“夢が叶う場所ピクサー”に潜入!「ジョン・ラセターの部屋」にはジブリコレクションも<ピクサー・アニメーション・スタジオ取材Vol.6>
2016.08.11 12:00
views
第76回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞し、日本でもディズニー/ピクサー歴代興収No.1を記録した『ファインディング・ニモ』の続編、『ファインディング・ドリー』が日本にて公開中。前作の冒険から1年後の世界を描く本作は、忘れんぼうのドリーがただひとつ忘れなかった“家族の思い出”を探すため、ドリーの家族の秘密をめぐって、新旧キャラクターたちが大冒険を繰り広げていくストーリー。モデルプレスは今回、その『ファインディング・ドリー』が制作された米カリフォルニア「ピクサー・アニメーション・スタジオ」で取材を行い、“夢が叶う場所ピクサー”の秘密に迫った。
“一生懸命”なドリーの姿が感動を呼ぶストーリー
主人公はナンヨウハギのドリー。忘れんぼうのドリーが唯一忘れられなかった“家族の思い出”と、その秘密を求めて、海の生物にとっては禁断の場所である人間の世界で大冒険を繰り広げていく。その目的さえ自分で覚えていられないほど、相変わらず忘れんぼうのドリーだが、それでもあきらめないで海を泳ぎ続ける“一生懸命”なドリーの姿は、観る者に感動と勇気を与えてくれる。Vol.6は、モデルのAmy(エイミー)がレポートするスタジオツアーをお届け。
大人気キャラクターがお出迎え 遊び心いっぱいのスタジオ
夢いっぱいの作品を作り続ける「ピクサー・アニメーション・スタジオ」は、米カリフォルニア州のエメリービルという市に本社がある。創業当初は今の場所よりも20マイルほど北にあったが、2000年の11月に現在の場所へ引っ越しをした。その時、『バグズ・ライフ』(98)が大ヒットを記録し、その資金で新たに今の同スタジオを建設したため、“ビルド・バイ・バグズ”と言うそうだ。映画に引っかけたニックネームも、遊び心いっぱいで楽しい!同スタジオにはいくつかオフィスが存在するが、そのメインとなる建物が、スティーヴ・ジョブズの名を冠している「ザ・スティーヴ・ジョブズ・ビルディング」。そのエントランスでは、同スタジオの短編キャラクターであるルクソーJr.とピクサーボールのオブジェが働く人々やゲストをお出迎え。中に入ると大人気のキャラクターたちも待っている。
ジョブズ本人が強いこだわりで設計したそうで、開放感いっぱいのロビーは自然光をなるべく採光するように壁一面がガラス窓に。しかも、モチーフが人間の“脳”だといい、右側は人間の右脳のようにクリエイティヴな作業をするエリアで、左側は人間の左脳のようにテクニカルな作業をするエリアになっている。いかにもジョブズらしいアイデアで、「発想がすごいですね!さすがスティーヴ・ジョブズさんです!」とAmyも大興奮。現在同社で働く約1,200人のうち、約半分の600人ほどが進行中のプロジェクトに従事している。
シリアルバーやグッズショップも 特注のピザ窯で焼くピザも楽しめる!
アニメーターなど働く人々が仕事を楽しみながらできるように、同スタジオ内には社員用のカフェテリアやオリジナルの限定グッズを販売するショップなど、日本の会社のイメージとは違うサービスも充実している。Amyも「最初に入った時に、『広い!』って感動したけれど、一番驚いたことはシリアルバーがあることでした(笑)」と目を輝かす、10種類の以上のシリアルが楽しめるほか、カフェ・ルクソーという社員用のカフェテリアも常設。そこにはピザが大好物というジョン・ラセターが、わざわざ特注のピザ窯を入れていて、社員にも大好評だとか。Amyも「いいと思ったものは、何でも採用していく発想が素晴らしいですね。ミーティングスペースもオープンになっていて、情報が簡単に共有できちゃう環境も素敵。だから、いい人そうな社員が多いのかなって思いました!」と感心しきりだ。
サッカー、プール、バーベキューも!まさに夢のようなオフィス
この「ザ・スティーヴ・ジョブズ・ビルディング」を出て右手に行くと、「ブルックリン」という名のオフィスがある。「ザ・スティーヴ・ジョブズ・ビルディング」では現在進行形のプロジェクトの作業を行っているが、この「ブルックリン」は企画・開発中の案件を練るオフィスだそうで、建物内の案内も一階エリアのみ。気密性が高い建物だが、屋根には『ファインディング・ニモ』(03)のカモメがいたり、いわゆる隠れミッキーのようにバズ・ライトイヤーが床の模様として隠れていたり、遊び心がいっぱいだ。また、クールダウンしたい時には、隣接のサッカーフィールドで体を動かしたり、冬でも楽しめるプールも。皆で集まってバーベキューするスペースまであるなど、まさに夢のようなオフィスだ。
トトロやネコバスも!夢いっぱいのジョン・ラセターの部屋に潜入
そして今回、Amyは特別に「ピクサー・アニメーション・スタジオ」の最高責任者、ジョン・ラセターの部屋に潜入!「ピクサー・アニメーション・スタジオ」に戻って2階に上がると、ピクサーの過去作のフィギアやグッズ、デザイン画で埋め尽くされたラセターの部屋が。そのコレクションの中には親友で盟友ある宮崎駿との強い絆を感じる品々も数多く展示され、「トトロやネコバスに驚いちゃいました!偉大なラセターさんの部屋に入れて、いい経験です」としみじみ。
「ここまで集めるために、すごく時間かかったと思います。コレクションも、それこそ若手クリエイターさんたちの面接の話もそうですが、あきらめないで続けることが大事ですね。自分の身になるんですね」と見入っていた。
スタジオツアーを終え、「上司や部下も関係なく、皆さんカフェなどに集まって、互いにフランクに接している姿と、いきいきしている笑顔が印象的でした」と感想を語ったAmy。夢いっぱいの作品を作り出す「ピクサー・アニメーション・スタジオ」は、スタジオそのものも夢に満ちあふれていて、そこで働く人々も笑顔にあふれていた。(modelpress編集部)
『ファインディング・ドリー』
日本公開日:7月16日
監督:アンドリュー・スタントン
共同監督:アンガス・マクレーン
製作:リンジー・コリンズ
製作総指揮:ジョン・ラセター
原案:アンドリュー・スタントン
<あらすじ>
「ファインディング・ニモ」の奇跡の冒険から1年。カクレクマノミのニモの親友で、何でもすぐに忘れてしまう、忘れんぼうのドリーがただひとつ忘れなかったのは家族の思い出。「今度は僕がドリーを助けてあげる」──ニモと父マーリン、そしてカメのクラッシュや個性豊かな新しい仲間たちも加わり、ドリーの家族を探す感動の冒険が始まる。その秘密を解く鍵は、海の生き物にとっての禁断の場所=人間の世界に隠されていた…。
Amy(エイミー)プロフィール
生年月日:1993年1月11日出身地:埼玉県
血液型:O
モデルとして「NYLON JAPAN」などで活躍。
【Not Sponsored 記事】