて、より多くの人にサンバを魅力を感じてもらい、サンバ人口を増やしたいですね」。そう熱く語った工藤は、今後、友人である女優長澤まさみと同じ芸能事務所に所属し、沢山の人にサンバの魅力を伝えるため、自らリオでの生活や練習を日々を、ブログ「O Samba é Minha Vida サンバな人生 from RIO」などで発信していく。(modelpress編集部)
工藤めぐみ(くどう・めぐみ)プロフィール
生年月日:1985年9月3日出身地:兵庫県・神戸市
身長:168cm
「G.R.E.S. Academicos do Salgueiro(サルゲイロ)」のパシスタとして、2016年2月のリオのカーニバルで優勝を目指す。帰国時は、神戸のサンバチーム「BLOCO Feijāo Preto(ブロコ フェジョンプレット)」のダンサーリーダーを務める。日本国内で数々のショーに出演の他、トップアーティストのバックダンサーとしても活躍。地元・神戸では、ダンススクールで後進の指導にもあたっている。サンバコンテスト「サンバフェスタKOBE」では、2008年~2014年まで続けて最優秀賞を受賞し6連覇。(2013年は、悪天候により中止)
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