佐藤二朗、堀内敬子(C)NHK

佐藤二朗“比企能員の死”撮影で小栗旬が「僕より真剣に提案」道役・堀内敬子も“最期のシーン”語る<鎌倉殿の13人>

2022.08.14 20:48

現在放送中の小栗旬が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(毎週日曜よる8時~)に出演する、比企能員役・佐藤二朗と道役・堀内敬子のコメントが公開された。

  

小栗旬主演「鎌倉殿の13人」

2004年「新選組!」、2016年「真田丸」に続く3度目の大河脚本となる三谷幸喜氏が今回描くのは、鎌倉幕府二代将軍・源頼家を支えた家臣13人による権力のパワーゲーム。大河初主演となる小栗は、その中の1人で北条政子の弟・義時を演じている。

佐藤二朗“比企能員の死”撮影で小栗旬から提案

佐藤二朗、堀内敬子(C)NHK
14日放送の第31回のサブタイトルは「諦めの悪い男」。北条と激しく争ってきた比企一族に運命の日が訪れる。

今回、能員の最期のシーンが描かれたが、撮影を振り返った佐藤は「死ぬシーンは大事だと言われるんですが、その前の時政と二人っきりのシーンとか、あるいは第30回の、廊下を挟んで義時と二人で対峙し、そのあと善児が出てくるシーンとかの方が、僕としては大事なように思っていたんです。それでも最期の、今撮影したばかりの死ぬシーンのリハをやったら、小栗義時と、坂東彌十郎さん演じる時政の親子がすごくいろいろ、僕より真剣に提案しているんですよ」と小栗らから演技の提案があったことを告白。

堀内敬子、堀田真由、佐藤二朗(C)NHK
周りからの積極的な意見もあったとし「演出担当の若い保坂(慶太)監督も、こっちが思ってもいないような演出をしたり、プロデューサーの清水(拓哉)さんもいろいろ提案してくれたりというのを見て、僕が死ぬのに周りの人の方が積極的で、ハッと思ったんですよね。前の時政との二人のシーンや義時との二人のシーンの方を、大事に、というとあまりよくないけど、そういうふうに思っていたのに、なんだか周りがすごく積極的で。『いかんいかん!もっと高みを目指さなきゃ』ってTwitterに酔っ払って書いちゃったんですけど、そういう気持ちになれてうれしかったんですよ」と回顧した。

堀内敬子、道の最期のシーンを語る

「鎌倉殿の13人」(C)NHK
また、堀内は道の最期のシーンについて「とにかく“強い母親”という感じは意識しました。死ぬことに関しても悔いは全然ないし、能員が死んだ時点でもう、生きてはいられないという気持ちもあったと思いますし。ただ、みんなが本当に逃げ延びられるのかも分からないから、そこはちょっと不安なところはありますけど、自分のやることをやって、みんなを逃がして引き止めるという、その強さが出ればいいなという感じはありました」と明かした。(modelpress編集部)

佐藤二朗コメント全文

佐藤二朗(C)NHK
<能員の最期のシーンを演じて>

死ぬシーンは大事だと言われるんですが、その前の時政と二人っきりのシーンとか、あるいは第30回の、廊下を挟んで義時と二人で対峙し、そのあと善児が出てくるシーンとかの方が、僕としては大事なように思っていたんです。

それでも最期の、今撮影したばかりの死ぬシーンのリハをやったら、小栗義時と、坂東彌十郎さん演じる時政の親子がすごくいろいろ、僕より真剣に提案しているんですよ。「ここは俺が刀を抜きたい」とか「俺が口で言って」とか小栗が言ったり、彌十郎さんも「こういうやり方もある」と言ったりして、いろんなことを提案してくれて。演出担当の若い保坂(慶太)監督も、こっちが思ってもいないような演出をしたり、プロデューサーの清水(拓哉)さんもいろいろ提案してくれたりというのを見て、僕が死ぬのに周りの人の方が積極的で、ハッと思ったんですよね。

前の時政との二人のシーンや義時との二人のシーンの方を、大事に、というとあまりよくないけど、そういうふうに思っていたのに、なんだか周りがすごく積極的で。「いかんいかん!もっと高みを目指さなきゃ」ってTwitterに酔っ払って書いちゃったんですけど、そういう気持ちになれてうれしかったんですよ。

俳優って、どの仕事もそうだけど、ひとりでやっている仕事じゃなくて、共演者や周りのスタッフに押し上げられるというか、「おいおい、もっと来いよ!」と引っ張られるような感覚になるときが、俳優をやっていると確かにあるんです。それを味わって、うれしくて備忘録で書いておきたいと思って、酔っ払って書いたらニュースになってしまったんですけど(笑)。

それは余談だとして、僕はとにかく北条の親子と憎しみ合う役ですから、役者としてふだんは仲がいいんですけど、カメラが回っているときには当然、激しい憎悪の火を燃やして、最後までやり切ろうと思ってやっていました。

堀内敬子コメント全文

<館に攻め込まれたシーンについて>
能員が時政のもとに鎧を着ていかなかったことを、道はそこまで不安に思っていなかったけれども、「やっぱりやられたんだ」という、予想をちょっとしかしていなかったことが目の前に起こったという感じ、驚きの方が大きかったかなと思います。

このシーンの撮影が始まる前に、偶然ですけど北条方が攻めてくるシーンの映像が流れていて、それを見られたので「こんな感じで攻めてきているんだ」というのが分かって、より一層、自分の心に緊迫感を増すことができたかなと。普通だと見ないままやることが多いですけど、ちょっと攻め手の声が聞こえたり、そういうのを流してくださったのを見たりしたので、すこし気持ちは高まったと思います。

<道の最期>
とにかく“強い母親”という感じは意識しました。死ぬことに関しても悔いは全然ないし、能員が死んだ時点でもう、生きてはいられないという気持ちもあったと思いますし。ただ、みんなが本当に逃げ延びられるのかも分からないから、そこはちょっと不安なところはありますけど、自分のやることをやって、みんなを逃がして引き止めるという、その強さが出ればいいなという感じはありました。
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