板谷由夏、塩野瑛久(提供写真)

板谷由夏&塩野瑛久「光る君へ」ゆかりの地・宇治を訪問 撮影裏話も明かす

2024.03.21 17:41

NHK大河ドラマ「光る君へ」(総合テレビ、毎週日曜午後8時~/BS・BSP4K、毎週日曜午後6時~/BSP4K、毎週日曜午後0時15分~)に出演する俳優の板谷由夏塩野瑛久が20日、宇治市文化センターにて開催された「光る君へスペシャルトークショーin宇治」に合わせて市内を訪ねた。

  

板谷由夏&塩野瑛久「光る君へ」ゆかりの地・宇治へ

板谷由夏(提供写真)
女優の吉高由里子が紫式部(まひろ)役として主演を務める同作。板谷は藤原道隆の嫡妻・高階貴子、塩野は今後一条天皇の本役を演じている。今回2人が訪れた宇治は、もともと藤原道長ら一族の別荘地として寺社やまちの整備を行い、藤原氏の造ったまちとも言われる場所。イベントに先駆けまず訪れたのは、市内中心部を流れる宇治川にかかる宇治橋。まちの景色は変われども、山々を見渡すこの景色は1000年前と変わることないと言われる。

板谷由夏(提供写真)
続いて訪れたのは、紫式部が生きた時代から残る建築物、国宝の宇治上神社の本殿。紫式部が宇治を訪れたかは記録が残っていないが、源氏物語最後の十帖は主な舞台を宇治としており、実際の宇治の風景に近い物語の描写からは、実際に式部も宇治を訪れたのではないかと想像される。

また、市内の中心部にある平等院は藤原道長が宇治に所有していた別業の「宇治殿」を、道長の死後に息子の頼通が寺院に改めたもので1052年に創建された。宇治の風光明媚な景色を好んだ道長もたびたび宇治を訪れ詩歌・管絃の宴を行った。

板谷由夏(提供写真)
ドラマに登場する道長らが残した足跡を宇治で辿った板谷は「宇治のまちは歴史も人も景色も色んな宝物が詰まっている町」と話し、塩野は「古くから変わらない風景を実際に見て、歴史に触れる楽しさを知った」と語った。さらに、藤原道長をはじめとする藤原氏の墓所を訪れた板谷は「近年、小学校を建てる際に道長が建てた浄妙寺が見つかった話や、道長たちがいまも眠る墓がある丘が崩されずに残されている話を聞いて、なんてロマンがあるんだろうと思った」と明かした。

板谷由夏&塩野瑛久、撮影エピソード明かす

塩野瑛久、板谷由夏(提供写真)
宇治市文化センターで行われたトークショーでは、第1部で本作の衣装デザインを担当する日本画家の諫山恵実氏と宇治市源氏物語ミュージアムの家塚館長のトークセッションが行われた。衣装デザインを引き受けることになったきっかけや、家族毎にテーマカラーを持ってデザインしたことなど衣装にまつわる話をした諫山は「平安時代の人たちの観察眼の鋭さに驚いた。ススキの襲の色目のなかに青色があることを不思議に思っていたけれど、ある時、青空のことでは?という指摘をもらって秋晴れの青空にススキがたなびいている情景を取り入れているのかと気付き、当時の人たちの感性の豊かさに感銘を受けた」と語った。

続く第2部は板谷と塩野に、制作統括の内田ゆきチーフプロデューサーが加わってトークショーを実施。板谷は「高階貴子は現代の女性に近い自立している印象。和歌も楽器もなんでもできて家族を後ろから支えて家を盛り立てている」と話した。板谷が演奏した琴の音が実際に使われたこと、夫の道隆を演じた井浦新と話し合いながら仲睦まじい夫婦を作っていったことなど撮影にまつわるエピソードを披露した。

塩野瑛久(提供写真)
塩野は、仲睦まじい夫婦となる藤原定子との関係について「立場や政治に関わらず、人としての心を大事にしたのでは」とコメント。また実際に演奏した龍笛について「吹こうと思うと音がでず、リラックスして力を抜くと音が出る吹く人の心が表れる楽器」と話した。

内田チーフプロデューサーは、2人のキャスティングについて「板谷さんは道隆と並ぶとバランスが良い夫婦をイメージした。道隆の後ろに控えているけれど、負けない光を持っている貴子を作っていただけた」、「塩野さんはオーディションで、人とペアを組んで芝居をする際に相手の芝居をよく見て演じておられるなと思い、一条天皇という難しい役をお願いするのにぴったりだと思った」と明かした。

宇治市、「光る君へ」撮影道具・衣装展示を実施

板谷由夏、塩野瑛久(提供写真)
今回大河ドラマ「光る君へ」の放送を契機に宇治市は「光る君へ 宇治 大河ドラマ展〜都のたつみ 道長が築いたまち〜」を開館。同館ではここでしか見られない第10回の放送で行われたまひろと道長のやりとりで撮影に使用された手紙が展示されているほか、大河ドラマのテーマを深堀した4K映像や主人公・まひろや藤原道長が身に着けていた衣装などの展示を見ることができる。

塩野瑛久、板谷由夏(提供写真)
また、宇治の平安時代をテーマにした歴史展示を展示の後半では見ることができ、藤原道長が見たであろう宇治の姿をイラストで再現。その他、道長と宇治との関わりとして宇治に造られた藤原氏一族の墓所や、道長が建立した浄妙寺についての紹介や、平安京と宇治との関わりなど、平安時代から今も受け継がれる文化財やまちのかたちを残す宇治ならではの歴史展示となっている。

塩野瑛久、板谷由夏(提供写真)
ドラマ展の宇治市担当者は「宇治は古くから京都と奈良を結ぶ交通の要衝として栄えてきた。藤原道長を始めとする藤原氏が築いたまちのかたちや文化財が宇治にはたくさん残っている。ドラマ展を見学された後はぜひ実際の宇治を歩いて平安時代から変わらない風景が残っていることを体感してもらえると嬉しい」と語った。(modelpress編集部)
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