嵐・相葉雅紀の初の単独主演映画「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」が公開中/(C)2014『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』製作委員会 (C)2013中村航/小学館【モデルプレス】

生田斗真、17年ぶり共演の相葉雅紀&撮影現場の雰囲気を語る<インタビュー>

2014.12.04 06:00

俳優の生田斗真(30)が、嵐の相葉雅紀にとって初の単独主演映画になった「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」(公開中)に出演し、17年ぶりの共演となった相葉について語った。

  
嵐・相葉雅紀の初の単独主演映画「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」が公開中/(C)2014『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』製作委員会 (C)2013中村航/小学館【モデルプレス】
相葉雅紀演じる光が子供のころに創ったキャラクター“デビクロくん”(C)2014『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』製作委員会 (C)2013中村航/小学館
今作は、山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」をモチーフにした中村航氏の原作小説「デビクロくんの恋と魔法」を、『ジョゼと虎と魚たち』『のぼうの城』の犬童一心監督が待望の映画化。運命の女性と出会ってしまった光、幼なじみにずっと恋をしている杏奈、元カレを忘れられないソヨン、恋に素直になれない北山。すれちがう4人の片想い。しかし、光にしか見えない相棒の“デビクロくん”が、聖なる夜に素敵なミラクルを呼び起こす。

主役の相葉が漫画家をめざす書店員・山本光を演じるほか、光に片想いをするオブジェ作家の卵・高橋杏奈を榮倉奈々、光に運命の人と思われている世界的な照明アーティストのテ・ソヨンをハン・ヒョジュ、光とは大学時代の同級生でテ・ソヨンとは元恋人の売れっ子漫画家・北山一路を生田が演じる。

― 脚本を読んだときの感想を教えてください。

生田:こういうクリスマスムービーというジャンルの作品に出た経験がなかったので、新鮮だったのと、家族で観られるような、ちょっとあったかい気持ちになれるような映画になればいいなと思いました。ストーリー的には、アニメーションと実写が一緒になっているのも興味あるところですし、実際にどんなふうな映像になってくるのか楽しみでもあったんです。完成した映画を観て、とても可愛らしい映画というか、大人の恋愛の話ではあるんですが、脚本を読んだときに感じたように、家族みんなで観ても楽しめるクリスマス映画になったなぁと。撮影中から楽しみにしていたアニメーションに関しては、観終わった後に「劇団ひとりさんがデビクロの声をやっていたのか!」と気づいて。それくらい、劇団ひとりさんの声はデビクロにぴったりでしたね。そんなデビクロのセリフがいろんな局面で光を支えたり、救ったりしていたのもよかったし、幼なじみでずっと同じ時間を過ごしてきた男の子と女の子が、年齢を重ねるごとに意識していく感じもよかった。なにより、主人公の光という役が相葉くんにあっているなという気がします。すごく。

― それは昔から相葉さんを知っているからこそ思うのですか?

生田:彼がどういう生活をしているかはさすがに詳しくは知らないですけど(笑)。でも、あの笑顔の奥に潜んでいる、ちょっと憂いを帯びている表情であるとか、ちょっと悲しさが混じったような明るさとか、そういうのが相葉くんに合っていると思うんです。そういうのが透けて見えた。光っていう役は彼のなかにも大きく存在していると思いましたね。そして、映画の中のキャラクターではあるけれど、現実にも光のような人って多いんじゃないかなって思うんです。仕事においても恋愛においても、あと一歩が踏み出せなかったり、誰かに背中を押してほしい人って、今の時代の若者には多いんじゃないかなって。また、そういう人、光を支える活発な杏奈は見ていて気持ちがよかったし、お互い素直になればいいのになぁって思っていました(笑)。

― その中でも印象的なシーンはどこですか?

生田:やっぱり、恋のライバルのソヨンが現れてからの杏奈ですね。私、やっぱりこの人(光)のことが好きかも…という想いがありつつも、それを隠しながら光と会話をしている姿は歯がゆかった。

― ちなみに、生田さん自身は杏奈のような女性はどう思いますか?

生田:僕、杏奈みたいな女性、好きですね。近所のおじさんおばさんとも仲がいいんだろうなぁと。そういう明るくて、しっかりしている女性、好きです。

― ハン・ヒョジュさんが演じたソヨンというキャラクターもどう思うのか教えてください。

生田:僕が演じた北山に光が劣等感を感じたように、杏奈はソヨンに劣等感を感じている、そう思わせるシーンがありますよね。ソヨンみたいに綺麗じゃないし、うまく笑えないし…っていうシーンがあるように、杏奈にそう思わせてしまうほど、本当にキラキラしたキャラクターだったと思います。そして、その中にある癒されない部分やピースが欠けていたりする感じを、ハンさんはとてもうまく演じていたと思います。

― 4人4様の片想いには4人4様の繊細な演技が表現されていますよね。

生田:ですね。一歩踏み出す勇気、想いを打ち明ける勇気というのが、クリスマスといったイベントの力を借りて4人それぞれが動き出していきますからね。僕自身もそういう経験というか──クリスマスシーズンは女の子の存在を意識したりというのはあったと思います。クリスマスの時季というのは特に街がキラキラしているので、今日は何か起きるかもしれない!という小さな奇跡を信じたくなりますよね。

「嫌なヤツ感が出ていると思う」演じる上で心掛けていたこと

― 北山というキャラクターをどのように演じたのか教えてください。

生田:自分の演じた北山は、要所要所で出てくるキャラクターなので、彼はなぜこういう言動をとっているのか、という助走部分はほとんど描かれていないんです。なので、北山のワンシーンワンシーンの背景も表現できるような、説得力をもたせられるような芝居ができたらなと思って演じていました。それにしても、相葉くんの演じた光や榮倉さんの演じた杏奈があまりにも純粋だったので、北山はなんて格好つけているんだろうって、完成した映画を観て思いましたね(笑)。

― 監督からはどんな北山を求められたのでしょうか?

生田:光と北山は同じ大学に通っていて、スタートラインは一緒だったはずなんです。でも、時を経て光は北山との差に愕然とするというか、ちょっと劣等感を感じるような、そんなキャラクターにしなくてはならなかった。そこは意識していました。光と比べたら北山は社会的な地位とか名誉とかそういうものを手に入れているけれど、光が一歩踏み出す勇気が必要だとしたら、北山は振り返る勇気というか、自分の過去を見つめ直す勇気が足りないんだろうなって思いますね。それでも、映画の後半で勇気をふりしぼりますけどね。どこか影を感じる男って女性からしたら魅力的なんですよね?なので、私が何とかしなくちゃ、支えてあげたいって思わせるような、そんな要素が北山に必要なのかなと。あと、光とのシーン、コミケ会場のシーンとかは、ちょっと鼻につく成功者っていう見え方を出しつつ、成功を手に入れても何かが足りなくて、それを探し続けている寂しい男なんだなというのが徐々に分かっていけばいいなと思って演じました。若干の嫌なヤツ感が出ていると思います(笑)。

― 光のような男性をどう思いますか?

生田:男からしたら「シャキッとしろよ!」って思うこともあるんだろうけれど(笑)、杏奈のような女性と一緒に過ごしてきたらこそ、彼のいい部分がちゃんと活かされている。それは純粋さであったり──あんなふうに純粋に人を思えるっていいなぁと思いましたから。そんな純粋な光を相葉くんが演じるとほんとに無理がない。そうだよな、光ならそうするよな、って思わせるんです。

17年ぶり共演の相葉雅紀、撮影現場の雰囲気、初恋の思い出も語る

― 相葉さんとは久々の共演ですね。

生田:17年ぶりですね。その時は映画ではなく舞台だったんですが、お芝居のことはぜんぜんわからなくて、ひたすら与えられたセリフを覚えて、演出家さんに言われたことをやるという現場でした。役者という仕事をやっている感はなかったですね。なので、大人になってからの共演はこれが初。知っている仲だけれど、共演となるとなんだか照れくさい感じもして、でも感慨深くて、不思議な感覚でした。

― 犬童監督の印象を踏まえて撮影現場の雰囲気を教えてください。また、犬童監督の演出で思い出深いものはありますか?

生田:犬童組は初だったんですが、わりと自由にやらせてもらいました。クランクインの最初のシーンが北山とソヨンの回想シーン、英国で2人が暮らしていた頃のシーンだったんですが、声は一切使わないシーン。監督からは、こんな感じのことを話してください的にアドリブからスタートした現場でした。そのシーンは、とにかくソヨン役のヒョジュちゃんが可愛く映ったらいいなというのが一番で、でも会話の内容はごく普通の会話(笑)。彼女がすごくいい表情をしてくれたので、最初は引きの画だけの予定が寄りの画も撮ることになって。こうやって現場でいろいろとカットが増えていく監督なんだなって思いました(笑)。あったかい現場でしたね。

― 現場の温かな雰囲気とは対照的に、真冬の撮影は寒さとの戦いだったと思います。オールロケを振り返ってみて、思い出深いロケ地はどこですか?

生田:神戸ロケはすごく寒かったですね。あの日はエキストラの方も数多く参加してもらって、とても感謝しています。クライマックスに向けた重要なシーンということもあって、日の出ギリギリまでねばって撮影していたシーンです。思い出深いのは、相葉くんの現場での過ごし方。エキストラの方が寒いなか頑張ってくれていたからなのか、相葉くんは控え室に戻らずに外で待機していることが多くて。そういう姿を見て、この人はこういう過ごし方をするんだなぁと、感心したのを覚えています。

― この映画にはどんなメッセージが込められていると思いますか?

生田:光は、運命の人を探していて、ようやくソヨンという運命の人と出会うわけです。仕事ができて綺麗でキラキラしている、そんな運命の人を見つけたんだけれど、実はもっと近くに運命の人はいるんじゃないの?と気づかされるわけですよね。自分のことを大切に思ってくれている人とか、大切にしなきゃいけない人って、誰にでもいるんだなって思いましたね。その上で、自分の気持ちを伝えて、相手に優しく接するってすごく大切なことなんだなって。素直になるのって難しいんだなとも思いました。光も杏奈もソヨンも北山も、キャラクターそれぞれに言えることだけれど、素直になりたくても何かしら自分の中での折り合いがつかなくて日々を生きている。素直になるのは大変ですよね(笑)。でも、恋愛においては、いろんなシチュエーションが後押ししてくれることもあって、彼らの場合はクリスマスというシチュエーションが人生を動かしていくんですよね。

― 生田さん自身の片想い、初恋の想い出話をひとつお聞かせください。

生田:小学生の頃、運動ができたり、授業中に率先してハイ!って手を挙げたりする、そういう活発な女の子に惹かれていたなぁというのをこの映画を観て思い出しました。

― クリスマスの思い出話をひとつ聞かせてください。

生田:子供の頃、自分の家族と近所に住んでいた仲良しの家族と一緒にクリスマスパーティをしたことがあったんですね。その時、家の奥の部屋の扉をカチャって開けたら、おじさんがちょうどサンタの服装に着がえているところで(苦笑)。見てはいけないものを見てしまったと、そのまま何も言わずにドアを閉めた記憶があります。小さい頃はサンタを信じていたし、少し大きくなってからも、サンタはいないと分かってはいつつも、やっぱりおじさんが着がえているのはね、ちょっぴり苦い想い出です(笑)。

(modelpress編集部)

■映画「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」
全国公開中(C)2014『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』製作委員会 (C)2013中村航/小学館

出演:相葉雅紀、榮倉奈々、ハン・ヒョジュ、生田斗真 ほか
監督:犬童一心
脚本:菅野友恵
原作:中村航「デビクロくんの恋と魔法」(小学館刊)

<ストーリー>
漫画家になる夢を諦めず、書店員として働く光は、ある日、世界的な照明アーティストのソヨンと出会い、一瞬で恋に落ちてしまう。彼女を“運命の人”と思い込み、幼なじみの杏奈に相談するが、なんとソヨンと杏奈は仕事仲間だった。光の片想いを応援する杏奈だが、彼女自身も子供の頃から光に秘めた恋心を抱いていた。一方、光は大学時代の同級生で売れっ子漫画家の北山と再会したのだが、彼がソヨンの元恋人だと知ってしまい…。

すれ違う4人の片想い。そんなとき、光にしか見えない相棒のデビクロくんが現れ、語りかける。「すべてがゼロになったら、大切なものだけが残る。やっと見つけたんだろ?」クリスマス・イブの夜、デビクロくんが魔法をかけたとき、光たちの片想いの恋に、素敵な“奇跡”が舞い降りる。

■生田斗真(いくたとうま)プロフィール
1984年10月7日生まれ。北海道出身。テレビドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス」(07/CX)で注目を浴び、「魔王」(08/TBS)、「ヴォイス~命なき者の声~」(09/CX)、「魔女裁判」(09/CX)、「遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル~」(12/CX)、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(14)など多数ドラマに出演する。映画は、10年「人間失格」「シーサイドモーテル」「ハナミズキ」に連続主演し、第84回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、第53回ブルーリボン賞新人賞を受賞。その後も「源氏物語 千年の謎」「僕等がいた 前・後篇」「脳男」「土竜の唄 潜入捜査官 REIJI」で主演を務める。
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