エマ・ワトソン、女優休業中に感じたことは?「良い男性の資質」とは?実写版「美女と野獣」ダン・スティーヴンスと語った“夢を叶える秘訣”も<モデルプレスインタビュー>
2017.03.28 12:00
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主人公・ベルをエマ・ワトソンが演じるディズニー実写映画『美女と野獣』(4月21日日本公開)。3月17日に公開された本国・アメリカでは、オープニング週末興収1億7000万ドルを記録し、「ハリー・ポッター」シリーズのオープニング記録を抜いてエマ・ワトソン史上No.1を獲得した同作。不朽のディズニー・アニメーションを実写化するとあって、日本でも期待の声が高まっている。モデルプレスでは今回、公開に先駆け米ロサンゼルスで行われたUSプレミアに参加し、ベル役のエマ、野獣役のダン・スティーヴンスにインタビューを実施した。
ディズニー実写版「美女と野獣」
今作は、ディズニー・アニメーション「美女と野獣」をディズニー自身が実写映画化した、100年語り継がれるエンターテイメント。自分らしく生きながらも、周囲から「変わり者」と呼ばれ心に孤独を抱えていたベルと、外見に囚われ本当の自分を見失っていた野獣──―ベルはなぜ、そんな野獣を愛したのか?知られざる真実がいま明かされる。ベル役のエマ、野獣役のダンをはじめ、ガストン役のルーク・エヴァンス、ル・フウ役ジョシュ・ギャッド、ルミエール役のユアン・マクレガー、ポット夫人役のエマ・トンプソン、コグスワース役のイアン・マッケラン、マダム・ド・ガルドローブ役のオードラ・マクドナルド、プリュメット役のググ・バサ=ローら豪華キャストが集結。
監督は、アカデミー賞を始め、数々の映画賞に輝くミュージカル『ドリームガールズ』や『シカゴ』を手掛けたビル・コンドン氏。そして、ディズニー『美女と野獣』の魅力のひとつ、アカデミー賞/ゴールデングローブ賞/グラミー賞を総なめにした極上のミュージカルナンバーは、アラン・メンケン(作曲)とハワード・アシュマン(作詞)によるアニメーション版からの楽曲に、メンケンが新たにティム・ライス(作詞)と組んで作り上げた3曲の新曲が加わる。
エマ・ワトソン&ダン・スティーヴンスインタビュー
― まずはエマに。ダンの演じた野獣は、知的でチャーミングな印象でした。そのような内面を持った男性をどう思いますか?
エマ:そう、彼には可愛いところがあるわ。ベルが彼を愛していることに気づき始め、彼がベルの愛を受けるのにふさわしい男性に変わったのは、彼がガストンを殺すか殺さないか選択するとき。とても重要な、とっても大きな瞬間…彼の選択が彼自身を変えたのよ。また、彼はベルを自由にして、力を与えて、彼女を本来の彼女にしてくれる。それが出来るのは、良い男性の資質だわ。そして、一般的に良い人間的資質でもある。性別は関係ないと思うわ。
― 次にダンに質問です。日本の若い女性の中には、ベルに憧れている人が大勢います。ベルのような女性をどう思いますか?
ダン:ベルはとても興味深いロールモデルだ。エマは、若い女の子たちにとって、素晴らしいロールモデルだよ。ベルの好奇心や想像力、自分の周囲に疑問を投げかける資質は、すべてとても賞賛されるべき資質で、奨励されるべきとても魅力的な部分だと思う。彼女は昔、王子のお城の大きなパーティーに来たようなプリンセスたちとは違うんだ。いろんな意味で彼を驚かせる。それは(彼女の)資質なのか、たまたま2人の間に起きたことだったのか分からない。でも、誰かを驚かせる能力は、賞賛に値すると思うよ(笑)。
― エマへ。演技から1年お休みを取って、役の選び方は変わったと思いますか?
エマ:う~ん…私は、フェミニストだけを演じようとしているわけじゃないわ。役者としての究極的なエクササイズは、すべての人に共感できるところを見つけ、理解するということだと思っているの。私は、幅広い役を演じたいし、お休みを取ったことで、私たちの業界がどれほど多様性に欠けているか、もっと分かるようになったわ。私は映画が、文化や社会的変化に果たす役割の重要さが分かっているし、映画の作られ方や、映画の中で描かれるテーマは、非常にインパクトを持ちパワフルだと感じている。そういうことを、今はもっとよく理解で出来るの。
…興味深いわ。人々は私に「あなたは国連の仕事をしているから、こんなことは、取るに足らないことや、重要ではないことのように思えますか?」と尋ねるの。でも、私はその反対だと思う。政治家は、法律を導入したり、法律を作ったり、スピーチをしたりするけど、本当に難しいことは、法律を変えたり、法律を作ったりすることじゃなくて、人々の考え方を変えることなのよ。文化における社会的変化は、本当に時間がかかるの。映画はそれが出来るのよ!私がやっていることは両方とも、お互いにいい影響を与えてくれるの。私のアクティヴィズム(社会的、政治的改革を目指す行動主義)は、私をより良い女優にしてくれているし、私の女優としての役は、私をより良いアクティヴィストにしているわ。
― この映画を通して、どういうメッセージを伝えたいですか?
エマ:愛はすべてに打ち勝つの!愛はすべてを征服するのよ!
ダン: そうだね。愛には改革の力がある。そして、マジックを信じることだね。
“夢を叶える秘訣”
エマは、10歳のとき、映画『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)でスクリーンデビューを果たし、シリーズ全8作(01~11)でハーマイオニー役を務め、一躍人気者に。国連の組織<UN Women>の親善大使を務めており、あらゆる面で世界中から注目を浴び続けている。一方、メインキャストを務めたTVシリーズ「ダウントン・アビー」シーズン1~3(10~12)で注目された他、映画『ザ・ゲスト』(14)、『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』(14)などに出演し、順調にキャリアを積んでいるダン。
2人のスターから、モデルプレス読者へ“夢を叶えるためのアドバイス”。
<エマ・ワトソン>
「最初に思った目的をしっかりつかまえておくことよ。何を目指して、始めたのか?そして、それを手放さないことよ。元々、私がアクティングに入ったのは、詩を通してなの。詩のコンペに優勝したの。ジェームズ・リーヴスの『The Sea』と言う詩を朗読したのよ。当時、私は7歳か8歳だったと思う。それは、私にとって別世界のような経験だったわ。私がパフォーマンスしているとき、私は存在していないの。ほかに何も考えられないし、すべてがなくなってしまう。私が出来ることは、次に言うべきことをどうやって言うか、どういう感情に持ち込むかということだけ。8歳のとき、そういったことを感じて『私は演技することが大好きなんだ』と意識したのよ。
人々が私に、何かに失敗するとか、それは出来ないとか、それをやることは不可能だとか言うと、それは火に油を注ぐようなことになるの。例えばサポートをしてもらえなくて、それで夢を実現させることが難しくなったとしても、それすらやる気を起こす動機になるの。だから、サポートをしてくれた人、してくれなかった人にも感謝をすることも必要だと考えているわ」
<ダン・スティーヴンス>
「夢にしがみついて、それを腐敗させないことだと思う。僕は、子どもの頃の夢を覚えているよ。子ども時代の夢に忠実であり続けることが大事だと思うよ。それは、もっとも無邪気なものだからね。
僕が夢を強く意識したのは、プロとして初めて舞台に上がるとき、舞台の袖で待っていた瞬間。初めての舞台だったよ。それは、僕がいつも夢見ていたことなんだ。だから、今でもバックステージでは、息を吸って『ワオ、僕はこれをやるんだ!すごい!』といつも感じているよ」
(modelpress編集部)
エマ・ワトソン
パリで生まれ、イギリス・オックスフォードで育つ。10歳のとき、映画『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)でスクリーンデビュー。シリーズ全8作(01~11)でハーマイオニー役を務め、一躍人気者に。その他の代表作に、『ウォールフラワー』(12)、『ブリングリング』(13)など。国連の組織《UN Women》の親善大使を務めている。ダン・スティーヴンス
ロンドン出身。ケンブリッジ大学在学中から学生劇に出演し、ピーター・ホール演出の舞台「お気に召すまま」でキャリアをスタート。メインキャストを務めたTVシリーズ「ダウントン・アビー」シーズン1~3(10~12)で注目された他、映画『ザ・ゲスト』(14)、『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』(14)などに出演。
【Not Sponsored 記事】