アカデミー賞、遂に発表 作品賞・主演男優賞&女優賞・ジブリ作品…見どころを一挙おさらい
2015.02.22 07:00
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明日23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターにて世界最大の映画祭「第87回アカデミー賞」授賞式が行われる。
作品賞の行方は…
最有力候補として挙がっているのが、「6才のボクが、大人になるまで。」。6歳の少年メイソンとその家族の変遷の物語を、同じ主要キャストで12年に渡り撮り続けた今作は、今年1月に行われた「第72回ゴールデン・グローブ賞」にて、最多となるドラマ部門・作品賞、助演女優賞、監督賞を受賞。前哨戦でほぼ独走状態だった。アカデミー賞では主要6部門にノミネートされ、作品賞の大本命と呼ばれている。さらに、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が手掛けた映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」とウェス・アンダーソン監督の映画「グランド・ブダペスト・ホテル」が作品賞、監督賞を含む最多9部門にノミネート。「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」は、昨年「ゼロ・グラビティ」でアカデミー賞撮影賞を受賞したエマニュエル・ルベツキ監督とタッグを組み、120分ほぼ1カットの長回しを行ったことも高評価されている。
エディ・レッドメインとマイケル・キートンが有力候補だが…
主演男優賞の有力候補は、「博士と彼女のセオリー」でALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を発症したが、最先端の研究に励み、現代の宇宙論に多大な影響を与える車椅子の天才科学者を演じたエディ・レッドメインと、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でヒーロー映画で一世を風靡したが、再起をかけてブロードウェイの舞台に挑む俳優を演じたマイケル・キートン。圧倒的な支持を得ているこの2人は、どちらが受賞してもおかしくない状態。しかし、現地ではエディ・レッドメインが1歩リードしているとの声もある。ジュリアン・ムーア、念願の受賞となるのか
最有力候補として名が挙がっているのは、「アリスのままで」で若年性アルツハイマーと診断された50歳の女性を演じたジュリアン・ムーア。これまで主演女優賞に3度ノミネートされていたが、いまだにオスカーを手にすることはできず。先日行われた「第72回ゴールデン・グローブ賞」ではドラマ部門・女優賞を受賞。今回こそ、念願の受賞確実と言われている。また、「博士と彼女のセオリー」でALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を発症した天才科学者である彼を支える女性を演じたフェリシティ・ジョーンズは、初めてノミネート。今作は作品賞など計5部門にノミネートされているだけでなく、今回唯一、主演男優賞&主演女優賞のダブルノミネートされており、ダブル受賞の期待も高まっている。
助演男優賞などにも注目 ジブリの結果は…?
助演男優賞にノミネートされている「セッション」のJ・K・シモンズは、アカデミー賞初ノミネート。ベテラン俳優としての実力を見せつけてくれるのか。また、助演女優賞にノミネートされているパトリシア・アークエットや、監督賞にノミネートされているリチャード・リンクレイター監督の作品はともに「6才のボクが、大人になるまで。」。12年間にも及んだ撮影を一本の作品にまとめた演出は、どの部門でも注目の的である。
日本としては、長編アニメ映画部門にノミネートされているスタジオジブリの「かぐや姫の物語」を注目したいところ。昨年の「風立ちぬ」に続いてスタジオジブリは2年連続でノミネートされているだけに、日本の代表作として、オスカー像を獲得してほしい。さらに、短編アニメ映画賞部門にノミネートされている「ダム・キーパー」も日本作品。「トイ・ストーリー3」などピクサー作品でアートディレクターをつとめた米在住の堤大介氏とロバート・コンドウ氏が共同監督で手掛け、「ニューヨーク国際子供映画祭」「サンフランシスコ国際映画祭」などを受賞している。
アカデミー賞とは
アメリカ映画業界団体である映画芸術科学アカデミーが、その年ベストの仕事をした映画人たちを称える賞。世界で最も権威と伝統がある映画賞と言われている。なお、「第87回アカデミー賞」授賞式は、2月23日(日本時間)午前9時からWOWOWにて生中継(同時通訳)される。(modelpress編集部)
■「第87回アカデミー賞」ノミネーション
<作品賞>
「アメリカン・スナイパー」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「6才のボクが、大人になるまで。」
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
「セルマ」
「博士と彼女のセオリー」
「ウィップラッシュ」
<主演男優賞>
スティーヴ・カレル「フォックスキャッチャー」
ブラッドレイ・クーパー「アメリカン・スナイパー」
ベネディクト・カンバーバッチ「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
マイケル・キートン「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
エディ・レッドメイン「博士と彼女のセオリー」
<主演女優賞>
マリオン・コティヤール「サンドラの週末」
フェリシティ・ジョーンズ「博士と彼女のセオリー」
ジュリアン・ムーア「アリスのままで」
ロザムンド・パイク「ゴーン・ガール」
リース・ウィザースプーン「ワイルド」
<助演男優賞>
ロバート・デュヴァル「ジャッジ 裁かれる判事」
イーサン・ホーク「6才のボクが、大人になるまで。」
エドワード・ノートン「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
マーク・ラファロ「フォックスキャッチャー」
J・K・シモンズ「ウィップラッシュ」
<助演女優賞>
パトリシア・アークエット「6才のボクが、大人になるまで。」
ローラ・ダーン「ワイルド」
キーラ・ナイトレイ「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
エマ・ストーン「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
メリル・ストリープ「イントゥ・ザ・ウッズ」
<監督賞>
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
リチャード・リンクレイター「6才のボクが、大人になるまで。」
ベネット・ミラー「フォックスキャッチャー」
ウェス・アンダーソン「グランド・ブダペスト・ホテル」
モルテン・ティルドゥム「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
<脚本賞(脚色)>
「アメリカン・スナイパー」
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
「インヘレント・ヴァイス(原題)」
「博士と彼女のセオリー」
「セッション」
<脚本賞(オリジナル)>
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「6才のボクが、大人になるまで。」
「フォックスキャッチャー」
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「ナイトクローラー(原題)」
<撮影賞>
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「イーダ」
「ターナー、光に愛を求めて」
「アンブロークン(原題)」
<美術賞>
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
「インターステラー」
「イントゥ・ザ・ウッズ」
「ターナー、光に愛を求めて」
<音響編集賞>
「アメリカン・スナイパー」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「ホビット 決戦のゆくえ」
「インターステラー」
「アンブロークン(原題)」
<録音賞>
「アメリカン・スナイパー」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「インターステラー」
「アンブロークン(原題)」
「セッション」
<編集賞>
「アメリカン・スナイパー」
「6才のボクが、大人になるまで。」
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
「セッション」
<作曲賞>
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
「インターステラー」
「ターナー、光に愛を求めて」
「博士と彼女のセオリー」
<歌曲賞>
「LEGO(R)ムービー」“Everything Is Awesome”
「セルマ(原題)」“Glory”
「ビヨンド・ザ・ライツ(原題)」“Grateful”
「グレン・キャンベル:アイル・ビー・ミー(原題)」“I'm Not Gonna Miss You”
「はじまりのうた」“Lost Stars”
<衣装デザイン賞>
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「インヘレント・ヴァイス(原題)」
「イントゥ・ザ・ウッズ」
「マレフィセント」
「ターナー、光に愛を求めて」
<メイク・ヘアスタイリング賞>
「フォックスキャッチャー」
「グランド・ブダペスト・ホテル」
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」
<視覚効果賞>
「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」
「猿の惑星:新世紀(ライジング)」
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」
「インターステラー」
「X-MEN:フューチャー&パスト」
<外国語映画賞>
「イーダ」
「リヴァイアサン(原題)」
「タンジェリンズ(原題)」
「ティンブクトゥ(原題)」
「ワイルド・テイルズ(原題)」
<長編アニメ映画賞>
「ベイマックス」
「ザ・ボックストロールズ(原題)」
「ヒックとドラゴン2(原題)」
「ソング・オブ・ザ・シー(原題)/Song of the Sea」
「かぐや姫の物語」
<短編アニメ映画賞>
「ザ・ビッガー・ピクチャー(原題)」
「ダム・キーパー」
「愛犬とごちそう」
「ミー・アンド・マイ・モールトン(原題)」
「ア・シングル・ライフ(原題)」
<短編実写映画賞>
「アヤ(原題)」
「ブーガルー・アンド・グレアム(原題)」
「バターランプ」
「パーヴァナ(原題)」
「一本の電話」
<短編ドキュメンタリー賞>
「クライシス・ホットライン(原題)」
「ジョアンナ(原題)」
「私たちの受難」
「ザ・リーパー(原題)」
「ホワイト・アース(原題)」
<長編ドキュメンタリー賞>
「シチズンフォー(原題)」
「ファインディング・ヴィヴィアン・マイアー(原題)」
「ラスト・デイズ・イン・ベトナム(原題)」
「ソルト・オブ・ジ・アース(原題)」
「ヴィルンガ(原題)」
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