【HR Tech Management・留岡到氏】偏差値42で海外、シェフから起業の道へ。異色のキャリアを築いた経営者が実践する驚きの“妄想術”<REAL VALUE×モデルプレス連動>
2025.10.03 19:00
堀江貴文・溝口勇児・三崎優太による経営エンターテイメント番組「REAL VALUE」と「モデルプレス」の共同インタビュー企画。今回はHR Tech Management株式会社の代表取締役・留岡到(とめおか いたる)氏(41)に、生い立ちやこれまでの経緯、成功を掴むまでのエピソード、ビジネスで大切なことを聞いた。
「REAL VALUE」は堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人と各業界のスペシャリストが、本物の起業家を見極め、悩めるすべてのビジネスパーソンに“本当の価値と、本質的な学び”を説いていく番組(※堀江・三崎公式YouTubeで配信中)。
HR Tech Management株式会社は、主に採用支援事業、人材紹介事業を行い、企業の成長と個人の自己実現をサポートしている。
留岡社長: 私は兵庫県・西宮市で三人兄弟の長男として生まれ育ちました。両親や祖父母は、いわゆる高学歴と呼ばれる名門大学を卒業していたため、高校3年になると祖母から「東大か早稲田か、どこの大学へ行くのか」と問われるようになりました。しかし、まともに勉強をしてこなかった当時の偏差値は42ほど。とても祖母の期待に応えられるような水準ではありませんでした。
それでも祖母を悲しませたくなくて、「これからの時代は、国内の名門大学より海外で活躍する道を選ぶ方が将来有望だ」と説得して、海外留学ができる調理師専門学校へ進学することを決めたんです。
その後、フランスで順調に料理人としてのスキルを身につけ、憧れの三つ星レストランで働くことが叶いました。帰国して23歳でキッチンカービジネスを立ち上げた後、美容室、学習塾などの経営を経て、28歳で夢だったフレンチレストランをオープンしました。
その他にも、人材業界や福祉業界、営業会社にて会社経営に携わってきましたが、これらの事業すべてに共通しているのは、人ありきのビジネスだということ。そのため、私が会社経営で特に課題を感じていたのは、「人のこと」でした。自社に合う人を採用することさえ難しいのに、採用しても早期離職してしまう。働いてくれる人が何よりも資本であると痛感することも多かったです。
そんな中、一人の社員がお客様から評価されている場面を目の当たりにしました。それまでの私は、経営者として会社や自分が認められることを追い求めていましたが、社員が評価されることのほうが何倍も嬉しいということに気付かされたんです。
この出来事をきっかけに、「人が活躍する舞台を創り続ける」という経営理念を掲げ、2021年にHR Tech Management株式会社(以下、HRTM)を設立しました。
モデルプレス: 家族の期待に応えたいという想いから、誰も選ばないような道を選び、自力で夢を切り拓いてきた留岡社長の生き方は、まさに常識を打ち破るパイオニアそのものですね。そして、数々の事業で成功を収めた後、社員の活躍に心から喜びを感じたというエピソードは、経営者としての真の在り方を教えてくれるように思います。
留岡社長: 2025年現在は、採用支援事業と人材紹介事業を行っています。主軸である採用支援事業は、採用=人を“採る”ための活動という概念ではなく、人に“選ばれる”ための活動であることを前提にご支援しています。つまり、選考過程で会社に合う人を選んでいくのではなく、戦略に沿って母集団を形成し、選考を通じて候補者の将来を一緒に設計しながら入社意志決定をしてもらうということです。
弊社には、ストーリーテラーと呼ばれる面接官が複数名在籍しています。クライアントの人事担当者に代わって面接を行うのですが、「やりたいこと」ではなく「在りたい姿」という切り口で候補者との関係構築を大切にしています。誰しもこうで在りたい、という理想がありますよね?この面接スタイルは、人材紹介事業でも活用しており、転職支援を通して求職者の自己実現をサポートしています。
モデルプレス: 候補者の「やりたいこと」ではなく、その人自身がどうありたいかという「在りたい姿」にフォーカスする面接は、まるでその人の人生に寄り添うカウンセリングのようですね。一人ひとりの内面に深く入り込むことで、企業と個人の最適なマッチングを実現されているんですね。
留岡社長: 私たちのクライアントには、採用の最適解がわかっていないケースが多く見られます。背景には採用活動が複雑化しているという課題があります。
大きく分けて、1.認知を取るための戦略スキル、2.求人広告を運用する広報スキル、3.PDCAを回す実務マーケティングスキル、4.面接する面談スキル、これら4つのスキルセットが必要ですが、すべてをワンストップでできる会社は他にないと思います。
中小企業だと、採用組織が確立されておらず他部署と兼任で採用業務に対応されているパターンも多いのが現状です。このようなクライアントに対してご支援させていただいた結果、1年で3名しか採用できていなかったところを5ヶ月で37名の採用成功を納められた事例や、不人気職種の内定承諾率を38%から86%へ引き上げられた実績を残すことができています。
私たちが提供する採用支援事業はただの採用業務代行ではありません。これらの実績を残せているのは、採用成功のための戦略設計力、情報収集力、戦略に基づいたマーケティング力、面接で企業の魅力を訴求する力、すべてを管理するディレクション力が他社の採用支援とは桁違いだからだと胸を張っています。
モデルプレス: 複雑な採用課題を、戦略から実行まで一気通貫で解決できるというのは、まさに企業の救世主ですね。御社の強みである4つのスキルが、奇跡のような成果を生み出しているのですね。
留岡社長:正解のない仕事をする上で、「観察・試行」と「自問・吟味」を繰り返して正解を作り出すことこそが価値があると考えています。正解かどうかわからないけれど、やってみる→観察・思考する→自問する→ネクストアクションに繋げる、という過程を習慣としています。
私の仕事に対するこの姿勢はメンバーにも取り入れてほしいので、入社時研修で「物事の認識基準を統一させるワーク」を行っています。
これまでの学校生活では答えのある問いに対して、学習することで答えに辿り着くためのトレーニングを行ってきましたが、いざ社会に出てみると答えがある仕事ってなかなか無いですよね。少なからず私たちが事業展開しているHR領域は、正解の定義づけが難しい分野です。
だからこそ社員には正解に辿り着くことより、「観察・試行」と「自問・吟味」を繰り返して正解を作り出す過程こそが重要だと伝えています。
モデルプレス: 答えが用意されていない社会において、自ら正解をつくり出すことこそが価値だという考えは、とても本質的ですね。それを入社時研修で社員に伝えているということに、留岡社長が社員の成長を本気で願っていることが伝わってきます。与えられた答えをこなすのではなく、自ら考え、行動し、内省する。そうすることで、どんな困難に直面しても乗り越えられる強い組織が形成されていくのだと感じます。
留岡社長: 私にとって、仕事は「自己表現の場」なんです。仕事や生活の中で何か新しいサービスを見つけた時、「自分ならもっと良くできる」というアイデアが浮かび、それを実現した時に喜んでくれる周りの人や、その人たちの期待が原動力になっています。アイデア次第で新しい価値を生み出す事業を作りだせるポジションにいるので、「面白い」「一緒にやろう」と話を聞いてくれる仲間がいることも心強いです。
それから、過去に関わった事業や会社を通じて、人生を豊かにできた方からお礼の手紙や嬉しい報告をもらうこともあります。こうした社内外の繋がりや、感謝、喜んでくれる姿すべてが私の原動力ですね。
モデルプレス: 自分が生み出した価値が、誰かの人生を豊かにする。そして、その人たちからの感謝や期待が、また次の仕事へのエネルギーになるという、素晴らしい循環が生まれているんですね。ご自身の才能やアイデアを惜しみなく周りの人々のために注ぐことで、そのエネルギーが何倍にもなってご自身に返ってきているんだと思います。
留岡社長: 西川将史(まさにぃ)さんからXのDMで「普段交流会には行かれないと思いますが、そんな人たちが集まるクローズドなコミュニティです」と声をかけていただいたのがきっかけです。
コミュニティに所属している経営者数名とお会いし、「日本を変えたい」というテーマのもと、日本の経済成長を担う中小企業の経営者が一致団結して影響力を高めていこうという想いに深く賛同しました。自分と同じように、エリート街道を通ってきたわけではない叩き上げの経営者と協力して、世の中に大きな影響を与えたいと思い、入会を決意しました。
モデルプレス: 「日本を変えたい」という壮大なミッションを掲げ、同じ志を持つ経営者たちが集まっているコミュニティなんですね。西川さんの「普段交流会には行かないような人たちが集まる」という言葉に惹かれたというお話からも、本質的な議論や学びを求める留岡社長の姿勢が伝わってきます。お金や名声だけではない、真の価値を追求する人たちが集う場所だからこそ、留岡社長も居心地が良いと感じるんでしょうね。
(※)「REAL VALUE CLUB」は、堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人に認められる他、限られた人だけが入会できるもの。あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。
留岡社長: 28歳で夢だったフレンチレストランを経営していた時のこと。レストランの立ち上げ期から一緒に仕事をしてきた共同経営者(フランス留学時代の同級生)に「辞めてほしい」と伝えた時が、人生で一番心苦しい決断でした。
キッチンカーの成功などで天狗になっていた当時の私は、横柄な態度でレストランのスタッフに接してしまっていたんです。当たり前ですが、採用したスタッフは次々と辞めていき、なんとか経営を続けるために寝る間も惜しんで働き続けました。それでも状況はなかなか回復せず、最後の切り札が共同経営者の解雇でした。
この苦い経験があったからこそ、「人の活躍する舞台をつくる」という弊社の理念が生まれ、経営者として社員が活躍できる環境を維持し続けられるように、会社経営に全力を尽くしています。ちなみに、彼女とは今も仲良しです。
モデルプレス: 共同経営者に退職を勧告しなければならない決断は、どれだけ胸が張り裂けそうだったかと思います。しかし、その経験があったからこそ、誰よりも「人が活躍する舞台」をつくることに情熱を注ぐ留岡社長が生まれたんですね。その覚悟と人間的な深みが、今の事業の根幹にあるのだと思います。
留岡社長: 深く深く妄想することですね。過去に、キッチンカーで日本一になれたことがありますが、その当時、日本一になるためにはどうしたら良いかを妄想し続けていました。妄想していると、次第に販売場所やお店の色、お客さんの顔が明確になっていく。さらに思考を深めていくと、音や声が聞こえてきて、最後に匂いを感じられるようになるという経験がありました。
深く妄想することで、成功イメージを湧かせて勝ち筋を探していくことが夢を叶える秘訣だと思います。まずは、他のことを考えられないくらい夢を叶えることに集中することから始め、時間をかけて匂いがするまで妄想してみてください。勝ち筋が見えたら、あとは実行あるのみです。実行して上手くいかなければ、また妄想する。その繰り返しだと思っています。
モデルプレス: まるで五感をフルに使って成功を予知するような、留岡社長の「妄想術」には驚きました。ただ漠然と夢を追うのではなく、匂いがするまでリアルに想像することで、成功への道筋が自然と見えてくるんですね。この言葉は、夢を追いかけるすべての人にとって、大きなヒントになると思います。
留岡社長: 求める人物像は、スキルや経験よりも「自己開示が容易い人」です。自分の考えや感情、価値観、悩み、弱みを隠さずに伝えられる人ですね。本音で会話ができるからこそ、互いにストレスなく協働できます。実際に、弊社のメンバーは驚くほど素直で、誠実な人ばかり。遠慮せずに意見をぶつけ合い、時にぶつかりながらも、そこから新しいアイデアと強いチームワークが生まれるカルチャーがあります。
また、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)への共感はマストです。ベンチャー企業に勤めるなら、MVVをどれだけ自分ごととして捉えて実行できるかだと考えています。「人の活躍する舞台を創り続ける」というミッションは、求職者にとっては「HRTMを通じて飛躍できた」と思ってもらえる存在、企業にとっては「HRTMに相談すれば解決できる」と信頼されるパートナーであることを意味しています。
このミッションに向けて前進するために、「マーケティング × 熱量 × 仕組みで、次の時代のあたりまえを創る」というビジョンを掲げています。
そして、仕事をする上で日々意識しておくべきバリューを10項目設定しているのですが、「感謝をアウトプットする」「努力を惜しまずやる」「当たり前を当たり前以上に」など、仕事以外でも実践できるものばかりです。これらのバリューをすでに取り入れて生活されている方は、入社してからもご活躍いただける方だと考えています。
私は、在籍メンバーやこれから入社する方に「ずっとHRTMにいてほしい」というより、「HRTMを飛躍台として利用して次のキャリアで羽ばたいてほしい」と考えています。弊社での経験を活かし、さらに大きなステージや仕事で活躍する人が増えることが私の喜びです。
MVVに共感し、私たちとともに未来を切り拓いてくださる方に出会えることを願っています。
モデルプレス: スキルや経験よりも「自己開示」を重視する採用基準は、驚くほど合理的で、人の可能性を信じているからこそだと思います。自社を「飛躍台として利用してほしい」とまで言い切る留岡社長の言葉からは、働く人の未来を本気で考えている情熱が伝わってきますね。ここで働く経験は、まさに人生を変えるほどの価値があるのだと感じます。
「自己開示」を大切にする社風や、「飛躍台として利用してほしい」というメッセージは、社員一人ひとりの人生を真剣に考え、その成長を心から願う留岡社長の姿勢そのものです。
HR Tech Management株式会社は、単なる採用支援の会社ではありません。働く人の「在りたい姿」を引き出し、その人が輝ける場所を創り続ける、そんな唯一無二の存在です。
3人に認められる他、限られた人だけが入会できる「REAL VALUE CLUB」は、あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。堀江・溝口・三崎を筆頭に各領域のトップ経営者とリアルで繋がれる他、コンテンツ動画を月2~4回配信(アーカイブが見放題)、ファウンダー&マネジメントチーム及び事務局からビジネスアイデアの提供など、経営をアップデートするためのノウハウを提供していく。(modelpress編集部)
HR Tech Management株式会社は、主に採用支援事業、人材紹介事業を行い、企業の成長と個人の自己実現をサポートしている。
「海外で活躍する道」を選んだ、偏差値42の決断
モデルプレス: 留岡社長のこれまでの生い立ちから起業に至るまでのきっかけを教えてください。留岡社長: 私は兵庫県・西宮市で三人兄弟の長男として生まれ育ちました。両親や祖父母は、いわゆる高学歴と呼ばれる名門大学を卒業していたため、高校3年になると祖母から「東大か早稲田か、どこの大学へ行くのか」と問われるようになりました。しかし、まともに勉強をしてこなかった当時の偏差値は42ほど。とても祖母の期待に応えられるような水準ではありませんでした。
それでも祖母を悲しませたくなくて、「これからの時代は、国内の名門大学より海外で活躍する道を選ぶ方が将来有望だ」と説得して、海外留学ができる調理師専門学校へ進学することを決めたんです。
その後、フランスで順調に料理人としてのスキルを身につけ、憧れの三つ星レストランで働くことが叶いました。帰国して23歳でキッチンカービジネスを立ち上げた後、美容室、学習塾などの経営を経て、28歳で夢だったフレンチレストランをオープンしました。
その他にも、人材業界や福祉業界、営業会社にて会社経営に携わってきましたが、これらの事業すべてに共通しているのは、人ありきのビジネスだということ。そのため、私が会社経営で特に課題を感じていたのは、「人のこと」でした。自社に合う人を採用することさえ難しいのに、採用しても早期離職してしまう。働いてくれる人が何よりも資本であると痛感することも多かったです。
そんな中、一人の社員がお客様から評価されている場面を目の当たりにしました。それまでの私は、経営者として会社や自分が認められることを追い求めていましたが、社員が評価されることのほうが何倍も嬉しいということに気付かされたんです。
この出来事をきっかけに、「人が活躍する舞台を創り続ける」という経営理念を掲げ、2021年にHR Tech Management株式会社(以下、HRTM)を設立しました。
モデルプレス: 家族の期待に応えたいという想いから、誰も選ばないような道を選び、自力で夢を切り拓いてきた留岡社長の生き方は、まさに常識を打ち破るパイオニアそのものですね。そして、数々の事業で成功を収めた後、社員の活躍に心から喜びを感じたというエピソードは、経営者としての真の在り方を教えてくれるように思います。
「在りたい姿」から始まる、魔法のような面接スタイル
モデルプレス: 事業内容について詳しく聞かせてもらえますか?留岡社長: 2025年現在は、採用支援事業と人材紹介事業を行っています。主軸である採用支援事業は、採用=人を“採る”ための活動という概念ではなく、人に“選ばれる”ための活動であることを前提にご支援しています。つまり、選考過程で会社に合う人を選んでいくのではなく、戦略に沿って母集団を形成し、選考を通じて候補者の将来を一緒に設計しながら入社意志決定をしてもらうということです。
弊社には、ストーリーテラーと呼ばれる面接官が複数名在籍しています。クライアントの人事担当者に代わって面接を行うのですが、「やりたいこと」ではなく「在りたい姿」という切り口で候補者との関係構築を大切にしています。誰しもこうで在りたい、という理想がありますよね?この面接スタイルは、人材紹介事業でも活用しており、転職支援を通して求職者の自己実現をサポートしています。
モデルプレス: 候補者の「やりたいこと」ではなく、その人自身がどうありたいかという「在りたい姿」にフォーカスする面接は、まるでその人の人生に寄り添うカウンセリングのようですね。一人ひとりの内面に深く入り込むことで、企業と個人の最適なマッチングを実現されているんですね。
不人気職種の内定承諾率が86%に。奇跡を起こす「4つのスキル」
モデルプレス: 会社の成長の要因はどこにあるのでしょうか?留岡社長: 私たちのクライアントには、採用の最適解がわかっていないケースが多く見られます。背景には採用活動が複雑化しているという課題があります。
大きく分けて、1.認知を取るための戦略スキル、2.求人広告を運用する広報スキル、3.PDCAを回す実務マーケティングスキル、4.面接する面談スキル、これら4つのスキルセットが必要ですが、すべてをワンストップでできる会社は他にないと思います。
中小企業だと、採用組織が確立されておらず他部署と兼任で採用業務に対応されているパターンも多いのが現状です。このようなクライアントに対してご支援させていただいた結果、1年で3名しか採用できていなかったところを5ヶ月で37名の採用成功を納められた事例や、不人気職種の内定承諾率を38%から86%へ引き上げられた実績を残すことができています。
私たちが提供する採用支援事業はただの採用業務代行ではありません。これらの実績を残せているのは、採用成功のための戦略設計力、情報収集力、戦略に基づいたマーケティング力、面接で企業の魅力を訴求する力、すべてを管理するディレクション力が他社の採用支援とは桁違いだからだと胸を張っています。
モデルプレス: 複雑な採用課題を、戦略から実行まで一気通貫で解決できるというのは、まさに企業の救世主ですね。御社の強みである4つのスキルが、奇跡のような成果を生み出しているのですね。
「観察・試行」と「自問・吟味」が自分たちの正解をつくる
モデルプレス:仕事をする際に心がけていることを教えてください。留岡社長:正解のない仕事をする上で、「観察・試行」と「自問・吟味」を繰り返して正解を作り出すことこそが価値があると考えています。正解かどうかわからないけれど、やってみる→観察・思考する→自問する→ネクストアクションに繋げる、という過程を習慣としています。
私の仕事に対するこの姿勢はメンバーにも取り入れてほしいので、入社時研修で「物事の認識基準を統一させるワーク」を行っています。
これまでの学校生活では答えのある問いに対して、学習することで答えに辿り着くためのトレーニングを行ってきましたが、いざ社会に出てみると答えがある仕事ってなかなか無いですよね。少なからず私たちが事業展開しているHR領域は、正解の定義づけが難しい分野です。
だからこそ社員には正解に辿り着くことより、「観察・試行」と「自問・吟味」を繰り返して正解を作り出す過程こそが重要だと伝えています。
モデルプレス: 答えが用意されていない社会において、自ら正解をつくり出すことこそが価値だという考えは、とても本質的ですね。それを入社時研修で社員に伝えているということに、留岡社長が社員の成長を本気で願っていることが伝わってきます。与えられた答えをこなすのではなく、自ら考え、行動し、内省する。そうすることで、どんな困難に直面しても乗り越えられる強い組織が形成されていくのだと感じます。
原動力は「人の笑顔」。感謝や期待が未来を創るエネルギーに
モデルプレス:がんばるための原動力は何ですか?留岡社長: 私にとって、仕事は「自己表現の場」なんです。仕事や生活の中で何か新しいサービスを見つけた時、「自分ならもっと良くできる」というアイデアが浮かび、それを実現した時に喜んでくれる周りの人や、その人たちの期待が原動力になっています。アイデア次第で新しい価値を生み出す事業を作りだせるポジションにいるので、「面白い」「一緒にやろう」と話を聞いてくれる仲間がいることも心強いです。
それから、過去に関わった事業や会社を通じて、人生を豊かにできた方からお礼の手紙や嬉しい報告をもらうこともあります。こうした社内外の繋がりや、感謝、喜んでくれる姿すべてが私の原動力ですね。
モデルプレス: 自分が生み出した価値が、誰かの人生を豊かにする。そして、その人たちからの感謝や期待が、また次の仕事へのエネルギーになるという、素晴らしい循環が生まれているんですね。ご自身の才能やアイデアを惜しみなく周りの人々のために注ぐことで、そのエネルギーが何倍にもなってご自身に返ってきているんだと思います。
「日本を変えたい」という想いが集う場所
モデルプレス: 留岡社長は「REAL VALUE CLUB(※)」にも参加されています。参加を決めた理由を教えてください。留岡社長: 西川将史(まさにぃ)さんからXのDMで「普段交流会には行かれないと思いますが、そんな人たちが集まるクローズドなコミュニティです」と声をかけていただいたのがきっかけです。
コミュニティに所属している経営者数名とお会いし、「日本を変えたい」というテーマのもと、日本の経済成長を担う中小企業の経営者が一致団結して影響力を高めていこうという想いに深く賛同しました。自分と同じように、エリート街道を通ってきたわけではない叩き上げの経営者と協力して、世の中に大きな影響を与えたいと思い、入会を決意しました。
モデルプレス: 「日本を変えたい」という壮大なミッションを掲げ、同じ志を持つ経営者たちが集まっているコミュニティなんですね。西川さんの「普段交流会には行かないような人たちが集まる」という言葉に惹かれたというお話からも、本質的な議論や学びを求める留岡社長の姿勢が伝わってきます。お金や名声だけではない、真の価値を追求する人たちが集う場所だからこそ、留岡社長も居心地が良いと感じるんでしょうね。
(※)「REAL VALUE CLUB」は、堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人に認められる他、限られた人だけが入会できるもの。あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。
「辞めてほしい」と伝えた共同経営者。苦い経験から生まれた使命
モデルプレス: モデルプレス読者の中でもいま様々な困難に直面している方もいると思います。今までの人生で怒りや悲しみを乗り越えたエピソードを教えてください。留岡社長: 28歳で夢だったフレンチレストランを経営していた時のこと。レストランの立ち上げ期から一緒に仕事をしてきた共同経営者(フランス留学時代の同級生)に「辞めてほしい」と伝えた時が、人生で一番心苦しい決断でした。
キッチンカーの成功などで天狗になっていた当時の私は、横柄な態度でレストランのスタッフに接してしまっていたんです。当たり前ですが、採用したスタッフは次々と辞めていき、なんとか経営を続けるために寝る間も惜しんで働き続けました。それでも状況はなかなか回復せず、最後の切り札が共同経営者の解雇でした。
この苦い経験があったからこそ、「人の活躍する舞台をつくる」という弊社の理念が生まれ、経営者として社員が活躍できる環境を維持し続けられるように、会社経営に全力を尽くしています。ちなみに、彼女とは今も仲良しです。
モデルプレス: 共同経営者に退職を勧告しなければならない決断は、どれだけ胸が張り裂けそうだったかと思います。しかし、その経験があったからこそ、誰よりも「人が活躍する舞台」をつくることに情熱を注ぐ留岡社長が生まれたんですね。その覚悟と人間的な深みが、今の事業の根幹にあるのだと思います。
成功の鍵は「匂い」がするまで深く妄想すること
モデルプレス: 夢を追いかけている読者に向けて、夢を叶える秘訣を教えていただけますか?留岡社長: 深く深く妄想することですね。過去に、キッチンカーで日本一になれたことがありますが、その当時、日本一になるためにはどうしたら良いかを妄想し続けていました。妄想していると、次第に販売場所やお店の色、お客さんの顔が明確になっていく。さらに思考を深めていくと、音や声が聞こえてきて、最後に匂いを感じられるようになるという経験がありました。
深く妄想することで、成功イメージを湧かせて勝ち筋を探していくことが夢を叶える秘訣だと思います。まずは、他のことを考えられないくらい夢を叶えることに集中することから始め、時間をかけて匂いがするまで妄想してみてください。勝ち筋が見えたら、あとは実行あるのみです。実行して上手くいかなければ、また妄想する。その繰り返しだと思っています。
モデルプレス: まるで五感をフルに使って成功を予知するような、留岡社長の「妄想術」には驚きました。ただ漠然と夢を追うのではなく、匂いがするまでリアルに想像することで、成功への道筋が自然と見えてくるんですね。この言葉は、夢を追いかけるすべての人にとって、大きなヒントになると思います。
「ここで働けば次のキャリアで成功できる」と断言する理由
モデルプレス: 御社が求める人材像と、一緒に働きたい方への熱いメッセージをお願いします。留岡社長: 求める人物像は、スキルや経験よりも「自己開示が容易い人」です。自分の考えや感情、価値観、悩み、弱みを隠さずに伝えられる人ですね。本音で会話ができるからこそ、互いにストレスなく協働できます。実際に、弊社のメンバーは驚くほど素直で、誠実な人ばかり。遠慮せずに意見をぶつけ合い、時にぶつかりながらも、そこから新しいアイデアと強いチームワークが生まれるカルチャーがあります。
また、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)への共感はマストです。ベンチャー企業に勤めるなら、MVVをどれだけ自分ごととして捉えて実行できるかだと考えています。「人の活躍する舞台を創り続ける」というミッションは、求職者にとっては「HRTMを通じて飛躍できた」と思ってもらえる存在、企業にとっては「HRTMに相談すれば解決できる」と信頼されるパートナーであることを意味しています。
このミッションに向けて前進するために、「マーケティング × 熱量 × 仕組みで、次の時代のあたりまえを創る」というビジョンを掲げています。
そして、仕事をする上で日々意識しておくべきバリューを10項目設定しているのですが、「感謝をアウトプットする」「努力を惜しまずやる」「当たり前を当たり前以上に」など、仕事以外でも実践できるものばかりです。これらのバリューをすでに取り入れて生活されている方は、入社してからもご活躍いただける方だと考えています。
私は、在籍メンバーやこれから入社する方に「ずっとHRTMにいてほしい」というより、「HRTMを飛躍台として利用して次のキャリアで羽ばたいてほしい」と考えています。弊社での経験を活かし、さらに大きなステージや仕事で活躍する人が増えることが私の喜びです。
MVVに共感し、私たちとともに未来を切り拓いてくださる方に出会えることを願っています。
モデルプレス: スキルや経験よりも「自己開示」を重視する採用基準は、驚くほど合理的で、人の可能性を信じているからこそだと思います。自社を「飛躍台として利用してほしい」とまで言い切る留岡社長の言葉からは、働く人の未来を本気で考えている情熱が伝わってきますね。ここで働く経験は、まさに人生を変えるほどの価値があるのだと感じます。
HR Tech Management株式会社について
「人が活躍する舞台を創り続ける」という創業以来の理念を軸に、RPO事業と人材紹介事業を展開。創業3期目を迎え、「マーケティング × 熱量 × 仕組みで、次の時代のあたりまえを創る」というビジョンを策定し、採用支援の枠を超えてHR領域における経営課題に立ち向かう。キャリアに悩む人、HR課題を抱える企業の「第一想起」になるという目標を掲げ、事業成長に邁進している。まとめ
今回のインタビューを通じて、留岡社長がどれだけ「人」という存在を大切にしているか、その熱い想いが伝わってきました。高学歴家庭で育ち、挫折を経験し、自らの力で夢を叶えてきた留岡社長。その原点には、苦い経験から生まれた「人の活躍する舞台を創り続ける」という強い使命感がありました。「自己開示」を大切にする社風や、「飛躍台として利用してほしい」というメッセージは、社員一人ひとりの人生を真剣に考え、その成長を心から願う留岡社長の姿勢そのものです。
HR Tech Management株式会社は、単なる採用支援の会社ではありません。働く人の「在りたい姿」を引き出し、その人が輝ける場所を創り続ける、そんな唯一無二の存在です。
「REAL VALUE」とは
「REAL VALUE」はビジネスの第一線で活躍し続ける堀江貴文・溝口勇児・三崎優太が認める各領域のトップ経営者だけを厳選して始動した経営エンターテイメント番組。堀江・三崎の公式YouTubeにて配信中。3人に認められる他、限られた人だけが入会できる「REAL VALUE CLUB」は、あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。堀江・溝口・三崎を筆頭に各領域のトップ経営者とリアルで繋がれる他、コンテンツ動画を月2~4回配信(アーカイブが見放題)、ファウンダー&マネジメントチーム及び事務局からビジネスアイデアの提供など、経営をアップデートするためのノウハウを提供していく。(modelpress編集部)
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