米原康正氏とみぽち

「セックスアピール強い子が来る」“悪羅ギャル”に注目 渋谷ギャル文化のキーマンが語る

2014.05.20 20:00

渋谷をギャルファッションで席巻した雑誌「egg」から、今ブームを迎えている原宿系ファッションまで、数々のファッションをメディアに押し出し、海外にも影響力を放つクリエイティブディレクター・米原康正氏。「チェキ」を使い、時代の潮流の中でリアルに輝くかわいい「オンナのコ」を切り取り続けた彼が、次の被写体に選んだのは、「悪羅(おら)ギャル」と呼ばれている、みぽちだった。

  
米原康正氏とみぽち
“悪羅ギャル”みぽち
― 米原氏が追い求めた先に…

「俺がずっと追っかけているのは、自ら発信源になるような子。消費者になってしまう女の子には興味がない。元々、ギャルのミニスカにルーズソックスだって、クラスに1人いればいいほうだったと思うんだよ」と語る米原氏。「それが1人だけ違う格好してるってことで、バカにされたりしながらも根性持って自分がカッコイイと思うことをやってきた。今、渋谷に元気がなくなってきているのは、そういった自分から発信できて流行を作れるタイプの女の子が減ってきているんだよね」と持論を展開。

そんななかで、米原氏が「今、面白い」と思った女の子こそが、みぽちというわけだ。「俺は青文字系って言われるきゃりー(ぱみゅぱみゅ)とか、原宿の子たちも撮っているけど、その子たちだけでファッションは成り立っているわけじゃない。その正反対を考えるとやっぱり、みぽちみたいな『悪羅ギャル』だと思うんだよ」と米原氏。悪羅ギャルとは、黒を貴重とした、露出度高めの強めファッションを纏うギャルを指す。

― その“悪羅ギャル”に何故、米原氏は注目するのか。

「まずは、こういう子たちって地方に行けば必ずいるっていうところ。彼女たちが着ているようなジャージのセットアップとかもさ、既に『ジャージカルチャー』として成り立ってる。海外だと、未だに『RUN DMC』みたいなのがカッコイイって黒人のジャージカルチャーがスタイルとして認められているのに、日本人が同じことをすると認めない。俺は全く同じことだと思っているんだけどね」と日本と海外を比較して語る。

「ジャージってみんな部屋着にするくらい着るのが楽なモノじゃん?そんな楽に着ているモノをオシャレにしていけばどうなるのか?派手にして目立つようにしていけばどうなるのかを、”悪羅ギャル”が着ている『THIRTEEN JAPAN』とかは体現している。それって日本独自のカルチャーだし、スゲーことだと思うんだよね」と、実際にみぽちがセットアップを着た画像をブログにアップすれば即日300着が完売するという。

弁を熱くする米原氏は、「そう言った、ちゃんとあるモノを無視するのって俺は嫌いなんだ。リアルに街やローカルの中になじんで、なおかつ目立つ『オンナのコ』が時代を作って来たのに、『ジャージカルチャー』というファッションではなくスタイルとして既に確立しているものを無視して、ファッション業界ってそこに関係ないものを持って来たりするからさ」と鋭く指摘した。

米原氏がチェキで撮ったみぽち
米原氏がチェキで撮ったみぽち
― なぜ今、渋谷に元気がなくなってきているのか。

「本当にギャルって呼ぶべきなのは20代後半以上の世代の子たちなんだよ。それを無理矢理、若いオンナのコたちに当てはめようとしてもムダ。彼女たちを表現する新しい言葉を作らなきゃいけないのに、単純に市場やファッションブランドが彼女たちのスピードについていけていないんだよ。今は個性主義とでも言うのかな。自分に似合うものしか着ないもん。だから作る方もゴリゴリの個性やキャラを用意して勝負しないといけないのに、それが全くできていない」と声を大にする。

米原康正氏
みぽちに注目だ
― これからの渋谷カルチャー

「今は原宿のカルチャーのほうが圧倒的に強いけど、原宿とか青文字系のファッションって女らしさとかセックスアピールを一切無くしたモノなんだよね。けど、これまでのブームを見ていると原宿と渋谷、交互に来ている。渋谷系のセックスアピールが強い子たちの流行がまた形を変えて絶対に来るし、『悪羅ギャル』もその形のひとつだと思っている」と強調する。

一方で現在の渋谷への本音も漏らす。「けど、今の渋谷は消費者にとって便利な街になりつつあってさ、カルチャーの匂いのする裏路地とかは少ないんだよね。そうなったら、渋谷は軽井沢みたいに名前だけが残った街になってしまうと思うんだ。軽井沢って昔はスゴく文化を持ったブランドイメージのある場所だったのに、今じゃただの観光地だし、全国区の店ばっかになって、ただ消費をするだけ、むしろ消費されつくした結果、若者たちのカルチャーが何も無い街になってしまっている」と語り、「渋谷がそういった街にならない為にもカルチャーやスタイル、日本的な言葉に言い換えれば伝統を持っている“悪羅ギャル”たちのかわいさとかツヨさに注目していきたいんだよね」と、“悪羅ギャル“に注目している理由を明かした。(モデルプレス)

■米原康正(よねはら・やすまさ)プロフィール

伝説的写真投稿雑誌「アウフォト」を創刊、国内外で高い評価を受ける。その後チェキで女の子の写真を撮りだすと、素のままをセクシーに写すガーリーな世界観が評判となり、現在世界で唯一チェキをメイン機材とするプロ・フォトグラファーとして、雑誌、CD、カタログなどで幅広く活躍。世界のストリート・シーンで最も注目される日本人アーティストの1人。現在、中国版Twitterである「新浪微博」のフォロワー数は190万人超(2013年12月20日現在)。

■みぽち プロフィール
本名:坂本美穂(さかもとみほ)
出身地:長野県
生年月日:1991年
血液型:A型
身長:155cm
趣味:メイク研究
特技:どこでも寝れる

雑誌「SOUL SISTER」(現在は休刊)のレギュラーモデルとして活躍し表紙に多数掲載。「No.1悪羅GAL」との呼び声も高いギャル界のカリスマだ。2012年には俳優の坂上忍が演出を務めた舞台に出演するなど、活躍の幅を広げている。現在はSOULSISTERの兄貴的雑誌「SOUL Japan」でも連載を持っている。

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