「第61回グラミー賞」見どころ一挙紹介 最多ノミニーのケンドリック・ラマー&女優業も注目のレディー・ガガらの行方は?
2019.02.09 08:00
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「第61回グラミー賞授賞式」が2月11日(日本時間)、ロサンゼルスのステープルズ・センターにて開催される。ここでは、「第61回グラミー賞授賞式」の見どころを紹介する。
「グラミー賞」とは
グラミー賞とは、「the Recording Academy」が主催する、世界最高峰の音楽賞。第1回の授賞式は1959年。今日世界で最も権威ある音楽賞のひとつで、テレビにおけるエミー賞、舞台におけるトニー賞、映画におけるアカデミー賞と同列に扱われる。賞の行方だけでなく、豪華アーティストによる一夜限りのパフォーマンスやコラボレーションなども見どころである。
「第61回グラミー賞授賞式」の司会はアリシア・キーズ。過去に15度グラミー賞の受賞歴を持っているが、司会を務めるのは今回が初めてとなる。
「第61回グラミー賞」主要4部門ノミネートは?
今回から主要4部門のノミネート数が5から8に拡大されたことが、最大の注目ポイントである。・最多ノミネートは8部門のケンドリック・ラマー
最多ノミネートはケンドリック・ラマー。「年間最優秀レコード」をはじめとする主要部門を含む8部門でノミネートされた。続くドレイクが7部門、ブランディ・カーライル、ボーイ・ワンダが6部門、カーディ・B、レディー・ガガ、チャイルディッシュ・ガンビーノ、マレン・モリス、H.E.R.、ソンウェイブが5部門にノミネートされた。
EDMシーンから日本でも大ヒットしたゼッドの「ザ・ミドル」(The Middle/ゼッド&マレン・モリス&グレイ/Zedd, Maren Morris, Grey)にも注目だ。
・「アリー/スター誕生」で注目のレディー・ガガ
日本でもヒットしているレディー・ガガ主演映画「アリー/スター誕生」は、1月に行われた「第76回ゴールデングローブ賞」にて主題歌賞を受賞。また、「第91回アカデミー賞」(日本時間2月25日開催)でも作品部門、主演女優部門、主演男優部門を含む8部門がノミネートされており、「グラミー賞」での行方も注目を集めている。
注目のノミネート作品
・主要2部門含む5部門ノミネート!新進女性シンガーH.E.R.のアルバム「H.E.R.」そのほか注目したいのは、アリシア・キーズの再来と称され、最優秀アルバム賞、最優秀新人賞、最優秀R&Bアルバム賞、最優秀R&Bソング賞、最優秀R&Bパフォーマンス賞の5部門にノミネートされた21歳の新進女性シンガーH.E.R.。彼女のデビューアルバム「H.E.R.」は、最優秀アルバム賞にノミネートされている。
3歳の頃からピアノ、ギター、ベース、ドラムなど複数の楽器の練習を開始し、5歳の頃には作詞作曲も開始。13歳の時には「BET Awards」でパフォーマンスするなど若くして大きな舞台で経験を積んだ。その後マライア・キャリー、ジョン・レジェンド、クリス・ブラウン等を手掛けてきた人気プロデューサー= DJキャンパーのバックアップの元、2016年にEP「H.E.R. Vol.1」でデビュー。雑誌「フォーブス」や「ローリング・ストーン」をはじめとする世界中の主要音楽メディアが絶賛した。2017年10月、デビューフルアルバム「H.E.R.」をリリースし、全米R&Bチャート8位を記録。2018年にはアルバム「H.E.R.」がゴールドディスク認定された。
同作には、横浜出身のミキ・ツツミ氏(MIKI TSUTSUMI/JAY-Z、アリシア・キーズの作品にも携わる)がエンジニア/ミキサーとして参加している。
・BTS(防弾少年団)の「LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’」
最優秀アルバム・パッケージ賞には、BTS(防弾少年団)の「LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’」がノミネートされ、日本でも話題となっている。同作は、2018年5月18日にリリースされた彼らの3枚目のフルアルバムで、アジア圏出身者としては初めて「Billboard 200」チャートで1位を獲得。英語ではない外国語のアルバムが1位を獲得するのは12年振りの快挙となった。
・Mitski(ミツキ・ミヤワキ)も最優秀アルバム・パッケージ賞にノミネート
また、日本生まれ・ニューヨーク在住の女性アーティストMitski(ミツキ・ミヤワキ/28歳)の「Be The Cowboy」も同賞にノミネート。ミツキ・ミヤワキ(Mitski Miyawaki)は、楽曲「Your Best American Girl」が、Pitchforkにてベスト・ニュー・トラックを獲得、アルバム「Puberty 2」はTIME誌や主要音楽メディアなどで2016年のベスト・アルバムの一枚に選出され、2015年にはRolling Stone誌の「知っておくべき10人のアーティスト」に選出された。日本出身で父がアメリカ人と母が日本人のハーフ。幼少期からコンゴ共和国、マレーシア、中国、トルコなど、様々な国で暮らした経験を持つ。19歳で作曲を開始し、現在はニューヨークをベースに活動。影響を受けたアーティストとして椎名林檎、M.I.A.、ビョーク、マライア・キャリー、ジェフ・バックリィの名を挙げている。
・最優秀ミュージック・ビデオ賞ノミネートのヒロ・ムライ氏
最優秀ミュージック・ビデオは、ヒロ・ムライ氏(HIRO MURAI/東京出身の日本人男性映像ディレクター/36歳)が手掛けたチャイルディッシュ・ガンビーノの「This Is America」のMVがノミネートされている。ヒロ・ムライ氏は、9歳で渡米したLA育ち。2017年には、自らが監督、製作したドラマ「アトランタ(ATLANTA)」がゴールデン・グローブ賞(TV・コメディー部門)を獲得。実の父は、YMO、荒井由実などのプロデューサー、「翼をください」(赤い鳥)などのヒット曲の作曲家・村井邦彦氏。
豪華パフォーマンス
これまでに発表されているパフォーマンス出演者は、カミラ・カベロ、カーディ・B、ダン+シェイ、ポスト・マローン、ショーン・メンデス、ジャネール・モネイ、ケイシー・マスグレイヴス、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、マイリー・サイラス、ブランディ・カーライル、H.E.R.、ダイアナ・ロス、 マレン・モリス、リトル・ビッグ・タウン、リッキー・マーティン、ドリー・パートン、ケイティ・ペリー、J.バルヴィン、アルトゥーロ・サンドヴァル、ヤング・サグ、レディー・ガガ、マーク・ロンソン、クロイ・アンド・ハリー、トラヴィス・スコット、デュア・リパ、セイント・ヴィンセント、ヨランダ・アダムス、ファンタジア、アンドラ・デイなど。今年の「ミュージケアーズ・パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選出されたドリー・パートンが2001年以来、実に18年ぶりにグラミーのステージに立ち、自身の最新作となる『Dumplin’(Original Motion Picture Soundtrack)』より新曲を披露。また、リトル・ビッグ・タウン、マレン・モリス、ケイシー・マスグレイヴス、ケイティー・ペリーが行うドリーのスペシャルトリビュートパフォーマンスにも注目のほか、故アレサ・フランクリンを称え、ヨランダ・アダムス、ファンタジア、アンドラ・デイがパフォーマンスを行う予定だ。
さらに、昨年、行進する兵士を使ったメッセージ性の強い演出と和太鼓を使ったステージで世界中にインパクトを与えたケンドリック・ラマーとU2とのコラボパフォーマンスが、日本でもTwitterのトレンドワードにあがるなど、大きな反響を呼んでいた授賞式のオープニング。今年はカミラ・カベロが飾ることが決定している。
プレゼンター
今回ノミネートされているケルシー・バレリーニ、リオン・ブリッジズ、ルーク・クームス、チャーリー・ウィルソンをはじめ、前回最優秀新人賞を受賞したアレッシア・カーラ、イヴ、ジョン・メイヤー、ボブ・ニューハート、スモーキー・ロビンソン、スウィズ・ビーツ、メーガン・トレイナー、ニーナ・ドブレフ、アナ・ケンドリック、ウィルマー・バルデラマなどアーティスト、ミュージシャン、俳優、コメディアンらがプレゼンターとしてグラミー賞に登場する。また、昨年5月リリースのアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』が「ベストレコーディングパッケージ」部門にノミネートされているBTS(防弾少年団)もプレゼンターとして出演決定。これはK-POP初の快挙となり、日本でもすでに話題を呼んでいる。
「第61回グラミー賞授賞式」は2月11日午前9時より、WOWOWプライムにて生中継される。(modelpress編集部)
主要4部門ノミネート作品
【年間最優秀レコード】「I Like It」カーディ・B、バッド・バニー、J. バルヴィン
「The Joke」ブランディ・カーライル
「This Is America」チャイルディッシュ・ガンビーノ
「God's Plan」ドレイク
「Shallow」レディー・ガガ & ブラッドリー・クーパー
「All The Stars」ケンドリック・ラマー & シザ
「Rockstar」ポスト・マローン feat. 21サヴェージ
「The Middle」ゼッド、マレン・モリス、グレイ
【年間最優秀アルバム】
「Invasion Of Privacy」カーディ・B
「By The Way, I Forgive You」ブランディ・カーライル
「Scorpion」ドレイク
「H.E.R.」H.E.R.
「Beerbongs & Bentleys」ポスト・マローン
「Dirty Computer」ジャネール・モネイ
「Golden Hour」ケイシー・マスグレイヴス
「Black Panther: The Album, Music From And Inspired By」ヴァリアス・アーティスト(ケンドリック・ラマー、ザ・ウィークエンド、シザ他)
【年間最優秀楽曲】
「All The Stars」ケンドリック・ラマー & シザ
「Boo’d Up」エラ・メイ
「God’s Plan」ドレイク
「In My Blood」ショーン・メンデス
「The Joke」ブランディ・カーライル
「The Middle」ゼッド、マレン・モリス、グレイ
「Shallow」レディー・ガガ & ブラッドリー・クーパー
「This Is America」チャイルディッシュ・ガンビーノ
【最優秀新人賞】
クロイ・アンド・ハリー
ルーク・クームス
グレタ・ヴァン・フリート
H.E.R.
デュア・リパ
マーゴ・プライス
ビービー・レクサ
ジョルジャ・スミス
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