唐沢寿明(C)宅間國博

唐沢寿明、堤幸彦監督と15年ぶりタッグ 小説「ミステリー・アリーナ」実写映画化決定・アフロ姿も披露【コメント】

2025.12.16 07:00

2016年のミステリーランキングを席巻した本格ミステリー作家の深水黎一郎氏による小説「ミステリー・アリーナ」(講談社文庫刊)が、堤幸彦監督の手で実写映画化決定。俳優の唐沢寿明が主演を務め、2026年5月22日に公開されることがわかった。

  

「ミステリー・アリーナ」実写映画化決定

「ミステリー・アリーナ」書影データ(講談社文庫・刊)
全国民が熱狂する生放送のド派手な推理クイズ番組「ミステリー・アリーナ」。番組の熱気を一気に盛り上げるのは、司会者・樺山桃太郎(かばやま・ももたろう)。難攻不落の推理問題に正解者が連続して現れず、賞金はキャリーオーバーで100億円まで膨れ上がっていた。今回、出題される問題は、「嵐の中、孤立した洋館で起きた殺人事件」。推理力に自信のある選りすぐりの6人の解答者たちは、このミステリーを解き明かすことができるのか。犯人当てたら100億円。予測不能なミステリーエンターテインメントが始まる。

原作は、緻密なロジックとトリックで読者を魅了する本格ミステリー作家・深水氏の同名小説。「本格ミステリ・ベスト10」(2016年度)第1位、「ミステリが読みたい!」(2016年版国内篇・早川書房)第3位、「週刊文春ミステリーベスト10」(週刊文春2015年12月10日号国内部門)第4位、「このミステリーがすごい!」(2016年版国内編・宝島社)第6位)など、数々のミステリーランキングにランクインした小説となる。

主演は唐沢寿明「最初は誰か分からないんじゃないかな」

堤幸彦監督(提供写真)
本作の主演を務めるのは、唐沢。映画、ドラマなど数々のヒット作で主演を務め、圧倒的な演技力で存在感を放ち、常に第一線で活躍している唐沢が今回演じるのは、「ミステリー・アリーナ」という推理クイズ番組の司会者・樺山だ。樺山はハイテンションでスタジオを盛り上げ、毒舌で解答者を煽りに煽り、よどみなく番組を進行する、まさにこの番組の顔。ド派手な衣装を着こなし、一見唐沢本人とは判別できないような強烈なキャラクターだ。

唐沢は樺山という役について「“こいつ狂ってるな”とすごく感じたので、なるべくその部分を表現しようと演じました」とコメント。続けて、「最初は誰か分からないんじゃないかな(笑)」とティアドロップのサングラスにアフロヘアー、白いスーツの装いについても語った。2025年で俳優キャリア45年を迎えた唐沢が、今までにない強烈な役で怪演をみせる。

本作の監督を務めるのは、ドラマ「ケイゾク」「池袋ウエストゲートパーク」や「TRICK」シリーズ、「SPEC」シリーズ、映画「20世紀少年」三部作などの話題作の演出を手がけてきた堤監督。唐沢とは2009年に公開された映画「20世紀少年-最終章-ぼくらの旗」以来、約15年ぶりのタッグを組む。映像化不可能と言われた作品に挑んだ堤監督は、「ある日の主演・唐沢寿明氏の一言で全てが視えた!“アフロでいんじゃない?樺山の頭”」と唐沢から発案があったことを明かし、「方向の違うたくさんのエンタメ的要素を統合する魔法の頭髪・アフロ!それを旗頭に自由に走り切った、その成果をぜひご覧いただきたい!」と語った。一体、堤監督と唐沢がどのような化学反応を見せたのか。

特報映像&ティザービジュアル解禁

「ミステリー・アリーナ」(5月22日全国公開/松竹)ティザービジュアル(C)2026 Amazon Content Services LLC or its Affiliates.
この度、解禁となった特報映像は、「ミステリーを愛し、ミステリーに捧げ、ミステリーと生きる、すべての方へ」という文字とともに唐沢演じる樺山の不敵な笑みとコミカルな表情が次々と映し出され、その後に「ようこそ、ミステリー・アリーナへ!」と叫ぶ姿から始まる。続いて、推理問題の舞台となる洋館が映し出され、見事正解すれば賞金100億円と煽る樺山。さらに、「天国か地獄か、あなたの推理はどっちだ!」と狂気をはらんだ表情で解答者へにじり寄る。最後は、「シンキングタイム、スタート」と視聴者に問いかけるように締めくくられ、ド派手な推理クイズ番組の始まりを予感させる特報映像となった。

あわせて公開されたティザービジュアルは、「ミステリー・アリーナ」の豪華なスタジオをバックに、「ようこそ」と言わんばかりに両手を広げる樺山の全身カット。不気味な笑みと、中央に配置された「犯人当てたら100億円」のコピーが、ただならぬ番組を予感させる。「ミステリー・アリーナ」という番組を舞台にどのような物語が展開されていくのか。(modelpress編集部)

唐沢寿明コメント

私が演じる樺山桃太郎はちょっとクレイジーなクイズ番組の司会者です。原作を読んでいて“こいつ狂ってるな”とすごく感じたので、なるべくその部分を表現しようと演じました。ただ、見た目で最初は誰か分からないんじゃないかな(笑)。(オファーを受けた際は)やっぱり『20世紀少年』でご一緒した堤監督と聞き、撮影が楽しみでした。原作はこれぞミステリーという、先が読めない作品で本当に面白くて、この原作を映画に落とし込むのはなかなか難しいと思いました。この原作と堤監督なので、普通の作品にはならないだろうなと思っていました。クイズ番組のパネラーとして出演される俳優の方々も柔軟性があって、自分では予想していなかったお芝居になったり、それを見た監督が演出を変えたりと楽しく面白い撮影でした。この作品は、年に一度の壮大なクイズ番組のお話です。このクイズ番組の中に壮大なミステリー作品が絡んでおり、その話がメインかと思いきや、最後の最後にとてつもない様々なことが起こっていきます。原作を読んだ方も、読んでいない方も楽しめる、見応えのある作品になっていると思います!ぜひ劇場でお会いしましょう!

堤幸彦監督コメント

深水先生の原作には、あらゆるミステリーの魅力を知り尽くしていて、世界のシステムを睥睨する膨大なインテリジェンスがある。そして、いただいた脚本は見事に原作の魅力を映画的にリミックスしたクリエイティビティがあった。さて困った。私の演出的知見で太刀打ちできるのか。風味としての「コメディ性」とミステリーの持つ「構造性」、さらに本作独自の「秘密」、それらを統合する鍵を見出せなかったのだが、ある日の主演・唐沢寿明氏の一言で全てが視えた!「アフロでいんじゃない?樺山の頭」なんだと?アフロ!その瞬間、全てのビジュアルが降ってきた!方向の違うたくさんのエンタメ的要素を統合する魔法の頭髪・アフロ!それを旗頭に自由に走り切った、その成果をぜひご覧いただきたい!

原作者:深水黎一郎氏コメント

映像化は絶対に無理だろうと思いながら書いていた作品なので、それが実現したことに作者が1番びっくりしています。主役の樺山桃太郎は癖が半端なく強い人物ですが、唐沢さんの怪演に期待しています!
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