【グッドライフ・小泉翔建氏】通帳残高5,243円― “失敗だらけの人生”を歩んだ経営者が再生可能エネルギー事業にかける想い「価値を後世に“渡す”」<REAL VALUE×モデルプレス連動>
2025.08.07 19:00
堀江貴文・溝口勇児・三崎優太による経営エンターテイメント番組「REAL VALUE」と「モデルプレス」の共同インタビュー企画。今回は株式会社グッド・ライフの代表取締役・小泉翔建氏(37)に、生い立ちやこれまでの経緯、成功を掴むまでのエピソード、ビジネスで大切なことを聞いた。
「REAL VALUE」は堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人と各業界のスペシャリストが、本物の起業家を見極め、悩めるすべてのビジネスパーソンに“本当の価値と、本質的な学び”を説いていく番組(※堀江・三崎公式YouTubeで配信中)。
小泉社長:幼少期から高校まで、私はずっと野球少年でした。小学生の頃にはキャプテンを務め、全国大会で準優勝した経験もあります。当時はまさに「人生=野球」で、夢中になって白球を追いかけていました。しかし、その絶頂は小学生で止まり、中学、高校と進むにつれて周囲との差が広がり、高校ではついに補欠にも入れず、人生初めての大きな挫折を経験しました。
ただ、その経験が今の自分を支えています。「自分にできることは何か」「どうすればチームに貢献できるか」を考えるようになり、最後の大会では背番号を手にし、グラウンドに立つことができました。甲子園出場は叶わず県大会決勝で敗れましたが、「人に信頼されるには何が必要か」「諦めず最後までやり抜く力」「逃げられない環境に身を置く大切さ(寮生活の経験から)」など、多くのことを学びました。
大学進学後は、高校時代の反動か自由な生活に流され怠惰な毎日を送り、結果として1年間の留年を経験します。ただ、この留年のおかげで次のご縁が生まれ、卒業後、都内のオーダースーツ営業会社に就職することになります。ここで人生2度目の挫折を味わいました。
1着10万円以上するスーツを交流会で営業する仕事でしたが、全く結果を出せず、生活も苦しくなり、やむなく地元に戻ることになります。さらに地元でも転職した先で会社とトラブルになり退職。とうとう兄の会社でアルバイトをすることになりました。実はこの会社こそ、今私が経営している会社です。この時には、本当に人生のどん底でした。
しかし、どん底を経験したことで吹っ切れることができ、目の前のことに全力で向き合えるようになりました。その後、会社を引き継ぎましたが、当時は決算書の読み方もわからず、債務超過で通帳残高わずか5,243円という状態からのスタートというのが経営者人生の始まりです。
モデルプレス:野球での挫折が、かえってチームへの貢献を考える視点を育んだのですね。その後の社会人生活でもどん底を味わいながら、それが逆に覚悟を決めるきっかけになったと。まさにV字回復の原点を垣間見た気がします。残高5,243円からのスタートは壮絶ですが、その逆境が今の小泉社長の強さを形作っているのだと感じます。
小泉社長:企業向けに太陽光発電所の開発及び建設を行っております。会社の特徴としては、長野県を中心に再エネ比率向上と共に地域理解ある発電所開発のバランスを取り、取り組んでいる点になります。太陽光発電は国の制度の後押しで一気に市場が出来た一方、地域の迷惑設備にもなっている事例があり、現在では多くの自治体で規制や条例が出来ております。グローバルな長期視点では、脱炭素の為に再生可能エネルギーを増やす必要がある一方、ローカルな短期視点では迷惑設備にもなっている。この時間軸のバランスを取り、どちらも尊重しながら価値ある事業を作る事を意識しております。
モデルプレス:「グローバルな長期視点」と「ローカルな短期視点」のバランスを取るという言葉に、事業に対する深い洞察と誠実さを感じます。単に再生可能エネルギーを増やすだけでなく、地域社会との共存を第一に考える。その繊細な舵取りこそが、これからの時代に求められる企業の姿なのだと思います。
小泉社長:まだ発展途上ですが、約1億円の債務超過の状態から、債務超過を解消できたのは、お客様はじめ社員や協力業者さんのお陰である事が大前提の上、背水の陣で事業に向き合えたからだと思っております。何か一つでも間違えば会社が倒産するという緊張感と、「自分にはこれしか生きる道が無い」と思える環境が、お客様や社員、協力業者さんと真剣に向き合えた事が結果に繋がったと思います。
モデルプレス:「自分にはこれしか生きる道が無い」という極限の覚悟が、周囲の人々との向き合い方を変え、道を切り拓いたのですね。「まだ通院している状態」という自己評価に、決して驕ることのない謙虚さと、常に前進しようとする意志の強さを感じます。
小泉社長:ありきたりですが、「凡事徹底」です。心掛けは年齢や環境で変わる事も多いですが、結局この言葉に戻り反省する事が多いです。失敗したり、浮かれていたり、怒られたりする時は凡事徹底出来てない事が100%です。
モデルプレス:「ありきたり」と仰いますが、多くの成功者がこの言葉の重要性を語ります。小泉社長のように、失敗や慢心の根本原因がそこにあると自己分析できているからこそ、成長し続けられるのだろうと思います。シンプルですが、非常に奥が深い言葉ですね。
小泉社長:単純に「あの人のようになりたい」とか「自分も頑張ればなれるかも」と勘違い出来る力が原動力になっていると思います。冒頭に高校野球のお話をしましたが、「甲子園に出れればいい」と考えるチームと「甲子園で優勝する」というチームでは、当たり前ですが日々の行動に違いが生まれます。これは、野球が上手い、下手関係なく、意識する事がとても大切であると学び、今の勘違い力に繋がっていると考えます。
モデルプレス:「勘違い力」、面白い表現ですね。多くの人が「自分には無理だ」と壁を作ってしまう中で、そのポジティブな自己暗示が行動の質を変え、現実を動かす力になるというお話は、多くの読者に勇気を与えると思います。目標を高く設定することの重要性を、ご自身の経験から語られる言葉には説得力があります。
小泉社長:環境変化で自社を成長させたかった為です。先ほど、意識の話をしましたが、日々の環境はもっと大切だと考えています。僕は怠惰な性格なので、どうしても意識だけでは弱い部分もあります。ただ、環境は自分の意識関係なく刺激をもらえます。そんな思いでREAL VALUE CLUBに参加しましたが、自分の想像を超える刺激ばかりです。
モデルプレス:ご自身の弱さを「怠惰」と率直に認め、それを克服するために「環境」という外部の力を活用する。その客観的な自己分析と戦略的な思考が、経営者としての強さなのだと感じました。トップランナーが集う場所に身を置くことで、ご自身と会社をアップデートし続けているのですね。
(※)「REAL VALUE CLUB」は、堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人に認められる他、限られた人だけが入会できるもの。あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。
小泉社長:僕は、スポーツでも補欠、大学生でも落第生、社会人でも失敗ばかりの人生で、今でも毎日困難だらけです。ただ、今までの人生を振り返ると逆境やどん底の時が一番成長出来た人生でありました。
実は、会社を引き継いだ2カ月後に娘が生まれたのですが、彼女は先天性四肢障害を抱えて生まれました。生まれるまで、病院の先生も妻も僕も想定してなかった事だったので、この事実を目の当たりにした時は、足元の感覚がなくなり、自分でも心臓の鼓動が聞こえる程、体験した事の無いような感覚になっていました。その晩は、自分が代わってあげたいと本当に思いましたが、その願いも叶わず、翌朝になると現実に戻され、何をしたら良いか分からないような感覚で、浮足立つとはこのような事を言うのかという状態になりました。
しかし、ある程度時間が経つと「自分に出来る事は何か?」を真剣に考えた時に、「こんなところで終わらず、会社を成長させる事」という思いを強く持てた事は娘のお陰でもありました。人生では良い事も悪い事も予期しない事が起きるのですが、良いか悪いかはタイミングと捉え方次第で大きく変わると、娘を通じて教えていただきました。
モデルプレス:言葉を失うほど壮絶なご経験ですね。想像を絶する衝撃の中で、お子さんの存在が「絶対に会社を潰さない」という強烈な使命感に繋がったというお話に、胸が締め付けられると同時に、人間の持つ底知れない強さを感じました。「良いか悪いかは捉え方次第」という言葉が、この体験から生まれた哲学だからこそ、深く心に響きます。
小泉社長:僕も夢を追いかけている途中ですが、「勘違い出来る力」が必要だと思い、自分の人生を通じて答え合わせをしております。「あの人は特別だから」とか「自分とは環境が違う」とか思うのではなく、「もしかしたら自分にも出来るかも」と思える勘違い力が、信念や志に繋がると考えています。
モデルプレス:再び出た「勘違い力」というキーワード。これは夢を追う全ての人へのエールですね。他人と自分を隔てる無意識の壁を取り払い、可能性を信じることから全てが始まるのだと。ご自身も夢の途中だと語るからこそ、その言葉がよりリアルに、力強く響きます。
小泉社長:当社の考えで「価値あるものを後世に渡す」という方針があります。「遺す」という表現でなく「渡す」という表現にした理由は、現代でも価値を提供し活用しながら、後世でも価値あるものを遺していきたいという思いから、このような表現をさせていただきました。
私達の行っている事業は、50年単位で使われるインフラ事業の上、文化的な生活を維持しながら脱炭素社会への適合を目指すエネルギー事業になります。これから更に電化社会になり、エネルギー事業の需要は更に大きくなります。ただ、かつてのように一極集中方の大量生産大量消費型のモデルではなく、分散型の効率的なエネルギー事業を作る必要がありますが、国の政策一辺倒で達成出来るような事業ではありません。グローバルな視点と共にマニュアル化出来ないローカルな事情に対応する事が求められる仕事であります。
キラキラした仕事ではないかも知れませんが、輸入に頼る電力を自分達で作り、後世に渡す仕事はとてもやり甲斐がある仕事であると考えております。グローバルとローカルで振り幅が大きい仕事ですが、その分成長がある仕事です。是非、日本のエネルギー自給率を上げ、こんな環境で仕事したいという方と一緒に働ける事を楽しみにしております。
モデルプレス:単に後世に「遺す」のではなく、今を生きる我々が価値を享受し、磨き上げながら未来へ「渡す」。この言葉に、事業への責任感と未来への強い意志を感じ、鳥肌が立ちました。50年先を見据え、日本のエネルギーという根幹を支える。それは、マニュアル通りにはいかない、困難だけれども圧倒的なやりがいと成長を約束してくれる仕事なのだと思います。「キラキラした仕事ではないかも」という誠実な言葉が、逆にこの仕事の本質的な価値を物語っていますね。未来の日本を自分の手で創りたい、そんな熱い志を持つ人にとって、これほど魅力的な挑戦の場はないと感じます。
その誠実な人柄と未来を見据える大きなビジョンは、「価値あるものを後世に渡す」という株式会社グッド・ライフの事業方針そのものです。地域に根差し、50年、100年先の未来を創る。そんな壮大でやりがいに満ちた挑戦に、心を動かされた読者も多いのではないでしょうか。
小泉社長と株式会社グッド・ライフの挑戦は、まだ始まったばかり。今回のインタビューを通して、多くの人がその熱い想いに触れ、ファンになったに違いありません。
3人に認められる他、限られた人だけが入会できる「REAL VALUE CLUB」は、あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。堀江・溝口・三崎を筆頭に各領域のトップ経営者とリアルで繋がれる他、コンテンツ動画を月2~4回配信(アーカイブが見放題)、ファウンダー&マネジメントチーム及び事務局からビジネスアイデアの提供など、経営をアップデートするためのノウハウを提供していく。(modelpress編集部)
(modelpress編集部)
「人生=野球」からの大挫折、残高5,243円からの逆転劇
モデルプレス:まず、小泉社長のこれまでの歩み、起業に至るまでの経緯を教えてください。小泉社長:幼少期から高校まで、私はずっと野球少年でした。小学生の頃にはキャプテンを務め、全国大会で準優勝した経験もあります。当時はまさに「人生=野球」で、夢中になって白球を追いかけていました。しかし、その絶頂は小学生で止まり、中学、高校と進むにつれて周囲との差が広がり、高校ではついに補欠にも入れず、人生初めての大きな挫折を経験しました。
ただ、その経験が今の自分を支えています。「自分にできることは何か」「どうすればチームに貢献できるか」を考えるようになり、最後の大会では背番号を手にし、グラウンドに立つことができました。甲子園出場は叶わず県大会決勝で敗れましたが、「人に信頼されるには何が必要か」「諦めず最後までやり抜く力」「逃げられない環境に身を置く大切さ(寮生活の経験から)」など、多くのことを学びました。
大学進学後は、高校時代の反動か自由な生活に流され怠惰な毎日を送り、結果として1年間の留年を経験します。ただ、この留年のおかげで次のご縁が生まれ、卒業後、都内のオーダースーツ営業会社に就職することになります。ここで人生2度目の挫折を味わいました。
1着10万円以上するスーツを交流会で営業する仕事でしたが、全く結果を出せず、生活も苦しくなり、やむなく地元に戻ることになります。さらに地元でも転職した先で会社とトラブルになり退職。とうとう兄の会社でアルバイトをすることになりました。実はこの会社こそ、今私が経営している会社です。この時には、本当に人生のどん底でした。
しかし、どん底を経験したことで吹っ切れることができ、目の前のことに全力で向き合えるようになりました。その後、会社を引き継ぎましたが、当時は決算書の読み方もわからず、債務超過で通帳残高わずか5,243円という状態からのスタートというのが経営者人生の始まりです。
モデルプレス:野球での挫折が、かえってチームへの貢献を考える視点を育んだのですね。その後の社会人生活でもどん底を味わいながら、それが逆に覚悟を決めるきっかけになったと。まさにV字回復の原点を垣間見た気がします。残高5,243円からのスタートは壮絶ですが、その逆境が今の小泉社長の強さを形作っているのだと感じます。
未来と地域をつなぐ、脱炭素社会の羅針盤となる太陽光発電事業
モデルプレス:現在の事業内容について、強みや面白さを含めて教えてください。小泉社長:企業向けに太陽光発電所の開発及び建設を行っております。会社の特徴としては、長野県を中心に再エネ比率向上と共に地域理解ある発電所開発のバランスを取り、取り組んでいる点になります。太陽光発電は国の制度の後押しで一気に市場が出来た一方、地域の迷惑設備にもなっている事例があり、現在では多くの自治体で規制や条例が出来ております。グローバルな長期視点では、脱炭素の為に再生可能エネルギーを増やす必要がある一方、ローカルな短期視点では迷惑設備にもなっている。この時間軸のバランスを取り、どちらも尊重しながら価値ある事業を作る事を意識しております。
モデルプレス:「グローバルな長期視点」と「ローカルな短期視点」のバランスを取るという言葉に、事業に対する深い洞察と誠実さを感じます。単に再生可能エネルギーを増やすだけでなく、地域社会との共存を第一に考える。その繊細な舵取りこそが、これからの時代に求められる企業の姿なのだと思います。
債務超過1億円からの生還劇、その裏にあった「背水の陣」の覚悟
モデルプレス:会社が成長した最も大きな要因は何だと考えますか。小泉社長:まだ発展途上ですが、約1億円の債務超過の状態から、債務超過を解消できたのは、お客様はじめ社員や協力業者さんのお陰である事が大前提の上、背水の陣で事業に向き合えたからだと思っております。何か一つでも間違えば会社が倒産するという緊張感と、「自分にはこれしか生きる道が無い」と思える環境が、お客様や社員、協力業者さんと真剣に向き合えた事が結果に繋がったと思います。
モデルプレス:「自分にはこれしか生きる道が無い」という極限の覚悟が、周囲の人々との向き合い方を変え、道を切り拓いたのですね。「まだ通院している状態」という自己評価に、決して驕ることのない謙虚さと、常に前進しようとする意志の強さを感じます。
すべての成功は「凡事徹底」に帰結する
モデルプレス:仕事をする上で、最も大切にしている信念は何ですか。小泉社長:ありきたりですが、「凡事徹底」です。心掛けは年齢や環境で変わる事も多いですが、結局この言葉に戻り反省する事が多いです。失敗したり、浮かれていたり、怒られたりする時は凡事徹底出来てない事が100%です。
モデルプレス:「ありきたり」と仰いますが、多くの成功者がこの言葉の重要性を語ります。小泉社長のように、失敗や慢心の根本原因がそこにあると自己分析できているからこそ、成長し続けられるのだろうと思います。シンプルですが、非常に奥が深い言葉ですね。
「自分もなれるかも」その”勘違い力”が未来を切り拓く
モデルプレス:小泉社長を奮い立たせる原動力は何でしょうか。小泉社長:単純に「あの人のようになりたい」とか「自分も頑張ればなれるかも」と勘違い出来る力が原動力になっていると思います。冒頭に高校野球のお話をしましたが、「甲子園に出れればいい」と考えるチームと「甲子園で優勝する」というチームでは、当たり前ですが日々の行動に違いが生まれます。これは、野球が上手い、下手関係なく、意識する事がとても大切であると学び、今の勘違い力に繋がっていると考えます。
モデルプレス:「勘違い力」、面白い表現ですね。多くの人が「自分には無理だ」と壁を作ってしまう中で、そのポジティブな自己暗示が行動の質を変え、現実を動かす力になるというお話は、多くの読者に勇気を与えると思います。目標を高く設定することの重要性を、ご自身の経験から語られる言葉には説得力があります。
怠惰な自分を変える最強の処方箋は「環境」
モデルプレス:「REAL VALUE CLUB」(※)には、どのような想いで参加されたのですか。小泉社長:環境変化で自社を成長させたかった為です。先ほど、意識の話をしましたが、日々の環境はもっと大切だと考えています。僕は怠惰な性格なので、どうしても意識だけでは弱い部分もあります。ただ、環境は自分の意識関係なく刺激をもらえます。そんな思いでREAL VALUE CLUBに参加しましたが、自分の想像を超える刺激ばかりです。
モデルプレス:ご自身の弱さを「怠惰」と率直に認め、それを克服するために「環境」という外部の力を活用する。その客観的な自己分析と戦略的な思考が、経営者としての強さなのだと感じました。トップランナーが集う場所に身を置くことで、ご自身と会社をアップデートし続けているのですね。
(※)「REAL VALUE CLUB」は、堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人に認められる他、限られた人だけが入会できるもの。あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。
娘の障害と会社の危機…人生のどん底で掴んだ「本当の強さ」
モデルプレス:これまでの人生で、特に大きな困難をどう乗り越えてきましたか。小泉社長:僕は、スポーツでも補欠、大学生でも落第生、社会人でも失敗ばかりの人生で、今でも毎日困難だらけです。ただ、今までの人生を振り返ると逆境やどん底の時が一番成長出来た人生でありました。
実は、会社を引き継いだ2カ月後に娘が生まれたのですが、彼女は先天性四肢障害を抱えて生まれました。生まれるまで、病院の先生も妻も僕も想定してなかった事だったので、この事実を目の当たりにした時は、足元の感覚がなくなり、自分でも心臓の鼓動が聞こえる程、体験した事の無いような感覚になっていました。その晩は、自分が代わってあげたいと本当に思いましたが、その願いも叶わず、翌朝になると現実に戻され、何をしたら良いか分からないような感覚で、浮足立つとはこのような事を言うのかという状態になりました。
しかし、ある程度時間が経つと「自分に出来る事は何か?」を真剣に考えた時に、「こんなところで終わらず、会社を成長させる事」という思いを強く持てた事は娘のお陰でもありました。人生では良い事も悪い事も予期しない事が起きるのですが、良いか悪いかはタイミングと捉え方次第で大きく変わると、娘を通じて教えていただきました。
モデルプレス:言葉を失うほど壮絶なご経験ですね。想像を絶する衝撃の中で、お子さんの存在が「絶対に会社を潰さない」という強烈な使命感に繋がったというお話に、胸が締め付けられると同時に、人間の持つ底知れない強さを感じました。「良いか悪いかは捉え方次第」という言葉が、この体験から生まれた哲学だからこそ、深く心に響きます。
「あの人は特別」じゃない、「自分にもできる」と信じる力
モデルプレス:夢を追いかけている読者へ、夢を叶える秘訣を教えてください。小泉社長:僕も夢を追いかけている途中ですが、「勘違い出来る力」が必要だと思い、自分の人生を通じて答え合わせをしております。「あの人は特別だから」とか「自分とは環境が違う」とか思うのではなく、「もしかしたら自分にも出来るかも」と思える勘違い力が、信念や志に繋がると考えています。
モデルプレス:再び出た「勘違い力」というキーワード。これは夢を追う全ての人へのエールですね。他人と自分を隔てる無意識の壁を取り払い、可能性を信じることから全てが始まるのだと。ご自身も夢の途中だと語るからこそ、その言葉がよりリアルに、力強く響きます。
50年後の日本を創る、価値を「渡す」仕事
モデルプレス:最後に、どのような方と一緒に働きたいですか。未来の仲間へ熱いメッセージをお願いします。小泉社長:当社の考えで「価値あるものを後世に渡す」という方針があります。「遺す」という表現でなく「渡す」という表現にした理由は、現代でも価値を提供し活用しながら、後世でも価値あるものを遺していきたいという思いから、このような表現をさせていただきました。
私達の行っている事業は、50年単位で使われるインフラ事業の上、文化的な生活を維持しながら脱炭素社会への適合を目指すエネルギー事業になります。これから更に電化社会になり、エネルギー事業の需要は更に大きくなります。ただ、かつてのように一極集中方の大量生産大量消費型のモデルではなく、分散型の効率的なエネルギー事業を作る必要がありますが、国の政策一辺倒で達成出来るような事業ではありません。グローバルな視点と共にマニュアル化出来ないローカルな事情に対応する事が求められる仕事であります。
キラキラした仕事ではないかも知れませんが、輸入に頼る電力を自分達で作り、後世に渡す仕事はとてもやり甲斐がある仕事であると考えております。グローバルとローカルで振り幅が大きい仕事ですが、その分成長がある仕事です。是非、日本のエネルギー自給率を上げ、こんな環境で仕事したいという方と一緒に働ける事を楽しみにしております。
モデルプレス:単に後世に「遺す」のではなく、今を生きる我々が価値を享受し、磨き上げながら未来へ「渡す」。この言葉に、事業への責任感と未来への強い意志を感じ、鳥肌が立ちました。50年先を見据え、日本のエネルギーという根幹を支える。それは、マニュアル通りにはいかない、困難だけれども圧倒的なやりがいと成長を約束してくれる仕事なのだと思います。「キラキラした仕事ではないかも」という誠実な言葉が、逆にこの仕事の本質的な価値を物語っていますね。未来の日本を自分の手で創りたい、そんな熱い志を持つ人にとって、これほど魅力的な挑戦の場はないと感じます。
株式会社グッド・ライフについて
2011年設立、長野県岡谷市に本社を置く再生可能エネルギー企業である。産業・住宅用太陽光発電システムの販売・施工・保守を手がけ、蓄電池や公共施設へのPPAスキームにも対応。また、環境教育やゼロカーボンシティ支援など、地域の脱炭素に貢献している。まとめ
数々の挫折と人生のどん底を経験しながらも、そのすべてをエネルギーに変え、前進し続ける小泉社長。通帳残高5,243円からのスタート、そして最愛の娘さんの誕生と向き合った壮絶な経験は、小泉社長に「絶対に乗り越える」という不屈の精神と、物事の本質を捉える深い洞察力を与えました。その誠実な人柄と未来を見据える大きなビジョンは、「価値あるものを後世に渡す」という株式会社グッド・ライフの事業方針そのものです。地域に根差し、50年、100年先の未来を創る。そんな壮大でやりがいに満ちた挑戦に、心を動かされた読者も多いのではないでしょうか。
小泉社長と株式会社グッド・ライフの挑戦は、まだ始まったばかり。今回のインタビューを通して、多くの人がその熱い想いに触れ、ファンになったに違いありません。
「REAL VALUE」とは
「REAL VALUE」はビジネスの第一線で活躍し続ける堀江貴文・溝口勇児・三崎優太が認める各領域のトップ経営者だけを厳選して始動した経営エンターテイメント番組。堀江・三崎の公式YouTubeにて配信中。3人に認められる他、限られた人だけが入会できる「REAL VALUE CLUB」は、あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。堀江・溝口・三崎を筆頭に各領域のトップ経営者とリアルで繋がれる他、コンテンツ動画を月2~4回配信(アーカイブが見放題)、ファウンダー&マネジメントチーム及び事務局からビジネスアイデアの提供など、経営をアップデートするためのノウハウを提供していく。(modelpress編集部)
(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】