ギャップを楽しめるワイン~羊の皮をかぶった狼~<竹内香奈子「大切な人に贈りたくなるビジュアル系ワイン」Vol.8>
2012.12.04 11:00
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日本ソムリエ協会認定「ソムリエ」の資格を所有。大阪・東心斎橋にあるワインショップ「mista」の店長・竹内香奈子がお届けするモデルプレス連載コラム「大切な人に贈りたくなるビジュアル系ワイン」。ワインの歴史、味の事はもちろん、美味しい料理に合うワインやプレゼントにピッタリなワインなどを紹介する。
みなさん、こんにちは!ワインソムリエの竹内香奈子です。
人はギャップに惹かれますよね。
普段の見た目、言動からはちょっと考えられない一面を知った時、なぜかキュンっとしてしまうことってありませんか?
例えば、普段クールなのに無邪気にはしゃぐ笑顔を見た時や、頼りなさそうに見えていざという時に決断力がある行動、遊んでそうなのに実は一途なところなど。
今回は、「ギャップを楽しめるワイン~羊の皮をかぶった狼~」と題して、ギャップを感じる二面性を持った素敵なワインをご紹介します。
ストーリーを聞きたくなるほど興味深いこのエチケット(ラベル)。エチケットには、大きくヒツジの皮をかぶったオオカミが描かれています。
大人しくて優しいヒツジと強くて知的なオオカミ。この二面性を持つエチケットの意味とは一体何でしょうか?気になりますよね・・。
ボトルの後ろにも可愛らしいヒツジとオオカミが描かれています。その下にはVINO DA TAVOLAと書かれています。
VDTとはテーブルワインという低いランク付けです。こんなに高級感のある美味しいワインがどうして低いランクなのでしょうか?
ワインの名前は、カルメネーロ・カ・デル・ボスコといい、イタリアのロンバルディア州で造られています。
ワイン名であるカルメネーロとはブドウ品種のことです。実は、このブドウ品種にヒツジとオオカミのエチケットの秘密が隠されているのです!
フランスで使われているブドウにカベルネ・フランという品種があります。ずっとカベルネ・フランとして北イタリアで育てられてきたブドウが、実はカベルネ・フランではなくカルメネーロだったのです。
ヒツジがカベルネ・フランでオオカミがカルメネーロと考えてみて下さい。
オオカミなのになぜヒツジの皮をかぶるのか?カルメネーロなのになぜカベルネ・フランと隠しているのか?
それは、イタリアワイン法ではカルメネーロ種は定義されていないのでIGTさえも取得できず、VDT(テーブルワイン)にされてしまうのです。
分かりやすく言いますと、カベルネ・フランと名乗っていれば格付けのランクがいいワインとなりますが、カルメネーロと名乗ってしまうと格付けのランクの一番低いものとして扱われてしまうのです。
間違えを正さずに北イタリアの造り手はカベルネ・フランとしてカルメネーロを栽培しているところが多いそうですが、このワインの造り手は正々堂々と隠さずにカルメネーロというワイン名までつけているのです。
造り手のこのワインに対しての情熱と自信が感じられますね。
ヒツジの皮をかぶったオオカミのエチケットから、「カルメネーロでも法律では認めてもらってないけどすごいのよ!」「テーブルワインっていわれてもとっても高級ワインよ!」と伝えているようです。
深くて面白い造り手ですね。
熟したブルーベリーやブルーベリーを煮立てジャムを作る時に感じるほんのり甘い香りに続いて、スパイスやハーブ、カカオなどのしっかりした香りがします。
このヒツジのように優しい香りから、オオカミのように力強いスパイスの香りへというギャップに惹かれてしまいます。
味わいもなめらかで繊細なのにボリュームのあるパンチの効いた凝縮した感じがします。
まさに二面性“ギャップ”のあるワインです。飲んだ後にふわ~といい香りがどこまでも続き、高級感をたっぷり味わえるのも魅力です。
このようにキャップシールにもヒツジの皮をかぶったオオカミのイラストが描いてあります。
ビジュアルも中身もこれだけインパクトがあると忘れられないワインになりますよね。
ソムリエとして働いていると、お客様から「ヒツジが飛んでいるワインって知っていますか?」や「自転車のワインってある?」「ブタさんが振り返っているワインは?」などと、よく聞かれるので、エチケットで覚えている人が多いのを感じます。
ワインの名前って長かったり難しかったり読めなかったりってありますし、エチケットなら簡単に頭に入るからではないでしょうか。
ずっしりとした高級感漂うボトルに、可愛らしいヒツジとオオカミのイラストの包装紙。価格は¥7000前後と今までご紹介したワインに比べると高価なワインですがプレゼントには最適なお値段だと思います。
ワインショップで扱っているところも多いですが、インターネットで、カルメネーロと検索すると簡単に購入できます。
ちょっといいワインですから特別な日に飲まれるのもいいですね。ステーキなどのお肉料理にぴったりです。
料理が苦手と思われている人は、大切な人に手料理を作って、キュンっとさせちゃいましょう。このワインのようにギャップに惹かれる人は多いですから。
ヒツジの皮をかぶったオオカミみたいに、甘くみないでね!私は強いのよ!!なんてアピールも・・。
いきなりオオカミになってもダメ!ずっとヒツジでもダメ!と何かの本で読んだことがあります。
やっぱり人はギャップに弱いのかな?!と感じました。
このワインを飲んだら、好きな人をドキッとさせるいいチャンスが生まれるかもしれませんね。
もうすぐクリスマスです。次回はクリスマスにちなんだワインをご紹介します!(モデルプレス)
■竹内香奈子(たけうちかなこ)プロフィール
生年月日:1977年1月26日
血液型:A型
出身地:愛知県(現在は大阪在住)
身長:169cm
スリーサイズ:B77/W56/H81
趣味:旅行・食べ歩き・音楽鑑賞・ホットヨガ
仕事:大阪・東心斎橋 wine shop「mista」店長
短大卒業後、飲食店やワインショップでアルバイトをする中でお客さんに大好きなワインの素晴らしさ、奥深さを知って頂きたいという気持ちからワインの事を独学で学ぶ。2010年10月、日本ソムリエ協会認定「ソムリエ」の資格を取得する。
プライベートでは海外旅行が大好きで、ハワイ、オーストラリア、ピピ島、ボラボラ島、プーケット、ラスベガス、タヒチなど数え切れない国を訪問。また海外旅行以外にも、音楽、ファッション、料理など様々な分野に好奇心旺盛。自身の経験や知識を元に、ワインの事を中心としたライフスタイルの提案を目指している。
※竹内香奈子の情報はこちら
オフィシャルブログ【Fancy WINE】
http://ameblo.jp/kanako-takeuchi/
人はギャップに惹かれますよね。
普段の見た目、言動からはちょっと考えられない一面を知った時、なぜかキュンっとしてしまうことってありませんか?
例えば、普段クールなのに無邪気にはしゃぐ笑顔を見た時や、頼りなさそうに見えていざという時に決断力がある行動、遊んでそうなのに実は一途なところなど。
今回は、「ギャップを楽しめるワイン~羊の皮をかぶった狼~」と題して、ギャップを感じる二面性を持った素敵なワインをご紹介します。
ギャップを楽しめるワイン~羊の皮をかぶった狼~
あら!かわいい~。おとぎ話が始まるのかしら。ストーリーを聞きたくなるほど興味深いこのエチケット(ラベル)。エチケットには、大きくヒツジの皮をかぶったオオカミが描かれています。
大人しくて優しいヒツジと強くて知的なオオカミ。この二面性を持つエチケットの意味とは一体何でしょうか?気になりますよね・・。
ボトルの後ろにも可愛らしいヒツジとオオカミが描かれています。その下にはVINO DA TAVOLAと書かれています。
VDTとはテーブルワインという低いランク付けです。こんなに高級感のある美味しいワインがどうして低いランクなのでしょうか?
ワインの名前は、カルメネーロ・カ・デル・ボスコといい、イタリアのロンバルディア州で造られています。
ワイン名であるカルメネーロとはブドウ品種のことです。実は、このブドウ品種にヒツジとオオカミのエチケットの秘密が隠されているのです!
フランスで使われているブドウにカベルネ・フランという品種があります。ずっとカベルネ・フランとして北イタリアで育てられてきたブドウが、実はカベルネ・フランではなくカルメネーロだったのです。
ヒツジがカベルネ・フランでオオカミがカルメネーロと考えてみて下さい。
オオカミなのになぜヒツジの皮をかぶるのか?カルメネーロなのになぜカベルネ・フランと隠しているのか?
それは、イタリアワイン法ではカルメネーロ種は定義されていないのでIGTさえも取得できず、VDT(テーブルワイン)にされてしまうのです。
分かりやすく言いますと、カベルネ・フランと名乗っていれば格付けのランクがいいワインとなりますが、カルメネーロと名乗ってしまうと格付けのランクの一番低いものとして扱われてしまうのです。
間違えを正さずに北イタリアの造り手はカベルネ・フランとしてカルメネーロを栽培しているところが多いそうですが、このワインの造り手は正々堂々と隠さずにカルメネーロというワイン名までつけているのです。
造り手のこのワインに対しての情熱と自信が感じられますね。
ヒツジの皮をかぶったオオカミのエチケットから、「カルメネーロでも法律では認めてもらってないけどすごいのよ!」「テーブルワインっていわれてもとっても高級ワインよ!」と伝えているようです。
深くて面白い造り手ですね。
熟したブルーベリーやブルーベリーを煮立てジャムを作る時に感じるほんのり甘い香りに続いて、スパイスやハーブ、カカオなどのしっかりした香りがします。
このヒツジのように優しい香りから、オオカミのように力強いスパイスの香りへというギャップに惹かれてしまいます。
味わいもなめらかで繊細なのにボリュームのあるパンチの効いた凝縮した感じがします。
まさに二面性“ギャップ”のあるワインです。飲んだ後にふわ~といい香りがどこまでも続き、高級感をたっぷり味わえるのも魅力です。
このようにキャップシールにもヒツジの皮をかぶったオオカミのイラストが描いてあります。
ビジュアルも中身もこれだけインパクトがあると忘れられないワインになりますよね。
ソムリエとして働いていると、お客様から「ヒツジが飛んでいるワインって知っていますか?」や「自転車のワインってある?」「ブタさんが振り返っているワインは?」などと、よく聞かれるので、エチケットで覚えている人が多いのを感じます。
ワインの名前って長かったり難しかったり読めなかったりってありますし、エチケットなら簡単に頭に入るからではないでしょうか。
ずっしりとした高級感漂うボトルに、可愛らしいヒツジとオオカミのイラストの包装紙。価格は¥7000前後と今までご紹介したワインに比べると高価なワインですがプレゼントには最適なお値段だと思います。
ワインショップで扱っているところも多いですが、インターネットで、カルメネーロと検索すると簡単に購入できます。
ちょっといいワインですから特別な日に飲まれるのもいいですね。ステーキなどのお肉料理にぴったりです。
料理が苦手と思われている人は、大切な人に手料理を作って、キュンっとさせちゃいましょう。このワインのようにギャップに惹かれる人は多いですから。
ヒツジの皮をかぶったオオカミみたいに、甘くみないでね!私は強いのよ!!なんてアピールも・・。
いきなりオオカミになってもダメ!ずっとヒツジでもダメ!と何かの本で読んだことがあります。
やっぱり人はギャップに弱いのかな?!と感じました。
このワインを飲んだら、好きな人をドキッとさせるいいチャンスが生まれるかもしれませんね。
もうすぐクリスマスです。次回はクリスマスにちなんだワインをご紹介します!(モデルプレス)
■竹内香奈子(たけうちかなこ)プロフィール
生年月日:1977年1月26日
血液型:A型
出身地:愛知県(現在は大阪在住)
身長:169cm
スリーサイズ:B77/W56/H81
趣味:旅行・食べ歩き・音楽鑑賞・ホットヨガ
仕事:大阪・東心斎橋 wine shop「mista」店長
短大卒業後、飲食店やワインショップでアルバイトをする中でお客さんに大好きなワインの素晴らしさ、奥深さを知って頂きたいという気持ちからワインの事を独学で学ぶ。2010年10月、日本ソムリエ協会認定「ソムリエ」の資格を取得する。
プライベートでは海外旅行が大好きで、ハワイ、オーストラリア、ピピ島、ボラボラ島、プーケット、ラスベガス、タヒチなど数え切れない国を訪問。また海外旅行以外にも、音楽、ファッション、料理など様々な分野に好奇心旺盛。自身の経験や知識を元に、ワインの事を中心としたライフスタイルの提案を目指している。
※竹内香奈子の情報はこちら
オフィシャルブログ【Fancy WINE】
http://ameblo.jp/kanako-takeuchi/
【Not Sponsored 記事】